自分たちを信じないとその先に何も生まれない
──逆にステージ上でのメンバーとのコミュニケーションはどうでしたか?
MAHO : 一瞬集まって顔を見合わせる瞬間、いつもより何倍も安心しました。「Have it my way」の最後、みんなめっちゃいい顔をしていて。そのときに「あ、今日も最高だな」って思えたんです。一瞬だからこそ、すごく残っているというか、ダイレクトにひとつひとつ大事にできた気がします。「MAD LOVE」もいつも2サビ前でNOWとYU-Kiが自由にワチャワチャして、みんなも自由に踊るんですけど、幕張メッセではメンバー全員ぐるぐる回って自由に踊っちゃって。みんなめっちゃ楽しそうでよかったけど、ここどこだろう? ってなっちゃいました(笑)。そのときはただ楽しかったけど、よく初めての幕張メッセでやったなと思います(笑)。
──思っている以上に6人の結束や信頼感が強いんだなと思いました。メンバー同士の信頼感みたいなものはどんどん増してきている感じはある?
MAHO : ありますね。特に2021年は、自分たちを信じないとその先に何も生まれないというか、究極やっている意味ないかもと思うこともあって。メンバーとは365日ほぼ一緒にいるので、めっちゃ嫌いになる瞬間もあるし、めっちゃいい人だなって思うときもありながら過ごしているんです。だからこそ仮に信じられない瞬間があったとしても、信じる気持ちを持ち続けてやっていけたらいいなと個人的には思っていて。みんなもそういう気持ちがあったんじゃないかなと思うので、幕張でちゃんといい形で繋げられたのかなと思います。
──幕張の大成功のあと、春ツアーの発表までしばらく期間が空きました。どんな心境でしたか?
MAHO : とにかく早くエージェントに伝えたかったです(笑)。幕張でみんなの気持ちが高まっていたからこそ、次に進みたいというか。もちろん素敵な日だったけど、時が経てば継続させるのが難しい部分もあるので、早く次の発表をしたいし、ライヴもやりたいなと思いながら過ごしていました。ただ、先のことで作業する時間もあったので、この先、エージェントに届けるものがいいものになるようにすべてをかけて過ごしていました。

──2021年末には、「柏木由紀なりのWACK」で、投票企画「VOTE!! WACK SELECT 7」が行われました。WACK全体で投票する企画には、どんなモチベーションで挑んだんでしょう。
MAHO : これまで自分がやってきたことが繋がる投票だと思っていました。なので、そのために頑張るというより、いつも応援したくなる存在でいたいなと思って普段から活動しようと臨んでいて。これからもそれをずっと続けていかないといけないと、あらためて気づけたイベントでした。エージェントのみんなもいろいろな想いがありつつ応援してくれていたので、EMPiREとして返していけたらいいなと思いました。
──投票結果を発表する前に全組のライヴが行われましたが、柏木さんは衣装を変えて全グループでパフォーマンスしていましたよね。柏木さんのスタンスだったり、取り組み方から何か感じたことはありましたか?
MAHO : 各グループとのレコーディングやMV撮影、そしてライブと柏木さんの表現力の幅を間近で見ることができて本当にすごい方だなと思いましたし、それをさらりとやっている姿がかっこよくて、素敵だなって思いましたね。さらりとやっているように見せるためには、絶対そうするための努力をしないといけないと思うから本当にすごいなと思いました。
──解散を発表したBiSHを軸にWACKの他グループが一緒にツアーを回る〈WACK WACK SHiT TOUR〉での手応えはいかがでしたか?
MAHO : 毎年やり続けているからこそ、自分たちのグループの雰囲気も客観視できたりする期間でもありました。すごくいい空気が流れていたなと思います。
──EMPiREはデビュー当時からBiSHのライヴに帯同させてもらうなど、WACKの中でも結びつきのつよいグループです。BiSHの解散は、EMPiREにどのくらい影響していますか?
MAHO : BiSHはBiSHだし、EMPiREはEMPiREだしと私は思っています。ただ、憧れで大好きなBiSHという存在がいなくなるのは本当に寂しいです。もしかしたら、私もまだ現実味を帯びてないのかもしれない。今回、久しぶりに本当に尊敬していてかっこいいなと思う先輩と2マンでライヴをさせていただいたんですけど、アイナさんに振り付けしていただいた「アカルイミライ」や「MAD LOVE」もセトリに入れて、その瞬間瞬間を噛み締めてライヴをしました。
