INTERVIEW : CHIYO-P(PIGGS)

大事なことは、小さいのに大喰らい! ってことよりも(笑)、彼女のハイトーンの歌は、PIGGSの大きな武器ってことだ。浮き沈みがあろうとも、彼女はちゃんと前に進み、PIGGSはまた一つ大きくなるのだ。
インタビュー : 飯田仁一郎
文 : 西田健
撮影: 大橋祐希
指を指すポーズの先にちょうどお月様が
──今のPIGGSに対するCHIYO-Pさんの気持ちは、どんな状態ですか?
CHIYO-P : だんだん声出しができるようになって、楽しさがより強くなってきましたね。特にライブハウスでのお客さんからのパワーがすごいんですよ。自分ももっと同じようにぶつかり合いたいし、「もっと来いよ」って思っています。ライブの熱がどんどん上がってて、この状態のままでツアーに突入したいです。
──様々な対バン・イベントにも出演していますが、印象的なイベントはありましたか?
CHIYO-P : Task have Funさんやナナランドさんのような“ザ・アイドル”な可愛い系のグループとの対バンをやるようになったんですけど、若いお客さんがすごく多いなと思ったんですよね。PIGGSも新しい層のお客さんにも届くように頑張りたいなと思いました。
──先日1月29日には、日比谷野外大音楽堂で〈全身全霊!燃える豚魂ツアー〉のファイナル公演が開催されました。この日はCHIYO-Pさんにとってどんなライヴになりましたか?
CHIYO-P : 私はやっぱり、ライヴがすごく好きだなって思いました。野音は声出しも可能だったんですけど、声があることでみんなとライヴを一緒に作っている感覚が強かったです。野音はすごく広かったんですけど、お客さんの顔がしっかり見えたんですよね。ひとりひとりが一生懸命歌ってくれている姿を見て、素敵だなって感動しました。
──野音で思い出すのはどんな光景ですか?
CHIYO-P : “カッシーニ”のときですね。野音ではアレンジを変えて、特別バージョンでやったんです。リハーサルのときから、鳥肌が立っていました。本番もやっぱりすごく綺麗だったし、たくさんのお客さんが歌ってくれたのが嬉しかったです。最後、指を指すポーズをするんですけど、その先にちょうどお月様があって、すごく印象に残っています。

──野音を経て、反省点はありますか?
CHIYO-P : チケットをソールドアウトさせられなかったのが悔しいですね。それに、ツアー中に自分の中で感じていたネガティヴな感情を早めに改善できていたら、もっと良いライヴができたのかなと思いました。やっぱりこのままじゃいけないのかなと感じることができたので、そこも含めて良い日でした。
──CHIYO-Pさんがネガティヴな感情から復活していったのには、なにかきっかけがあるんですか?
CHIYO-P : そもそも大きな理由があって落ち込んだわけではないんですけど、気分が沈んでしまったんですよね。それで落ち込んで落ち込んで一番下までいったんですよ。そこより下がることもできなくなって、考え方が一回パッと晴れたんです。感情の波がリセットしたんだと思います。
──CHIYO-Pさんは、定期的な感情の波があるんですか?
CHIYO-P : そうですね。私は泣いたりや笑ったりの感情をはっきり表に出すのが苦手なんですよね。自分が感じていた嫌なこととか辛いことがあったとしても、それを人に伝えるのが上手くないんですよ。誰かに自分のことを伝えたりとかせず、自分の世界に飛び込んじゃう。メンバーと一緒に住んでいると、どうしても溜まってしまうこともあります。その結果しんどくなってしまうんです。
──一緒に住んでいるからならではの悩みですね。
CHIYO-P : 私はよくも悪くも一歩引いてる感じがあって、それもやめたいなと思っています。これまではいろんな話をされても、なにに対しても「うん」って言うだけだったんですけど、もっと自分の気持ちを外に出そうと思っています。自分の思ってることや感じたことを伝えられるように努力してるんですけど、全然言い慣れてなくて…。いまは悩みながら勉強中です。
