新曲をやってもみんなが最初から踊ってくれるんですよ
──BiSHは現在12ヶ月連続リリースを行なっています。6月にリリースした“どんなに君が変わっても僕がどんなふうに変わっても明日が来る君に会うため”は、リンリンさん的にどういう曲になりましたか?
リンリン : この曲はBiSHでいちばんテンポが遅い曲らしいです。私はこういうゆっくりな曲を歌うのはちょっと苦手なので、レコーディングは大変でした。
──エモーショナルな雰囲気で解散を意識させる曲ですが、この曲の好きなポイントはありますか?
リンリン : 「僕は何にも感じなくなって つまらなくなってしまった」という歌詞が、いまの自分の環境と重なるので、すごく好きですね。私も最初はなんでもかんでも奇抜なことをやりたい放題してたけど、大人になるにつれて丸くなってしまった気がしていて。そこが自分のつまらなくなっちゃった部分かなって思ってたんです。でも最近は、どうしたらいいのかわかってきて、原点回帰していきたいという気持ちが湧いてきました。世間を気にしないで、やりたいことをやっていこうと思っています。
──カップリングの“ハッピーエンドじゃなくても”はアイナさんの作詞ですね。
リンリン : 実は、この曲はみんな歌詞を書いたんですよ。私とアイナ象の歌詞が最後の候補として残っていたらしいんですけど、結局採用されなかったんです。悔しいですね。好きなフレーズを久々に入れられた気がしたんですけど、アイナ象のほうがわかりやすかったなと思います。本当に解散が決まってからこそ書ける歌詞って感じがしますね。
──7月にリリースされた“SEE YOU”は、どんな曲になりましたか?
リンリン : この曲の歌詞は清掃員にこそすごく届くだろうなって思います。MV撮影では、みんなで熱海に行きました。静岡のあちこちを回ったり、海辺や商店街、富士急ハイランドにも行きました。本当に熱海を満喫しすぎましたね。この12ヶ月連続リリースは、ダンスビデオを公開しているので、新曲をやってもライヴでみんなが最初から踊ってくれるんですよ。それがすごく嬉しかったです。
──毎回ダンスビデオを撮るのは、大変じゃないですか?
リンリン : そうですね。私がアイドルをファンとして観るとき、ダンスビデオを見るのがすごく好きだったんですよ。だからBiSHもやったほうがいいと思っていたんです。でも、実際やってみたらめちゃくちゃ大変でした。6人が全員間違える可能性があるって思いながら収録しているので、現場は緊張していてすごい空気なんですよ。実はかなり苦労してるので、もっとたくさん見てほしいです。
──“SEE YOU”のカップリングの“USO”はどうですか?
リンリン : 仮歌はいつも松隈さんなんですけど、これは珍しく仮歌が女の人の声だったんですよ。歌が上手い人が歌いそうな曲だったので、すごく難しかったですね。みんなの声がしっとりしていて、お姉さんって感じでした。
──次は8月にリリースした“サヨナラサラバ”はどうですか?
リンリン : レコーディングのとき、Takaさん(ONE OK ROCK)とKENTAさん(WANIMA)がディレクションしてくださったんですよ。「こういう風に歌ってください」みたいな指示を実際に歌って教えてくれたんですけど、Takaさんの声がすごく綺麗でびっくりしました。「もうちょっと鼻にかけたらこういう声が出るよ」というアドバイスもすごくわかりやすかったです。
──“サヨナラサラバ”はダンスも難しそうです。
リンリン : いつもダンスは1回の振り入れで終わるんですけど、これは2回に分けてやりました。集団ダンスみたいな感じもはじめてだったので、覚えるのは難しかったです。でも、踊れるようになると、すごく楽しい曲です。