INTERVIEW : 柳沢あやの
ーーベルハーに加入したときぶりのインタヴューですね。1年近く活動してきて、率直にどうですか?
あやの : 今は慣れてきて、自由にやれて楽しいです。
ーー今はってことは、慣れるまで時間がかかった?
あやの : それまで他のアイドル・グループで活動したことがあったから、最初は逆に悩んじゃっていた気がします。
ーーどういうところに悩んでいたんですか?
あやの : どう自分を出していいかわからなかったんです。
ーー他のメンバーが自分を出している中で、自分の立ち位置をみつけるのに時間がかかった?
あやの : そうですね。悩んでましたね。クアトロでのワンマン前くらいが、(悩んでいた時期の)一番ピークでした。
ーーベルハーはいる前のあやのちゃん像と、ベルハーにはいってからの自分とのズレを埋めていくというところにも時間がかかったと。
あやの : そうですね。… 田中さんにしばらく休みたいっていう相談をしてたんですよ。
ーークアトロ・ワンマンの前に?
あやの : はい。
ーー相当、つらかった?
あやの : そうですね。つらかったですね。結局、話し合いはないまま終わったんですけど(笑)。自分の中で消化できちゃったので、よかったんですけど。
ーー入ってみてどうですか? ディレクターの田中さんは、かなり変わった方だと思うんですけど。
あやの : そうですね。変態? って思うときはあります。けど、言いたいことがあったら言えるようになったので大丈夫です。
ーー最初はあまり言えなかった?
あやの : 言えなかったと思います。言えなくて悩んでたわけではないけど、今は反抗もしたりしてるから。
ーーなんか、話を聞いていていると、野生の中に放り込まれて、自分で全部適応していったパターンが多いみたいですね(笑)。ちなみに、休みたいって思うくらいまでの悩みは、どうやって消化したんですか?
あやの : どうやってかは、よくわかんないんですよ。なんでですかね? 2014年のTIFで、私たちの前がプラニメさんだったんですよ。そのときに田中さんが、すごくメンバーを煽って「前がプラニメだぞ」みたいな感じのことを言っていて。そのときに、もう自分をさらけ出そうと思ったんです。あんまりやっちゃいけないんですけど、ステージを降りていって、がーっと走り回っていったら、初めてそこでクラブサウンドみたいになって。最初、ひょいっと引っ張られてクラウドサーフになったんですけど、きっかけがあるとしたら、その日かもしれない。
ーー降りていったのは、最初からやろうとしていたというよりも、ライヴが始まって、行っちゃえ! っていう感じだったんですか?
あやの : そうですね。でもあそこでなんかやろうとは思っていて、行きたいなと思って行っちゃいましたね。
ーー田中さんに煽られて、負けたくないっていう気持ちもあったんですか?
あやの : ありましたね。私すごい負けず嫌いなんですよ。それはすごいあったと思う。そうですね。負けたくないと思って頑張ってる。
ーーベルハーのメンバーに対しても、負けたくないっていう気持ちはあったりしますか?
あやの : うん、ありますね。入ったときは、普通に仲良くなりたいと思ってたんです。今まで、ほかのグループとかでも、わりと仲良くやってきたし。だから最初は負けたくないというのはなかったかも。けど今は、負けたくないって思います。
ーー田中さんがメンバー同士が仲良くなりすぎて、馴れ合いみたいになっちゃうのを、すごく嫌うじゃないですか?
あやの : そうですね、嫌いますね。そこに対応してきてはいると思う。
ーーちなみにクアトロのときは、悩みを吹っ飛ばした状況で臨めた?
あやの : そうですね、ライヴやってるときはそんなに悩んでないので、すごく楽しかったです。
ベルハーは、ちょっとはみ出たもん勝ち
ーーその悩みを乗り越えて、自分を出していく強みって何だと思いますか?
あやの : 自分の強みですか? うーん、あんまりない。なんだろう。でも、すごく表現するのが好きなんですよ私。曲によって、この曲はこんな感じだから、かっこよくとか、かわいくとか、切なくとか、セクシーにとか、そういう表情をつけるのが好きで。そういうところは、他のメンバーはそんなに意識してやってる感じではなさそうだから、そこが私らしさかな。
ーーベルハーの曲ってけっこう、表情を見つけるのが難しくないですか?
あやの : そうですね。
ーーこれは泣ける感じに表現しようとか、どうやってそこを掴んでいくんですか?
あやの : 自分の感覚です。勝手に自分でストーリーを作る。曲にあんまりストーリーはないから。
ーー自分で解釈するんですね。ちなみにベルハーの曲の中で一番好きな曲を挙げるとしたら何ですか?
あやの : それは聴いてて好きってことですか? やって好きってことですか?
ーーどちらかというと、やって好きな曲かな。
あやの : やって好きなのは、「rainy dance」です。
ーーどういうところが好きなんですか?
あやの : 振りが好き。あとは自分の見せ場もあるし、自分が表現しやすいんです。
ーーけっこうストレートに出しやすい部分がある曲ですよね。そういう曲のほうが、あやのちゃんを出せる?
あやの : そうですね。むき出しな感じの方が好きです。普通のグループは、きっちりしたライヴが基本じゃないですか。でもベルハーはそうじゃなくて、ちょっとはみ出たもん勝ち。どれだけ自分の個性を出せるかというのが必要だから、自分を表現することで、自分をのばしていけるなと思っています。
ーー前に話したときは、自分は正統的な感じでやっていこうって言ってましたよね。
あやの : 言ってましたよね! 私もそう思ってたんですよ、本当に。
ーーでも最近のあやのちゃんをみてると、あれ? こんなに毒もある感じの子だったっけな? 変わったなあと思って(笑)。
あやの : そうなんですよ。すごく変わりました。なんか正統派って、気持ちをオープンにしすぎないじゃないですか。それがベルハーではつらかった、逆に。
ーー他のグループでは当たり前だったことが、ベルハーでは通用しないというか、つらいことだったんですね。鎧みたいなのものを脱いで、ばーっと自分を出すことで、それが解消した?
あやの : それで楽になりました。
ーーでも、それを取るっていうことは、どう思われるんだろうとか、そういう部分での心配もあったんじゃないですか?
あやの : そう、だから葛藤とかあったと思う。
ーーベルハー入るまでのイメージとか、みられ方とかが変わる怖さみたいなものもあったと思うんですよね。でも解放してみたら、それも好意的に受け止められたんですね。
あやの : そうですね、それをイヤだと言ってる人はいないかな。
ーーじゃあ、今は休みたいとかそういうのからも遠いところにいる?
あやの : はい!
不安と思ったことはないです
ーーそんななか、柚香ちゃんと、珠梨ちゃんの卒業の話を最初に聞いたとき、どういう気持ちになりましたか。
あやの : 私、何も言えなかったんですよ。悲しかったけど、2人がもう決めた状態で話しているわけだから、相談でもないし。だから、やめないでとかを言う段階じゃないなと思って。だから、なんて言っていいかわからなくて… なにも言えなかったですね。
ーーしかも同じ日、同じ場所っていうのがね。
あやの : そうですね、二段階で。なんか、ずっと悩んでたから、珠梨の話はけっこう聞いたりしてて。やめるって決めることは、すごくエネルギーが要ることじゃないですか。それを言うのも、すごい大きいことだし。
ーー実際、あやのちゃんも、別のグループで卒業を経験してますもんね。やめる決意というか、それは、精神的にも簡単にできることじゃないですよね。
あやの : そうですね、だって、2人は3年近くやっていて。3年って、すごく長いですよね? それをやめるっていうのは怖いと思うんですよ。それでも言ってきたから、うん… やめないでとは言えなかった。
ーーそこは尊重して?
あやの : うん。
ーー2人がいなくなって、ベルハーの体制が新しくなるわけじゃないですか。新メンバーも入ってくることに対してはどういう気持ちですか?
あやの : メンバーが入ってくるのは、私は楽しみです。
ーーけっこうポジティヴに捉えている?
あやの : はい。
ーーあやのちゃんは、ある程度できあがっているベルハーに途中から加入して、自分の出し方を掴めるようになったから、同じ悩みを抱える後輩が入ってきたときに手助けしてあげられたりするかもしれないよね。
あやの : そうですね。でも、これまで他のグループとかやってきた子じゃなければ大丈夫かもしれない。カイちゃんはわりとすんなりやってたような気がする。まあカイちゃんだからっていうのもある気はするけど(笑)。
ーーたしかに。カイちゃんと同じタイミングで入ったから、余計、自分をみつけるのに悩んだっていうのはあるかもしれないね。
あやの : カイちゃんワールドがありますからね。
ーーこれから全国ツアー、リキッドルームのワンマンがあったりで、どんどん規模が大きくなったりしていくけど、それに対してはどういう意気込みですか?
あやの : よくわからないなって気持ちもあるし、自分たちが今どこにいるのかが正直よくわからないって思いもあります。
ーーどこにいるのかっていうのは、どれだけの人気があるのかっていうことですか?
あやの : うん、どれくらいの人が知ってくれてるかとか、わからないけど… でもツアーってしたことがないから、すごく嬉しい。
ーーテレビとかに出ても、自分たちがだんだん知名度上がってきたなとか、そういう実感はあまりない?
あやの : うーん… わからない。
ーーそれが不安ってわけではない?
あやの : 不安ではないかな? 不安と思ったことはないです。
ーーじゃあ、これからベルハーがさらにおもしろくなっていくには、何が必要だと思いますか?
あやの : トーク。トークができないんですよ。そんなところかな? 私もできないけど(笑)。
ーーでも、今けっこうあやのちゃんが担ってるよね?
あやの : いやー、できないですよ。淡々と喋ればいいわけじゃないじゃないですか? すごく難しいけど、それをできるようになって、全国ツアー、リキッドルームを乗り越えたら、もうひとつ上に行けるかなと思ってます。
>>>美月 柚香へのインタヴューはこちら
>>>カイへのインタヴューはこちら
>>>朝倉みずほへのインタヴューはこちら
>>>仲野珠梨へのインタヴューはこちら
>>>宇佐美萌へのインタヴューはこちら
>>田中紘治(BELLRING少女ハート ディレクター)へのインタビューはこちら(2013年)
待望のベルハー2ndアルバムをOTOTOY先行ハイレゾ配信
BELLRING少女ハート / UNDO THE UNION(24bit/48kHz)
【配信形態】 FLAC、ALAC、WAV(24bit/48kHz)
【配信価格】 単曲 150円 / まとめ価格 1,900円
【Track List】
1. Starlight Sorrow
2. プリティ・シャロウ
3. クロノスの鎌
4. rainy dance
5. Orange Slumbers
6. kUMA GOQLI
7. c.a.n.d.y.
8. get rid of the Chopper
9. 月の真下でオオカミさんに尋ねました。
10. ヒバリの空
11. プラスチック21g
12. 男の子、女の子
13. Karma
14. タンジェリン細胞
15. Crimson Horizon
16. UNDO
17. Revelry!!!