nicora ray ark、ついに始動──混沌とした世界に、なぜ彼女たちは立ち上がることを選んだのか

2024/09/06 19:00

かなりレベルが高いことを先生に求められています

──2曲目の“mement”はどういうイメージでしたか?

chiyono : 歌詞に「ユグドラシル」とか「聖杯」とか神話っぽい言葉が入っているのが、不思議な感じです。サビの歌い方がすごく難しいんですよね。でもだからこそ頑張らなきゃって思いました。

齊藤 : 今回みたいなミクスチャー・サウンドっぽい音楽って、そのまま女性キーにするとすごく高くなるんですよ。でもchbiyonoちゃんはちゃんとそれが出せる域までたどり着き始めてますね。

ami : この曲は振り付けも神聖な感じになっているんです。激しく踊るというより、ゆっくり動いて世界観を表現しています。

──この曲もダンスの表現は難しいんですか？

ami : 本当に… 難しかったです。

chiyono : 齊藤さんが振付の先生に「うちの子たち踊れるんで!」とか「ダンサーぐらいいけるから、しっかりお願いします」ってお願いしたらしいんです。だからかなりレベルが高いことを先生に求められています。

齊藤 : ダンスについては、いまマレーシア在住の日本人の先生に振り付けをお願いしていて、その方に加えてサポートの先生たちのチーム編成でやっているんです。「海外目指してるんで!」と先生に言ったりしていたんですよ。それでダンス動画を先生に送ったら「ふたりは世界目指してるんだよね? まだまだそのレベルじゃ足りないよ」って、印刷したら巻物になりそうなくらい長文のご指導のLINEが届いたんです。

ami : 先生は私たちがバキバキに踊れると思っていらっしゃるから、「これでは論外です」って書かれていたんですよ! すごく悔しかったですけど、それ以降はさらに気を引きしめ直して戦いに挑んでいます。

chiyono : でも先生たちも、徐々に優しいコメントになってきたよね。

chiyono

──変な質問ですが、nicora ray arkは、めちゃくちゃ本気のプロジェクトなんですね!

齊藤 : かなり本気です。これまで僕もいろいろ音楽活動をやってきましたけど、いろんなカルチャーがある中で突破できたことと突破できなかったことが明確にあるんです。nicora ray arkでは、別の突破の仕方をもう一度トライすることが自分の中での戦いです。わかりやすく言うと結果を出したい。僕がやりたいことを実現するためには、あともう2、3段階くらい人に伝わるような方法を取っていかないとできないと思っています。

──nicora ray arkの作曲家は、今後もゆよゆっぺさん固定で考えているんですか？

齊藤 : 作曲家に関しては、いろんな方に曲を作ってもらおうと思っています。今回はまずストレートなパンチを出したかったので、ゆよゆっぺさんにお願いしました。最初なのでフワッとした世界観を出すよりも、「nicora ray arkとはこういうグループです!」みたいな強い一発を打ち出すイメージです。

──今作は2曲とも齊藤さんが作詞を担当されていますが、歌詞は今後も齊藤さんが書かれる予定ですか?

齊藤 : いまのところは僕が書いていますけど、他の方が書くのも全然アリです。活動が大きくなったら、すごい作詞家の方に頼んでもいいかなと。でも楽器陣はある程度固定したいと思っています。

──ライヴについてはどのようなものを考えているんですか?

齊藤 : やってみたいことはかなりあります。コロナ禍に考えた自分なりのプランがあるんです。有料のグッズ付きのチケット、後ろで撮影できるチケット、それ以外は入場無料っていうのをやりたくて。まずはいろんな人に見てもらう方がいいのかなと。今後はしっかりステージにセットを組んだライヴもしたいと思っています。