死ぬ気より生きる気でやった方が、未来は明るい
──プー・ルイさん自身は、どう動いているんですか?
プー・ルイ:いまはとにかく積極的に動いて、人と会おうと思っています。私意外と暗いので悩みすぎたりするところがあって。「でもその時間無駄じゃね? 」って最近思うようになって。そういう時間がなくなるくらい働こうと思って動いてます(笑)。私はもともと友達が多い方じゃないけど、人に会う時間って意識的に取らないとなくなってくるじゃないですか。だからもっと視野を広げようと思って動きはじめています。
──2月26日には2曲入りのシングル「生きて帰る、ばっか。」がリリースされます。まず“生きて帰る、”はいつ頃出来ていたんですか?
プー・ルイ:結構最近ですね。ASPの武道館公演(2024年10月に開催された〈We are in BUDOKAN "The floor is all ours!!"〉)を観させていただいて、私とMETTY、Ryan.Bの3人で「いまあれだけ人が集まるのは、学ぶべきものがあるよね」といろいろ話したんですよ。時期的には、その直後くらいに“生きて帰る、”ができてきた気がします。
──この曲は「生きて 生きて 生きて帰るまでが PIGGS」のフレーズが印象的ですよね。
プー・ルイ:Ryan.Bがこの曲を書いたきっかけは、プロレスラーの葛西純さんのデスマッチの試合を見たことらしいんです。試合前、デスペラードさんという後輩プロレスラーが葛西さんに「燃え尽きて死んでもいいくらいの覚悟でやる」と言ったんですけど、試合が終わった後、それに対して葛西さんは「死んでもいい覚悟なんて、捨ててしまえ」「俺たちは、死んでもおかしくない、大怪我してもおかしくないリングに上がって、生きて生きて、生きてリングをおりなきゃいけない」って返したらしいんです。この言葉にRyan.Bは強く感銘を受けて、できたのがこの曲です。
──いろいろすごい話ですね。
プー・ルイ:良い話だなと思いました。私も「死ぬ気で」ってよく言っちゃうタイプだけど、「死ぬ気より生きる気でやった方が、未来は明るいよな」って思うようになってきたんです。PIGGSも死ぬ気じゃなくて、生きる気でみんなに希望を与える方がいいと思うんです。旧BiSって死ぬ気でやったと思うんですけど、今はそういう姿って見てる方も苦しくなるじゃないですか。だからやっぱり、令和の時代は、「生きる気」でやるべきかなって思います。

──プー・ルイさんが考える、この曲のキーポイントを教えてください。
プー・ルイ:Bメロの「亡霊のように〜」の歌メロを、KINCHANが最初に歌うのが良いなと思います。なんか心にグッときますね。頑張り屋さんなところが出ているなと。
──サビのプー・ルイさんの歌も良いですよね。
プー・ルイ:いま運営を頑張りたい気持ちと共に、歌を頑張りたい気持ちも強くて、練習してるんですよ。
──プー・ルイさんはずっとこれまで歌をフィーチャーされる人だったわけじゃないですか。その中でまた歌を上手くなりたいと思ったのはなぜですか?
プー・ルイ:やっぱり眉村ちあきさんが好きだからかな。この前、眉村さんとご飯に行ったときに「どうやって歌が上手くなったんですか」って質問をしたら「最初から割と上手かったんだよね」って言われたんですよ(笑)。でも眉村さんの、昔と今の映像を見比べたら、明らかに上手くなってるのを感じたんです。やっぱり努力したんだろうなって思いました。それで、眉村さんくらい上手い人でも練習してるなら、私もちゃんとしなきゃって思って。技術的なところを中心に基礎から、ボイストレーニングをしています。やってみると結構楽しいですね。
──いまは技術を伸ばすことが、楽しいモードなんですか?
プー・ルイ:そうですね。今年はやりたいことが本当にいっぱいあるから、バランスをとってやっていきたいなと思ってます。あとはピアノもやってみる予定です。もっと素晴らしい歌手になるには、楽器がわかった方がいいと思うんですよ。それに「歌ってみた」みたいなものもやろうと思っています。録音して自分の歌を聞くのっていちばん練習になるし、みんなにも喜んでもらえるかなと。羊毛フェルト以外にもそういうのも今後は上げるので、ちょいとお待ちを(笑)。
