フィロソフィーのダンスが原点回帰で作り上げた、最後のグルーヴ──彼女たちが渡した「愛」は決して消えない

フィロソフィーのダンスが、2026年6月をもって活動を終了する。その知らせは、多くの音楽ファンに衝撃を与えた。ベスト・アルバム『Dance to the Music~Journey with Philosophy no Dance~』に収録されたラストソング「ダンス・フォー・フィロソフィー」は、加茂啓太郎×ヤマモトショウ×宮野弦士という、原点回帰ともいえる布陣によって制作された一曲だ。感動的なフィナーレに寄せるのではなく、あくまでフィロソフィーのダンスらしいグルーヴを貫いた楽曲に仕上がっている。懐かしさと進化が同居するサウンド、その一音一音に刻まれたメンバーの覚悟と成長。ラストへと向かう今だからこそ語られる、彼女たちのリアルな思いに迫る。
「Indies Best」と「Major Best」で構成された2枚組ベスト!!
INTERVIEW : フィロソフィーのダンス
フィロソフィーのダンスが、2026年6月13日にLINE CUBE SHIBUYAで開催される「フィロソフィーのダンス The Last Dance ~DFP Forever!~」をもって活動を終了する。フィロソフィーのダンスは、2015年8月6日に新代田FEVERでライヴ・デビュー。2020年にはメジャー・デビューを果たし、2022年には新メンバーの木葭のの、香山ななこを迎えて活動してきた。
2026年4月1日に発売されるベスト・アルバム『Dance to the Music~Journey with Philosophy no Dance~』には、最後の新曲「ダンス・フォー・フィロソフィー」が収録される。そのプロデュースは加茂啓太郎、作詞はヤマモトショウ、作編曲は宮野弦士が担当し、最後の最後にインディーズ時代の制作陣が再び集結することになった。総括的な曲名である「ダンス・フォー・フィロソフィー」は、彼女たちならではのソウル・ミュージックにして、エレクトロな感触もあり、インディーズ時代をなぞっていないのが新鮮だ。さらに歌詞も、過去、未来、そして現在を通してフィロソフィーのダンスの軌跡を肯定するかのようである。
フィロソフィーのダンスは、最後の日に向かってどう過ごしているのだろうか。インディーズ時代の4枚すべてのアルバムのライナーノーツを執筆した私は、久しぶりに彼女たちに話を聞くことにした。
インタヴュー&文 : 宗像明将
撮影 : つぼいひろこ
「ダンス・ファウンダー」を超える名作をきっと作ろうとしているんじゃないか
──新曲「ダンス・フォー・フィロソフィー」が、加茂さんプロデュース、ヤマモトさん作詞、宮野さん作編曲で制作された経緯はどういうものだったんですか?
日向ハル(以下、日向): 加茂さんが「最後の曲はプロデュースさせてほしい」って言ってくれて、それがきっかけでヤマモト・宮野ペアに声をかけてくれて爆誕しました。
──久々の加茂さんのプロデュースはどうでしたか?
日向: AIで作られた資料を用意してきてくれたので、深掘りすると加茂さんもわからないっていう楽しい打ち合わせをして。
──そんな不安な打ち合わせを。
日向: 加茂さんらしいな、っていう打ち合わせでした(笑)。
佐藤まりあ(以下、佐藤): 私は会議、体調不良でリモートだったんですけど、「現場どんな空気?」って(笑)。「『終わり』ではなく『継続』をテーマに」って、めっちゃいいことを考えてくれて、「加茂さんってすごい」って思ったら、AIって情報が後から入ってきて。やっぱり加茂さんだなと思って、ちょっと実家感というかホッとするところもありました。素敵なテーマをくださって感動しました。
奥津マリリ(以下、奥津):加茂さんが打ち合わせ用資料を作ることが今まで一度もなかったので、マネージャーさん的なお付きの方がついたのか、仲介人みたいな人がいるのかと思って、すごいなと思っていたら、加茂さんから「いや、AI」って言われて(笑)。どこまでが加茂さんで、どこからがAIが生み出したものかわからないんですけど、加茂さんが入力した言葉によって連ねられた言葉たちですし、それが私たちにぴったりだったので、結果、加茂さんがAIに聞いてくれて良かったなと思いましたし、方向性がビシッと決まっていたので、迷うことなく進みました。



──ななこさんとののさんは、加茂さんにプロデュースされるのは初めてですよね。
香山ななこ(以下、香山): 加茂さんってすごい方なんだなって思っていたら、AIだったのでびっくりして(笑)。加茂さんに呼んでいただく「Great Hunting」というイベントでも、加茂さんって面白い方なんだなっていうのがわかってきました。
木葭のの(以下、木葭): 最近の「Great Hunting」でオリメンと加茂さんとの絡み方とか見ていると、すごく愛されている関係性がすごく見えてきて。加茂さんの人柄とか(笑)。「こういう人だから、フィロソフィーのダンスが素敵なグループになったんだな」っていうのはすごく感じました。
──そして、「ダンス・フォー・フィロソフィー」が届いたときの感想を聞かせてください。
木葭:「いつまでも、そういつまでも、/踊るフィロソフィーここにあるよ」っていう歌詞もあって、お別れの曲だけど、「きっといつかまた会える」みたいな希望も含んでいて、この曲を聴けばみんなの中で私たちは踊り出すし、これからもみんなに寄り添えるような曲になるのかなと思いました。
香山: 私が聴いていたインディーズの頃の宮野さん、ヤマモトさんの曲とはまた違った印象を受けて、「これが今のフィロソフィーのダンスなんだな」っていうのをすごく体感したし、すごく踊れる曲だなと思って。歌詞では「さよなら」とか言っていたりして、切ない部分もあるんですけど、最後まで踊り続けること、終わってからもみんなの心の中で踊り続けることが表されている曲だなって思いました。
奥津:インディーズ時代の宮野さん、ヤマモトさんの「あの頃」を思い出したというか。曲のリズム感の細かさとか、宮野さんっぽい感じもそうですし。ショウさんの歌詞って、「哲学、どこに含まれているでしょう?」みたいな問題をもらったみたいで。自分で問題を解くみたいに読み解いて、自分なりに理解しなきゃいけないっていうのが「あの頃」だったので、まさにそれが今また帰ってきて、最後にまた一問解いたみたいな感覚がありました。時間を経て、ショウさんの哲学と久しぶりに出会った感じになりまして、懐かしい気持ちになりました。
日向:宮野さんは、「ダンス・ファウンダー」を超える名作をきっと作ろうとしているんじゃないかと勝手に思っていて。なので曲が来たとき、「あのときの衝撃と同じような衝撃を受けたな」って思ったんです。あと、久しぶりのチームでの制作だったので、「5年間で歌が上手くなった」って思ってほしいなって。続けたからこそ出会えたから、その間に頑張っていたんだなって感じてほしいなって思って、すっごい練習していきました(笑)。プリプロの時点で練習していって、レコーディングに活かすみたいな前向きな姿勢で臨みました。
佐藤:最後の曲だから感動的なものかなと思いきや、いつも通り楽しくみんなを踊らせるための曲でびっくりしたけど、でもそれが逆に嬉しいというか。最後まで私たちらしく駆け抜けられる曲をもらって、とても嬉しかったです。送られてきた音源に、宮野さんが歌ったものがガイドメロとして入っていて、リズムとかも参考になりました。



























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