1万字インタヴューでも迫れないルーツを暴く!!ーー水曜日のカンパネラ、コムアイの前世を占うために催眠術にかかりにいくの巻
ヴィレッジヴァンガードの店舗限定でリリースされている、水曜日のカンパネラ初のカヴァー・ミニ・アルバム『安眠豆腐』を、OTOTOY独占でハイレゾ配信スタート!! 同作に収録されているのは、1980年代前半のテレビ番組『ひらけ! ポンキッキ』(フジテレビ系列)の中で放送されていた「カンフー・レディー」、『魔女の宅急便』のイメージ・ソング「めぐる季節」、アニメ『クレヨンしんちゃん』の第4期エンディング・テーマ「月灯りふんわり落ちてくる夜」、宮沢賢治作詞作曲の歌「星めぐりの歌」の計4曲。アニメのキャラクターなどをラップする普段の顔とは違う、やさしい歌ものに挑戦した新たな顔を見せた本作。寝苦しい夜のお供にオススメいたします!! また、本作の発売を記念して、ヴォーカルのコムアイのルーツに迫る企画を行ないました。1万字インタヴューでも引き出せない、前世までさかのぼる催眠インタヴュー!? コムアイの前世とは? 想像しながら、記事を読み進めてみてください。
ヴィレッジヴァンガード限定のカバー・ミニ・アルバム、ハイレゾ版を配信スタート!!
水曜日のカンパネラ / 安眠豆腐(24bit/48kHz)
【配信形態】
HQD(24bit/48kHz)
【配信価格】
単曲 249円 / まとめ購入 800円
【Track List】
1. カンフー・レディー
2. めぐる季節
3. 月灯りふんわり落ちてくる夜
4. 星めぐりの歌
コムアイの前世を巡る旅
これまで、アーティストなりミュージシャンを深く知るための方法は、いくつも考案されてきた。例えば、1万字インタヴューというのは大きな発明であったと思う。ただ、安岡力也のように、マフィアの家系に生まれて云々みたいな人はなかなかいないわけで、たいていの場合、どんぐりの背比べのように似通ってきてしまう。それはそれで仕方ないことだ。だって過去は変えられないんだから。かわいそうなのは、小さなことでも大きなことのように仕立て上げられてしまい、うすら寒い結果をもたらされてしまうことである。この文章をそんな寒いものにしたくない。しかし、水曜日のカンパネラのルーツに迫るものであってほしい。悩んだ結果、前世までさかのぼればいいんじゃないかというひらめきが降りてきた。今回のアルバム・タイトル『安眠豆腐』の安眠にかけて、催眠術師に催眠をかけてもらい、ヴォーカル・コムアイの前世について迫ってみればいいんじゃないかと。
さっそくプロの催眠術師を探しはじめた。しかし、どのホームページもかなりスピリチュアル感全開で、どの人に頼めばいいかまったくわからない。そこで、テレビ出演だったり、第三者の視点から取り上げていることの多い、催眠術師 / 催眠心理療法士の南 裕 先生に依頼することに決めた。意を決し、メールをしてみると、すぐに返事をくれ、トントントンと取材が決定した。そして、6月28日(土)の夕方、我々は南先生の事務所を訪ねたのである。これは、その一部始終を追ったドキュメンタリーである。ここには変な脚色はない。テレビとか、ドラマみたいに、そんなに派手なことは起こらないけれど、リアルなドキュメントがここにはある。
少し緊張の面持ちで、診療所に入った水曜日のカンパネラのコムアイ。そして、Dir.F、カメラマン、筆者。南先生は、体つきのがっちりとした短髪の男性だった。黒いテーブルに座ったコムアイと南先生。軽い世話話から、するりとカウンセリングに入っていく。水曜日のカンパネラというのがどんなユニットなのか、年齢、今日なにをしていたかを訊いていく。緊張しているのか、疑っているのかで、言葉数の少ないコムアイ。訊けば、以前コムアイは友だちに催眠をかけてもらったが、かからなかったという。微妙な空気が流れるなか、南先生が取り出したのは、万能猫という猫の人形。なんでも見通してしまう猫だという。見た目は、某魔法少女アニメのインキュベーター的な猫にそっくりで、おびえるコムアイ。
「万能猫は、なんて言ってますか?」
尋ねる南先生に、コムアイは少し戸惑う。「こんにちはって言ってみて」という指示に従い「こんにちは」とコムアイがいうが、猫はなにも答えない。「じゃあ、今困っていることを語りかけてみて」と南先生が言うと、「ケータイをタワレコ池袋店に置いてきたかも」と万能猫に尋ねる。「大切なのは猫とどういうふうにコミュニケーションをとれるかだよ」「ここで波長を合わせておかないと、うまくいかないよ」「なるべく言葉を引き出すように」とアドバイス。「iPhone大丈夫かな?」とコムアイが尋ねると「わかんないけど大丈夫じゃない?」と万能猫がようやく答えた。
南先生曰く、コムアイの精神状態はいいようだ。あとは見えない存在とどれだけ対話できるか。対話は続く。「いまの私、どこか気をつけるところある?」と訊くと「頭の上」という不気味な答えを返す万能猫。そのまま本格的に催眠療法をはじめようとしたところ、我々の存在が気になって集中できないというコムアイ。南さんと筆者を残し、Dir.Fとカメラマンは部屋から出ていった。録画録音も禁止ということで、ノートを片手に息をのんで、これから起こることを目撃することになった。
コムアイは黒いチェアに寝て毛布をかけられる。「催眠中、しゃべるのが面倒くさくなるかもしれません。なので、私の尋ねた質問がわかったら親指を動かしてください」と南先生が話し、親指で合図をする練習をする。「呼吸に意識を集中してください。そこには、コムアイさんの中の神様がつかさどっているのです」。その言葉とともに、部屋にはヒーリング・ミュージックが流れ始め、コムアイは、自我がない状態へトリップしていく。
「宇宙に放り出された感じをイメージしてください」。
「あなたは大きな建物の廊下を歩いています。つきあたりにはエレベーターがあり、ここは20Fです。エレベーターに乗り込み、1Fのボタンを押してください」。コムアイは親指で合図を送る。「床が透明なガラスになっていて、そこを覗くと輝くものがあります。それは魂です。ゆっくり降下していきます」。19、18、17… ゆっくりとカウントがはじまる。「1Fへ到着しました。いままばゆい光のなかにいます。気持ちいい光です。永遠のなか、最高の気分です。至福の生命に満ちています」。
「わたしが3つ数えると場面が移動します。1、2、3」と金色に輝く球体の鐘を鳴らす。そして、コムアイがいる場所や状況を丁寧に訊いていく。
ぼんやりしていてよく見えないといいながらも、コムアイが見ていたのは以下のようなことであった。
・赤い鼻緒を履いている
・土の上にいて竹やぶのなかかどこかにいる
・髪は長い、黒髪
・若いぽっちゃりした女の子
・「きーつー」と呼ばれている
・場所は、日本か中国かアジア圏
・ちょっと小走りをしている。鬼ごっこ?
・気分は悪くない、一人っ子、両親はいる
そして、「ヒーリングに必要な場所へワープします」といい再び3カウントとともに鐘を鳴らす。「何が起きていますか?」という問いに「大きな火、家事か戦争、土の中に潜っている。16歳か17歳」と、はじめて具体的なシチュエーションがコムアイの口から語られた。
そして、「今世に一番影響を与えている過去世へワープします」との言葉とともに、死の直前へと場面が移り変わった。そこでわかったコムアイのルーツの断片は以下である。
・家にいる。天井しかみえない。
・首が苦しい、呼吸しづらい
・40歳くらい
・一言でいうと、いい感じの人生だった
・愛されて楽しんでいた
・後悔ややりのこしたことは、途中で仕事をやめたこと
・薬の仕事?
・人に関わる仕事で、なにかを作っている途中で断念
・大きな事件か事故があり、うまく売れなくなって、順調にいかなくなった
・人の役にたつようなことをしていた
・死にたくない
以上を聞き出したところで、苦しみを浄化するために、神様や高尚な存在がいる中間世という場所へとワープする。そこでコムアイが観たものとは、まぶしい鏡みたいなものだった。その鏡に対して、南先生は人生の本質を神様に尋ねるようコムアイに言う。「なんのために生きているのか」「素晴らしい人生にするには具体的にどうすればいいのか」「コムアイの人生の学びの目的は」。しかし、どの問いにも神様の言葉がうまくかえってこない。南先生は尋ねる。「人の役に立つため?」「歌をうたって元気づけること?」「薬をつくること?」。すべての答えにNOというコムアイ。1時間くらい経過しており、そろそろ限界というところで、南先生は催眠をといて催眠療法は終わった。
この催眠療法のなかで、印象的だったのが、今世に生まれてきた決めては、お母さんの顔が好きだから、とコムアイが答えたところだ。生きる目的だったり、学ぶ目的などの答えはぼんやりしていたが、この答えだけはとても具体的ではっきりしていた。コムアイという人物をとらえるのに、この前世インタヴューが役に立つかはいまのところまだわからない。しかし、すべての答えが彼女の潜在意識から放たれた言葉であることは間違いない。コムアイというとらえどころのない人物のルーツを追うにあたり、前世もとらえどころがないというのは間違ってないと思う。
やり残したことが、「途中で仕事をやめたこと」と言ったのもおもしろい。今年3月に行なわれたオオルタイチとの2マン・イベント「水曜日の視聴覚室」では、イベント直前まで、自分で装飾や衣装を考え制作していた。見えないところでのこだわりが強いのは、今世でも一緒なのである。最近は、水曜日のカンパネラへのモチベーションも上昇しっぱなしで、ライヴや気持ちも向上しつづけている。その姿をみて、OTOTOYは、もっともっと深いところまで水曜日のカンパネラを追っていくことを決意したのであった。軽い気持ちから考えた企画で、もっとふざけたものになるかと思ったけれど、いい話になってしまい、とんでもない前世が出てくるのではと期待していた人ごめんなさい。でも、これがリアルなのですよ!! 今世が、これまでで一番奇抜でこれからに影響を与える人生になるのでは? そんな期待すらして、水曜日のカンパネラの活躍を見守りましょう。(text by ねるねるね〜るね西澤)
写真 : 雨宮透貴
南 裕 先生
一般財団法人 日本催眠術協会 理事
催眠術師 / 催眠心理療法士
ホームページ
水曜日のカンパネラのライヴ情報
映像と音楽のコラボレーション・イベントの第2弾が開催決定!!
水曜日の視聴覚室 vol.2
2014年9月3日(水)@渋谷WWW
時間 : OPEN 19:00 / START 19:30
料金 : 前売¥3,000- / 当日¥3,500- ドリンク代別途
出演 : AZUMAHITOMI×コバルト爆弾αΩ & 中内友紀恵 & 大橋史、水曜日のカンパネラ×VJ中山晃子
チケット :
・一般チケット発売日 : 8月3日〜
・チケットぴあ【Pコード : 237-393】電話 : 0570-02-9999
・ローソンチケット【Lコード : 75365】 電話 : 0570-084-003
・e+ http://eplus.jp/
水曜日のカンパネラの作品をチェック!!
映画をテーマにした3rdミニ・アルバム、ハイレゾ版を先行配信スタート!!
水曜日のカンパネラ / シネマジャック
【配信形態】
HQD(24bit/48kHz)
【配信価格】
単曲 200円 / まとめ購入 1,200円
【Track List】
1. ミツコ / 2. 二階堂マリ / 3. 義経 / 4. モスラ / 5. ラオウ / 6. ダ・ヴィンチ / 7. ニキータ / 8. ランボー
※2月26日(水)17時〜3月4日(火)24時まで、OTOTOYアプリで全曲フル試聴を実施!!
OTOTOYアプリの詳細はこちらから
CD版とはミックス違いの2ndミニ・アルバムをハイレゾ配信中!!
水曜日のカンパネラ / 羅生門
【配信形態】
HQD(24bit/48kHz)
【配信価格】
単曲 200円 / まとめ購入 1,200円
【Track List】
1. モノポリー / 2. 素子 / 3. 星一徹 / 4. シャア / 5. マリー・アントワネット / 6. アリババ神帝 / 7. 不二子 / 8. 竹久夢二
>>コムアイ、Dir.Fへのインタビューはこちら
お待たせしました!! ヴィレッジバンガード下北沢店限定の1stミニ・アルバムをハイレゾ配信スタート!!
水曜日のカンパネラ / クロールと逆上がり
【配信形態】
HQD(24bit/48kHz)
【配信価格】
単曲 200円 / まとめ購入 1,400円
【Track List】
1. パフ / 2. お七 / 3. ゴッホ / 4. テンテン / 5. 浮雲 / 6. ヒカシュー / 7. マチルダ / 8. マルコ・ポーロ / 9. ネロ
エロスの連載を振り返っておこう
本連載から生まれた、水曜日のカンパネラのエロス第一弾シングル
水曜日のカンパネラ / モスラ(幼虫Ver.)
【価格】
wav / mp3 : 単曲 200円
水曜日のカンパネラのトラック・メイカー、Kenmochi Hidefumiによるモスラをテーマにしたトラックと、そこに乗っかるコムアイのエロスをモチーフにしたリリック。連載第一弾配信シングルにして、すでに最高傑作ともいえる湿気たっぷりのエロス・ソング!! 怪しくくぐもったサウンドにエモーショナルな鍵盤が絡まるロマンティックでエロティックな楽曲にときめきを感じてみては? 水曜日のカンパネラが羽化していくことを予感させる名曲!!
>>第一回『モスラ対ゴジラ』の考察ページはこちら
本連載から生まれた、水曜日のカンパネラのエロス第二弾シングル
水曜日のカンパネラ / ラオウ
【価格】
wav / mp3 : 単曲 200円
水曜日のカンパネラのトラック・メイカー、Kenmochi Hidefumiによる北斗の拳をテーマにしたトラックと、そこに乗っかるコムアイのエロスをモチーフにしたリリック。連載第二弾配信シングルにして、エロス・ソングとしては最大の問題作。
>>第二回『真救世主伝説 北斗の拳 ラオウ伝 殉愛の章』の考察ページはこちら
本連載から生まれた、水曜日のカンパネラのエロス第三弾シングル
水曜日のカンパネラ / ミツコ(セーラー服ver.)
【価格】
wav / mp3 : 単曲 200円
水曜日のカンパネラのトラック・メーカーKenmochi Hidefumiによる『恋の罪』をテーマにしたトラックと、コムアイのエロスをモチーフにしたリリックが結実した、連載第3弾配信シングル。水カン至上最も難産となった1曲にして、現時点での最高傑作。不穏なイントロとくぐもったサウンドでスタートする本曲は、ぐるぐる城の周りを歩いているように、辿り着きそうでつかない雰囲気が醸し出された内容となっている。水曜日のカンパネラが、新境地を切り開き、次のフェーズへ踏み出すためのきっかけになるであろう作品。
>>第三回『恋の罪』の考察ページはこちら
本連載から生まれた、水曜日のカンパネラのエロス第四弾シングル
水曜日のカンパネラ / ニキータ(若気の至りver.)
【価格】
wav / mp3 : 単曲 200円
水曜日のカンパネラのトラック・メーカーKenmochi Hidefumiによる『ニキータ』をテーマにしたトラック&リリック、それをコムアイが歌った連載第4弾配信シングル。静かにゆったりはじまるサウンドスケープから一転、軽快なドラムンベースが疾走感をもたらす。映画のストーリーを示すリリックとあわさることで妙な哀愁がただよう、これまでの水曜日のカンパネラにはない1曲。
>>第四回『ニキータ』の考察ページはこちら
OTOTOY限定のSPECIAL Editionも配信中!!
ここでしか手に入らない限定版
水曜日のカンパネラ / ノルウェイの盛り
【価格】
wav 単曲 200円 / まとめ購入 400円
mp3 単曲 150円 / まとめ購入 300円
【Track List】
1. モノポリー
2. ものぐさ太郎
3. 素子
PROFILE
水曜日のカンパネラ
2012年、夏。初のデモ音源「オズ」「空海」をYouTubeに配信し始動。
「水曜日のカンパネラ」の語源は、水曜日に打合せが多かったから… と言う理由と、それ以外にも、様々な説がある。当初グループを予定して名付けられていたが、現在ステージとしてはコムアイのみが担当。それ以降、ボーカルのコムアイを中心とした、暢気でマイペースな音楽や様々な活動がスタートしている。
コムアイ
担当 : 主演 / 歌唱
1992年7月22日生まれ。
神奈川県出身。
成人しても未だ「クロール」と「逆上がり」ができないという弱点を持つ。
高校生時代には、いくつかのNGOやNPOに関わり活発に動き回る。
サルサ・ダンスに毒され、キューバへ旅し、同世代100人のチェキスナップとインタヴューを敢行。
その後は、畑の暮らしを体験したり、たまに海外へ。
最近は、鹿の解体を習得中。
好物は、今川焼と明石焼といきなり団子。
また、“サウンド・プロデュース”にKenmochi Hidefumi。
その他、“何でも屋”のDir.F。
などが、活動を支えるメンバーとして所属。