INTERVIEW : チッチチチーチーチー

チッチチチーチーチーがASPにやってきたとき、「スターがきた!」って確信した。土台はもちろんしっかりしているけど、なにより、未来を見据えた眼光と輝くオーラがすでに備わっていた。ASPをでっかくするのは、彼女だと思う。野音では、小さな体で、どれだけ大きな表現をするのかが、楽しみでならない!!!
インタヴュー : 飯田仁一郎
文 : 東原春菜
写真 : 大橋祐希
このツアーでポジティヴになりました
──ASPの活動には慣れてきましたか?
チッチチチーチーチー(以下、チーチー) : メンバーとはもう馴染めていますが、ライヴでのASPとしての見せ方、考え方の部分は追いつけていないところもあります。ASPの見せ方として、私はこっちの選択の方がいいんじゃないかなって思ったことと、ASPとしてこうしようとみんなで話し合って決めたことが違うこともあって、戸惑うこともあります。
──たとえばどんなところ?
チーチー : 〈TOKYO IDOL FESTIVAL 2022〉に出演させていただくときにみんなで話し合いをして、MCはなしでいこうとなったんです。やらない理由としては、MCなしでひたすら歌い続けるスタイルでいけば、出演する前後のグループと違いを見せられるんじゃないかって考えて。前の私は、MCですごくいいことを話したら誰かに刺さるんじゃないかって考えていたから、ひたすら歌い続けることが決まったときに、ASPはそういうやり方なんだって思いました。そして本番が終わったあとMCなしでよかったと思いました。
──〈TIF〉でのライヴはどうでしたか?
チーチー : 楽しかったです。見てくれている誰かにASPの良さが刺さって、野音でのツアーファイナルに来てもらいたい気持ちが大きかったです。当日メンバーと話さなくても、みんなから伝わってくる熱気がすごかったです。

──〈ACOUSTiC SAD ORCHESTRA TOUR〉で、いろんなところを回ってみてどうでしたか?
チーチー : ツアーまでの準備期間に、いろんなことを考えすぎて頭がパンクしてしまいました。ナイ(ナ前ナ以)ちゃんと話したときに、まだ私はASPのことをわかっていないと思ったんです。だから、ツアー前にみんなで話し合ったとき、自分は「もっとASPのことを知るライヴにしたい」という目標を立てました。ほかのメンバーには「お客さんは、いちばんふたりが楽しんでいる姿を見るのが嬉しいから」と言ってもらったんです。毎公演いろいろ考えることはあったんですけど、このツアーでポジティヴになりました。
──それは大事ですね。
チーチー : 最初のほうは、「歌詞が出てこなかったらどうしよう」、「残念って思われたら嫌だな」とか、自分のことしか考えていなかったんですけど、いまはライヴを楽しむこととか、お客さんに楽しんでもらえることのほうが大事だと気づきました。あと、ASPに加入してすぐにはじまったツアーだったということもあって、このツアーを通してメンバーとかなり打ち解けられました。
──O-WESTでメジャーデビューと野音を発表しましたが、メジャーデビューについてはどう思いましたか?
チーチー : 正直メジャーデビューがどれほどすごいことか、考えたことがなかったんです。でも、ASPに入ってメジャーデビューすることを聞いて、メンバーやお客さんの喜ぶ顔を見たり、いろんな大人の方が関わってくださるのを感じるうちに、本当にすごいことなんだなと思いました。
──お客さんはどういう反応をしていましたか?
チーチー : メジャーデビューと野音を発表したのは私がASPに入って2回目のライヴのときだったので、なによりもとにかくついて行くのに精一杯だったんです。でも、ステージからお客さんを見たときに嬉しくて泣いてくださっている方がいて、素直に喜んでくださっているのが見ていてわかりました。

──いまのASPの現状については、どう思っていますか?
チーチー : ウォン(ウォンカー・ツインズ)ちゃんの出演休止が決まったとき、自分のことにも精一杯だったし、野音やメジャーデビューのこともあって考えることが多すぎて、気持ちが追いつかなくなることがありました。それから、チル(マチルダー・ツインズ)ちゃんの出演休止も決まって5人体制になって、最後のほうの公演で、「だんだんまとまってきてるね」って言っていただいたんです。けど、私はWACKに入るまで、“まとまる”っていう感覚がわからなくて。ASPでの活動を通して、いまはわかってきたなと思っているので、野音では7人でまとまったライヴにしたいと思っています。
──〈全国“ご縁”結び〉の企画もしながら、ツアーを回ることはどうでしたか?
チーチー : 練習で確認したいところがあっても、毎週ご縁結びで誰かしらいないことが続いて、連絡は取っていたんですけど大変でした。でも、私はASPでこういうことがやりたかったので、どれだけ大変でもやりたかったことをやれている嬉しさが勝っていました。疲れたとか思わなかったですね。