ハシヤスメがどうしてもサンバ隊を出したいって言ってたので
──BiSHには明確にはリーダーを置いていないですが、チッチさんはまとめ役を担当することも多いと思います。忙しいなかメンバーをまとめていくのはどうでしたか?
チッチ : 解散を発表してからはみんなが同じ方向を向いてたので、まとめることに対しての大変さはあんまりなかったですね。ただ解散のことに触れられたら私が言葉を発することが多かったですし、どう伝えたらいいかを悩んじゃうことも少なからずありました。でもいま思うと、そんななかでも渡辺さんに対しての信頼が自分の支えだったのかもしれないです。私のなかでは渡辺さんが言葉にしたことって絶対に嘘をつかないと思っていたから、「やばいかな」って不安に思ったときも「絶対大丈夫」という自信がありました。この1年で渡辺さんとすごく喋ったし、もっと信頼できるようになりました。
──チッチさんから渡辺さんに話しかけに行くの?
チッチ : そうですね。話さないとわからないことはたくさんあるし、人伝えで聞くのはあんまり好きじゃないんです。気になるんだったら自分で会話しようって思うし、できる限り渡辺さんがいたら話すようにしています。「私がやらなきゃ誰がやる」くらいの気持ちです。

──12月20日に開催された〈BiSH FES〉はBiSHが4回登場して、それぞれのBiSHごとにチームに関わる方がプロデューサーとして構成やセットリストを考えるという試みでした。実際にやってみてどうでしたか?
チッチ : それぞれのセトリにわかりやすく性格が出ていてすごくおもしろかったですね。個人的は、2番目に出たBiSHメンバープロデュースのセトリをまとめるのが大変でした。メンバーでひとり1曲やりたい曲をやろうって話になったんですけど、まとまらなくて悩みました。
〈BiSH FES〉と〈世界で一番綺麗なBiSH〉のライヴレポート
──いちばん大変だったのは?
チッチ : “ア・ラ・モード”ですね(笑)。ハシヤスメがどうしてもサンバ隊を出したいって言ってたので、次の曲に繋げるのが難しかったです。順番やMC位置とかどうやって繋げるかは基本私が考えたんですけど、やりたいことは誰も否定することなく「やろうね」という気持ちでやりました。
──最後の“スーパーヒーローミュージック”のモンスターたちが出てくるところは誰が考えたんですか?
チッチ : アユニがやりたいって言ったんです。最後に大団円で終わるのが“スーパーヒーローミュージック”らしさだなと思って、みんなで賛成して。
──チッチさんはどういうことをやろうと思ったんですか?
チッチ : 私はでっかい箱の重低音と音圧で、“脱・既成概念”をやりたいと思いました。そのときの最新シングルで、BiSHの新しいものを見せたかったんです。新しい曲をもってこれるのはBiSHのパートでしかできない強みだったし、やれてよかったです。
