キーパーソンが挑戦する24bit 48kのHQD音質

Spangle call Lilli line / forest at the head of a river(HQD音源)

購入者特典 : ダウンロード限定のオリジナル・ブックレットをプレゼント(楽曲ダウンロード時に同封されます)。

大坪加奈、藤枝憲、笹原清明の3人によるバンド、Spangle call Lilli line。先日行われた恵比寿リキッドルームでのワンマン・ライブも大盛況だった彼らが、「dreamer」(3月発売)、『VIEW』(4月発売)に続くオリジナル作品第3弾『forest at the head of a river』を、リリース。本作には、toeの美濃隆章が共同プロデュースで参加。バンドでのセッション&一発録りを中心に、国籍もジャンルも不明、不思議な世界に迷い込んだかのような曲が集まった長編物語のような作品は、なんと全6曲/50分という密度!! ototoyでは、HQD(24bit/48khzの高音質wavファイル)での販売。少しずつ変化しながら進んでいくサイレントでドラマチックな展開を、高音質でどうぞ。
クラムボン / 2010(HQD音源)

OTOTOYで販売する『2010(HQD ver.)』は、スペシャル・バージョン!
・10曲目「4hands_cp_waves」のOTOTOY高音質バージョンは、CDよりも2倍以上の長さのフル・レングス。
・アルバムをまとめ購入頂いた方には、特典として『2010』歌詞付き・ウェブ・ブックレットをプレゼント。

クラムボンの8thアルバム『2010』が完成! オリジナル・アルバムとしては2007年の『Musical』以来、実に3年ぶりの作品で、エンジニアにtoeの美濃隆章をむかえ、山梨県小淵沢のnone to cat studioにてレコーディングされました。ototoyでは、全曲高音質のHQD(24bit/48khzのwavファイル)で販売。メンバーのミトが「最大限の音が入って、最大限のエネルギーやパッションがみんな入っている!」と語る、スペシャル高音質作品群。スタジオ直送の音を、徹底的に細部まで味わってみましょう。
toe / For Long Tomorrow(HQD音源)

購入者特典 : アルバムをご購入頂いた方には、特典としてジャケット画像(800px × 800px)をプレゼントします。
>>>ジャケット画像のダウンロードはこちらから

toeのニュー・アルバム『For Long Tomorrow』を、HQD(24bit/48KHzの高音質配信)で販売します。『New Sentimentality ep』以来4年ぶりとなる本作は、原田郁子(クラムボン)をフィーチャリングしたリード・トラック「After Image」、フジ・ロック・フェスティバル07で好評を得た土岐麻子バージョンの「グッドバイ」、そして朋友千川弦(Ex.Up and Coming / Pre.Dry River string)をゲスト・ボーカルとして迎えた「Say It Ain't So」を含む全13曲を収録。新たなフェーズへと突入したサウンドに、ただ圧倒されるばかりです。

藤枝憲(Spangle call Lilli line)×ミト(クラムボン)×美濃隆章(toe) HQD鼎談

クラムボンの「NOW!!!」を皮切りに、2009年12月にtoeが『For Long Tomorrow』を、クラムボンが2010年5月に『2010』というアルバムを24bit 48kの高音質(HQD)で発売。そして2010年6月23日に、Spangle call Lilli lineが『forest at the head of a river』を高音質(HQD)で発売。彼らは、ワンマン・ライブをすれば1000人以上のキャパシティをさくっと売り切ってしまうバンドにも関わらず、メジャーの枠組みに縛られず高音質配信に挑戦する等、自由なスタンスをキープしている。間違いなく現在の音楽シーンのキーである各バンドから、各々の作品での関わりもある藤枝憲(Spangle call Lilli line)、ミト(クラムボン)と美濃隆章(toe)をおよびし、各々のバンドやアルバム、そして高音質配信について深く語ってもらった。この対談で語られるミュージシャンの深い探究心に、是非ともわくわくして欲しい。

進行&文 : JJ(Limited Express (has gone?))

photo by sasaki wataru

各々のアルバム、バンドについて〜自由に音楽をやるために、仕事をしている〜

——3人の交流関係を教えてください。

ミト : なんだかんだ、仕事でよく話しているよね。
藤枝憲 : 僕は、ここ5年くらい前作のジャケットのデザインとかまで関わらせてもらっているので、クラムボンの流れは知っていますよ。
美濃隆章 : 一緒に打ち合わせとかしてるんでしょ?(笑)
藤枝憲 : いや。実は仕事と全然関係ない友達トークみたいなのはしたことないよ。クラムボンのやりたい感じとか、そういう流れ的なものは分かるけど、3人のプライベートは全く分かんない。ミト君はツイッターを見てれば生活が大体分かるけどね(笑)。でもこの前美濃君に「ミトくんはどうやったらあれだけの時間が作れるの?」って聞いたら、彼は寝ないって言ってた(笑)。20時間位平気で寝ないって聞いて、「それ無理だわー」って。
ミト : 20分睡眠すると、大体2、3日寝なくて大丈夫。もちろんインターバルおいてだよ。大体20分寝て、ちょっと元に戻るじゃない? で、また6時間位やって眠くなんの。で、また20分位昼寝して。
藤枝憲 : 絶対死ぬよ。それ(笑)。

——藤枝さんも、音楽と仕事を両立させてて、忙しいんじゃないんですか?

藤枝憲 : 僕の場合、音楽はガス抜きですね。12時間仕事でモニターを観てるんで。僕、郁子ちゃんはなんとなく分かるんですよ。彼女って、結構実態がある所をよりどころにしてる気がする。ミト君のようにインターネットとかヴァーチャルな所をアクティブに使いこなしているってよりかは、リアルに会って話をして、実態がある所で繋がることを糧にしてる感じがする。基本的に身体一つみたいなね。
ミト : そうね… かといって郁子がネットをしないわけではないから。郁子の場合、営業の仕方が自分で足を使うタイプなんだよね。俺の場合は動いてられないからね。子供もいるし、そんなにうろうろ出来ないし、お小遣い制だし(笑)。
藤枝憲 : ミト君って、すごい情報量なんだよね。情報ジャンキーだと思う。
ミト : そんなに知ってる方じゃないんだけどね。結構適当よ。適当適当(笑)。

——藤枝さんは、情報がもっと欲しいってことなのでしょうか?

藤枝憲 : というよりは、僕はミト君みたいにはなれないっていう。
ミト : 俺なんなんだろう…(笑)。

Spangle call Lilli line

——美濃さんはどうなんですか? 情報をどのように捕えていますか?

美濃隆章 : いっぱい欲しいほうなんですけどね。音楽とかもすごい詳しくなりたいし。ただ… 覚えきれないってだけで(笑)。
藤枝憲 : なんか二人とも最先端のメディアを平気で使いこなしてる感じがすごいと思う。twitterとかもね。
ミト : twitterって最先端かなぁ?
藤枝憲 : でも最初に何でもやるじゃん。そう言えてるってことは、やっぱり最先端ってことだよね。

——ちょうど2009年12月にtoeの『For Long Tomorrow』が発売して、6ヶ月後にクラムボン『2010』が出て、スパングルもその間に2枚出して、今回3部作の最終作をリリースしますね。各バンドの作品は意識されましたか?

ミト : 美濃君は、全部に関わっているからねぇ。内申書とか、全部見られてる感じ(笑)。こいつ実はベースあんま上手くないなっ、とか思われてたりして(笑)。

——ミトさんは、toeの『For Long Tomorrow』を聴いて、『2010』に影響したことはありますか?

ミト : 細かくはいくつかあるんだろうけど、漠然と『For Long Tomorrow』を作り終わった後の美濃君のモードがこっちに向かってきた感じがあった。toeってセッション色強いんだけれど、もの凄い細部を構築していくチームじゃない? 一発録りとかももちろんやるんだけど、それよりも細部からのテクスチャー的な作り方が凄いから。あと、美濃君の音ってとても良いんだけど、それって特徴があるってことよりかは、ちゃんと録れるからだと思う。余分な色を付けないんだよね。
美濃隆章 : そうかな?
ミト : ちゃんと録ったらこうなるじゃん、耳で聞いたらこういう音じゃんっていう音を録ってくれるし、それが出来る人。
藤枝憲 : 美濃君の音はフラットだよね。
ミト : めちゃめちゃフラットだよ。結構誤解されてんだけど、美濃君は後で作るタイプじゃない。スパングルだって、セッション素材やベーシック素材を美濃君に渡したでしょ? それが戻ってきた時に、結構ナチュラルじゃなかった?
藤枝憲 : ナチュラル、ナチュラル!
ミト : そうなんだよ。それがね、結構重要なんだと思う。
美濃隆章 : 自分もバンドをやっていて、結局スタジオでセッションしてる感じが好きだったりするからね。バンドをやっていない人ってCDを聴いているから、それがバンドの音だって思っちゃうんじゃないかな? 自分はただバンド寄りの音を作ってるだけなんですけどね。

——なるほど。藤枝さんは、美濃さんと仕事をしてどうでした?

藤枝憲 : 僕はもう純粋にtoeの流れにすごいシンパシーがあって、toeがこういうサウンドを10年やってきて、今回のアルバムがこうなったっていうのにすごい共感できる。趣味的な部分で好きっていうこともあるしね。色んなバンドのこれ良いな、あれ良いなとかはいつもあるけれど、toeは能動的にすごい好きっていうか... 10年後に見ても好きって感じる何かがある。言葉とかトレンドとか邦楽のマーケットとか関係なく好きっていう。でも実は、美濃君を知るきっかけは『Re-clammbon2』。それでミックスを投げたいなってお願いしたんですよ。
ミト : へー。そうなんだ。
藤枝憲 : 『Re-clammbon2』って、バンドのアンサンブルとか歌も含めて全部が自然体な感じがして。この感じが出せて、toeもやっている人なら是非お願いしたいなと思ったの。で、クラムボンのライブを観に行った時にかかってたSEがHERONで、『Re-clammbon2』もそういうイメージがあったの。バンドってこういう成熟の仕方もあるんだって思った。で、クラムボンはその次は、すごいユルい、こういうバンドの成熟の仕方良いよねっていう、まさしくHERONみたいなアルバムが出来ると思ってたの。そしたら発売した『2010』は、すごい強いアルバムだった。アクも個性も強度も!もっとユルい大人としてのクラムボンを見せてくるかなと思ったら、すごい強いアルバムがきて。『ドラマチック』以来じゃないのって。で、「このタイミングでここまで強度のあるものを作ってくるんだ!」っていうのが凄くてね... なんかヘコんだ(笑)。
ミト : なんだかいろいろと振り回されてるねぇ(笑)
美濃隆章 : 確かに自由度は増したよね。3人でやれば絶対クラムボンになっちゃうもんね。

——美濃さんは、クラムボンの『2010』を聞いてどう思いましたか?

美濃隆章 : クラムボンは三者三様、音の理解力が凄いし、理解の幅も広いんですよ。これこんな感じねって、瞬時に郁子ちゃんがピアノで対応することとか。それを間近で見て一緒に作業できたのが、楽しかったし新鮮でしたね。toeの場合は、デモの段階で、結構ガチッと作り込んでやる曲が多いので。そうじゃない曲もあるけど。なんか曖昧にしてた部分も拾いあうメンバー間とかいいよね。
ミト : 短い時間の中でやんなきゃなんない時代もあって、それの反動というか、それをスキルでカバーして、その自由にやる部分もある種普通の時間より早めにクリア出来るようになったっていうか。
美濃隆章 : 三人がそれぞれソロでもやっていて、それがクラムボンとして集まった時、みんなの意識がグワッっとなった瞬間が凄いと思う。
藤枝憲 : 曲を作る時になんでこうなるの!? っていう変換の仕方が、郁子ちゃんの場合飛躍し過ぎてて、たまにジャケットの打ち合わせでも何言ってるのか分からない時がある(笑)。それって3人じゃないと分かんないんじゃないかなって思う。
ミト : この前面白い話をしてたんだけど、最近郁子と俺で話してると、お互い考えてることが大抵一緒なのね。変なのがもう一人いるみたいなね(笑)。

クラムボン
藤枝憲 : そうじゃなかったらああならないよね。
ミト : ゆらゆら帝国が解散したじゃん。ゆらゆらってすごいバンドだと思うの。あの3人だけで己の世界を作ってたじゃん。で、『空洞です』ってものすごいものを作って解散しちゃったけれど、空洞ですって作ろうと思って作ったんじゃなくて、彼らが完全に空洞になっちゃったんだと思う。つまりそれまでの20何年の生活で、あの3人のチームは、もう喋んなくてもお互いの考えていることが分かるっていう密な関係になったと思うのね。強靭な信頼関係ってのが、音に出ているんだよね。彼らは絶対に喋んなくても分かってて、それをずっと続けることで、逆に自分に嘘をつけなくなっちゃったと思う。3人別々の世界にいるのに、別々の人間が全然違う所でずっと自分を見てる様な状態。で、結局の所、何も無くなっちゃう。本気で突き詰めていったらああなっちゃうのかなぁって考えると、怖いなって思う。でもそこをクリアしないと次に行けないとも思うんだよね。
藤枝憲 : クラムボンの場合、ガス抜きが用意されている様な気がするけどね。ゆらゆら帝国みたいなストイシズムではないじゃん?
ミト : 確かにそうだね。ただ、そういうのも最近背中に感じるんだよね。その次をやんないと、だめなのかなぁって。
藤枝憲 : それで、タイトルは『2010』なのかな?
ミト : 『2010』だったね。あれにタイトルとか付けるの無理でしょ。『In The Sky』とかだったらおかしいでしょ? ありえないよね(笑)。

——スパングルの新作『forest at the head of a river』はどうでしたか?

ミト : 俺的にはあんまり変わってないんだよね。スパングルって、これ伝えたいとかいう言葉じゃなくて、出来上がってる人達だと思ってて、そういうのって俺等の中にはあんまり無い。うちらはもっととっちらかってる。スパングルはちゃんとフォーカスして活動してて、今回もブレが無いんだよね。

——スパングルはケンカをする?

藤枝憲 : ケンカするよ。ブレを無くす為にケンカする。趣味でやろうぜっていう、だからこその自分達のアイデンティティがぶつかる。ジャケットをやっている時、郁子ちゃんに3人はケンカしないの? とか聞いても、なんかそういうんじゃないんだよねぇって言ってた。クラムボンのジャケット・デザインをさせてもらってさ、やっぱり3人ともすごいなって思った。郁子ちゃんもいつ寝るんだよって。
ミト : 彼女も寝ないよ。寝れない人だよ。
藤枝憲 : アルバム作ってさ、さっとそのままHiMのツアーに行っちゃってさ、あんな女の子が過酷なツアーをして戻ってきて、また国内ツアーが始まるってのに、今度は自分のお店を始めるとかさ... なんかおかしいと思うんだよね(笑)。そういうタフさっていうか、バンドが音楽を通り越して、この人達は一体何者なんだろう? って思っちゃう。
ミト : でもtoeだってそうだと思うよ。
美濃隆章 : 仲はいいすよ。でも仲がいい感を、お互い前面には出さない様にしてる(笑)。
藤枝憲 : なんかミト君と郁子ちゃんって人間的には違うんだけどシンクロしてる。これだけ音楽続けて突き詰めて来ないとそうならないと思う。
ミト : うーん。なんだろうね。なんか一緒に繋がろうとするよりは、もっと大きく何でも通じちゃうのかなぁって…。
藤枝憲 : そういう領域でしょ? それと同じ様なことを郁子ちゃんも言ってた。
ミト : ほらね。気持ち悪いでしょ?(笑)

——この3バンドって、どこが違うんでしょう?

一同 : 全然違う! 全然違う!
ミト : 多分どこが違うかよりも、どこが同じかを言った方が分かりやすくって、自分のバンドに対して丁寧な人達だと思うんですよ。自分のやってるバンドを丁寧に作れる人と作れない人っていると思うんだけど、この3バンドに至っては、すごく丁寧だと思う。ちゃんとバンドに思いやりがあってやってるっていうか。たまにバンドの先進性を急ぐ為に、人を入れたり外したりっていうバンドの外から鞭打ってるバンドっているじゃない? そういうバンドではない。例えばtoeだったり、スパングルだったり、ちゃんと自分達を労ってるバンドだと思う。それはうちらもそう。違うことってあげたらきりないと思う。それよりはどこが繋がってるかを考えたほうが良いかな。

——藤枝さんどうですか?

藤枝憲 : どちらもリスナーとして好きなバンドなので、純粋に好きなバンドって信用出来ると思ってるんで。次が気になるバンド、ってことで共通してるかな。

——全バンドの録音に関わっている美濃さんは、この3人の共通点はどこだと思いますか?

美濃隆章 : 基本は似てる感じがしますね。クラムボン中心でミト君はやってるけど、プロデュースとかしたり、基本僕の私生活と一緒だったりして。藤枝さんもデザインとかしてたりするから、自由に音楽をやるために、仕事をしている感じは一緒だと思います。

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