それぞれがバラバラだからこそ、いろいろな魅力が詰まったグループに
──自分のなかで変化を感じる部分はありますか?
ナノ3 : いろんなことを経験するうちに、自分がBiSのメンバーだという自覚が芽生えてきました。いままでは先輩メンバーに頼りすぎていた部分がいっぱいあったんです。新メンバーも入ってきて、私も頼るばかりではいられないですし。環境が変わったことで考えることも増えたので、自分のやりたいことや、どう頑張っていきたいのかがわかってきたのかもしれないです。
──なるほど。「自分はこうありたい」と追いかけているアイドル像はあるんですか?
ナノ3 : うーん……。具体的に「この人!」っていうイメージはあんまりないですね。でもパフォーマンスの面だと、グループのなかでいちばん大きく見えるように頑張りたいと常に思っています。MCも加入してすぐのころはちゃんとできなかったんですけど、常にいろんなことを考えるようになって、前よりは上手く話せるようになったかなと思います。
──歌もすごく上手くなっているので、自信持っていいと思いますよ。
ナノ3 : ありがとうございます。新メンバーが入って、みんなでしっかり練習したんです。練習するうちに、自分でも「こんなに高音が出るんだ」って新しい発見もあって、自分のなかで幅がちょっと広がった気がします。そこは新しいBiSになって、自分も成長できたのかなと思います。

──5月から7月にかけて〈3 balls and 2 strikes TOUR〉を開催しました。こちらはどんなツアーになりましたか?
ナノ3 : 最初のほうはクレの喉の調子が悪かったり、私も新型コロナに感染したりで、あんまりいいスタートを切れなかったんです。とにかく全力で頑張ることしかできませんでした。でもいろんな不安があるなかで、メンバーみんなでカバーしつつやっていくことで、それぞれがグループとして助け合う意識を持てるようになったのかなと思います。
──7月18日に開催された恵比寿 LIQUIDROOMでのツアーファイナルはどうでしたか?
ナノ3 : リキッドは声も枯れちゃって、全く集中できなくて不完全燃焼でした。ライヴの記憶もあんまりないんですよ。楽しかったけど一瞬で終わった感じがしました。疲れてるのかも自分でわからず、ぼやぼやしたまま終わっちゃいましたね。
──やり切れていなかった部分もあるんですね。
ナノ3 : そうですね。自分的にはもっともっとできると思っているのですが、LIQUIDROOMという場所でファイナルを迎えられて、「まだまだこれからだぞ」という気持ちがありました。それに当日は会場の熱気がすごかったです。研究員の熱量に助けてもらったライヴでした。
──ライヴの技術としては、まだまだナノさんの目指すやりたいことはできてないんですか?
ナノ3 : まだまだ足りないですね。でも、以前のBiSと同じことをするわけじゃないんです。いまはこの6人で出せる良さを目指したいです。ツアー中は、いまここでできることを精一杯頑張れるグループになれたらいいなと思っていました。まとまった綺麗さではなく、それぞれがバラバラだからこそ、誰をみてもそれぞれ違ったところが輝いていて、いろいろな魅力が詰まったグループになりたいです。
