PIGGSなりの100キロマラソンが見せられたかな
──では最後にプー・ルイさん、どんな『JUICYY』はアルバムになりましたか?
プー・ルイ :やっとPIGGSのやりたいことや方向性が定まった1枚だなという感じがします。ファースト・アルバムの『HELLO PIGGS』を出したときは、「『HELLO PIGGS』が最強」って思ってたんです。でも、やっぱ伝えたいことやPIGGSの軸も少しずつ変わっていって、それがどうやったら伝わるか、制作側としてもわかってきたんですよね。そういう部分が、すごく出たアルバムですね。「いまのPIGGSは、これを聴けばわかる」というアルバムになっています。
──プー・ルイさんのベスト楽曲はどれですか?
プー・ルイ : ベストは、“NOT PIG”と“I CAN`T BE”です。2個(笑)。
──“I CAN`T BE”は、MV撮影もあんまり辛くなさそうでしたよね。
プー・ルイ : “I CAN`T BE”のMVは、撮影自体は辛くなかったんですけど、MVを公開して、その後に100キロマラソンがスタートしたんです。撮影の日は、1日で朝から渋谷行って、夜まで熱海で撮ったあと、その日は帰ったんです。それで、公開の日に100キロマラソンをやりました。でも、私が「熱海といえば、私結構100キロ走ってんだよね」って匂わせていたから、みんなは撮影したあと、すぐに走ると思っていたみたいで。
BAN-BAN : もう「走るぞ!」という気持ちで行ってました(笑)。
──KINCHANは100キロ走ったんですよね?
KINCHAN : 100キロ走りました!
プー・ルイ : 私たちが集まると、どうしても“クマンバチの独白”のMVで108回踊った話とか徒歩ツアーの話とか、自然とそういう話になることが多くて。そのたびにKINCHANが「私はそういうのをやってないから後ろめたさがある」という話をしてたので、「じゃあ、やるっしょ」って走ってもらいました。私は「アイドルたるもの100キロ走るべき」だと思うので(笑)。
──KINCHANのマラソン、なんとなく余裕感もありましたよね。
プー・ルイ : 負けず嫌いなので、70キロくらいまで1回も止まらなかったんですよ。休むことも、歩くことはしなくて。100キロマラソンって悲壮感を求められるけど、私たちの100キロはそうじゃないのかなって思っていて。5人で1個のものを達成するというか、PIGGSなりの100キロマラソンが見せられたかなと思いました。
──そして、 “NOT PIG”はプー・ルイさんを象徴するような曲ですよね。
プー・ルイ : これは私の歴史というか、PIGGSとして「抱えた十字架を改めて背負って行くぞ」という決意と覚悟が詰まった曲ですね。私たちPIGGSとぶーちゃんズの曲だなという印象があります。
──この曲も最近MVが出ましたけど、かっこいい仕上がりですよね。
プー・ルイ : いままでPIGGSは手作り感でやってきたところがあったので、「1本ここで勝負するような、かっこいい作品を撮ろう」って思って撮りました。
──サムネイルのSHELLMEさんが、すごくカッコいいですよね。
プー・ルイ : パルコの広告みたいになったもんな?
SHELLME : そうそう、なんかハイブランドの広告みたいでしたよね!!
プー・ルイ : 撮影のとき、めっちゃ寒かったんですよ!北海道の美瑛という綺麗な雪山で撮ったんですけど、実はめちゃめちゃ過酷でした。
CHIYO-P : 勝手に生あくびみたいなのがずっと出ちゃって、まぶたも勝手に落ちてきちゃってね(笑)。
プー・ルイ : しかも、真っ白で足跡もないとこで撮るから、毎回ズボズボって脚が濡れて。でも、監督とカメラマンさんはずっと外にいらっしゃったから、「寒い」なんて言えないんですよね。気合いでやりました。