人に頼るだけじゃなくて、ちゃんと全体を見ること
──7月12日にはシングル“イーアーティエイチスィーナーエイチキューカーエイチケームビーネーズィーウーオム”がリリースされました。今作は楽曲プロデュースを中野雅之さん(BOOM BOOM SATELLITES、THE SPELLBOUND)、作詞を小林祐介さん(THE SPELLBOUND、The Novembers)が手がけていますが、こちらはナノさんにとってどんなシングルになりましたか?
ナノ3 : 新しい学びがたくさんあったシングルになりました。小林さんが歌っている仮歌がすごく良くて、「私がこれを歌うのか…」って思いましたね。まず曲を歌いこなすのが難しかったです。聴いている分には超かっこいいんですけど、歌ってみたら本当に難しくて、いままでやったことない歌い方にも挑戦しました。
──この曲はタイトルを覚えるのが大変ですよね。
ナノ3 : 歌いながらだといけるんですよ。リズムつけて歌っていたら覚えられました(笑)。
──レコーディングはどうでしたか?
ナノ3 : 中野さんと小林さん2人ともいらっしゃったんですけど、すごく優しかったです。「もっとこうしたほうがいいよ」ってすごくわかりやすく教えてくださいました。いままでは声を張る歌い方しかやったことがなかったので、裏声っぽく歌うのが苦手だったんです。「こんなに歌えないんだ、こんなに下手くそなんだ」って自分ができない部分が明確になったので、もっと歌がうまくなりたいって思えるレコーディングでした。「できない!」と悔しい想いもしたけど、たくさん勉強になりましたね。
──ナノさんはTHE SPELLBOUNDやBOOM BOOM SATELLITES、THE NOVEMBERSのことは知っていましたか?
ナノ3 : 名前くらいしか知らなかったですが、プロデュースしていただくことになって、たくさん聴いて大好きになりました。
──ナノさんは好きなアーティストはいますか?
ナノ3 : えーと……。学生の頃は特に好きなアーティストはいなかったですね。BiSに入って、いろんなアーティストを聴くようになって、最近だとハルカミライさんの曲をよく聴いています。

──なるほど。カップリングの“僕の目を見つめて 君の世界になりたい”はどういう曲になりましたか?
ナノ3 : 研究員に向けてのラヴソングというか「私たちから研究員、研究員から私たちへ」という想いが込められている曲ですね。「僕だけじゃ踊れない」っていう歌詞があるんですけど、研究員がいるからライヴができるし、私たちはBiSでいられるんですよ。この曲は、研究員と私たちで一緒に作り上げる曲だなって思いますね。
──9月10日からは次の〈INCREDIBLE BiS TOUR〉がはじまりますが、ナノ3さん的にはどんなことを課題としていますか?
ナノ3 : いまは「とにかく一生懸命やる」みたいな感じなんですけど、個々がもっとレベルアップしなきゃいけないですね。あとはMCが課題です。みんながもっとBiSのことを考えてしゃべれたら、前よりいいツアーになるんじゃないかなって思っています。
──BiSにとって、大事なツアーになりそうですね。
ナノ3 : パフォーマンスももちろん、MCのなかで「またライヴにいきたいな」って思ってもらえるような言葉を言えないと、今後に繋がっていかないと思うんです。だからこのツアーでは、パフォーマンスもMCも頑張っていきたいです。
──これからメンバーもお客さんも含めて夢を見せていかなきゃいけないポジションだと思いますが、目標地点を定めてたりするんですか?
ナノ3 : BiSHが解散してからすぐ、北海道でのライヴのMCで「東京ドーム」っていう言葉を出したんですよ。みんなで話し合った上でヒューガーがしゃべったんですけど、1回口にしたことでその重みや、それを実現するための覚悟が必要なことだと感じたんです。BiSHの東京ドームでのライヴを実際に目の当たりにして、自分たちも続けていって頑張ればいつかたどり着けるかもしれないという気持ちもあるんですが、そのために並大抵の努力だけじゃ実現できないと思います。応援してくれる人たちに常に新しい魅力を見せ続けなきゃいけないし、その人がBiSを自慢できるグループにならなきゃいけない。でも、実際言ってしまったし、だからこそ東京ドームは目指したい場所ですね。
──ナノさんはBiSHの解散ライヴを、どうみていたんですか?
ナノ3 : やっぱりカッコよかったですね。正直、私は観ていて怖くなったんです。いつか私たちも東京ドームという場所に行きたいという思いはありつつも、そうなれるのかなという不安もあって、そこで怖さを感じたんだと思います。でも怖くなったけどやりたいことは変わらないし、大きくなりたい気持ちも目指したい場所も変わらないので、より一層気を引きしめて頑張っていかなきゃいけないなって思いました。
──最後にナノさん自身の課題、そしてグループとしての課題を教えてください。
ナノ3 : 私の課題は、人に頼るだけじゃなくて、ちゃんと全体を見ることですね。新メンバーが入って自分の立場が変わったことで、まだやり切れてない部分があるので、そこは成長していきたいです。グループとしては、いまはトギーが引っ張ってくれているんですけど、そこにみんなが頼りすぎちゃっているんですよね。トギーが安心して任せられるように、みんながもっとちゃんと考えていったら、グループとして良くなるんじゃないかなと思います。

編集 : 西田 健
THE SPELLBOUNDのふたりが作詞・作曲を手がけたBiS最新シングル!
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トギー : @TOGGY_BiS
ナノ3 : @NANO3_BiS
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