いろいろな人に恩を返していきたいです。
──BAN-BANさんはいま、PIGGSとしてどういう気持ちで頑張っているんでしょう?
BAN-BAN : 最近は、目の前のお客さんのために必死ですね。お客さんとかMV を見てくれる人にも、恩返ししたい気持ちばっかりです。MVって撮るのは一瞬だけど、ずっと残るから。いましかこの気持ちを届けられないって思うと、MVを撮るときにも、いろんな気持ちが溢れます。そうやって、いろいろな人に恩を返していきたいです。
──昨年2021年秋から今年の1月まで行われていた〈DEAR HUNTER TOUR〉は、BAN-BANさんにとってどういうものになりましたか?
BAN-BAN : 〈DEAR HUNTER TOUR〉は、KINCHANの100kmマラソンからはじまったんですけど、私はそれを見て、さらに気持ちが燃えたんです。私は「こういう気持ちがあるから、これをこうやって、こうしたくて」って結構考えすぎちゃうところがあるんですけど、そうじゃなくて、ただがむしゃらに頑張りたいと思いました。KINCHANがただ必死に走っている姿を見て、心が動かされて、自分の悩みにグサって刺さりました。〈DEARHUNTER TOUR〉では、5人でいろんなところでライヴをして、いろんなところで特典会もさせてもらいました。地方で特典会をしたのもはじめてだったから、新しく会う人もいましたし。いままでずっと来てくれていた人も、いろんなところに来て、いろいろ喋ったりして気持ちも伝えられたりして、いままでよりコミュニケーションできたなって感じています。
──EX THEATER ROPPONGIで開催されたツアーファイナル公演はどうでしたか?
BAN-BAN : ツアーファイナルは、最終的にチケットが売り切れて嬉しかったです。売り切れてなかったときに、ぶーちゃんズがSNSで頑張って広めようとしてくれているのを見ていて。大きなところでライヴをするのがすごいことだって、なんとなくは感じていたんです。でも、売り切れて、みんなが喜んでくれるのを見て、そのすごさを実感しました。チケットが売り切れてからは、最高なものを見せたいし、見せなきゃいけないと思って、みんなで準備していきました。
──ライヴの手ごたえはどうだったんですか?
BAN-BAN : お客さんの存在をすごく感じたライヴでした。リハーサルのときは「めっちゃ広い!」って思ったんですけど、本番になると、あんまり緊張もなく、ライヴをするなかでお客さんとコミュニケーションをとっている感じでした。
──あの日のライヴは、すごく良かったですよ。
BAN-BAN : これまではツアーファイナル前に、事件が起こったりすることが多かったんです。でも、今回はツアーファイナルをいかに良いものにするかということに、みんなで集中できたから良かったんだと思います。
──3月30日には、2曲入りのシングル『小さな叫び』がリリースされます。まず、表題曲の ”小さな叫び”はBAN-BANさんにとってどんな曲になりましたか?
BAN-BAN : “小さな叫び”は、すごく好きな曲です。これは、歌うときに誰かを思ってこそ、良い歌になると思っていています。
──BAN-BANさんは誰を思って歌うんですか?
BAN-BAN : 私は、ぶーちゃんズです。ぶーちゃんズはみんな、大変なことがあっても、「PIGGSのライヴに来ると、元気をもらえる」って言ってくれるんですよ。きっと他にもそういう人もいっぱいいたりするのかなと思うと、ライヴに来てくれる人に対して、本当にいましか気持ちを届けられないんだなと思って歌っています。
──なるほど。
BAN-BAN : “小さな叫び”は、先日のライヴでもやったんですけど、この曲は人に向けた歌詞だから、いままでより意識して、ぶーちゃんズのことを見ていたんです。Twitter で感想を見ていると「今回のツアーは、メンバー全員がめっちゃ目を合わせてくれた!」って書いてくれて。やっぱり他のメンバーもそういう風に伝えようと思っていたんだなって感じました。メンバーみんなでそういうことは、喋ったりはしてないけど、それぞれが同じように捉えていて、それがすごく良いなって思いました。
──歌詞の「限りある世界で 君のノートに残すラプソディ」の部分のメロディーがすばらしいですね。
BAN-BAN : 私もそこの歌詞はすごく好きです。その日のライヴは一瞬で終わっちゃうけど、これがずっとずっと心に残ると良いなと思います。
──プー・ルイさんはキャリアも長いから、終わりということに関して、ちゃんと意識してると思うんですよ。BAN-BANさんは、それを意識することはあるんですか?
BAN-BAN : 終わりを意識するというより、PIGGSが解散して私たちがいなくなった後も、曲たちが人の心のなかに残って、その先も残せたらいいなって思っています。
──2曲目の“LiKE A SPARK”では、「いつか終わると気づいてた」と、まっすぐにその話が出てきますけど、BAN-BANさんは、いつか終わると気づいているんですか?
BAN-BAN : いつか終わると気づいてます。人はいつか死んじゃうし。いましかできないからこそ、頑張りたいです。でも、終わるときの想像はまだ全然したことがないです。上り坂しかまだ見えてないです。