INTERVIEW : BAN-BAN(PIGGS)
──5月9日の〈SOUL MEAT 2929 TOUR〉のファイナル公演は、どんなライヴでしたか?
BAN-BAN : 私の気持ち的には3年目に向かっていく気持ちでした。あとは、なにか発表があるって聞いていたんですよ。私はプーちゃんがいなくなるって予想してました。
──本当にプー・ルイさんがいなくなると思っていたんですね。
BAN-BAN : でも、ずっといなくなるんじゃなくて、4人に試練が与えられて、それを乗り越えたらプーちゃんが戻ってくる企画なのかなって予想していました。3年目に大きい会場でライヴをするのは聞いていたから、とにかく走ってスピードアップしていかなきゃと思っていました。
──そこに向けて大きい刺激が入るんじゃないかと。メジャーデビューを聞いたときはどういう気持ちでしたか?
BAN-BAN : メジャーが決まったことは理解したけど、それ以外のことは正直わからなかったですね。大きくなるためにすごく良いものとは思っていました。ここからまたはじまるという気合を入れていこうっていう気持ちになりました。
──メジャーについては、どんなイメージでしたか?
BAN-BAN : メジャーのイメージは、プロモーションがすごくていろんなところに出られて、お金をかけられる規模が大きいみたいな感じですね。でも、その分大きくなることへの責任も感じました。

──2パターンのアーティスト写真が出ましたね。反応を見てみて、どうですか?
BAN-BAN : 結構、別れている感じがします。いまは、クイズみたいに「こっちがチームインディーかな?」って投票されている方も少なからずいると思うんですよ。でも、せっかくなら純粋に好みで選んでほしいですね。
──メジャーのチームのクリエイターと制作してみて、いまの心境はどうですか。
BAN-BAN : はじめてメジャーチームと制作したのが、アー写撮影だったんです。まず全員知らない人で、メイクさんもカメラマンさんも、ディレクションしてくれる人もいっぱいいました。メジャーチームの方々には、「こういう作品を作りたい」というテーマがあって、それを一生懸命作ってくれていると思うんですけど、いつもの感覚とは少し違っていたので驚きの連続でした。
──それはいったいなぜだったんでしょう。
BAN-BAN : インディーズの制作チームの人たちは、PIGGSのことをずっと考えて、魂を込めて作ってくれていたから、自分が意識しなくてもPIGGSの作品になっていたと思うんです。でもメジャーチームと制作したときに、自分たちの中に何かが足りないのを感じて…。そんなときに、今回ブタ山さんに「制作チームは、他の人の可能性もあるんじゃない?」って思わせてしまったのは、メンバーにも責任があるんじゃないかなって考えたんですよ。だから、この企画はVSの構造になっているけど、メンバーがどんな作品にも、ちゃんと「これがPIGGSだ」という魂のこもった作品を作れるようになることが、この企画で成し遂げなきゃいけないことだと解釈しました。
──なるほど。
BAN-BAN : 自分たちメンバー自身が、本当にもっとPIGGSについて考える必要があったと思うんです。でも、それは今の制作チーム達がずっと考えてくれていたから、メンバー達はそこに甘んじていたんですよね。もし今回ブタ山さんがこういう企画で機会を与えてくれなかったら、そういうことを考えもしなかった。いま改めてメンバーそれぞれが、「PIGGSとは何か」をたくさん考える事が出来ているので、実はとても良い機会だったかもしれないです。
──いまのPIGGSの課題はなんだと思いますか?
BAN-BAN : メジャーの制作チームとご一緒させてもらうと、どんどん進んでいく印象がすごくあるんですよ。だからこそ、「PIGGSの作品にはこういう良さがある」とか、「こういう魂がある」とか、自分達のなかにそういうものがあって、自分たちで出せないといけない。それが課題ですね。今回の企画では、フラットに自分達の実力を求められています。これまでは、武器をいっぱい装備させてもらっていたことに気づきました。いまは丸腰だから、自分達がいかにヘナヘナだったのかを気付かされたというか。ムキムキにならないといけないですね。
──メジャーの舞台で成し遂げたいことはありますか?
BAN-BAN : メジャーだからなにかをしたいっていうのはあんまり考えてなかったです。でも、やっぱり新しい可能性がいっぱいあるんだろうなと思います。それをPIGGSの良さとして出していきたいですね。
