【REVIEW】水曜日のカンパネラ、待望のメジャー1stアルバム『SUPERMAN』をハイレゾ配信中

水曜日のカンパネラのメジャー1stアルバム『SUPERMAN』をハイレゾ配信スタート。全曲ケンモチヒデフミによる作詞・作曲による本作は、2016年11月にリリースされたシングル『SUPERKID』より「アラジン」、「カメハメハ大王」を含む全10曲入り。2017年3月8日(水)には日本武道館でワンマン・ライヴを行うことも発表し、さらなる水曜日のカンパネラ旋風が吹き荒れること間違いなし。OTOTOYでは過去作もすべてハイレゾ配信中。この機会にあわせて揃えてみてはいかがでしょう?
メジャー1stフル・アルバムをハイレゾ配信
水曜日のカンパネラ / SUPERMAN¥ 3,930
【配信形態 / 価格】
24bit/96kHz(WAV / ALAC / FLAC)
まとめ購入のみ 3,859円(税込)
>>ハイレゾとは?
【Track List】
1. アラジン
2. 坂本龍馬
3. 一休さん
4. オニャンコポン
5. チンギス・ハン
6. チャップリン
7. オードリー
8. カメハメハ大王
9. 世阿弥
10. アマノウズメ
水曜日のカンパネラ / 一休さん水曜日のカンパネラ / 一休さん
REVIEW : 水曜日のカンパネラ / SUPERMAN
必然となった他カルチャーとの有機的結びつき
水曜日のカンパネラのメジャー1stアルバム『SUPERMAN』を聴いていると、非常によくできた作品だなと思う一方で、どこか物足りなさも感じるときがある。
それは作品の内容が劣っているということではなく、近年のカンパネラ楽曲と他カルチャーとの結びつきが強くなっているということで、例えばMVとともに曲を聴きたいとか、ライヴで楽曲を体験したいとか、そんなことを思うことが多くなった。
2016年後半の取材で、サウンド・プロデューサーのケンモチヒデフミはこんなことを語っている。
「楽曲ができただけではまだ半分で、MVと結びついてこそ曲が完成したといえる」
もはやMVやライヴだけでなく、コムアイのファッションやTV出演だったり、様々な表現と結びつくことで、カンパネラの楽曲は一層の輝きを増す。『SUPERMAN』に収録されている楽曲には、そうした拡張性の強さを一層感じるのだ。
昨年11月2日、神奈川・CLUB CITTA'にて開催されたワンマン・ツアー〈水曜日のカンパネラ・ワンマンライブツアー2016 ~SUPERMAN~〉初日の関係者挨拶で、コムアイは次作のテーマが「SUPERMAN」であることを語った。いまはスーパーマンのような救世主的人物が不在の時期だけれど、そういう人がでてきたときには最大限バックアップしたい、そんな想いを込めた作品になりそうだということを話した。ちなみに「bounce」399号の記事内で「その救世主はコムアイのことではないか?」と質問を受けているが、本人は自分は旗振り役だと語っている。
コムアイはバランス感覚の優れた人間である。好奇心が強く行動力がある。それでいて客観性を持っていて、ときに鋭い評論家的なときもある。昨年卒業した大学の卒業論文のテーマは能であり、落語や浄瑠璃など伝統芸能への造詣も深い。そんなコムアイがフロントマンとして活動するカンパネラは、もはや音楽だけで成立するというより、他カルチャーと有機的に結びつくことが必然となっている。
ようするに、コムアイひいては水曜日のカンパネラは、ミュージシャンからアーティストへと変貌を遂げようとしている。アクションを起こすことで世の中に変化をもたらす触媒としての役割へと。そう考えるとテレビ番組「ワイドナショー」への出演やフライデーでのスクープでさえも、カンパネラの表現方法のひとつとも考えられるくらい、さまざまなカルチャーを横断するアイコンとなりつつある。
もちろん音楽制作をおろそかにしているというわけではない。むしろ、音楽にしっかり向かい合ったからこその変化といってもいいかもしれない。前作『UMA』は、ポップなことがやりたくない気分から生まれたEPだった。そんな同作を作ったことで「もう少しポップなことがやりたい」という反動でできたのが本作なのである。
「忙しくて疲れてるとか案件が通らなくて超ムカつくことがあったときに、歌う時だけは清い空気の中に居て、終わったら楽になっているので歌う仕事でよかったなと思ったんです。どういう気持ちでもスコーンって出せるのがいいなと思って。歌にとってもいいのかもしれないけど、自分の生活にとってもよかったなって」
2016年末のインタヴューでコムアイはそう語っている。時間はかかったかもしれないが、音楽をやってきたことがコムアイの素質を表に引き出したともいえる。
拡張性が増した水曜日のカンパネラ楽曲
最新作『SUPERMAN』はケンモチヒデフミがすべて作詞・作曲を担っており、まさに水曜日のカンパネラ節といった作品になっている。「チャップリン」で南アフリカのハウスの一種であるクワイトを取り入れたと語っているが、基本的には『ジパング』~『UMA』で取り入れたベースミュージックをもとに、カンパネラらしいギャグ要素を取り入れた歌詞が盛り込まれている。そして以前のようにナンセンスな親父ギャグだけでなく、「世阿弥」や「坂本龍馬」のように史実に対する敬意も多分に見えるものとなっている。
本作品と初期作品を聴き比べて大きく変わったのは、非常に削ぎ落とされたサウンドになったことだ。初期作品ではケンモチの色ともいえる叙情的な上音が詰め込まれていたため、サウンド上での物語展開や色付けが強かったが、『SUPERMAN』はそうした要素がほとんどなくなり、ストイックなくらいひとつひとつの音に自信が見える。それゆえトラックの風通しがよくなり、他ジャンルとの有機的な結びつき、拡張性が増したのではないかと想像できる。
3月8日(水)に開催される水曜日のカンパネラ初の日本武道館ワンマンに対して、キャパシティの問題以上に、立地だったり八角形という会場の形に対する関心や気持ちのほうが強いとコムアイは語っている。水曜日のカンパネラが表現しようとしているものは、独立した音楽の良し悪しを飛び越え、歴史や日常と結びついたものへと変わりつつある。それくらいカンパネラは広い視点で活動している。
コムアイは自分はスーパーマンのような救世主ではないと語るが、その救世主が現れたときに大きな指南となるのは彼女のような存在なのは間違いない。水曜日のカンパネラがアーティストとしてどのようなアクションを起こし、世の中に影響を与えていくのか。2017年の水曜日のカンパネラは、これまで以上にジャンルの垣根を超えた活動をするに違いない。コムアイのいう救世主が現れるかどうかはわからないが、水曜日のカンパネラもまた今の時代に必要な存在であることをこの原稿では伝えておきたい。(text by ねるねるね~るね西澤)
水曜日のカンパネラ LIVE SCHEDULE
水曜日のカンパネラ 日本武道館公演~八角宇宙~
2017年3月8日(水)日本武道館
時間 : OPEN / START 18:15 / 19:15
料金 : アリーナスタンディング、スタンド指定席 4,888円(税込)
お問合わせ : DISK GARAGE 050-5533-0888(平日12:00~19:00)
年齢制限 / 枚数制限 / 注意事項
アリーナスタンディングは未就学児童入場不可、スタンド指定席は3歳以上チケットが必要
3歳未満のお子様は、スタンド指定席での膝上観覧に限り、大人1名につき子供1人のみ入場可
一般チケット発売日 : 2017年2月8日(水)
e+ : http://eplus.jp
ローソンチケット : 0570-084-003(Lコード : 75797)
チケットぴあ : 0570-02-9999 (Pコード : 315-286)
水曜日のカンパネラの作品をチェック!!
ワーナー・ミュージックよりリリースのEPをハイレゾ配信
水曜日のカンパネラ / UMA
【配信形態 / 価格】
[左]24bit/96kHz(WAV / ALAC / FLAC)
アルバム購入のみ 2,057円(税込)
[右]AAC / MP3
単曲 250円(税込) / アルバム 1,440円(税込)
>>ハイレゾとは?
【Track List】
1. チュパカブラ / 2. ツチノコ / 3. 雪男イエティ / 4. ユニコ / 5. フェニックス / 6. バク / 7. クラーケン
>>水曜日のカンパネラ『UMA』配信時の特集記事はこちら
>>水曜日のカンパネラ『UMA』の英語記事はこちら
2015年を代表するアルバム、絶賛ハイレゾ配信中!
水曜日のカンパネラ / ジパング(24bit/96kHz)
【配信形態】
WAV、ALAC、FLAC(24bit/96kHz) / AAC
【配信価格】
単曲 205円 / まとめ購入 1,800円(税込)
【Track List】
1. シャクシャイン / 2. 猪八戒 / 3. メデューサ / 4. ラー / 5. ツイッギー / 6. ウランちゃん / 7. ライト兄弟 / 8. 小野妹子 / 9. 西玉夫 / 10. マッチ売りの少女
>>5thアルバム完成記念企画①タワレコ×TSUTAYA対談
>>5thアルバム完成記念企画②BAYCAMP×サマソニ制作者対談
>>5thアルバム完成記念企画③コムアイ、ケンモチヒデフミ、Dir.Fに訊くアルバム制作秘話
>>5thアルバム完成記念企画④仕掛け人Dir.F、初ロング・インタヴュー&カレーメシくん登場
3名のプロデューサーによるEPをハイレゾ配信中!!
水曜日のカンパネラ / トライアスロン(24bit/48kHz)
【配信形態】
WAV、ALAC、FLAC(24bit/48kHz)
【配信価格】
単曲 208円 / まとめ購入 555円
【Track List】
1. ディアブロ
2. ナポレオン
3. ユタ
>>>インタヴューその①「ナポレオン」プロデューサー・OBKR
>>>インタヴューその②「ユタ」プロデューサー・オオルタイチ
>>>インタヴューその③「ディアブロ」プロデューサー・kenmochi hidefumi
>>>インタヴューその④ヴォーカル・コムアイ
待望の4th・ミニ・アルバムをハイレゾ配信中!!
水曜日のカンパネラ / 私を鬼ヶ島に連れてって(24bit/48kHz)
【配信形態】
WAV、ALAC、FLAC(24bit/48kHz)
【配信価格】
単曲 208円 / まとめ購入 1,234円
【Track List】
1. 千利休 / 2. 桃太郎 / 3. エンゲル / 4. チャイコフスキー〈Interlude-ラモス-〉 / 5. インカ / 6. デーメーテール / 7. ジャンヌダルク / 8. ドラキュラ
>>4thミニ・アルバム完成記念企画①ビレバン、タワレコ、OTOTOYバイヤー座談会
>>4thミニ・アルバム完成記念企画②振り付け師・竹森徳芳への初インタヴュー
>>4thミニ・アルバム完成記念企画③ヴォーカルのコムアイへのインタヴュー
>>4thミニ・アルバム完成記念企画④トラックメイカー・kenmochi hidefumiへのインタヴュー
ヴィレッジヴァンガード限定のカバー・ミニ・アルバム、ハイレゾ版!!
水曜日のカンパネラ / 安眠豆腐(24bit/48kHz)
【配信形態】
HQD(24bit/48kHz)
【配信価格】
単曲 249円 / まとめ購入 800円
【Track List】
1. カンフー・レディー / 2. めぐる季節 / 3. 月灯りふんわり落ちてくる夜 / 4. 星めぐりの歌
>>コムアイの前世を占うために催眠術にかかりにいくの巻
映画をテーマにした3rdミニ・アルバム、ハイレゾ版!!
水曜日のカンパネラ / シネマジャック
【配信形態】
HQD(24bit/48kHz)
【配信価格】
単曲 205円 / まとめ購入 1,234円
【Track List】
1. ミツコ / 2. 二階堂マリ / 3. 義経 / 4. モスラ / 5. ラオウ / 6. ダ・ヴィンチ / 7. ニキータ / 8. ランボー
>>Kenmochi Hidefumiへのインタビューはこちら
CD版とはミックス違いの2ndミニ・アルバムをハイレゾ配信中!!
水曜日のカンパネラ / 羅生門
【配信形態】
HQD(24bit/48kHz)
【配信価格】
単曲 205円 / まとめ購入 1,234円
【Track List】
1. モノポリー / 2. 素子 / 3. 星一徹 / 4. シャア / 5. マリー・アントワネット / 6. アリババ神帝 / 7. 不二子 / 8. 竹久夢二
>>コムアイ、Dir.Fへのインタビューはこちら
お待たせしました!! ヴィレッジバンガード下北沢店限定の1stミニ・アルバムをハイレゾ配信スタート!!
水曜日のカンパネラ / クロールと逆上がり
【配信形態】
HQD(24bit/48kHz)
【配信価格】
単曲 205円 / まとめ購入 1,440円
【Track List】
1. パフ / 2. お七 / 3. ゴッホ / 4. テンテン / 5. 浮雲 / 6. ヒカシュー / 7. マチルダ / 8. マルコ・ポーロ / 9. ネロ
エロスの連載を振り返っておこう
本連載から生まれた、水曜日のカンパネラのエロス第一弾シングル
水曜日のカンパネラ / モスラ(幼虫Ver.)
【価格】
wav / mp3 : 単曲 200円
水曜日のカンパネラのトラック・メイカー、Kenmochi Hidefumiによるモスラをテーマにしたトラックと、そこに乗っかるコムアイのエロスをモチーフにしたリリック。連載第一弾配信シングルにして、すでに最高傑作ともいえる湿気たっぷりのエロス・ソング!! 怪しくくぐもったサウンドにエモーショナルな鍵盤が絡まるロマンティックでエロティックな楽曲にときめきを感じてみては? 水曜日のカンパネラが羽化していくことを予感させる名曲!!
>>第一回『モスラ対ゴジラ』の考察ページはこちら
本連載から生まれた、水曜日のカンパネラのエロス第二弾シングル
水曜日のカンパネラ / ラオウ
【価格】
wav / mp3 : 単曲 200円
水曜日のカンパネラのトラック・メイカー、Kenmochi Hidefumiによる北斗の拳をテーマにしたトラックと、そこに乗っかるコムアイのエロスをモチーフにしたリリック。連載第二弾配信シングルにして、エロス・ソングとしては最大の問題作。
>>第二回『真救世主伝説 北斗の拳 ラオウ伝 殉愛の章』の考察ページはこちら
本連載から生まれた、水曜日のカンパネラのエロス第三弾シングル
水曜日のカンパネラ / ミツコ(セーラー服ver.)
【価格】
wav / mp3 : 単曲 200円
水曜日のカンパネラのトラック・メーカーKenmochi Hidefumiによる『恋の罪』をテーマにしたトラックと、コムアイのエロスをモチーフにしたリリックが結実した、連載第3弾配信シングル。水カン至上最も難産となった1曲にして、現時点での最高傑作。不穏なイントロとくぐもったサウンドでスタートする本曲は、ぐるぐる城の周りを歩いているように、辿り着きそうでつかない雰囲気が醸し出された内容となっている。水曜日のカンパネラが、新境地を切り開き、次のフェーズへ踏み出すためのきっかけになるであろう作品。
>>第三回『恋の罪』の考察ページはこちら
本連載から生まれた、水曜日のカンパネラのエロス第四弾シングル
水曜日のカンパネラ / ニキータ(若気の至りver.)
【価格】
wav / mp3 : 単曲 200円
水曜日のカンパネラのトラック・メーカーKenmochi Hidefumiによる『ニキータ』をテーマにしたトラック&リリック、それをコムアイが歌った連載第4弾配信シングル。静かにゆったりはじまるサウンドスケープから一転、軽快なドラムンベースが疾走感をもたらす。映画のストーリーを示すリリックとあわさることで妙な哀愁がただよう、これまでの水曜日のカンパネラにはない1曲。
>>第四回『ニキータ』の考察ページはこちら
OTOTOY限定のSPECIAL Editionも配信中!!
ここでしか手に入らない限定版
水曜日のカンパネラ / ノルウェイの盛り
【価格】
wav 単曲 200円 / まとめ購入 400円
mp3 単曲 150円 / まとめ購入 300円
【Track List】
1. モノポリー
2. ものぐさ太郎
3. 素子
PROFILE
水曜日のカンパネラ
2012年、夏。初のデモ音源「オズ」「空海」をYouTubeに配信し始動。
「水曜日のカンパネラ」の語源は、水曜日に打合せが多かったから… と言う理由と、それ以外にも、様々な説がある。当初グループを予定して名付けられていたが、現在ステージとしてはコムアイのみが担当。それ以降、ボーカルのコムアイを中心とした、暢気でマイペースな音楽や様々な活動がスタートしている。
コムアイ
担当 : 主演 / 歌唱
1992年7月22日生まれ。
神奈川県出身。
成人しても未だ「クロール」と「逆上がり」ができないという弱点を持つ。
高校生時代には、いくつかのNGOやNPOに関わり活発に動き回る。
サルサ・ダンスに毒され、キューバへ旅し、同世代100人のチェキスナップとインタヴューを敢行。
その後は、畑の暮らしを体験したり、たまに海外へ。
最近は、鹿の解体を習得中。
好物は、今川焼と明石焼といきなり団子。
また、“サウンド・プロデュース”にKenmochi Hidefumi。
その他、“何でも屋”のDir.F。
などが、活動を支えるメンバーとして所属。