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2013年kilk recordsの新連載、第5回目の相手は出川光
kilk recordsの主宰者、森大地が、さまざまなゲストとともに音楽業界のあり方について語り合う対談「kilk records session 2013」。5回目となる今回の対談相手は、“クラウドファンディング”の国内最大手企業、CAMPFIREのチーフ・キュレーター、出川光。“クラウドファンディング”とは、アイデアを実現するために必要な資金を、不特定多数の個人や団体から、ネット経由で募ることができる。音楽やアート、映画などのさまざまな創作活動にも活用され、実際にCAMPFIREのシステムを利用して森はライヴハウス「ヒソミネ」の設立に漕ぎつけた。森が選んだ方法がなぜクラウドファンディング、そしてCAMPFIREだったのか? 自らも学生時代、ライヴ・ハウスに足繁く通ったという大の音楽ファンである出川と、ソーシャル・ネットワークを使ってミュージシャンがサクセスする手段、そしてその未来について、忌憚の無い意見交換がおこなわれた。
進行・文 : 岡本貴之
kilk records(森大地)
2010年、Aureoleの森大地により設立。「精神に溶け込む、人生を変えてしまうほどの音楽との出会い」。kilk recordsはそういった体験を皆様にお届けすることを第一に考えております。オルタナティヴ・ロック、ポスト・ロック、エレクトロニカ、テクノ、サイケデリック、プログレッシヴ、フォーク、アヴァンギャルド、アンビエント、ヒップ・ホップ、ブレイクコア、インダストリアル、ジャズ、クラシカル、民族音楽... 。魂を震わせるような音楽であれば、ジャンルは一切問いません。kilk recordsが最もこだわりたい点は「独創性」です。信じられないほどの感動や興奮は「独創性」から生まれるように思えます。これから多数の作品をリリースしていきます。末永くkilk recordsにお付き合いくだされば幸いです。
kilk records official HP
出川光
1987年生まれ。東京都出身。小中高と横浜雙葉学園に通い、2010年に武蔵野美術大学造形学部映像学科卒業。新卒でリクルートメディアコミュニケーションズに入社し、メディア・コミュニケーションを創造する実証研究機関「メディアテクノロジーラボ」に配属された。2011年からは株式会社ハイパーインターネッツに転職し、チーフ・キュレーターとして活躍している。
株式会社ハイパーインターネッツ
2011年1月創業。「インターネッツをハイパーにします(謎)」を企業理念に掲げて、クラウドファンディング・プラットフォーム「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」を運営する。Webサービス企画・開発・運営を手掛け、代表取締役は石田光平氏と家入一真氏が務めている。
株式会社ハイパーインターネッツ official HP
CAMPFIRE HP
クラウドファンディングとは?
クラウドファンディング(crowd funding)は、クリエイターや起業家が不特定多数の人から資金を募る事を言います。群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語で、活用事例はアート、映画、音楽、製品開発やイベントの開催、そしてソーシャルグッドな活動など多岐に渡ります。
こんなに成功するなんて、正直思わなかった(森)
森大地(以下、森) : 実は以前からこの対談でもCAMPFIREの方をお呼びしたいという話は出てまして。音楽不況を解決するためにというか、切り開いていくためのヒントを一緒に探っていければと思っていたんですけど、こんなに早く自分がCAMPFIREを使うことになるとは(笑)。
出川光(以下、出川) : フフフ。本当ですね(笑)。
森 : こんなに成功するなんて、正直思わなかったです(笑)。
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出川 : 大成功ですもんね!
出川 : 出した方は周りがほとんどという状況からのスタートだったんですね。
森 : そうですね。50万円は厳しいかな? と途中まで不安だったんですけど、最後の最後に伸びて。やっぱり、最後に伸びる感じが多いのですか?
出川 : はい、結構そうなんですよ。
森 : なるほど。ところで今日の対談は、経営というよりは、音楽のあり方というか、音楽中心のお話になっちゃうと思うんですけど、良いですか?
出川 : もちろん! 音楽大好きなんで。もの凄く楽しみにしてきたんです(笑)。
森 : ありがとうございます(笑)。CAMPFIREはバンドマンの利用も多いんですか?
出川 : CAMPFIREとしては、レーベルとか大手レコード会社に頼らなくても、自分で盤を焼いたり配信をしたり、それがなくてもライヴで売るとかは好きにできますから、いろんなミュージシャンの方に使ってほしいんですけど、実際にお話に来るのはレーベルの方が多いですね。
森 : へぇ~! そうなんですね。
出川 : やっぱりレーベルを運営する側は情報リテラシーの高さがあるので、アーティストをどうやって売っていくかということで、YouTubeやって、TwitterやってFacebookやって、MyspaceやってSoundCloudやってということをずっと考えていらっしゃって。その中のひとつとしてCAMPFIREというものがある、という風に認識して頂いているんですけど、バンドマンの方たちはやはり、良いライヴをやろう、良い曲を作ろう、ということを中心に考えていらっしゃるんで、そこまではまだ多くないですね。
森 : なるほど。CAMPFIREはどんなきっかけで生まれた会社なんですか?
出川 : “クラウドファンディング”というサービスはCAMPFIRE独自のものではなくて、アメリカにKickstarter(キックスターター)というクラウドファンディングのサービスがあって、その仕組みを輸入してきたような感じなんです。弊社の家入(一真)と石田(光平)が新しいウェブ・サービスとしてクラウドファンディングを日本でやってみよう、というふうになったんです。元々、家入は芸大に入ろうとしてて会社を作っちゃったという人なんですよ(笑)。それと石田のバック・グラウンドがカルチャー好きであったりとか、ストリートっぽいものが好きなオシャレな人なんで。じゃあ、クリエイターに特化したサービスをやろうといってはじめたんです。
森 : やはりクリエイター、モノを作る人の利用が多いんですか?
出川 : はい、モノを作る人の利用が多いです。
森 : 企業にしても変わった方が多いですよね。その分野のパイオニア的な方が多いように感じました。その辺はCAMPFIREと相性が良いんですかね?
出川 : いままで愛されてきた商品をまた作るとなると、初期の資金が必要ないのでなにかプロジェクトを起こす必要がないんですけど、なにかあたらしいアイデアを実現したいというミッションを持っている方は、ファンとお金を同時に集める必要があるので、CAMPFIREが合っているんじゃないかなと思います。
森 : そうですよね。支援する側もいままでの事業にというよりは、あたらしいなにかを期待してお金を払うんでしょうね。
出川 : そうですね。
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森 : でもこれがひとつの音楽業界再生のヒントになると思って。CDは買わないけど、賛同できる意志を感じるものには応援したくなるんだと思ったんです。
出川 : それは私も思いました。音楽って、YouTubeでいくらでも聴けちゃったりするから、お金を払うポイントっていままではCDの盤を買うことだったけど、もっとなにかを欲しがっていると思うんですよ。それは、音楽をやってくれているミュージシャンに対する「ありがとう」っていう気持ちだと思うんです。ミュージシャンからするとどう思われるのかわからないですけど、ステージで音楽をやってくれることで凄く救われる気持ちだとか、好きなミュージシャンの存在が支えになっていたりするんです。その気持ちを表すのにいままではCDを買うという方法しかなかったし直接伝えられないんですけど、その気持ちを500円を支援したり、新しい音楽との出会いがあるんじゃないかな、と思って支援するとか、そういうピュアな、もともと持っていた気持ちをフィードバックしやすくなっただけなのかな、と思います。
森 : なるほど。そうなのかもしれないですね。
ポジティヴな雰囲気がありますよね(森)
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森 : CAMPFIREで成功しているプロジェクトに傾向ってあったりしますか?
出川 : やりかたというか、テクニックはあって。ウェブ・サービスなので、Twitterで呟いてもらう、Facebookでシェアしてもらう、ということはありますけど、そのもっと手前の部分で、その人がそのプロジェクトをやる理由がキチンとあることが大事ですね。森さんのプロジェクトが成功したのも、いままでAureoleのCDを聴いたりライヴを観たりして、「良かったなぁ~」って思っていた人がウェブで見た時に、「あ、この人達知ってる! 」っていう感じで支援するとか、いままで残してきた足跡とかストーリーがあったり、やる理由として「そうだよね、ミュージシャンの人がライヴ・ハウスを作ってくれたらめっちゃいいよね」とか納得感というか、そういう情熱がないと厳しいし、あると結構未知のジャンルだからわからないな、というものでもサクセス(CAMPFIREで目標額に到達すること)したりしますね。
森 : CAMPFIREで特徴的だと思ったのが、いままであったいわゆる募金なんかだと、やっぱり手を差し伸べて下さいみたいな、同情的なものが多かったと思うんでうけど、「一緒に作って行きましょう」というポジティヴな雰囲気がありますよね。
出川 : そうですね。ネガティヴ・スタートの、マイナスのものをゼロにしようという動きではなくて、たとえば路上でいうと、募金箱を持って「犬がかわいそうです」っていうマイナスのことがあるんじゃなくて、路上ライヴをやっている人にお金を払っている感じで。たぶん3・11以降、人を感じたいとか、目に見えるものをあげたいとか、自分にアーティストとかクリエイティヴなものが与えてくれた良い影響を、返したくなるような風潮があるんじゃないかな、と思うんです。Facebookの「いいね! 」ボタンとかもそうですけど、たとえば友達が「美味しいご飯作ったよ」、っていうことにフィードバックする方法が無かったけど、Facebookで「いいね! 」することができるようになって、モノを作っている人には作品を買うっていうほどおおごとじゃなくて、500円を払って「頑張ってね、森さん! 」って言うことが出来るという。
森 : 確かに、お金に換算しづらいものにお金を出すという傾向があるかもしれないですね。
出川 : そう思います。いままではバンドTシャツを買って、リストバンドを買って、CD買ってみたいな、ライヴ・ハウスの会場で本人を目の前にして買わなきゃいけなかったりして、まあいいんですけど、恥ずかしいじゃないですか(笑)!?
森 : はははは(笑)。
ーーCAMPFIREは日本にあるクラウドファンディングのなかでも扱っているプロジェクトの数が一番多いんでしょうか?
出川 : そうですね。プロジェクトの数量と流通額はかなり差をつけて大きいと思います。いまのところは(笑)。
森 : 具体的な事例として、ちょっと変わった成功例ってありますか?
出川 : ありますよ。おもしろかったのが、秋葉原の地下アイドル用の劇場があるんですけど、そこで月に何回かライヴをやるコスプレイヤーの女の子2人組バンドがいたんです。その2人はライヴも何にも頼らずに音源もCD-Rに焼いて売っているような子たちだったのに、1日、2日でサクセスしちゃって。
森 : へぇ~!
出川 : で、内訳を見てみたら、支援してくれた人の数はすくないんですけど、1人ひとりが支払ってる額が凄く多いんですね。稀にそういうことが起こったりします。もちろん、その地下アイドルの方たちはその世界でもすごい子たちだったと思うんですけど。
森 : へぇ~それは凄いなぁ。
出川 : リターンは家まで来て歌ってくれるとかですよ(笑)。
森 : おぉ~(笑)。
出川 : 凄いでしょ(笑)!?
“本当にやりたい理由”が大切(出川)
ーー実際に出川さんはキュレーターとしていまも一件ごとのプロジェクトにアドバイスをしたり、深く関わっていらっしゃるんですか?
出川 : いまは、投稿されてくるプロジェクトがほとんどなので、私を含めたキュレーター・チームがメールで一回だけフィード・バックを出すのみです。プロジェクトの作り方はサイトにまとめてあるのでそれを見て頂いて、素材を入れてもらうフォームをメールでお送りして、返ってきたものに対して色々アドバイスをさせてもらっています。直接お会いできる方には一緒にブレストしたり、特別に(笑)。
森 : 僕は最初無理言って「ちょっとそちらにお伺いしても良いですか? 」って(笑)。
出川 : そうでしたね(笑)。
ーーミュージシャンのプロジェクトって作品を作るほうが多いんじゃないですか?
出川 : そうなんですよ。ですから実は、Aureoleの方だってわかっていたので、「バンドのプロジェクトをお持ちになるのかな? 」って思っていたんです。そうしたら、「ライヴ・ハウスを作ります」っておっしゃったんで、「いや、それはちょっと… 」って(笑)。
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一同 : ははははは(笑)!
出川 : 「バンドの新作のMVとかのほうが集まるんじゃないかな」、って実は思っていて(笑)。というのは、ミュージシャンの方って音楽以外のことには割と不器用なところもあるから、ライヴ・ハウスを運営してとかうまくみんなからお金を集めて、とか考えさせるのは申し訳ないし、大変だろうなって思ってたら、「あれ? 」って感じでサクセスしたので、ビックリしました(笑)。
森 : 僕も「絶対いけますから」っていうよりは、正直、「いけるかもしれないから」っていう感じでした。これからバンドで使いはじめる方へのアドバイスってありますか? 結構特殊なことをやらないと成功しないですかね?
出川 : うーん…。音楽ってなにか人と違うとか表現したいことがあるからやっていると思うんで、わざわざ特殊なことをやってくれというんじゃなくて、原点にある、音楽が好きで好きでたまらないという気持ち、たとえば電子音楽が凄く好きで、とかワールド・ミュージックをやりたいとか、“本当にやりたい理由”があれば、奇をてらった行動はしなくても全然良いと思います。
森 : ありのままをいかにうまく伝えることができるかですよね。そういう意味でワードって凄く大切で、バンド側もいかにバンドの魅力をうまく伝えるかをつねに用意しておかなきゃいけないと思うんですよね。
出川 : そうですよね、本当にそう思います。いまは自己発信のメディアが持ちやすいですからね。ツイッターやFacebookの言葉遣いとか、どういうブランディングで行くか? とか。まあ、でもそこまでアーティストに期待するのはどうかとも思ったりもしますけど。
CAMPFIREがその架け橋になってくれれば良いですね(森)
出川 : 今日は森さんに聞きたかったんですよ。どうしたらCAMPFIREを使ってくれますかね(笑)?
森 : (笑)。どうなんでしょう。う~ん、たとえば、僕の前に、僕のところと同じようなレーベルが先にCAMPFIREを使っていたら、もしかして二番煎じみたいになることを恐れたかもしれないですね。
出川 : ああ~、なるほど~。レーベルだとそうかもしれないですね。バンドだとどうですかね?
森 : どうだろう? 知っているバンドが成功したら、自分達も続こうと思うタイプもいるでしょうし、二番煎じだからやりたくないと考えてしまうタイプもいるでしょうね。
ーーあとは、実施してお金が集まらなかったら恥ずかしい、みたいな気持ちもあるかも知れないですよね。
出川 : それはそうですよね、絶対に。
森 : 駄目だったときのカッコ悪さを恐れてというのはありますよね。
出川 : そうですよね。ミュージシャンってかっこいいものですもんね(笑)。
森 : ははははは。そうですね(笑)。
ーー使い方次第ではバンドの、禁断の多数決みたいに大きな話題になりますよね。
出川 : そうなんですよ。禁断の多数決は、クリスマスBOXを作りますって言って、箱のなかにアルバムが入ってて、メンバーの尾苗愛さんのチェキとかが入っていたりして(笑)。バンドがやりたいことを全部詰めたみたいな箱を作って。バンドのファンにしてみればうれしいですよね。チェキなんかもらえないじゃないですか普通(笑)。
ーーあとは「1万円支援するとあなたのお名前で歌います」とか。
森 : 僕らも30万円の支援には「僕Aureole森大地とMeme中澤恵介による共作であなたのためだけのオリジナル曲を作ります」っていうのをやりましたけど(笑)。
出川 : わぁ~。
出川 : 一生の記念ですよね。
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ーー改めて、出川さんからCAMPFIREをミュージシャンにこう使って欲しい、というメッセージは有りますか?
出川 : 2つあります。ひとつはミュージシャンを抱えてるレーベルの人や事務所の人に、ミュージシャンをどうやって売って行くか考えるときの選択肢にクラウドファンディングを入れて欲しいなって思ってて。まずはクラウドファンディングでファンを作って、その人たちに配信をして行こう、とか。そういう選択肢のひとつにしてほしいですね。あとはミュージシャンの方たちにはクラウドファンディングを使うことで音楽に対する正当な評価をちゃんと受けてほしいと思うんです。自分がなにかを作っていることで、いいなと思ったり、毎日救われている人がいるという声や気持ちを、ちゃんとクラウドファンディングを通して受けとることができるんで。
森 : なるほど、そうですね。ところでCAMPFIREには、終了日時を設定しない、“終わりが無いバージョン”ってないんですか?
出川 : ああ、無限に支援、みたいな。実は、昔は無限だったんですよ。募集期間内にサクセスしなかったら終わりですけど、サクセスしてからは無限に支援を募ってていいよっていうシステムだったんです。でも、CAMPFIREでずっと支援を募っていると、うちに手数料を払い続けなきゃならないんですよね。うちはあくまでも発射台にしてもらって、集まったメアドとかのリストに対して、自分達の力でお金に換えていけばいいんじゃないかなと思うんです。最初のスタートに使って欲しいんです。
森 : なるほど。CAMPFIREは字のごとく、キャンプファイヤーの火にはなるけど、キャンプ自体の楽しい感じは自分達で作ってね、ということですね。
出川 : そうですね(笑)。代表の石田がよく言っているのは、キャンプファイヤーって、人数が多くなると、火からは遠ざかるじゃないですか? 最初は少人数で着火するんですけど、着火したあとは、どんどん燃え上がって大勢で囲んで、火からは遠ざかるけど一体感はあるっていう感じにしたいって。
森 : すばらしい!
出川 : って、あとから思ったって言ってました(笑)
ーー単純に、クラウドファンディングというもの自体を知らないという方もいますよね? CAMPFIREを知ってもらう取りための組みはどんなことをしていらっしゃいますか ?
出川 : 本当はウェブ・サービスなんで、Twitter、Facebookで広まっていかなきゃいけないんですけどね。考えどころですね。ミュージシャンの人にはやっぱりライヴ・ハウスのトイレにチラシ貼らないと駄目かな、とか(笑)。あとスタジオとか。そこは課題ですね。一番CAMPFIREとして理想的なのは、森さんみたいな、サクセスして風穴をあけてくれてる方を見て、周りが気になって使いはじめてくれることですね。
ーーそういう意味では森さんの「ヒソミネ」はパイオニア的な存在ですね。
森 : そうなれば良いですね。今後のうちの活動次第ですね。
ーー森さんがキャンプファイヤーから火を点けて聖火のように(笑)。
出川 : そうですよ、お願いします! 走ってきてください(笑)。
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森 : わかりました、頑張ります(笑)。最後に音楽ファンとして、CAMPFIREのチーフ・キュレーターとして、出川さんが音楽文化に対して願っていることを聞かせてもらって良いですか?
出川 : ミュージシャンがやりたい音楽が、聴きたい人にちゃんと届く、ということを願っています。あとはバンドを辞めないでほしいです。「本当に聴いてくれる人がいるのかな ? 」って思うのであれば、CAMPFIREを使ってくれれば、「ほら、いたじゃん! 」ってなるし、もうCD出せないかもしれないって思ったら、CDをプレスするところからCAMPFIREを使って出せるんです。聴きたい人がいる間は、音楽をやる人は届けて欲しいんです。聴く側とミュージシャンの、凄く真っ当なコミニュケーションが続くと良いな、と思いますね。
森 : CAMPFIREがその架け橋になってくれれば良いですね。でもこれからですね、音楽とCAMPFIREが密接に繋がって行くのは。共に盛り上げて行きましょう!
出川 : そうですね。まだ始まったばかりですから。頑張ります!
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kilk records session vol.5 2012年レーベル座談会 未来への野心
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kilk records session vol.9 オーガナイザー座談会
kilk records session final レーベル・メイト座談会