ゆるめるモ!が11年ぶりに新メンバー募集!──プロデューサー、田家大知が語る、その大きな野望
写真を見て、一体このエキセントリックな人は誰なんだろう?と思った人は多いかもしれない。この人こそが、11年続くガールズ・ニューウェーブ・グループ、ゆるめるモ!のプロデューサー、田家大知である。今回OTOTOYでは、ゆるめるモ!が11年ぶりに新メンバーの募集を行うタイミングで取材を実施。田家がいったい、いま何を考えているのか。強烈なビジュアルとは裏腹に、とにかく真摯で優しい野望を持った彼の気持ちを、このインタヴューから感じて欲しい。(編)
INTERVIEW : 田家大知(ゆるめるモ!プロデューサー)
ゆるめるモ!が、新メンバーの募集をスタートさせた。これまで研修生メンバーの募集はあったが、ゆるめるモ!としてのメンバー募集は11年ぶりとなるという。今回、なぜこのタイミングで新メンバー募集を行おうと思ったのか? 詳細はプロデューサー田家大知へのインタビュー記事を読んでほしいけれど、もし応募しようか悩んでいる方がいれば、筆者からも一言言わせてください。田家さんとは10年以上の付き合いになるけれど、彼はとてもメンバー想いでめちゃめちゃ音楽好きなピュアな男です。見た目は奇抜だけれど、信頼できるプロデューサーだと思います。若い頃、世界一周旅行をしたことで人生が変わり、世の中が生きづらいと思っている人に寄り添うために作ったゆるめるモ!を10年以上を続けている。かつてのメンバーの中には、今や国民的ヒーローのあのちゃんもいます。メンバー1人1人と田家さんが向き合ってきたからこそ、いまの世界があると思います。窮屈な世の中を変えていきたい。自分自身が変わりたい。そんな人はぜひ勇気ある一歩を踏み出してみてはいかがでしょう? いまの世界には、そんなヒーローが必要です。
インタヴュー&文 : 西澤裕郎
写真 : 大橋祐希
今の5人体制で2年半ぐらいやってきて、すごく状態がいい
──田家さんにお話を伺うのは約5年ぶりになりますが、大きな変化として、ご自身で会社を作られたんですよね?
田家 : はい。2022年4月に合同会社を作って、2023年8月に株式会社にしました。
──会社名は、「株式会社音楽で君を守る」。田家さんが、ゆるめるモ!をスタートさせたときから一貫してやろうとしてきたテーマですが、会社化した理由を教えてもらえますか?
田家 : これまで、ゆるめるモ!のプロデューサーとして「音楽で人を救う」活動をしてきたんですけど、もっと大きな活動にしていくために法人化していろんなところに出ていこうと思ったんです。実際、どんなことをやっている会社かというと、楽曲制作やプロデュース、イベント制作など音楽にまつわる全般をやっています。「肯定解放!」ってイベントをやったり、来月頭の3月2日〜3日には台湾でアイドルフェス「肯定解放!×エクストロメ‼︎×MAH in 台湾」も開催するんですけど、海外イベントのコーディネートをしたり、海外進出したいアーティストのサポートもしたり。ゆくゆくは学校を作ろうと思っています。
「肯定解放!×エクストロメ‼︎×MAH in 台湾」
3/2(土)1部2部 3/3(日)1部2部
会場:台湾・台北CORNER HOUSE(角落文創)
住所:台北市忠孝東路六段21號1F
チケット代:1日通し券11000円 1部チケット6000円
(当日券の場合、台湾元で1日通し券2300元、1部チケット1300元をお支払いいただきます。)
チケット販売URL:https://tiget.net/events/300059
──学校!?
田家 : 学校と言っても、オンラインで繋がれるようなスクールというか。不登校や引きこもりの子たちの居場所作りをしたいんです。音楽を使って居場所作りをしたい。その輪を広げていこうとしている最中です。
──その中心には、あくまでも音楽がある。
田家 : はい。音楽でいろんな人たちの世界を広げたいんです。「君の居場所は教室や家庭、学校だけじゃない」ってことを伝えたい。社会貢献みたいな感じでやれたらと考えています。まだ本当に始めたばかりなんですけど、そういうことをやるために会社化しました。
──そんな田家さんが立ち上げたゆるめるモ!は、11周年。OTOTOYで追いかけていたときからメンバーが大きく変わりましたが、現状のゆるめるモ!について教えてください。
田家 : これは心から思っていることなんですけど、今のメンバーがめちゃくちゃいいんですよ。ゆるめるモ!史上って言い方をすると、前のメンバーと比べてるみたいな伝わり方をしちゃうかもしれないですけど、本当に個々の魅力があるし、パフォーマンス力やメンタルも安定していて、志も高い。3月末にまつりちゃんって子が抜けちゃうんですけど、今の5人体制で2年半ぐらいやってきて、すごく状態がいい。ただ悲しいことに、世間様の見方としては、あのちゃんがいた4人時代が1番よく知られていて、メンバーが変わっちゃって今誰がいるのかよくわからないって空気がバッとできているのも認識しています。まだやっていたのか、懐かしいよね、みたいな感じで、そもそもこっちに注意や関心が向いてないことも実感しているんです。グループの状態はいいのに、そこまで広げられていないもどかしさはずっとあって。まずは興味を向けてもらわないというところで悪戦苦闘しているところです。
──メンバーの入れ替わり時期とコロナ禍が被ってしまったのも原因のひとつとして考えられるんじゃないですか?
田家 : コロナ禍で1回、世間の目がアイドルからちょっと離れたのはあると思います。どこの運営さんも言われていると思うんですけど、1回アイドル現場に来る人口がちょっと減ったんです。ただ、そんな中でも人気を獲得しているグループさんもいるので、すごいなと思っていて。そういうところには及べていないもどかしさはあります。
──もともと、ゆるめるモ!は田家さんが原宿や秋葉原でスカウトした子たちで結成されたグループですが、メンバーを選ぶ基準というのは当時と変わっていないんでしょうか?
田家 : 変わっていないと思います。やっぱり、自分自身でも気づいていないようなちょっとへんてこなものを持ってる子に興味を惹かれるんです。他のグループでハマる図はあまり見えないというか。ゆるめるモ!にいると、より良さが引き出せるんじゃないかって子を基準で選んでいますね。
──いまはスカウトではなく、オーディションで選ばれた子が多いんですか?
田家 : 1回、研修生の「ぴゅーぴるモ!」というグループを作って、3年ぐらいやっていたんですけど、そこの募集に来た子たちです。ぴゅーぴるモ!の研修生として、私生活含めてメンタルとか大丈夫そうかをじっくり見て、昇格した子たちなんです。