大人には大人の思春期みたいなのがある
──素晴らしい。お疲れさまでした。BiSHの新曲のことも聞かせてください。“STAR”最高じゃないですか。リンリンさんがラスサビを歌っていることに感激しましたよ。
リンリン : いい歌詞ですよね。すごい好きな曲で、めずらしく何回も聴いています。でも怖いんですけど。
──怖いというのは?
リンリン : いま、歌を全部シャープの音で歌ってしまうんですよ。治そうとしているんですけど、ものすごく歌に臆病になっていて。そこでこのラスサビがきて、嬉しいけど怖い気持ちがいっぱいです。レコーディングでは松隈さんが唾を飛ばしながら歌っているおじちゃんの映像を見せてくれて、それを真似しながら録ったんです。なのでああいうシャウトっぽい感じになっているんですよね。しかもすごいキーが高いので頑張ります。
──ハシヤスメとリンリンとモモコがサビを取る感じとかいいですよね。MVも含めて象徴的な曲な気がします。“ZENSHiN ZENREi”と“in case…”はまたタイプの違う曲ですが、こちらはどうですか。
リンリン : “ZENSHiN ZENREi”は最近フェスで初披露したんですよ。振り付けもそうなんですけど、フェス向きで盛り上がる曲で、ライヴをやっていてすごく楽しかったです。結構長いこと叫ぶパートが入っているので苦しいんですけど楽しい。おふざけな顔をしながらできるので心から楽しめます。
──叫びといえばリンリンな感じはしますけど、それに関してはどう思っているんですか?
リンリン : ありがたいです。普通に歌ったらたぶん居場所がないので。
──声がつぶれたりしないですか。
リンリン : 声はつぶれなくて。“STAR”の叫びながら歌うのとかは、下手でもいろんな歌い方ができるようにならなきゃって思っていたところだったので、挑戦できて嬉しいです。
──〈BiSH’S 5G are MAKiNG LOVE TOUR〉はどんなツアーにしたいと思っていますか。
リンリン : 最近は対バンした人の楽器プレイを横から見たり、Creepy Nutsさんのラジオを聞きながら寝ているのでふたりの楽屋の雰囲気とか見るのが楽しみです。あとは、マキシマム ザ ホルモンさんとかシャウトする方なのでお勉強したいなって思っています。盗める部分がいっぱいあるだろうと思うので。
──5月末には久々のアリーナ公演(日本ガイシホール)もありますね(取材日 5月10日)。
リンリン : 昨日リハが終わって、もう本番までリハがないんですよ。だから怖さもありますけど、日に日にバンドメンバーとの仲も深まっていて、チーム感もすごい増していると思うので、一致団結してそのパワーをお客さんに届けられたらいいなって思います。久々の大きい会場で花道とかも使うので、お客さんと顔を合わせながら楽しめたら。とにかく楽しみです。
──いま、コロナ禍でもメンバーそれぞれいろんなことにトライしているじゃないですか。そんな中で、リンリンは今後どんなアーティストになっていきたいと思っていますか。
リンリン : とにかく自分の好きなように生きて、好きなように表現して、自分がちゃんとある人になりたいです。自分がかっこいいと思う人が、そういう世界観がある強くて芯のある独立した女性なので。でも毎日焦っています。
──どうしてですか?
リンリン : 自分に甘すぎる面があるんです。たとえば、こういう日記もその日めんどくさくて書かなかったら次の日に昨日のことを書いて、自分すらも騙すみたいな。修正しちゃったり、自分が嘘をついているとも気付かずに無意識で嘘をついていたりとか。だから日記を書いていたのも結構意味なかったかもって思っていて。最後のほうは反省しか書いていないんです。2冊目はちゃんと書こうと思っているんですけど。
──なるほど。かっこつけないとか、そういうことでもないですよね。
リンリン : はい。人と喋るときも最初に心の中で思ったことがあるのに、口に出そうとすると上手く言葉にできなくて教科書通りの言葉に言い換えてしまう、みたいな。自分の本心が見えないというか、大人には大人の思春期みたいなのがあるらしくて、それなのかなって。つい自分が本名の自分であるってことを忘れてしまうから、自分は○○(本名の自分)だって意識して常に自分の本心や信念を持って、空っぽの自分がポッと出てきて余計なことをしちゃったりしないように気をつけています。
編集 : 西田健
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LiVE iNFORMATiON
■ BiSH’S 5G are MAKiNG LOVE TOUR
■2021年6月3日(木) 北海道 Zepp Sapporo
OPEN17:30 START18:30
出演:BiSH/サンボマスター
■2021年6月4日(金) 北海道 Zepp Sapporo
OPEN17:30 START18:30
出演:BiSH/NOT WONK
■2021年6月9日(水) 福岡 Zepp Fukuoka
OPEN17:30 START18:30
出演:BiSH/ドミコ
■2021年6月10日(木) 福岡 Zepp Fukuoka
OPEN17:30 START18:30
出演:BiSH/ヤバイTシャツ屋さん
■2021年6月24日(木) 大阪 Zepp Osaka Bayside
OPEN17:30 START18:30
出演:BiSH/Dragon Ash
■2021年6月25日(金) 大阪 Zepp Osaka Bayside
OPEN17:30 START18:30
出演:BiSH/ゲスの極み乙女。
■2021年6月28日(月) 愛知 Zepp Nagoya
OPEN17:30 START18:30
出演:BiSH/氣志團
■2021年6月29日(火) 愛知 Zepp Nagoya
OPEN17:30 START18:30
出演:BiSH/マキシマム ザ ホルモン
■2021年7月5日(月) 東京 Zepp Tokyo
OPEN17:30 START18:30
出演:BiSH/東京スカパラダイスオーケストラ
■2021年7月6日(火) 東京 Zepp Tokyo
OPEN17:30 START18:30
出演:BiSH/Creepy Nuts
■2021年7月31日(土) 宮城 仙台GIGS
OPEN17:00 START18:00
出演:BiSH/04 Limited Sazabys
[問]G/I/P 0570-01-999
詳しくはこちら
https://www.bish.tokyo/news/
PROFILE
アイナ・ジ・エンド、セントチヒロ・チッチ、モモコグミカンパニー、ハシヤスメ・アツコ、リンリン、アユニ・D からなる“楽器を持たないパンクバンド” BiSH。
2015年3月に結成。5月にインディーズデビュー。2016年5月avex traxよりメジャーデビュー。
以降、「オーケストラ」「プロミスザスター」「My landscape」「stereo future」等リリースを重ね、横浜アリーナや幕張メッセ展示場等でワンマンを開催し、ロックフェスにも多数出演。
2019年7月3日に、メジャー3rdアルバム「CARROTS and STiCKS」をリリース。
9月23日には、初の首都圏以外での アリーナ公演となったワンマンライブ “And yet BiSH moves.”を大阪城ホールにて実施、即日SOLD OUT。
2020年4月13日より、TVアニメ「キングダム」オープニングテーマに起用された新曲「TOMORROW」を配信。
7月8日には、BiSHとして初となるベストアルバム「FOR LiVE -BiSH BEST-」を発売することを発表。
加えて、7月22日には、メジャー3.5th AL「LETTERS」をリリース。