たくさんの人がいるのを見たときは心が震えました
(日比谷公園大音楽堂でのワンマンライヴ〈ESCAPE from BiSimulation〉が終わったタイミングで、追加取材を行いました)
──昨年末、イトー・ムセンシティ部、ネオ・トゥリーズのふたりが2023年1月8日開催の日比谷公園大音楽堂でのワンマンライヴ〈ESCAPE from BiSimulation〉をもって脱退することを発表しました。そのときの心境はどうでしたか?
ナノ3 : 私は野音でのライヴを楽しみにしていて、「これからまた新しいBiSがはじまるんだ」という気持ちでわくわくしていたんです。だからまさかこうなるとは思ってなかったです。私たちもいろいろ考えることがあったんですけど、多分研究員のほうが複雑な気持ちだったと思います。
──そんな状況のなかで、野音はどういうライヴにしようと思って動いていましたか?
ナノ3 : メンバーが脱退するとかは関係なく、いつも以上のBiSのライヴをしようと思う気持ちは変わらなかったです。いままででいちばんいいライヴをしようと思っていました。次の日からは3人で活動していくので、観てくれているお客さんに「これからのBiSも観て見たいな」って思ってもらえるようなライヴをしたいという気持ちでした。

──なるほど。実際、ステージに立ってみてどうでしたか?
ナノ3 : BiSに入ってからいちばん大きな会場でのワンマン・ライヴだったんですけど、たくさんの研究員が集まってくれたのが本当に嬉しかったです。ライヴ中は脱退するから悲しいというよりも、純粋にお客さんと楽しみたいなって。
──野音でいちばん印象的だったことはありますか?
ナノ3 : いちばん最初に扉を開けて出たときが、いちばん「うわー! すごい! 」って思いました。たくさんの人がいるのを見たときは心が震えました。また野音でライヴができたらいいなって。
──MCではどんな気持ちを伝えようと思っていたんですか?
ナノ3 : 残る私たち3人は、これからやっていくうえで自分の気持ちを伝えようと決めていたんです。私は今回の脱退の発表があったことで、複雑な思いで観てくれてたはずの研究員に、ちょっとでも寄り添えたらいいなと思って話しました。メンバーは脱退して形は変わっていくけど、BiSの物語は続いていくので、これからのことをしっかり伝えたかったんです。
──野音が終わったときはどんな気持ちになりましたか?
ナノ3 : 野音までは5人でやるって決まっていたから、1回やり切った気持ちがありました。でも終わってからは、明日から体制は変わるけどこれからやっていくんだっていう、次を見ている感覚の方が大きかったです。
