とんでもなく面白いヤツが関東にいた! OTOTOY事務所に現れた男の腕には無数のタトゥ。パーマと髭とメガネをかけ、異彩を放つ彼の名はMICK。映画俳優として有名な浅野忠信と、ブライアン・バートンルイスがヴォーカルを務めるパンク・バンドSAFARIのギタリストである。
3枚目のアルバム『IRAFAS』について取材をするつもりが、MICKの爆裂トークに夢中になるあまり、話はアイドルからスカムまで幅広く逸れていった。「俺たちがケンタウロスの時代にとった」というアーティスト写真を机に置きながら行われた、笑いが絶えないインタビューを以下に掲載する。必読!
インタビュー&文 : 西澤裕郎
SAFARI『IRAFAS』をご購入いただいた方には、特典として、痛烈なメッセージが詰まっている歌詞付きウェブ・ブックレットをプレゼント!
衝動バンドSAFARI!!
——さっそくですが、『IRAFAS』はバンド名を反対から読んだものだと思うのですが、これはどのようにしてつけたんですか?
ブライアンしかタイトルの案を出してこなかったんですよ。前のアルバムの時は俺も一生懸命考えていたんだけど、今回は内容もいいしタイトルは何でもいいんじゃねえかなって思っていたから、『IRAFAS』でいいよって言ったらそのまま決まってたんです。
——どれくらいのペースでメンバー全員集まってるんですか?
半年に1回くらいしか全員で会えないんですよ。みんな忙しいから会いたくても会えない。特にヴォーカル2人が忙しくて、じゃあ残っている3人で集まれる時にスタジオ入るかって話になったことはあるんですけど結局入らない。普段はベースの(高松)優がスタジオの予約とってくれるんだけど、ライヴ前とかになるとすごい動きを見せてくれるんだよね。
——曲作りはどのように行っているんですか?
今回のアルバムに関しては(浅野)忠信がいきなり自分で作って持ってきたんだよね。曲数が結構あって聴いたら歌も入っていてカッコよかったから、バンドでやってみようってやってみたら、アルバム分の曲もあるし作っちゃう? って盛り上がった。そしたら優が動き出してレコーディングの日程も決まり、ドンドン進んでいった。
——何かしらのきっかけがあって一気に進んでいくんですね。
そう。だからぶっちゃけレコーディングするまでに、スタジオで1回か2回しか演奏してないんだよ。
——コンパクトに短期間でまとめられたんですね。
そうだね。でも大丈夫、行ける! って自信があったからね。
——1枚目と2枚目のアルバムも同じような感じで作られたんですか?
1枚目はメンバー全員で作った曲が沢山入っていて、もっと時間をかけて作ったね。トラック・ダウンとかも優がやってたし。2枚目に関しては、三田にあるOUR HOUSEっていうハードコアの登竜門みたいなスタジオで一発で録ったんだよ。そこでは、失敗してもオヤジが止めてくんないんだよね。「はい、いいね」って言って。ギター2個ぐらい録るじゃん。で、1と2どっちがいいって訊かれて1かなっていうと「じゃあ2削除します」って消されて戻れなくなるシステムなの。
——あははは。衝動溢れるバンド・スタイルなんですね。
それかっこいいですね。衝動バンドって書いておいてください!
本当に仲のいいやつと、集まって楽しいことをやる
——MICKさんはSAFARI以外にもPEACE PILLで浅野さんと一緒に活動されていますが、2つのバンドの違いはどういったところにあると思いますか?
PEACE PILLはすごく真面目なバンドで精神的に重いバンドなんですよ。なかなか進まないし、そのフラストレーションや日常のフラストレーションをSAFARIで発散させてもらってる。だから、うまいことできてるんですよ。わーっとなれる空間を他のメンバーもSAFARIで感じられているんじゃないかなって僕は勝手に思ってます。
——確かに今作に入っている「夜中」は象徴的で、「仕事なんてしないで朝から晩まで遊ぼうぜ! 」って曲ですもんね。
これいいですよね。
——これも浅野さんが書いてきたんですか?
そうですね。これはギターの音も気に入っていて、このレコーディングのために俺ギター買ったんですよ。yahooオークションでGRECOの3ピックアップの白いレスポールを買ったんだけど、センターのピックアップがめちゃめちゃスッカスカな音だったの。これヤバいねとか言いながらそのピックアップで録ったんだけど、この間ついに音でなくなっちゃって、メンテナンスに持ってったら「お前これ配線逆についてるぞ! 」って言われた(笑)。だからメンテから返ってきたら違う音になってるだろうね。「夜中」はこの音でないと再現できないんです。
——半年に一回など、久しぶりに会ってフィーリングはすぐ合いますか?
フィーリングは合うけどテクニックはついてこないよね。わはははは。フィーリングはばっちりだよ。ばっちりじゃなきゃこのメンバーでやってないから。10年以上やっているけど、フィーリングは常にあってるんですよね。
——結成した時から5人だったんですか?
最初ブライアンはいなくて、後から勝手に入ってきたの。こないだ別のインタビューの時に知ったんだけど、ブライアンのラジオに忠信が出たらしいのね。で、「俺ハードコアのバンド始めたんだ」って忠信が言ったら「俺もそれやりたい」って言って勝手に入ってきたみたいなんだよ。後から入ってきたのに仕切るし壊すし散々で、最初は仲良くなかったんだよね。ぶん殴られたり、ギター壊されたりしたし。
——あとから入ってきたのにすごいですね(笑)。
まあ、後から入ってきたっていっても1ヶ月くらい後なんだけどね。わはははは。
——あははは。普段会ってなくてもまとまるんですね。
結局仲がいいんだと思いますよ。思いっきり矛盾した話してますけど、今。みんな古い付き合いなんで。忠信とかドラムのゆっちゃんとか、俺は20年くらい一緒にいるんで、みんな毛が薄くなってきたなとかわかっちゃうんだよね。
——高校からの付き合いなんですか?
そう。横浜市の高校に行ってたんだけど、そこに忠信もいて、入学してすぐに軽音楽部に行ったの。それで先輩が新入生歓迎のライヴやってて、「誰か弾きたいやついる? 」って言ったから、「はい! 」って言ってBOOWYとか俺弾けますって言って弾いたりしたの。それを忠信が見て俺に目をつけて「バンドやろうぜ」って言ってきた。忠信は「お前が声をかけてきた」って言い張ってるんだけど、これは絶対忠信が俺にかけた。むこうが「ベース弾いてください」って言ってきたから弾いたの。
——優さんはどこで知り合ったんですか?
千葉にすごいテクのギター小僧がいるって友達から聞いてたんだけど、優と同じ学校か何かに行っているやつが連れてきたの。こいつギター超うまいよって。そしたら本当にうまくて。優は本当は大学を卒業してサラリーマンになろうとしてたんだよ、まっとうな。俺なんか高校適当で、バイトでやってますみたいな感じだったんだけど、それを見てショック受けちゃったみたいで大学辞めちゃった。サラリーマンじゃなくてもやっていけるんだと思ったらしい。わはははは。これ載せてもいいけど、どっかで俺の話がおっきくなっちゃってるかもしれないからね。わはははは。それで優は、ギターも辞めてベーシストになっちゃったっていう。
——バンドで食ってこうと思ってたんですか?
それはなかったね。本当に仲のいいやつと集まって楽しいことをやるっていうのが僕の中では熱いので、お金が入ればラッキーくらいな気持ちでいます。お金を稼ぐためにがむしゃらにやっている感覚はないですね。
バンドを辞めようと思ってた時期もあったけどそれも全くなくなった
——MICKさんのブログ見ました! めちゃ面白いですね。
MICKの部屋ですね! ありがとうございます。
——中本の北極ラーメンに更に激辛粉をかけているのに驚きました。僕も食べたことありますけど、次の日中ケツが痛かったですよ。
もちろん覚悟の上ですよ。人生にもラーメンにも更に刺激を求めなきゃいけないんですよ。
——後でどうなろうとも知らないと。
当たり前じゃないですか!! そんなもん関係ない。SAFARIもそうですよ。あとでどうなろうと関係ないですよ。ライヴもその時の刺激をがっつり掴まないとダメなんです。色々とものを壊して怒られたり、俺が原因になってケンカになっちゃうんだけどね。
——MICKさんはブログで、”◯○からの〜”って反語表現をよく使うじゃないですか。『IRAFAS』も最終的に「何も感じないのか? 」と全てをひっくり返すような曲で終わっているのですが、SAFARIの音楽に関しても色んなものをひっくり返す手法を用いてるんですか?
それこそ俺がそこに何も感じてなかったよ。あはははは。
——MICKさんにとっては刺激を求めることが本能みたいなものなんですね。
僕は何でも過剰なんで、刺身とか食う時もわさびのチューブを3周くらい出して咳が出るくらい辛くないと嫌なんです。
——音楽で過剰さを感じるバンドってどんなバンドですか?
これはすごい旬な話で、再結成したハードコア・バンドのリップ・クリームは刺激的だよね。僕はリアル・タイムで見たことがなかったんですけど、その過剰さはCDからでもものすごく感じる。半端じゃない勢いとセンスでこれは本物だって。でも、基本的に僕はアイドルしか聴かないんですよ。
——アイドル!? 例えばどんな?
今ならAKB48。「言い訳maybe」って曲があるんですよ。僕どっちかっていうと恋愛の歌が好きなんですね。忠信のいいところは、愛の歌をけっこう歌ってるんですよ。俺は愛とか恋の歌が好きで、甘酸っぱいのとか超好き。だから、AKB48とかツボに入ってくるんですよ。ちなみに「言い訳maybe」の再生会数が今日で600回をマ—クしました。
——あっ、ブログで見ましたよ!
この曲は本当にすごいんですよ。聴いてて色んな世界を思い返すんです。それで、「言っちゃいなよ! 好きなんだからmaybeじゃないよ!」ってずっと思ってる。
——アイドルのライヴとかは行くんですか?
時東ぁみのコンサートに行ったことはあります。アイドルのライヴってスタンディングになるとパンクと変わらなくて、本当にダイヴ、モッシュやケンカとかなの。びっくりした。俗にいうオタクって人たちが一杯いて、色んなところでコールしてるんだけど、派閥があるみたいで、肩がぶつかったとか言って取っ組み合いになってたりするんだよ。でも、ぁみにぃが「みんな! 」っていうとぴったり止まるの。あれスゴい空間だよ。
——6月から始まるSAFARIのツアーはどのようなものになりそうですか?
俺、今回のツアー用に衣装作ってもらってんのよ。SLIDERSって友達のやっているブランドがあって、そこから自分のやっているブランドのコラボTシャツも出してるんだけど、そこの事務所に遊びに行った時、一発でMICKだってわかる服が欲しいって話をしたら「作る作る! 」って言ってくれたから打ち合わせして、その服がライヴまでに完成するんだよね。背中にちゃんとSAFARIのマークも入るということなんで、その衣装も超ご期待!!
——MICKさん自身MIMICKというブランドをやってらっしゃいますが、それはいつから始めたんですか?
2年前だね。高円寺にフウドブレインっていうリスト・バンドやら革ジャンを置いている店があるのね。ちょうど俺の中でジャパニーズ・ハードコアが熱くなってきていて、色々聴いてるうちにリスト・バンドの一つでも欲しいなと思って買いにいったの。ものすごくかっこいリスト・バンドがあったんだけど、その時俺にとってものすごく高価なもので6千円くらいしたの。パンクのアイテムにこの値段ってどうなのかなって一瞬思ってそのままそれを買ったんだけど、もしかしたら俺も作れるんじゃないかと思って、東急ハンズに行って「これを作りたいから、これを作れる道具一式全部くれ」って言ったんだよ。革は俺が選んで、必要なものは全部集めてもらって家帰って作ってみたら、出来ちゃったの。あっ、俺出来る! って思ってそこから嵌っちゃって、どんどんつくり出して、色んなリスト・バンドのコピーを作り始めたのね。例えばジョニー・ロットン・タイプのリスト・バンドとか。まったく同じものを買ってきてやってみたら1日で出来たりして、そこからオリジナルを作ろうと思って作ったら、いい感じに買ってくれる人とか出てきて、自分でネットとかで売ったら段々売れてきた。デビロックの遠藤さんにも知り合いだったからアポとって、こういうのをやっているんですって言ったら、「じゃあコラボしよう」って言ってくれてコラボもしたんだよ。
——音楽以外の時間も色々活動されているんですね。
どっちかというと僕は音楽以外の時間のほうが多いね。だからリスト・バンドを作るにしてもSAFARIが活力になっている。どっちにとっても、そのエネルギ—が大事なんですよね。SAFARIがあるからMIMICKもやろうと思ったことだし、これがあるからSAFARIも頑張れると思うし。結構バンドを辞めようと思ってた時期とか多かったんですけど、それも全くなくなりましたね。
——色々メンバ—全員色々やっているからこそ、SAFARIがちょうどいい場所として機能しているんですね。
多分、SAFARIに関してはそうなんですよ。この間、忠信が話していて「ああ、そうだな」って思ったことがあって、いろんなツライこととか違う環境の中で生きてきて、聴く音楽もみんな全く違うのに、別にどうこうってこともない。みんなが何かの欲求をぶつける場所にSAFARIがうまく折り合ったんだと思う。だからケンカしてもメンバー・チェンジなく来てるんじゃないかな。今回のアルバムに関しても、その欲求の爆発を出す丁度いいタイミングだったんじゃないかなって思う。
——ハ—ドコアも好きな一方、アイドルも好きとのことですが、アイドルのどういうところに惹かれると思いますか?
現実ではあり得ないってところに何かを求めてるんじゃないですかね。素晴らしい世界だって思いますもん。
——SAFARIは現実と非現実、どちら寄りの世界を表現するバンドだと思いますか?
SAFARIは現実寄りだと思います。忠信が書いた歌詞を、自分に当てはめて聴くことも多いですし。分かる分かる、来るねぇって。
——今回の14曲ではどの曲が一番キたんですか?
「kill on the floor」。めちゃめちゃキましたね。
——どういう部分が来たんでしょう?
これはスゴくハードコアが好きで、ライヴはケンカする場所だと言い切る女性の歌なんです。ライヴ・ハウスで楽しくなんかしてらんねえよって。ライヴでダイヴしてくるヤツって本来は味方なんだけど、それすらはねのけちゃうような硬派な生き様を描いている。
SAFARIはハーゲコアかもしんない
——ツアーで全国を回られるんですよね。
そう。僕はブロガーで色んなブログを見ては気になるアーティストをチェックしてるんですけど、おもしろい人がことごとく大阪の人で、会いにいこうと思って全部アポとって二日間で10人に会ったんですよ。きっとその人たちも来てくれるし、大阪はすごい楽しみですね。
——やっぱりブログも面白い人は大阪に多いんですね。
僕は文章も読むんですけど、言い回しがおもしろいとかあるし、写真を見てもこいつ何かあるなってわかるんですよ。こいつ何か絶対持ってるぞって。それで連絡とって会ってみると、実際最高におもしろいんですよね。
——ちなみにミュージシャンの人で面白い人はいましたか?
大阪に、クリトリック・リスっていうスカム系の音楽をやっているスギムさんって人がいて、ブログで検索してたらたまたま彼のブログが出てきたんですよ。ニルヴァーナの「スメルズ・ライク・ティーン・スピリット」って曲あるじゃないですか。ブログのタイトルに「スメルズ・ライク・ティーン・スルメイカ」って書こうかなと思って、他に被ってないか検索してみたら、スギムさんのブログが出てきたんですよ。「えっ、いるんだ! 」と思ってブログ見てみたら超おもしろくて、このブログ何!? と思った。速攻で書き込みして、自分のURLも載せたら向こうも「ブログおもしろいですね」って書き込みし返してくれて、アクセサリーも気に入ってもらえたんです。それで過去のブログも見てたら、スギムさんが音楽をやっているのを知って、高円寺UFO CLUBのライヴを観に行ったの。で、声かけて話したんだけど話足りなかったから、ブログから「大阪行くから呑んでくれ」ってメールをしたらOKが出て呑みに行ったんです。
——もしかして、クリトリック・リスのブログにMICKさん登場しませんでした?
えっ、出たよ。
——やっぱり!! 5月1日のO-nestで、僕クリトリック・リスの物販やってたんですよ。それで、MICKさん見て「あっ、ブログで陰毛食ってた人だ! 」と思って握手してもらったんです。
覚えてる! それ僕です!! すごい。繋がったね!!
——それと、たまたまMICKさんがスギムさんと呑んだ次の日、大阪シャングリラにクリトリック・リスのライヴを観に行ったんですけどMCで言ってましたよ。「昨日、東京からわざわざ俺と呑みたいって人が来たから、時間作って会いにいってめっちゃおもろい話して笑わせたったのに、今日のライヴあいつ来とらんやんけ〜!! 」って。
うん。ライヴはいかなかったの。あははは。ライヴじゃなくてもスギムさん超おもしろいよね。
——クリトリック・リスの音楽に関してはどう思いました?
初めてUFO CLUBで観たときすごく哀愁を感じて、なるほどすごい関西っぽいなって思った。でもスギムさんの人間も知っていたから、ものすごい好きになりましたね。スギムさんって40歳じゃないですか。僕も30代後半なんですね。その時成人式か何かで、20歳そこそこの女の子が着物来て来てたんだけど、「お前ら安心しとけ。俺は40越えてこれやってるんだから、お前らまだ自由にやって平気だぜ」ってMCで言ってて、その言葉で熱くなっちゃった。俺もそう思ってるしって共感した。俺も自分をダメだと思ったことはないけど、まだまだ行けるじゃんって思わせてくれた人なんで大好きですね。
——SAFARIも、歳をとったって馬鹿やれるぜって伝えてる部分はありますか?
そこまで考えてなかったな。SAFARIは俺らの欲求の吐き出しところなんで。
——一個一個に役割があるわけじゃなくで、バンドや仕事など色々なものが繋がっているんですね。
全部がひとつみいたいなものですね。SAFARIも大事だし、仲間を増やすのも僕の中では大事。その一貫の中にSAFARIも入ってるし、SAFARIがなかったら大阪の人たちにも会いにいってなかったかもしれない。もしかしたらレザーもやってなかったかもしれない。ラーメンもアイドルも全部同じくらい大切です。だから1個が突出してるってことはないですね。全部の活力が合わさって、SAFARIにもレザーにも、仲間を集める行動にも現れている。僕はライヴ・ハウスで気になるヤツを見つけると必ず声かけますからね。だから友達は増えましたね。
——バンドのイメージとかって気にはしたりしませんか?
バンドのイメージなんかあるのかなって思ってますけどね。聴いている人もハードコア・バンドと思ってないんじゃないですか。自分で意識したこともないし、ただ激しいのをやりたいってテーマで始まっただけで、それこそ俺たちハードコアなんて言ったら、本気でやっている人から怒られちゃうと思う。言うつもりもさらさらないっすね。
——じゃあ、SAFARIはハードコアというより…
ハーゲコアかもしんないですね。ハゲが多いんで。うちのバンドはハゲとデブしかいないから。
——ハゲもデブもいないじゃないですか!
君、よーく見てごらん。俺はラーメンばっか食べてるんだよ。ハゲは俺以外全員! だから碌なもんじゃないよね。中年でハゲとデブしかいないんだからさ(笑)
PROFILE
SAFARI
90年代結成以降精力的に活動 VoのTADANOBU氏が当時通いつめていた占いバーの先生に「あんたのまわりの友達とバンドやらないと死ぬよ」と言われGuのMICHIMOTO氏に相談すると「実は毎晩バンドをやらないと死ぬと言う夢を見てるんだ…」と打ち明けられ機材をそろえているとBaのSUGURU氏から「実はオカルトは信じないのだがUFOに遭遇し、バンドをやらないと死ぬと感じたんだ」と、そしてその頃にDrのYUJI氏が恐山に旅行に行ってて潮来に昔、亡くなった飼い犬と会わせてもらい、その犬から「ユウチャンバンドやらないと死ぬよ」と教えてもらっていたらしくVoのBRYAN氏に話をすると「通りすがりの人にいきなりバンドをやらないと死ぬ」と言われたらしくバンドを始めるきっかけとなった。それ以降のライブやレコーディングのスケジュールはそれぞれのきっかけとなった師に相談し決めている。
MICKを囲むもの
まだまだあるぞ!! 衝動バンド!!
CHAOS JOCKEY / 1
複数台のギター&ベース・アンプを操る山本精一の洪水のような催眠ノイズ・ギターと、叩きつけるような茶谷雅之の鋭いビートで、独自の磁場を発生させるライブ・パフォーマンス。うねり続けるカオティック・ソニック。そしてそこから抜け出せない。結成から10年、そして約1年の制作日数をかけ、遂に1stアルバム『1』をリリース。
GRIND SHAFT / Dance On The Shadow Side
東京発GRIND SHAFTの6曲入り。日本のハードコア〜NUKEY PIKES〜'80s U.S.H.C.まで幅広いセンス&独特の展開がカッコイイ、キャッチーながらロック感の強いたたみかけるようなTHRASH HARDCORE PUNK ROCK。(2004年11月リリース)
DEATH / ...For the Whole World To See
バッド・ブレインズ以前に存在した、デトロイトのアフリカン・アメリカンの兄弟3人によるあまりにも早すぎたパンク・バンド、デス! ストゥージズやMC5らの伝統をしっかりと受け継いだ、無鉄砲&無軌道な突っ走りっぷりがスバラシイ!