既存のファンにも「めっちゃ変わったな」と思わせる自信もあります
──小林さんがTwitterで公開した「弾いてみた動画」が話題になったことでいろんなアーティストとの交流が生まれているようですね。
小林:そうですね。なんなら僕と明神もそうで。インスタに「弾いてみた動画」を上げていたのを明神が見て僕を選んでくれたので。動画投稿がなかったら僕はすべてなにもないんですよ(笑)。
──小林さんはどんなきっかけで「弾いてみた」動画をはじめたんですか?
小林:社会人1年目のときに地元に帰ったときに、音楽をやる友だちがひとりもいなくて。それでひとりで動画投稿をはじめたのが2016年で、その半年後ぐらいにPARIS on the City!に加入したんです。でも動画投稿は趣味なのでずっと続けていたら、徐々に聴いてくれる人が増えて行って、それが最近になってだんだん仕事にも繋がってきた感じです。
──それが、大森靖子さんをはじめとするアーティストの楽曲への参加ということですね。
小林:そうですね。僕はハロプロがめっちゃ好きで、ライヴを観たりしていたんですけど、音源を聴くと、めっちゃカッコいいんですよ。もともとファンクとかソウルが好きなんですけど、その小難しいサウンドが、最終的にポップスに昇華されているのがめちゃくちゃカッコイイなと思ったんです。それで、つんくさんとか大久保薫さんとか、作曲家を掘る作業をしていたんです。SNSを見ているとギター・リフが目立つ曲を「こんなに上手く弾けます」という人がすごく多いんですけど、僕はもっとニッチな、ギターが注目されていない曲でじつは気の利いたギターを弾いてるみたいなことをやりたくて、松浦亜弥さんの曲とかを弾いていて。それを続けていたら、大久保薫さんが見てくださってフォローしてくれて、最終的に大森靖子さんの"GIRL ZONE"(BEYOOOOONDSのグループ内ユニット雨ノ森 川海の曲。セルフ・カバー・アルバム『PERSONA #1』収録)に繋がったんです。
──フィロソフィーのダンスはどんな繋がりなんですか。
小林 : フィロのスの"オプティミスティック・ラブ"を作曲しているONIGAWARAの斉藤伸也さんと対バンしたことがあったんです。僕はもともと竹内電機が好きで、その2年前ぐらいに“sexy sexy” を動画投稿していて、(竹内)サティフォさんと話したときに、「あ、見たことある」みたいな感じで(笑)。伸也さんはPARIS on the City!のライヴを観てくれたあとに、「ああ、竹内好きなそうな感じだわ」って言ってくれてそこから仲良くさせてもらって、楽曲に参加させてもらった感じです。好きな作家さんの曲にギターを入れられるというのは、夢のような話で、それを趣味としていた自分には本当に幸せなことでした。
──明神さんは、グデイに“あいどるにんげん”を作詞作曲で提供していますね。これはどんなきっかけで実現したのでしょうか?
明神:昨年、大塚の音楽フェス〈YOIMACHI〉に出たんですけど、ライヴが終わった直後にグデイの室井ゆうさんがステージ袖に来てくれて「曲を作ってほしいんです」と言ってくれて。僕としては、アイドルユニットへの曲提供はできるか不安だったので、「歌詞とかすごく汚くなるけど大丈夫ですか?」って聴いたんですけど(笑)。そしたら「全然大丈夫です」っていうので。いざ作ってみたら、これまで接点がなかったので全然言葉が出てこなくて。それで連絡して最近思ったことを長文で送ってもらって、そこから抜粋して「あいどるにんげん」という曲にしました。レコーディングはPARIS on the City!でやってます。
──イントロを聴いたら、もろにPARIS on the City!だなって思いました。
小林:ああ~、嬉しいですね。
明神 : 「パリスっぽい」ってよく言われます。出ちゃってるんですかね?
小林 : リズムかもね。
明神 : そういえば、“シンガーソングライター野郎のうた“がすごく好きで、モータウンビートで作ってほしいって言われたので、要望通りに作りました。モータウンビートってすごくアイドルの曲にすごくフィットするんですよね。
──今後、やっていきたいことなどはありますか?
小林 : 僕の気持ちとしては、パリスでギターを弾くのと作家さんとやらせてもらうのって、モチベーションが違うところがあって。パリスは明神の曲が良くなれば自分のギターは目立たなくてもいいし、作家さんの曲では僕のギターの目立つところをやってほしいと言われることが多いので、そこで勝負できるようにしたいです。同時進行でやりながら、両方で学んだことを掛け合わせながら、いまギターで修業していることをフィードバックしてパリスをもっとよくしていきたいなと思っています。明神に対して言うと、僕からするとアイドルもパリスも好きなので、それが聴けたグデイ"あいどるにんげん"には一ファンとしてめちゃくちゃ好きでした。だから作家としてもっと書いてほしいなって思います。
明神 : そうですね。それはPARIS on the City!の延長線上の話なんですけど、僕はバンドで自分の曲をステージに立ってやってるのがいちばんカッコいいと思っているので、それができる場があればどんどんやっていきたいです。本当にバンドをやる理由ってそこなんですよね。バンドメンバーと自分がいて、そこで自分の曲をバンドサウンドで歌う自分がカッコいいと思いたいというところをすごく大事にしたいです。その場を死ぬまでによりたくさん作って行きたいです。
──最後に〈あの夜僕らは一瞬で皮膚の細胞まで一つになった東名阪ツアー〉への意気込みを聞かせてください。
小林:コロナ禍に入ってから4人のポテンシャルが上がってると思うので、既存のファンにも「めっちゃ変わったな」と思わせる自信もありますし、対バンのファンにも「良いバンドだな」って思ってもらえる自信があるので、是非観に来てください。
明神:めちゃくちゃ楽しみたいです。本当にそれだけです。4人で音を出しあえるのが当たり前じゃないということを最近つくづく思いましたし、その瞬間を観に来てほしいというのはありますけど、まずは自分たちで心から裸になって爆音を出し合いたい、楽しみたいというのがいちばんです。ツアーではそれを観に来てください。よろしくお願いします!!
編集:梶野有希
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LIVE INFORMATION
あの夜僕らは一瞬で皮膚の細胞まで一つになった東名阪ツアー
12月8日(水)@名古屋CLUB UPSET(愛知)
OPEN|18:00 START|18:30
出演 : PARIS on the City! / Ezoshika Gourmet Club / GOOD BYE APRIL
12月9日(火)@大阪MUSE(大阪)
出演 : PARIS on the City! / PURPLE HUMPTY / 夜の最前線 / 帝国喫茶
OPEN|17:30 START|18:00
12月17日(金)@新代田FEVER(東京) 出演:PARIS on the City! OPEN|18:30 START|19:00
■チケット : https://eplus.jp/sf/detail/2718020001-P0030008P021001
■STREAMING : https://eplus.jp/parisonthecity-st/
チケット購入:12月24日(金)20:00まで
アーカイブ:2021年12月23日(木)23:59まで
PROFILE : PARIS on the City!
PARIS on the City!は、60年代モータウンを主軸とした4人組ロックバンド。所属レーベルはWaikiki Record。
■公式Twitter:https://twitter.com/parisonthecity
■公式HP:https://parisonthecity.com/