ここは大人たちの遊び場、Ice Cream Studioーー毎週末繰り広げられるセッションを33週連続配信する企画「Biff Sound」始動!!
20年ぶりの大雪が関東各地を襲った2014年1月某日、オトトイ編集部・西澤は千葉県浦安駅へと足を運んだ。雪が舞うロータリー、指定された時間を15分ほど過ぎたころ、一台の車が迎えにきた。少しぎこちなく挨拶をかわし、車に乗り込む。ものの5分もしないうちに地方の国道から見える風景が窓の外に広がった。車内に流れるBGMは、エルビス・プレスリー。暖かい車内にうとうとしかけたころ、風景は緑色の工場街へと変わっていた。一律のブロックのような光景。ここで降ろされたら、帰ることはできなさそうだな。そんな心配をしているうちに、今回の目的であるスタジオ、Ice Cream Studioに到着した。
「スタジオ」と言っても、日本で一般的に言われるものとは趣を異にしている。倉庫の一角を改造、いや改造というよりも、ドラム、アンプ、ミキサーなどの機材が通路に無骨に置かれている。倉庫という構造をそのまま活かした配線や機材の配置。見上げるとロフトがあり、そこにはソファーや電飾、本、ラジオなどアンティークなおもちゃが置かれている。音楽をプレイしない人が観たらガラクタの山と思ってしまうかもしれない。いわば大人の秘密基地。その言葉がこれほど適した場所はないだろう。一歩外に出れば、人っ子一人いない休日の倉庫街というさみしさも、この空間の特異さを際立たせている。
もちろん、この場所はただの飾りではない。いまも機能している。毎週末、10人以上のミュージシャンが集まり、セッションを行なっている。そこに集うミュージシャンはすべてが公表されているわけではないが、90年代インディー・ミュージック・シーンを牽引したSECRET GOLD FISHの長塚大地擁する“sundelay”、昨年待望の復活を果たしたdownyのギタリスト青木裕、カヒミ・カリィとの共作の発表でも話題を集める“hydrant house purport rife on sleepy”など、音楽にストイックなサウンド・ジャンキーばかりだ。おもしろいのは、それ以外のいわゆる素人も取込んでしまうところ。今回の取材が終わったあと、筆者もポエム・リーディングとして、レコーディングに参加させられてしまった…。
このたび、毎週行なわれるセッションから生み出された楽曲を、OTOTOYで33週連続で配信する!? 33週というのは、ここに集まる彼らのレーベル名が33RECORDだからという理由だが、そこにどんな意味があるのかは不明だ。その謎は、33週間の中で探っていければと思う(もしかしたらとくに意味はないかもしれないが…)。配信価格は、毎週刊行される週刊少年雑誌と同じ240円。単行本が出るように、月ごとに編集版もリリース予定である。初回配信日は、3月3日ということで、3にこだわった本企画。正直なところ、どのような連中なのか不明瞭なところも多いため、Ice Cream Studioに潜入取材を敢行した。今回インタヴューしたのは、DUBプロデューサーとして世界から賞賛を集める“E.D.O. ECHO SOUNDSYSTEM”のJINYA、UMB2012千葉予選優勝の経歴も持つラッパー田中光、クリエイターの夏木瑠璃。彼らがどんな集団なのか、その一部でも切り取れていれば幸いだ。大人が子どものように楽しみながらなにかを作っていくことほど無敵なことはない。それを証明できるか? 注目しておいてほしい。(text by スカムライター西澤くん)
33週連続リリースの企画名は『Biff Sound』!! 第4弾をリリース!!
33RECORD / Biff Sound #004
※まとめ購入のみ
wav / mp3 : 240円
【収録曲】
1. violence (JINYA)
2. Kiddy (Yukino)
3. la neige (sa)
4. quiz (mal da kid)
5. Corner Bead (pius)
6. KM (i.c.s. remix) (Hiroko Arakaki)
7. Detune Piano (10)
33週連続リリースの企画名は『Biff Sound』!! 第3弾をリリース!!
33RECORD / Biff Sound #003
※まとめ購入のみ
wav / mp3 : 240円
【収録曲】
1. tt (Daniel Karras)
2. re-amber(i.c.s. remix) (Alex Keleher)
3. Sing (KINU)
4. hood (Constructions)
5. arrow (Aimee & Yukino)
6. Sing(Session) (KINU)
33週連続リリースの企画名は『Biff Sound』!! 第2弾をリリース!!
33RECORD / Biff Sound #002
※まとめ購入のみ
wav / mp3 : 240円
【収録曲】
1. dials (Mike Hannah)
2. 4th Noise Product feat.Sone (LZ129)
3. hidden (Daichi Mori)
4. Oetzi (soap)
5. bubble (Sone)
6. monument (田中光)
33週連続リリースの企画名は『Biff Sound』!! 記念すべき第一弾は7曲入りミニ・アルバム!
33RECORD / Biff Sound #001
※まとめ購入のみ
wav / mp3 : 240円
【収録曲】
1. fellow(harmonious)
2. синий (Aimee)
3. 11 (Alan Premselaar & Hiroko Arakaki)
4. Departure feat.KINU (JINYA)
5. One Last Enemies (Last Ten Enemies)
6. 流転 feat.田中光 (Ryo Takezawa)
7. build up dub (JINYA)
Jacket / Artwork : Ruri Natsuki
Mix : Nebow
Mastering : Tetsushi Mase / leo
※3月3日より毎週火曜日に新曲をアップしていきます!!(3月3日のみ月曜日リリース)
INTERVIEW : 33RECORD
一緒に楽しもうとすると自然と役割が出てくるんですよ(JINYA)
――今日は直接取材させてもらえるということで来たんですけど、まず、みなさんがどういう方々なのかを教えてもらえますか?
JINYA : JINYAです。自分はトラック・メーカー、DUBミキサーなど、いろいろやってきたんですけど、ここに通いはじめたことをきっかけに、参加していたバンド、進行中の制作の仕事も辞めました。
――え、辞めたんですか?
JINYA : ははははは。ここに来たのが12月なんですけど、来るうちに漠然と自分の役目がジワジワ出てきて。そこにある機材もそうなんですけど、自分で持ち込んだものでミックス作業全般をやっています。とにかく毎週のように、いろんなゲスト・アーティストの方が来て、打ち合わせもないような状態から録音しているんです。
――じゃあ、いろいろよくわからないまま進んでいったと(笑)。
JINYA : そうです、そうです(笑)。最初、とりあえず機材を持ってきてセットしたんですけど、なにをやるのかなと思ったらヘッドホンを渡されて「いまから録るんで」って言われて。スタジオにはずっとビートが流れているんですよ。それにあわせてぱーっと録音して、そのあと映像も録ったりして。
――ちなみにJINYAさんは誰にここへ連れてこられたんですか?
JINYA : この男(田中光)です。
田中光(以下、田中) : ぼくはラップをやっているんですけど、本当に同じ状況ですね。遊びにきたら、RECしてみようって言われ、フリースタイルでRECして。普通、フリー・スタイルだと即興は即興、楽曲は楽曲ってわけるんですけど、ここにはその場で作ったものを楽曲レベルまでビルドアップする人が何人もいて。しかも、そのときいるメンツによって全然違う形に変わったりするんですよ。いろんな人も入り交じったりするから、どこからどこまでがメンバーっていうわけでなく、ミュージシャン同士がクリエイトする場所みたいな感じです。
――具体的にどういう感じで制作していくんですか。
田中 : ぼくはラップをして、JINYAさんもその場でミックスしたりエフェクトをかけたりしながら、みんなで同時に作り出していきます。
JINYA : 本来あとからやるような作業をこの場でやってしまうんですよ。それで、すぐこれでいきましょう!! って判断していく、ほんとスピードが命です。そうじゃないと、この企画は成り立たない。下手したら、自分がやったことのないようなこともやらされてしまう可能性もあって、そこから花開いてしまうような出来事もあったりします。夏木さんとかはそうなんですけど(笑)。
――そうなんですか?
夏木瑠璃(以下、夏木) : 以前メンバーのフィジカル作品のアートワークを担当したことがあって、ずっとお会い出来てなかったんですよ。去年12月くらいにここに遊びにおいでよって言われて来てみたら、初対面で、いきなり「よし、夏木さんマイクの前に立ってこれ朗読して」って言われて(笑)。学生時代にはバンドもやってましたがRECとか初めてで、その後いつのまにか巻き込まれてた感じですね。
JINYA : この人をこのために呼んだからこうとかじゃなくて、自然と役割を見つけていくというか。もちろん色々な分野で長けている人たちの集まりではあるんですけど、毎週のように結構な人が集まるので、一緒に楽しもうとすると自然と役割が出てくるんですよ。
夏木 : また、それを義務感ではなくて、作っていく工程を皆が楽しんでいるので、すごく活発にこうしたらいいんじゃない? って提案し合ったりしてますね。
体験したら、病みつきになっちゃいました(夏木)
――要するに組織とか会社ではないわけですね。
JINYA : そうですね。だからこの際、レーベルとも言いたくないんですよ。まだ音源が出ていない状態ですけど、そういう部分では革新的な集まりなんじゃないかと思っています。俺たちもどうなるかまったくわからないし。でも、このメンバーが集まることで、すごく安心してできている。お前はこうしろみたいな義務感はなく、ただ自分がやりたいからやる。それだけだと思っていて。でも、普段は俺はいいんだよって一歩引いちゃう人にも打席がまわってくるような。
田中 : いざ、やってみるとおもしろいよね。
JINYA : そうそう。絶対その達成感と面白さみたいなものがある。それが作品になって世の中に音源としてリリースされるわけじゃないですか。普段の自分はこんなんじゃないんだとか、そういうのは抜きにして、全部ぶつけられるような場でありたいと思いますね。
――大人の遊び場っていうのは理想ではあるけど、いざやってみると毎週人が集まらなかったりしますよね。なんでこのプロジェクトではできたんですかね?
田中 : それは偶発的なものですね。
JINYA : そう、わからないですね。でも初めて来たとき、いままでなかったもの、求めていたもの全部が広がっていた。例えば、ミュージシャンだったら、スタジオっていう狭い密室に入ってレコーディングするのが当たり前になっている。しかも、お金をたくさん払ってね。いまは個人単位でも制作できる環境はできましたけど、せいぜい部屋じゃないですか。大きい音を出したら苦情が出て。そういう境界線が、ここにはないですから。音は出し放題だし、魅力的ですよ。ヒカルくんはマイクを求められたら全部フリースタイルで一切迷わずにやりますからね。
田中 : 基本的に、即興でレコーディングして楽曲にするってスタンスはあまりないと思います。フリースタイルを1曲に近い形にするのはここ独自だと思っていて。作り込まれたものだけじゃなく、その一瞬の空気感みたいなものをRECして、いろんなメンバーで楽しみながらパッケージングする。そういった作業は、こういう場所がないとできないので。海外とかだったらいるのかもしれないですけど。
夏木 : 大人数で作っていく場だからこその魅力って、過程がみえることだと思うんですよね。どんどん音が重なって出来上がるまでが、ほぼ一日で見える。しかもそれを体験できる。体験したら、病みつきになっちゃいました。自分の声がミックスされて変わっていくのかとか、それに誰かがギターを重ねたら全然違う音が出てくるとか。普通仕事とかで何かを作るときは、こうゆうものを作りましょう! って決まってる事が多いと思うんですけど予定とか方向性とか全くないからすごくおもしろくて、刺激を貰えますね。
JINYA : 本当に全然決め事がないんで、みんな自由なんですね。だからカットって言ったら急に真剣になったりって感じじゃない。
田中 : 確かに。
JINYA : ずっと録音をまわしていても絵になるような空間。レコーディングすると、みんな聴いたことのないギターだったり歌だったりするから、感動するわけですよ。録ったあと自然と拍手が出てきたりする。
――それは素敵ですね。
JINYA : 「これもありか!!」みたいな気付きが常にあって。そうすると、プレイしている人間にとっても、いまのでよかったんだってその場で報われてしまうというか。
田中 : これ、特殊かもしれないですね。コミュニケーションをとる感じで、みんなでやっていくって感じですから。
JINYA : なんていうのか、普通は誰かが言い出さないと始まらない空気ってあるじゃないですか。その空気を破って一人が踏み込んだ瞬間に、急に楽しくなったりすることがある。それが常にこの場で起きているんです。
夏木 : それぞれバックグラウンドが違ったり、専門や得意なものが違う状態なのにこんなに自由って物凄く危ういと思うんですけど、ここにはお互いを信頼し合っているからこそできる自由っていうのがあるんじゃないかなと思います。
とにかくアウトプットすることも含めて楽しみたいんです(田中)
――根底にあるのは、クリエイティブなものを作りたいという意思なんですね。
夏木 : たぶん、純粋に音楽を楽しみたいというか、創造していくことを楽しみたい人たちが主なんだと思います。
田中 : その通りで、そんなに力んでないと思います。わりと音楽のプリミティブな部分、楽しい、そこだと思うんです。うまいプレイヤーだからいいとかってわけでもないじゃないですか。楽しそうだからわたしもやってみようみたいな感じでやったのが、みんなでいいねえみたいになったというか。そういう瞬間をみんなで共感して、その空気感を録音する人がいて、ミックスする人がいて、それをアウトプットできる人がいる。世の中の仕組みがそのままなっているっていったら大げさですけど、できることはみんなで楽しんでやろうよって、それだけかもしれないですね。
――そういうのができる場所があるのは本当に大きいですね。
JINYA : それはいつでもありがたいなって気持ちですね。ここに来るときは、毎回なんでもやってやろうと思っているんですよ。思えば思うほど、クオリティがくっついてくる。遊びなんだけど真剣にやるからね。遊びって、真剣にやったほうが絶対に楽しいし、全員が楽しんでいれば絶対にいいものができる。音源が出てなくて評価はうけてないなかで言うのはあれなんですけど、絶対にいいものができています。かといって聴く人を限定してしまうような音楽でもないので。
――仲間うちだけじゃなく、33recordのBiffSoundという名前を冠してリリースしていく理由があるとしたら、それはなんででしょう。
田中 : 別に名前を残したいとか、お金がほしいとかってことではないですね。とにかくアウトプットすることも含めて楽しみたいんです。音楽やクリエイティブなものを楽しく作れる、かなり特殊な場所だと思うんですね。その空気感も含めてレコーディングしているってだけで。
JINYA : そういった意味では、かなり無敵なことをやっているんですよ。こうじゃなきゃいけないとか、特別縛りもない状態でやっているので。やればやるほど楽しくなるし、いいものができていくんじゃないかと思っています。BiffSoundっていうのは、これから提示していくことで、映像だったり音源だったりっていう部分でいろんな人を刺激していくと思うんですけど、そのへんも俺たちは身構えずにやっていこうかなって。ウィークリーってスタンスで音源がでるってこと自体未知のことなんで。だから1、2ヶ月後にどうなっているかわからないし、思いもよらない奇跡が起こるんじゃないかって。ここにいること自体奇跡だと思っているんですけどね。
――新宿LOFTを中心に盛り上がっているオモチレコードを観てても思いますけど、楽しいってほんと無敵だなって思いますよ。
JINYA : ライヴの話でいえば、来ている人がどれだけ楽しんでいるのか、要するに次も来ようかって思うかですよね。俺はここに来たときにまた来たいと思った。こんだけのことが起きている場所にせっかく呼ばれて、次いかないのももったいないなって。… でも実は、結構悩んだんですよ。楽しいけど、普段やっていることもあるしって。最初はマジで考えたんですけど、気づいたらそれ全部やめちゃったんで。
一同 : 爆笑
JINYA : だから、楽しいに勝るものはない。音楽でお金をもらうことって素晴らしいことなんですけど、それだけ背負わなきゃいけないものも出てくるじゃないですか。みんなに喜んでもらうことをやるわけだから。ある意味で、すごくピエロ的な形になってくるんですよ、みんなにうける曲をやろうって。そういうものだと思えばやっていけるのかもしれないですけど、基本は音楽をやりたい、楽しみたいんです。そういう気持ちが勝っていくかぎりは、それをやれる場所にいたい。
――あと、コミュニティ・レーベルっていっているように、同じ人だけでなく、いろんな人が来るのがおもしろいですね。
夏木 : 全然歌ったことのない人も歌わされるわけですしね(笑)。
JINYA : そうそうそうそう。突然「合唱!!」とか言いだすんですよ。といっても、マイクは一本一本あって、一回一回録るんですけど。シーンとした状態でみんなが観ているなかで歌う。
田中 : 歌ったことない人もみんなの前でヘッドホンして歌わされるから、音痴な人とかも、みんなで楽しむっていうのは空気感としてありますからね。
夏木 : 別に笑うわけではなくて、こんなに楽しい体験があるんだよ? ほら、やってみたらすっごく楽しいでしょ? みたいな。こういう楽しみ方があるんだって、わかってもらえる場なのかなって。
この場で起こったことをパッケージングするっていうのが原点で終着点(田中)
――それは貴重な経験になりますよね。ほんと全員が参加者というのは、新しいものが生まれる土壌になりそうですね。
夏木 : みんなで作り上げていっていますからね。それを楽しむことが第一条件というか、それがあるから進んでいけるのかなって思います。
――ちなみに、どれくらいのペースで集まって制作していくんですか。
JINYA : 週一ですね。土曜日、日曜日にここが解放されるから。別にカチカチに予定を立てているわけではなくて、やりますけどどうします? って。それでも最低でも10人くらいは集まる。逆に少ない人数で地味にやりたいねってくらい集まっちゃうんです(笑)。みんなでいるとわーってやりたくなっちゃうから、冷静に取り組みたいときもあるんですけど、それもそれでいいんじゃないかって。
――じゃあ、家に持ち帰ってミックスするとかはなくて、ここで完結するんですか?
JINYA : なるべくここで押さえたものを未編集で出すっていうのがベストです。これからより一層そうしていこうと模索しています。
――それじゃあ、これからどうやって進んでいきたいか、青写真はありますか。
夏木 : 音楽が楽しくて、全力で遊んでいる人が強いって先程仰ってたじゃないですか。ゆくゆくは何処かでお金を生み出していかないと回らない部分も出てくると思うんですよね。うまく全力で楽しむことでお金が付いてくるような、そういう世界にもっていけるのであれば、今後音楽業界だけに限らずアートシーンにいる人も変わっていけるんじゃないかと思って。その足がかりになればなってすごく思います。
田中 : ただ、いろいろ面倒くさくなったら終わりでいいんじゃないかって。
JINYA : あははは。
田中 : 本当そう思っていて。終わりっていったら残酷ですけど、自分たちが意図しない方向にいっちゃったら意味がないから。ストイックにやっていくことは個々でできるので、この場は楽しむ。この場で起こったことをパッケージングするっていうのが原点で終着点なんで。先のことはわからないですね。
――あと、いまさらですけど、ここの秘密基地感っていったらないですよね(笑)。
JINYA : 今日のミーティングを渋谷の某所でやりますとかだったら、こういう話はできなかったと思うんですよ。まずはここに来てもらうってことがあって、ここに感動してほしいなと思ったんです。
――ほんと来てよかったと思っています。最初はなんのテーマも決まってなかったですし、インタビューもセッションでしたからね。
JINYA : 俺も最初は、ここに来たときのショックとかをタンタンとしゃべろうかなと思っていたけど、自然に言葉がたくさんでてきました。ここで感じたことがかなりの比率で占めているんですよ。それだけ、ここで起きていることは自信がありますね。
夏木 : あと楽しむからこそ、いいものを作って受け取ってもらいたいって気持ちはありますよね。
JINYA : そうそうそうそう。そのへんは果てしないじゃないですか。どこまでもやりたくなるのはアーティストだからしょうがないんですけど。そこは肩の力抜いてやりたいなと思います。
PROFILE
33RECORD
ice cream studioに集う作品をお届けする不確定的コミュニティ・レーベル。3/3より33週連続配信企画スタート! 初回の所属アーティストとして発表されたアーティストは、Lee "Scratch" Perry、Adrian Sherwoodとも共演した経歴を持ち、ドイツの老舗DUBレーベル<ECHO BEACH>などからも称賛を集める“E.D.O. ECHO SOUNDSYSTEM”のJINYA、 90年代インディー・ミュージック・シーンを牽引したUK PROJECTの雄、<SECRET GOLD FISH>の長塚大地擁する“sundelay”、フリー・スタイル・ラップ・バトル<UMB 2012>CHIBA CHAMPION “田中光”、昨年待望の復活を果たした<downy>のギタリスト青木裕や<カヒミ・カリィ>との共作の発表でも話題を集める“hydrant house purport rife on sleepy”など、既にとても多種多様。
JINYA
dub engineer、composer DUBプロジェクト「E.D.O.ECHO SOUNDSYSTEM」の活動を中心に、トラック・メーカー、DUBミキサーとして様々なバンドへの参加等、活動は多岐にわたる。
現在は、Ice cream studioにて、セッション & レコーディングを繰り返し、精力的な音源制作。アナログ機材を駆使した縦横無尽なリアルタイムDUBを追求している。
>>E.D.O.ECHO SOUNDSYSTEM OFFICIAL SOUNDCLOUD
田中光
ラッパー。活動当初より、即興と楽曲を織り交ぜたライブを各地で行う。
様々なシーン、ジャンルとのセッションをライフ・ワークとし、独自の音楽を精製し続けている。
2011年 1st album 「PROOF」を田中光&MASAYA YONEYAMA名義で全国リリース
2011年 SSWSトーナメント優勝
2012年 戦極MCバトル優勝
2012年 UMB2012千葉予選優勝
Ruri Natsuki
Aimee Artist[Photo,Art,Drawing,Music]
写真や絵、雑貨やアクセサリーの制作活動をしている。何かを表現、創りだす事を愛して止まない為、活動は多岐にわたる。 33RECORDのBiffSoundジャケット、アートワークを担当。 Aimeeとして楽曲にも参加している。