思い切ってちちゃんに曲を書いてほしい!って頼んだんです
──「プー・ルイさんが抜けて残りの5人でPIGGSを続ける」という形を提案したときはどういう感じだったんですか?
プー・ルイ:まず私から5人への最初の提案は「私のやり方だったり人間性が嫌な人はこれから先一緒にいても辛くなるわけだしやめた方がいいと思う、そこを踏まえて1回ちゃんと考えてほしい」というものでした。でも話し合いは平行線になってしまって…。私的にはもう1年半以上同じことで悩んでいたから、このままうやむやな形で進んでいくという考えはなくて。
──そういう決断にいたったのはなぜなんでしょう。
プー・ルイ:いろんなことを考えて、「5人でやる」という結論に至ったんです。でも私にとっては、「自分が残る=誰かが無理をする」ことだった。というか全員が無理をすることだったんですよね。悩んだまま続けていたら、私自身が信念を曲げるという無理をすることだし、5人も私に合わせて諦めたり我慢したりしなければならない。でもそれって違うなと思ったんです。だから6人でPIGGSをやる、とは違う案を考えるしかなかった。
──例えばプー・ルイさんがPIGGSとして動きながら、他の5人で新グループを作る選択肢や、他の方法もあったわけじゃないですか。そのあたりはどうでしょう。
プー・ルイ:いろいろ考えたんですけど、私だけがPIGGSに残って、5人は新しいグループで新メンバーを募集してやっていくっていうのはちょっと想像がつかなかったんです。PIGGSとして積み重ねてきたものもあるし、5人も一緒に活動していく中で頼もしくなっていたので、5人が「PIGGS」というブランドを背負って活動していった方がいいと判断しました。

──プー・ルイさんはPIGGSのメンバーではなくなりますが、当然社長でありプロデューサーであることは変わっていないわけですよね。プロデューサーの目線では、5人にはPIGGSとして、どんなグループを目指してもらおうと思っていますか?
プー・ルイ:音楽性に関しては私は抜ける前から、ブライアンがやりたいって言ってたものを突き詰めていこうと考えていたので、そこは私が抜けても変わらずにそうしていく予定です。ただ横アリや武道館を目指すっていうのは、私の夢だったから、それが彼女たち自身の夢なのかどうかは見直す必要があると思っています。大きいステージに立ちたくない人なんていないと思うけど、その目標を掲げるのであれば、自分なりの理由を持って欲しい。そうじゃないとメッセージが弱くなってしまうし、ぶーちゃんズも応援しづらいと思うんです。
──今回の動きについて、お客さんの反応的には、厳しい意見もあったと思うんです。そこはどう受け止めていますか?
プー・ルイ:うーん…まあいろんな意見はいただいたんですけど。結局は証明していくしかないと思っています。選んだ未来が良かったんだって作っていくしかないと思っています。ハッピーエンドを目指していくしかない。
──プー・ルイさんは、いまもPIGGSとしては活動していますが、現状はどうですか?
プー・ルイ:結果的に今は仲良くできていますね。決断から2ヶ月ほど経ったので、5人の進む道を具体的に考えられるようにもなったし、それを提示していく中で5人も頑張るぞの気持ちになってきているし、少しずつだけどみんな前向きな気持ちにはなってると思います。5月6月が嘘のように今は仲良く本音で話せてます。(笑)
でも忘れちゃいけないのはそれって何かが解決したわけではなくて、距離が取れたことでできたことで。離れるという決断をしたからこそ今笑い合えているんです。私結構メンバーのこと好きなのでやっぱりギクシャクの時期はちょっと辛かったので私としてはそれだけで幸せなことではあります。これからお互い違うグループになって、切磋琢磨していく中で、少しずつ本当の意味での理解や納得ができていくんじゃないかなって思っているしそうなったらいいなって思ってます。

──9月3日にリリースされたPIGGSの新曲は、眉村ちあきさんが手がけています。メロディーも軽快さも全部「眉村節」が詰まっていますね。
プー・ルイ:私眉村さんが大好きで!辛い時とか苦しい時にちちゃんの曲に救われてて、一緒にご飯食べに行った時に思い切って「ちちゃんに曲を書いてほしい!」って頼んだんです。そしたらその場で「最高!やろう!」って言ってくれました。最初は私が辞めるとかそんな話もない時期に出来上がってて、ちょっと歌詞が違ったんですよ。私がやめることが決まってちょっと状況も変わってしまったので、ぶーちゃんズたちのこともたくさん考えてギリギリまで歌詞を書き直してくれてました。
──眉村さんらしい、とても優しい曲だと思います。
プー・ルイ:寄り添ってくれる感じがありますよね。「頑張れよ」じゃなくて「頑張ろうよ」みたいな。「ポケットに入れた 大丈夫」という歌詞があるんですけど、私、眉村さんの「大丈夫」って曲が大好きなんですよ。「大丈夫」を聴きながら泣いてるんです。この歌詞を見た時、「なんて素敵な歌詞なんだ」って泣きました。(笑)ここは絶対に歌いたかったので気合いを入れてレコーディングに臨みました。
