戦慄かなのはなぜ、ここまで独創的な作品を作り得るのか──彼女が胸に秘めてきた、その音楽愛を語る
いま、戦慄かなのの音楽活動がとにかくおもしろい。彼女は国内外問わず膨大なアーティストや様々なジャンルの音楽を吸収し続け、それを自身の感性に落としこむことで、独自の世界を構築している。その集大成が、初のソロアルバム「solitary」だ。彼女はどのようにしてこの音楽的に尖った作品を作り上げたのか。今回OTOTOYでは、音楽活動への想いや、これまで語られることのなかった音楽への愛に迫りました。
戦慄かなの、「solitary」配信中!
INTERVIEW : 戦慄かなの
軽やかな歌声にシュガー・コーティングされてはいるものの、隠しきれない強靭なビートと低音の存在感。時にユーモラスなほど人懐こくポップで、ボリュームを上げれば体を動かさざるを得ないほどダンサブル。ほかにはないほど突き抜けたがゆえに孤高で、どこか寂しさも横たわってもいる。戦慄かなのの「solitary」は、多層的な魅力が入り組んだ作品に仕上がった。実妹・頓知気さきなとのユニットfemme fataleの「鼓動」(2021年)でケンモチヒデフミをサウンドプロデュースに起用し、目の覚めるようなクリエイテヴィティを発揮したかと思うと、ソロでは輪をかけて振り切った楽曲を送り出してきた戦慄に、その背景について初めて語ってもらった。
インタヴュー&文 : 南波一海