POP、個別インタヴュー・ヤママチミキ編「プラニメがあったからこそ、POPができたなんだなと思います」
もともとはPOPの前身ユニット、プラニメのライヴに通っていたオタクだったヤママチミキ。プラニメからPOPへと移行するオーディションで合格を勝ち取り、POPの一員になった。しかし、憧れていたカミヤサキと同じ舞台で活動をはじめるも、わずか2ヶ月でカミヤは無期限活動休止になってしまう。「絶望を感じた」と言いつつも、カミヤが絶対に戻ってくると信じて、POPを守るという強い気持ちで、ヤママチは4人時代のPOPを走り抜けた。
カミヤサキが戻ってきた現在のPOPにおいて、ヤママチミキは次のフェーズへ進もうとしている。高みを目指すうえで、「カミヤサキと他のメンバー」という関係性ではなく、5人の個性を持ったメンバーの集合体としてのアイデンティティが求められるのは当然のこと。尊敬しているカミヤサキを目の前に、ヤママチミキとしての魅力、そして個性をどこに見出していくのか。過渡期ではあるかもしれないが、その変化はPOPにとって、とても重要なポイントである。
そんなヤママチミキは、前回のインタヴューよりも具体的に堂々と話しはじめた。
取材&文 : 西澤裕郎
写真 : 大橋祐希
POPの2ndシングルを配信スタート!
POP / QUEEN OF POP
【配信形態】
ALAC、FLAC、WAV、AAC、mp3 単曲 200円 / まとめ 800円
【Track List】
1. QUEEN OF POP
2. 走る!!
3. QUEEN OF POP(inst)
4. 走る!!(inst)
カミヤサキ担当としてPOPを絶対に守らないとと思ってやっていた
ーーデビューから約9ヶ月経ちましたけど、ミキちゃんは現状のPOPをどう感じていますか?
ヤママチミキ(以下、ミキ) : POPを始めたころと比べると、心の持ちようが変わってきたなと思いますね。私に関していうと、もともとPOPのオタクとしていろんな現場に行ったり、ひたすらサキちゃんを追いかけてきたんですけど、サキちゃんがどれだけ裏側で考えて行動しているのか見えるところに立たせていただいて、自分の考え方だったり行動も変わってきたのかなと思います。
ーー活動わずか2ヶ月で憧れだったサキちゃんが活動休止になってしまいましたけど、あの時期ミキちゃんはどういう気持ちだったんでしょう。
ミキ : 最初その話を聞いた時は絶望感が大きかったですね。自分がPOPに応募して採用してもらったきっかけは全部サキちゃんですし、ヤママチミキとしてステージに立つのに必要不可欠な存在だったので、どうしたらいいのかなと思いました。だけど、絶対サキちゃんは戻ってくると思っていたし、本人が1番戻ってきたいと思っているはずなので、カミヤサキ担当としてPOPを絶対に守らないといけないと思いながらやっていました。だから、その絶望みたいな気持ちは一瞬しかなかったです。サキちゃんがいなかった4ヶ月間は、ただひたすらにPOPを守り続けなきゃいけないものだと思いながらやっていました。
ーーそこまでミキちゃんを惹きつける、サキちゃんの魅力ってどういう部分なんでしょう?
ミキ : ざっくり言うと、人間性ですね。ふふふ。オタクとして見ていた時から変わらなくて、すごく真面目で、すごく自分を持っていて、自分を見せるためにはどうしたらいいかを常に考えている。自分は今まで適当にふらっと生きてきて、サキちゃんは私の中にないものを持ってる人だから惹きつけられたのかなと思いますね。
ーーミキちゃんとは真逆?
ミキ : だと思います。
ーー実際、サキちゃんの近くで9ヶ月過ごしてみてもそう感じます?
ミキ : 感じます。しっかりしている。
ーーサキちゃんがいなかった3ヶ月間、ミキちゃんは相当必死にPOPを守ろうとしていたわけですよね。それは、もしかしたら今まであんまりミキちゃんになかった部分かもしれないってことですよね。
ミキ : そうですね。そういう強い思いを持って生きてこなかったというか、生き方が適当だったんですよ。大学を決めるときも、どこでもいいかみたいな感じでしたし。ギターも好きでやっているけど、プロになりたいとは思っていなくて。ただ趣味で自分が弾きたいものをやっていた感じでした。だから本当に音楽をやっている人から見たら下手すぎるだろって感じだと思うし、そんな動画をSNSにアップして「お前は何がしたいんだ?」って思われるかもしれない。そういう意味で、何か強い意思を持って生きてきたものがないので、サキちゃんがいなかった期間はそういうものを持てたなと思います。
ーー実際、サキちゃんが戻ってきて5人で再開して、POPへ向かい合う気持ちとか考え方って変わった部分ありますか?
ミキ : それまでも考えてはいたと思うんですけど、5人になったことによってPOPをどう見せられるか、みたいなことを考えるようになりました。個人としても、自分を見せるためにはどうしたらいいかとか、今まで持っていた大きな課題を1つずつ確実に終わらせていかないといけない思いも、より強まりましたね。
私という存在をみんなに見もらいたい
ーーPOPのカミヤサキ担当という役割もありつつ、ヤママチミキらしさを発見していく時期でもあるのかなと思うんですけど、そこに対してはどう思いますか。
ミキ : サキちゃんが戻ってきてからは、カミヤサキ担当を意識するより、個人としてのキャラクターを意識し始めたと思いますね。今まで「あの子はカミヤサキが好きで入ってきた」ってイメージでしかなかったと思うんですけど、そういうイメージだけをずっと貫いていちゃダメで、私という存在をみんなに見もらいたいなって。サキちゃんが戻ってきてからは、自分というものをどう見せられるかっていうところをメインにしていきたいなと思うようになりました。
ーーそれじゃあ、ヤママチミキとしての強みってどういう部分だと思いますか。
ミキ : もともと歌を好きって言い続けていたんですけど、他の人と違って気持ち悪い歌い方をしているんですよ。そういう自分の変な癖とかが、すぐに私だって気づいてもらえる唯一のものですかね。それがなかったら本当に特徴が何もないやつだと思うんで、そういうところを見せていけたらいいなと思っています。歌に関しては、POPのメンバーの中でも負けたくないって言い方はおかしいかもしれないですけど、そういう気持ちです。変な歌い方は、誰もが持ってないものだと思うので(笑)。
ーーあははは。もともとそういう歌い方だったんですか?
ミキ : 高校の時に軽音部でギター・ヴォーカルをやっている時から歌い方が気持ち悪かったんですけど、それは別に歌が上手いわけじゃないなかで、どうしたら音を外しているのをバレないようにするかを考えた時に、ちょっと癖を強くしたらバレないんじゃないかと考えたからなんです。ちょっとしゃくりを強めたら、外しているのもあまりわからないし。しゃくりの強さって、人間は気になるから、そういう歌い方をすれば「上手いんじゃない?」って思われるかなと思ってはじめたんです(笑)。
ーーじゃあ、研究して産みだした歌い方なんですね。
ミキ : そうなのかもしれないですね。
ーーそういう歌い方に関して、レコーディングの時に松隈(ケンタ)さんに何か言われたりしませんか?
ミキ : 結構言われます(笑)。ちょっとしゃくりやめようか、もうちょっとストレートにみたいなことは言われますね。でも本当に癖がすごいので、ある程度直せば大丈夫かなと思っていて。あまり自分を崩さないようにと思って歌っています。
ーーミキちゃんが歌が好きになったきっかけってなんだったんですか?
ミキ : 小学校の頃から、友だちとカラオケに週1くらいで行ってたんですよ。暇さえあれば、とりあえずカラオケに行こうよって感じだったので、その時から歌とは関わりを持ってたので、ずっと歌は好きです。
ーーダンスは、やっていたんですか?
ミキ : やってなかったです。体育の授業で「ダンスがあります」って言われただけでめっちゃイヤなくらい嫌でした。
ーーでも、ステージで場を1番広く使おうとダンスしてるのは、ミキちゃんだと思いますけど。
ミキ : 本当ですか! たぶん誰よりも身長が低くて、ステージが低い時に後ろの人から全然見えなかったとかよく言われてたので、なるべく大きく見せれるようにとは思いながらやっているからかもしれないです。自分では、まだまだだなと思ってます。
POPはプラニメがなかったらできていなかった
ーー東京以外の地でライヴすることも増えてると思うんですけど、知らない土地でやるのはどうですか?
ミキ : めちゃめちゃ楽しいですね。初めてPOPを観に来てくれた方とかが多くて、特典会の時に「初めて観ました」っていう人と握手できるのは、すごく嬉しいです。POPをもっと知ってもらえるきっかけにもなるし、その人から知り合いの人によかったよとか言ってもらえるとさらにPOPが広がっていくので、地方でやれるのはすごく嬉しいですね。
ーーもともと観に行く立場から、ステージに立って演じる立場になったわけですけど、そこの切り替えというか景色も大きく変わったんじゃないですか。
ミキ : そうですね。たまに気恥ずかしさみたいなのがありますけど、そこはちゃんと切り替えてやらないといけないので。あと誰よりも近くで、いろんなアイドルさんを観てきて、無意識のうちに吸収できてるものがあると思うんで、そういうものを出していきたい。オタクの気持ちを持っているからこそ、お客さんを1番わかることができるのかなとも思うので、そこを持ちつつ、客席から見ていた時とは全く違う気持ちでステージに立たなきゃなと思っています。
ーープラニメ時代からみてるミキちゃんとしては、プラニメとPOPは別ものという感じですか? それともプラニメがあってからこそのPOPという感じ?
ミキ : プラニメがあったからこそ、POPができたなんだなと思いますね。曲もそうですけど、もともと2人でやっていた想いみたいなものが、曲にもダンスにもあって。曲はもちろん、ダンスもちょっとずつプラニメ時代のダンスを取り入れたりしているので、そういう部分でPOPはプラニメがなかったらできていなかった。だから、つながりは絶対あると思います。
ーーミキちゃんは、オタクとしても演者としても、真逆の視点で関わり続けているわけですもんね。
ミキ : 不思議ですね(笑)。
ーーPOPに対して、1番流動的に感じ取ってきたのがミキちゃんなのかもしれないですね。そういう意味で、プラニメとPOPの精神性を、一からすべて流れで体感している、Ms. POPって感じですね(笑)。ちなみに、音楽以外でどんなものが好きなですか?
ミキ : ずっとアニメ・オタクだったんですよ。アニメを観て、漫画も読んで、家で引きこもってゲームをやっていて。ひたすらインドアなんで、外では全然遊ばなかったです。友だちに漫画をたくさん持ってる子がいて、その子の家に入り浸ってずっと漫画読んでいたり、一緒にゲームしたりしていたので、その友人の影響は結構強いですね。
ーー基本1人で楽しむものが好きなんですね。
ミキ : 1人が好きなんですよ。
ーーそしたら、POPに入ったことは大きな変化ですね。
ミキ : なかなか、こういうことってないですよね(笑)。
ーー実際中で活動してみて充実感ってありますか。
ミキ : 楽しいです。1人の時じゃ、絶対に関われない人たちと関われているし、メンバーもそうですけど、全く性格が違う人たちと関われるのはすごくおもしろいです。こういう人はこういうことを考えて、こういうふうに動いているんだってことが間近でわかるから。それを見て、こうしたほうがいいのかなって、自分を見直せる瞬間があるんだと思います。そういう面では大人数と関わるようになって、また違った自分も経験できたかな。
どんどんどんどん上にいきたい
ーーPOPにおいて、ヤママチミキっていうのはどういう存在でありたいと思いますか?
ミキ : 難しいな… なんだろう。
ーーサキちゃんは、5人足並みそろえる部分もありつつ、オールスターみたいな感じで、みんなが集まった状態がいいなって言ってましたよ。
ミキ : 自分がまだ分かってないから、なんとも言えないんですけど。ふわっとしてるなあ(笑)。もっとしっかりしないと。そこは全く改善をしないといけない部分ですね。
ーーふわっとしてる部分が特色になるかもしれないけど、それじゃないんだ(笑)。
ミキ : ふわっとしててもいいんですかね(笑)? メンバーみんなキャラクターが強いんですよ。その中では、私が1番ほわほわしていて。特徴がないので… 強いて言えばヤンキーみたいって言われることですかね(笑)。特徴をつけていきたいですね。
ーーPOPは、どんなグループにしたいですか?
ミキ : とりあえず高みを目指していくしかないと思っています。みんなそうだと思うんですけど、上しか見てないです。どんどんどんどん上にいきたい。
ーー上に上にっていうのは具体的な目標みたいなのはありますか?
ミキ : 著名なアーティストさんと肩を並べたい。
ーーアイドルにかぎらず?
ミキ : そうですね。いろんなジャンルの方々とお仕事できたら、きっと楽しいだろうし、POPとしての幅も結構広がってくると思うので、頑張りたいですね。
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OTOTOYの定期ライヴ・イベントにPOPが出演!!
nest20周年記念公演 オトトイのススメ! vol.5
日時 : 2016年3月29日(火)@TSUTAYA o-nest
開場 : 18:30 / 開演 : 19:00
料金 : 前売 : 2,800円 / 当日 : 3,300円(1drink別)
出演 : DE DE MOUSE / アカシック / POP
問い合わせ : o-nest
主催・企画制作 : オトトイ株式会社 / ATFIELD.inc.
連絡先 : ticket@ototoy.jp(担当 : 西澤)
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POPの2ndシングルを配信スタート!
POP / QUEEN OF POP
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ALAC、FLAC、WAV、AAC、mp3
【配信価格】
単曲 200円(税込) / まとめ 800円(税込)
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1. QUEEN OF POP
2. 走る!!
3. QUEEN OF POP(inst)
4. 走る!!(inst)