
西方龍(bronbaba)×石毛輝(the telephones)対談
bronbabaのフロントマン西方龍と初めて会ったのは、2011年10月のことだった。空気に緊張感を与えるような話し方と鋭い眼光。その空気観は、カリスマ性と言い換えてもいいものだった。自分の意思を、言葉ではなく雰囲気で変えてしまう。そんな特別なオーラを彼は持ち合わせていた。 それから約半年。OTOTOY宛に送られてきたbronbaba5年振りのCDの帯にはthe telephonesの石毛輝のコメントが掲載されていた。調べてみると、2人は10代の頃からの仲だという。しかし、それだけの理由でこの対談を組んだわけではない。5月後半にリリースされる石毛輝のソロ・アルバムを聴いて、この2者が根底の部分で通じているのではないかと思い、この話を持ちかけたのだ。
共通しているのは、音を音として認識させる力の大きさ。bronbabaは、空気を緊張させるようにして音を主張させる。それに対して、石毛は音にとけ込むことによって、わずかな差異を際立たせ音を主張させる。方法は違えど、どちらも音が音であることの主張を如実に伝えようとしている。そんな2者が対談をしたらどうなるのか、個人的にも非常に興味があった。まったく異なると思われているものにこそ、実は強く共通するものがあるのかもしれない。そんな考えをますます確信するに至る対談となった。この対談から+の連鎖が生まれることを願っている。
インタビュー & 文 : 西澤 裕郎

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期間 : 5/3〜5/9
bronbaba、五年振りの新作をkilk recordsから発表!
bronbaba / world wide wonderful world
伝説のカリスマ・バンドがまさかの活動を再開! 哲学のしすぎで頭がおかしくなったノイズ・バンド『bronbaba』が五年振りとなる新作をkilk recordsから発表。グランジ、シューゲ、ポスト、エレクトロ、エモ、コア、全てのジャンルをリスペクトした欠陥だらけの不良品がついに完成!
【価格(mp3)】
単曲 / 150円
アルバム / 1500円
石毛輝 2ndソロ・アルバム 5/23リリース!
『My Melody(Diary Of Life)』
the telephonesのフロントマンでコンポーザー・石毛輝、待望の2ndソロ・アルバムのリリースが決定! 今作では電子音と生楽器と自然音が織りなす、優しい手触りで作られた石毛ワールドが存分に発揮されている。また、石毛が最近取り組んでいるフィールド・レコーディングによる自然音もふんだんに導入されており、生楽器の全ては自身が演奏している。センチメンタルなブレイクビーツから石毛流のフォークトロニカまで、全9曲を収録。
やっと人に聴いてもらいたくなったんだなって(石毛)
――『world wide wonderful world』の帯には、石毛さんがコメントを寄せていますよね。そもそも2人の間にはどのような繋がりがあるのでしょう。
西方龍(以下、龍) : 16歳の頃、北浦和のライヴ・ハウスに(curagariというバンドで)よく出演していたんですよ、そこに浮いた存在の彼がいたんですね。当時は、青春パンク、スクリーモ系のバンドがひしめき合っていたんですが、19歳だった彼がやっていたバンドはちょっと特殊でね。意気を投合してしまったんですよ。
――意気投合したというのは、音楽性はもちろん考え方や気持ちの面でということですか。
石毛輝(以下、石毛) : 気持ちの面でシンクロしたほうが大きかったんじゃないかな。龍は兄弟でバンドをやっていて、めちゃめちゃかっこよかったんですよね。
龍 : 原点を知っている人間っていうのは、新譜を聴かれてすごく恥ずかしい相手ですよね。要は今に至る変化? 進化? の経過を見られてしまう訳ですから。つまり石毛が聴いた印象と、西澤さんが聴いた印象っていうのは全然違うんです。評価し合うときなんかも音楽性なんてどうでもよくて「成長の仕方」となってくる。
石毛 : ははは。そうだね。

――じゃあ、それぞれの新作を聴いての率直な意見を聞きたいのですが、石毛さんがbronbabaのアルバムを聴いた感想を教えていただけますか。
石毛 : やっと人に聴いてもらいたくなったんだなって思いましたね。
――それまでは人に向けていなかったということですか?
石毛 : いや、向けていたんですけど、返ってくるレスポンスを受け取める器がなかったんですよ、昔の龍は。
龍 : 的を得ていると思いますよ。
石毛 : このアルバムは今までの中で一番好きですね。西方龍ってこういうやつだったよなっていうのがすごく分かって、いいアルバムだなと思います。
――16歳のときのコアな部分もありながら、成長の跡も見えると。
石毛 : 精神と音楽が釣り合ったんですよね。昔の自分を認めることが出来たっていうのもあるんじゃない?
龍 : いや、思春期に苛ついていた何かが、別のナニかに変化したんじゃないですか? だから人に見せられるようになったというか。俺ね、でべそなんですよ。
石毛 : でべそ?
龍 : その昔は人に言えない恥ずかしいことでね。でも、そのくだらない悩みを解決してしまったら、こんなに自由なことはないわけよ。プールにも海にも行けるし、人前で裸になるのも全く恥ずかしくない。これは例えですけどね。そんな小さいことでも、生きていくことが凄く楽になる。
石毛 : 分かるよ。
龍 : このアルバムはアルバムなんですよ。生きやすくなった分、いい顔の写真がいっぱい入っている。思春期のこっ恥ずかしいキメ顔ばかりだったものが、随分表情豊かになった。
――どうしていろんな表情が出来るようになってきたんでしょう?
石毛 : 明確なものはないんですけど、それぞれの経験だと思いますよ。僕はNYに行ったことが大きかったですし。
龍 : 俺なんかサイパンに行っただけでも衝撃だったのに、NYまで行ってしまったらものすごいことになるんじゃないかと思うんだけど、具体的にどういう感じになった?
石毛 : 自発的になったというか、意見をちゃんと言うようになったよね。子どもの頃は意見を言うのが面倒臭かったから何も言わなかったんですけど、音楽はそれでやり過ごせないものばっかなんで。それこそ、音で応えていればいいと思っていたけど、はぐれメタルを倒したときくらいの経験値をもらいました。
――実生活で意見を言うことの必要性は分かるんですけど、音楽は論理的である必要はないと思うんですね。音楽上でもやっぱり言葉が必要なんですか。
龍 : 論理的というか、あやふやにしているとリスナーにとって一番都合のよい解釈が本物のアンサーになってしまう。それが怖いんですよ。石毛はどう?
石毛 : 僕は誤解されるのが、結構好きなたちだからね(笑)。でも、それはミュージシャンによって違うと思う。bronbabaがあやふやなものを出していたら伝わらないんですけど、テレフォンズくらいになるとあやふやな方がちょうどいいことがある。
龍 : 俺らはブラック・ユーモアだから。おもしろいことをやっているつもりなんですけど、そのユーモアの部分が伝わってくれないと、ただのブラックになってしまうというか。
石毛 : イヤなやつだよね(笑)。
龍 : そう。だから困っているんですよ。これが、ラヴ & ピースに満ちあふれた感じで連想されて、あいつはすげえいいヤツだ! って言われるのは万々歳なんですけど、俺の場合は意思をちゃんと伝えないと、あいつはテロリストになるのが夢なんじゃないのか? みたいに思われてしまう。これは笑い話なんですけど、本当にそういう人もいる。その連想ゲームが繋がっていくと、どんどんブラックなほうにいってしまう。これはたまったものじゃない。
石毛 : そうだね。龍は本当にそう思われがちだから。
龍 : だから、自分で言ったんですよ。今回のテーマは、回帰です、再生です、希望ですって(笑)。
石毛 : まさか言うとは思わなかったけどね。そういうことを言うのを一番ダサいと思ってそうな人だから。
龍 : つまり、そこが恥ずかしくなくなった。俺はこういうことを絶対に言いたくなかったし、それこそ音楽の力だけで伝えたかった。だけど、まだ力が足りないらしい。
石毛 : はははは。でもそれは今回分かりやすく出して、どうなるか楽しみではあるよね。

――確かに、それでどう広がっていくのかは楽しみですね。では、龍君が石毛さんのソロ・アルバムを聴いての率直な感想を教えてもらえますか。
龍 : アルバムを聴いて、本当にいいヤツだなと思いました。すごくやさしさと愛に溢れているんですよ。彼は、人の楽しいところとか悲しいところにすごく共感できる人間なんですね。なおかつ石毛輝っていうアーティストは、テレフォンズが必ず前提にあるってことで、ギャップっていう要素も音楽に取り入れることができる。それを踏まえても完璧だなと思って。テレフォンズの自分をショート・フィルムにしたノリもあるのかな?
石毛 : 近い感じはあるけどね。テレフォンズは人生のほとんどだし。
龍 : あまりにもそれが美しいので、写真に撮って個人的にアルバムにしたかったんじゃないかと思ったね。俺は。
石毛 : ありがとう。嬉しいよ。
世界を変えるいいチャンスですからね(龍)
――2人とも根底には同じ感情を持っているのに、ダークに思われがちというbronbabaと、愛に満ちあふれている石毛輝という、異なるアウトプットになっているのが面白いなと思いました。
石毛 : でも共通して2人とも言っているのはいいヤツだなってことなんですよ。
龍 : 要は角度なんですよね。こっちから見るのとそっちから見るのではデザインが全然違う。でも、その2つはすごく仲がいいんですよ。それってすごく面白くありません? この先も俺らは活動していって、色んな作品が出ると思うんですけど、実は繋がっている。実際、違うものと違うものが繋がっているのが分かった瞬間ってすごくおもしろい。
石毛 : おもしろいよね。
龍 : 俺らがスーパーカー、ナンバーガールなんかの影響を受けざるを負えなかったみたいに、テレフォンズ、bronbabaの影響を受けざる負えないバンドがいっぱいいるわけですよ。俺は特にアンダーグラウンドが好きだったから、メジャーなんてクソだみたいに思ってしまっていて。
石毛 : わかるわかる。
龍 : 同じように、bronbabaを聴いているお客さんで、メジャーなんてクソだって思っている人は多いと思うんですよ。でも、今回の対談でテレフォンズとの繋がりが出来ちゃったことで、とりあえずテレフォンズのことをバカにできなくなってしまった。それって、bronbabaリスナーの可能性がすごく広がったってことなんですよ。やっていいことがめちゃめちゃ広がった。テレフォンズのお客さんにしてもそうで、俺らみたいな音楽をやってもいいんだ、かっこいいんだっていうアイコンになった。これはすごいことだと思います。

――それは本当におもしろいところですよね。僕が高校生でbronbabaを聴いていたら、多分戸惑いますもん。えっ、これもやっていいんだ?って。2人が繋がっている本質がどこにあるのか、ますます気になってきたんですけれど。
龍 : グランジじゃないかって。
石毛 : ははははは。
龍 : ここは絶対に間違わないでほしいんですけど、グランジっていう音楽のジャンルはありません。俺らはそこの精神が好きすぎて、よく語っていたんですよ。
石毛 : 退廃的であればあるほどかっこいいってことをね。
龍 : 何より商業的な音楽の売り出し方が嫌い。これがグランジの真骨頂なんですけど、最近ふと思ったんです。どうして何が何でも売れてやるって気持ちにならないのかって。もちろん人気ものにはなりたい、アイドルにもなりたい、お金も欲しい。だけどやる気ゼロ。なんでだろう? グランジだな、って。
石毛 : そうだね。売れたいっていうことをタブーと思う自分がそこにはいる。
龍 : その気持ちが今すごい邪魔。(笑)。
石毛 : 邪魔! 曲を作るときにいちいち出てくるし。ヒミズにちょいちょい出てくるモンスターみたいなもんだよ。
龍 : そうそうそう。それは今の俺らにとって邪魔な存在なんですよ。でも、消せないし、消えない。
石毛 : なんだろうね、あれって。一種の理想なのかね。でもああはなりたくはないって思うんだよね。
龍 : (笑)。
石毛 : でも俺は27歳を越えちゃったからさ。これからはダラダラしますよ(笑)。
――僕もグランジを聴いて育った世代ですけど、あの時代の暗さはちょっと耐えきれない部分もありました。
石毛 : でもそれが好きだったりするんですよね。

龍 : もう1つ。最近気がついたんですけど、それは青春パンクなんです。
石毛 : あー。
龍 : 俺全然好きじゃないんですよ。ただ、音楽ってパワーがありすぎて、好きとか嫌いとか関係なく、染み込んでくるんです。だから、青春パンクにものすごく苛ついていた。
石毛 : 苛ついていたね。
龍 : 「そうじゃないだろ、本当の青春って?!」ってことを四六時中考えてた。
石毛 : ははははは。
龍 : そりゃあ愛だの平和だの叫んで、俺だってモテたかった。苛つくがあまり、彼らより青春っていうものを考えさせられてしまった。
石毛 : ははははは。それは、俺らがそういう青春を送ってないだけなんだって。
龍 : そう。素直な彼らが羨ましかった。そうやってふつふつと過ごしてしまった。
石毛 : 取り戻せない10代っていうかね。
夢を語るほど素晴らしいことはないからね(石毛)
――僕自身を振り返っても、90年代のカルチャーの影響は避けられないと思っています。正直言うと、この2作品を聴くのに僕は集中力がすごく必要でした。つまり、似たような生き方をしてきた僕にとって、偽りで隠すことのない剥き出しの表現がされた2作品と向き合うのが、なかなかエネルギーのいることだったんです。
龍 : そう言ってもらえると嬉しいですね。俺は今躍起になっています。世界を変えるいいチャンスですからね。自分に発破をかけて珍しく真剣にやろうって思っていて。伝えなきゃいけないんです。
石毛 : メディアとかを使って伝えるのって、昔はすごい恥ずかしかったじゃん。
龍 : それこそ、グランジの精神が邪魔してね。
石毛 : 音だけで伝わるよって気持ちがあったけど、いいものは売らなきゃいけないみたいな精神って一番純粋な行動だと今は思うし、作っている僕らにとっても純粋な気持ちだよね。
龍 : 最近、+の連鎖っていうのをみつけたんだよね。例えば、石毛が俺たちのアルバム・コメントを書いてくれて、こうやって話してくれているのは+の連鎖の始まりなんだよね。俺も誰かにこれをやってあげたい。でも、それは力がないと出来ないんだよ。だから簡単な話、俺は売れなくちゃいけないんです。彼が俺のために力を使ってくれたように、誰かにこの力を使ってあげなきゃいけない。この連鎖が続いてみろよ? 世界を変えるのなんて楽勝だぜ? 世界を変えるのなんて楽勝なんですよ。俺はその大きな歯車の1つになりたい。
――龍君に会ったのは2011年の10月だったけど、今回そういう話を聞くことが出来てすごく頼もしいなと思っていて。そこまで考えているっていうのは知らなかったから。
龍 : 俺はずっと最年少だったんですよ。それがいい歳になってきて後輩が出来たというか。
石毛 : 虚弱。とかは、まだ若いんだっけ?
龍 : 全然若い。本当に目をキラキラ輝かせて俺らの音楽を聴いてくれる人がいるんですよ。現に俺らの影響を受けて、やっているバンドも目の当たりにしているし。
石毛 : 人に影響を与えるっていうのはすごいことだよ。エネルギーがあるってことだから。
龍 : 人に与えるエネルギーを持っているなら、いい方向に持っていかないと。
石毛 : 聴いた人が変わるかどうかが大事なんですよね。
龍 : そこで+の連鎖が生まれるんですよ。+をもらったら+を返さなくちゃいけない、+をもらって-を返すやつ、これはゴミだ。クズだ。
石毛 : 特に今はプラスの連鎖が必要だよね。
龍 : 今ミュージシャンっぽいことをいうミュージシャンが少ないじゃない? 俺が言っていることなんて、ウッドストック時代に山ほどいたわけで。
石毛 : そうなんだよね。言っていることは変わらないんだよね。
龍 : いつからか、音楽で夢を語るやつはダサイっていうレッテルを貼られるようになっている気がする。夢見がちなバンドをバカにする傾向っていうかね。
石毛 : 夢を語るほど素晴らしいことはないからね。
龍 : 雑多な居酒屋で夢を語ったらいいんだよ。「俺が世界を変えてやるぅ!」って。
石毛 : あははは。この間、新宿の雑多な居酒屋で龍と一緒に呑んでいたんですけど、そういうのが大事なんですよ。
龍 : 歳をとるっていうのも、何だか嫌なイメージが強いけど、それも絶対に間違いな気がする。
石毛 : 子どものときより社会が分かる分、楯突くところもちゃんと分かる。意味があってちゃんと楯突けるので、そこは楽しいです。音楽でも、今のシーンが昔よりも見えるから。

――話は尽きませんが、最後にお互い激励の意味も込めてお互いにコメントをいただけますか。
石毛 : 僕は本当に龍のユーモアセンスに気づいてほしい。だって『world wide wonderful world』ですよ。こんなタイトルをつけるヤツはまずいない(笑)。でもすごくいい言葉だと思うし、そのセンスをみんなもっとわかったほうがいいですよ。そういう姿勢のままユーモアを作っていってほしいですね。ある意味、ジョン・ライドンに近いと思ってます。
龍 : 俺は石毛君には、誰もが憧れる、かつ身近に感じられる最高のロック・プレイヤーで居続けてほしい。テレフォンズを聴いていて、この曲コピーしたいなって思ったんです。ドラムがいて、ベースがいて、鍵盤がいて、ギターがいる。キャッチーですごいいいボーカルがある。これはすごい王様のロック。で、安心感もある。こういうバンドが一人でも日本の頂点にいてくれるとすごく心強い。
石毛 : まだ頂点にいないけどね。
龍 : 頂点がどこっていうのはないじゃん。テレフォンズを頂点と思っている人もいっぱいいるわけで、ロックをちゃんと守ってほしい。
石毛 : 一生懸命頑張ります。
龍 : 次に対談するときは、お互いテクノ・カットになっていて、結局元のところは一緒かよみたいな対談にしようよ。
石毛 : それはヤバいね(笑)。
龍 : しかも、偶然(笑)。
石毛 : 居酒屋で偶然会ったときそうなっていたら、西澤さんを呼んで対談をまたしよう。
――僕もその日を楽しみにしています(笑)。ありがとうございました。
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虚弱。 / 孤高の画壇
『孤高の画壇』。悲劇の画家、ゴッホを想起させるようなタイトルを冠した虚弱。のデビュー・アルバム。平均年齢21才の4ピース・ガールズ・バンドの虚弱。は、2007年に高校生の時に結成。2008年に1st demo CD-R『kabetosogy』、2009年に2nd demo CD-R『donguribouya』を完全自主制作で発売。自主盤の2枚は記録的なセールスを残した。また、ライヴにも定評があり、正式なデビューを待たずに、いくつもの大型イベントなどへも参加。そして、2012年、遂にデビュー・アルバムが完成。ギター、キーボード、ベース、ドラムが織りなす鋭利でエモーショナルなアンサンブルは、息をのむほど美しいサウンドを紡ぐ。虚弱。は、ガールズ・ロックがかつて見たことない新たな地平を切り開こうとしている。
3nd / world tour
bronbabaとも交流が深く、活動再開が待たれる、残響レコードの雄、3ndによるファースト・アルバム。ツイン・ギターとベースのメロディーがまるで計算しつくされたかの様に絡み合い、3ndを象徴するにふさわしいM-1、メロディアスなギター・フレーズが印象的な初期衝動的ナンバーのM-3など、こんなにストーリー性がありバラエティに富んだアルバムは3ndにしか作れないだろう。心に花を咲かせ、それをリスナーへ届ける旅、それが『world tour』である。加速する轟音に潜むメロディに心打たれる一枚。
ミツメ / mitsume
東京都内を中心に活動するバンド・ミツメ。飾り気のない佇まいで淡く爽やかな直球のインディー・ポップを奏で、ライヴ・ハウス・シーンを中心にじわじわと注目を集めている彼らが、活動最初期から演奏してきた曲を新たに録音し直したファースト・アルバムと、カセットでリリースしたシングルを、それぞれ配信にて販売開始します! 70年代日本語ロックへの憧れや、90年代への郷愁、サイケ、オルタナ、ローファイ、ネオアコ、フォークなどがいびつに詰め込まれた本作は、DIY精神でアレンジや録音からアートワークに至るまで、全ての行程をメンバーと友人のエンジニアで敢行したもの。シンプルだからこそ映える珠玉のメロディーの数々は必聴!
bronbaba PROFILE
茨城県古河市にて結成された、西方 龍(g)、丸山大裕(b)、鳥羽 信吾(d)3ピースバンド。
2007年10月、mini album『LOOP&LOOP』を”NMK5records”からリリース(CRJ-TOKYOチャート初登場1位、10週連続チャートイン)。同年12月、1st album『kinder book』を”NMK5records”からリリース(CRJ-TOKYOチャート初登場6位,CRJ-Cチャート初登場2位)。2008年1月、新宿MARZにてワンマン・ライヴ”LOOP&LOOP”を開催(同じセットリストを3回ループさせる2時間耐久実験的ワンマン)。それを皮切りにファイナル下北沢SHELTERまでに全18カ所を回る「kinder book release tour」を決行(北海道、静岡、名古屋、新潟、岐阜、京都、大阪、千葉、茨城、埼玉、山形、福島、東京)。そこまで数回のメンバー・チェンジがあったが、2009年6月に丸山大祐が加入し現在の形となる。2011年、本格的に再始動! そして2012年、kilk recordsより待望の2ndアルバムを発売!
石毛輝 PROFILE
the telephonesのフロントマンでコンポーザー。ポスト・パンクやニュー・ウェイヴにも通じるダンスロック/エレクトロ・サウンドでハイ・テンションなパフォーマンスを繰り広げるthe telephonesとは異なり、ソロ名義の作品ではベーシックトラックはもちろん、ギター、ベース、シンセ、ドラムまで、すべてのパートを一人で担当している。
the telephones
2005年に埼玉県浦和にて結成されたロック・バンド。メンバーは石毛輝(Vo, G, Syn, Programming)、岡本伸明(Syn, Cowbell, Shriek)、長島涼平(B, Cho)、松本誠治(Dr)の4人。ポスト・パンク / ニューウェイブにも通じるダンス・ロック・サウンドで各地のフェスを席巻し、2009年にEMIミュージック・ジャパンと契約。同年7月にアルバム「DANCE FLOOR MONSTERS」でメジャー・デビュー。2010年8月にはメジャー2ndアルバム「We Love Telephones!!!」、2011年10月には3rdアルバム「Rock Kingdom」を発表している。さらに同年12月23日にはバンド史上最大規模となるさいたまスーパーアリーナでのワンマン・ライヴ「SUPER DISCO Hits FINAL !!! 〜そして伝説へ〜」も開催。ハイテンションなライヴ・パフォーマンスは、ロック・ファンの熱狂的な支持を集めている。