ハイレゾで生々しく蘇る、どんと活動初期の歌声──ローザ・ルクセンブルグの過去作リマスタリング再発!!

ローザ・ルクセンブルグ

どんと(Vo.Gt)、玉城宏志(Gt)、永井利充(Ba)、三原重夫(Dr)からなる伝説のロック・バンド、ローザ・ルクセンブルグ。短い活動期間ながら強烈なインパクトを残したそのバンドは後にボ・ガンボスをはじめとしたバンドへと枝分かれしていく。そんな彼らが残したオリジナル・アルバム2枚とラスト・ライヴを収録したライブ盤がこの度ハイレゾ配信用にオリジナルのアナログ・マスター・テープからリマスタリングが施された。中でもラスト・ライヴを収録した『LIVE AUGUST』に関しては、アナログLP3枚組の当時の構成を完全再現するため、CD再発以降の同タイトルのものと比較するとフェードアウトのタイミングなどの変更が施されるなど、今までこのアルバムを楽しんで来た人も改めてこのアルバムの魅力に気付けるような仕様となっている。OTOTOYでは今作を24bit/96kHz及びDSD 5.6MHz/1bitの2つのフォーマットで配信がスタート。レヴューと共に改めて、彼らが残したそのサウンドに触れてみてください。


86年リリースのデビュー・アルバム

ぷりぷり

【Track List】
01. おもちゃの血
02. 在中国的少年
03. 原宿エブリデイ〜ブルーライトヨコハマ〜
04. 北京犬
05. 大きなたまご
06. アイスクリン
07. バカボンの国のポンパラスの種
08. だけどジュリー
09. ニカラグアの星
10. 毬絵
11. 少女の夢

【配信形態 / 価格】
【左】WAV、ALAC、FLAC(24bit/96kHz) / AAC
単曲購入 378円(税込) まとめ購入 3,240円(税込)
【右】DSD(5.6MHz/1bit)
まとめ購入のみ 4,860円(税込)


更なるオリジナリティを追求したセカンド・アルバム

ROSA LUXEMBURG II

【Track List】
01. さいあいあい
02. あらはちょちんちょちん
03. フォークの神様
04. デリックさん物語
05. かかしの王様ボン
06. さわるだけのおっぱい
07. シビーシビー
08. テレビ28
09. まったくいかしたやつらだぜ
10. 橋の下
11. 眠る君の足もとで

【配信形態 / 価格】
【左】WAV、ALAC、FLAC(24bit/96kHz) / AAC
単曲購入 378円(税込) まとめ購入 3,240円(税込)
【右】DSD(5.6MHz/1bit)
まとめ購入のみ 4,860円(税込)


解散ツアーのラスト・ライヴを完全収録した名盤

LIVE AUGUST

【Track List】
(Disc1)
01. さいあいあい
02. あらはちょちんちょちん
03. おいなり少年コン
04. フォークの神様
05. かべ
(Disc2)
01. 虹のまりちゃん
02. 北京犬
03. モンゴル放送局
04. 不思議だが本当だ
(Disc3)
01. デリックさん物語
02. くちゃ
03. ひなたぼっこ
04. だけどジュリー 他全25曲収録

※曲順、ディスク番号はオリジナルのLPに準拠したものとなっております

【配信形態 / 価格】
【左】WAV、ALAC、FLAC(24bit/96kHz) / AAC
単曲購入 270円(税込) まとめ購入 3,780円(税込)
【右】DSD(5.6MHz/1bit)
まとめ購入のみ 5,400円(税込)

※DSD作品(特に『LIVE AUGUST』)に関してはファイル・サイズが大変大きいため、1度に複数アルバムの購入はお控えください
※Windowsをご利用のお客さまへ
今作はファイル・サイズが大変大きいため、Windowsに標準搭載された解凍ツールでは正常に展開できない場合がございます。その場合、お手数ですが、Explzhという解凍ソフトをお試しください。
>>解凍ソフト「Explzh」を使った解答の仕方

“ボ・ガンボスの前身バンド”とは言い切れない…ローザ・ルクセンブルグだけが持っていた世界

1986年2月にデビュー、1987年8月にラスト・ライヴを行い、わずか1年半という短い活動期間で解散したローザ・ルクセンブルグ。ラスト・ライヴからちょうど30年となる8月6日に、1stアルバム『ぷりぷり』2ndアルバム『II』ラスト・ライヴの模様を収録した『LIVE AUGUST』がハイレゾ(24bit/96kHz及びDSD 5.6MHz/1bit)配信された。2013年発売のCD BOXのリマスターの音源とは異なり、あらためてオリジナル・アナログ・マスター・テープからハイレゾ配信のためにDSDマスタリングをやり直し、当時のサウンドに限りなく忠実に仕上げた作品となっている。

どんと(Vo.Gt)、玉城宏志(Gt)、永井利充(Ba)、三原重夫(Dr)により結成され、京都の音楽シーンから登場したローザ・ルクセンブルグを知る上で最もわかりやすいのは、デビューのきっかけとなったNHKのコンテスト「YOUNG MUSIC FESTIVAL」で「在中国的少年」を演奏する映像だ。中国雑技団のごときビジュアルとオリエンタルかつキャッチーなギターリフに「なんだこのバンドは!?」と一発で気を引かれることだろう。そして、ローザ・ルクセンブルグはのちにボ・ガンボスを結成することとなるどんとと永井が在籍していたことでも知られている。


NHK ヤングミュージックフェスティバル 84

序盤からいきなりボ・ガンボスの話から書きだしてしまうと、「順番が逆だろうがこのボケナス! 」と思われるかもしれないが、バンド・ブーム真っ只中に大成功を収めたBO GUMBOSに比べるとローザ・ルクセンブルグはあまり熱心に聴いたことがないという音楽ファンも少なくないのではないだろうか。正直、筆者もその一人である。というのも、デビュー盤からニュー・オリンズに出向きボ・ディドリーをゲストに迎えたレコーディングを実現させ、敢然とアメリカのルーツ・ミュージックの沼地へとずんずん進んで行きこれまでにない日本語のロック・ポップスを創り上げたボ・ガンボスに対し、ローザ・ルクセンブルグをその「前身バンド」と呼ぶには明らかな音楽性の違いを感じたからだ。故に、ボ・ガンボスのデビュー盤にやられてすかさずローザ・ルクセンブルグの作品を聴いた際に「あれ? 何か違うな」という温度差を感じてハマらなかったのだと思う。今回、3枚のアルバムを改めて聴いてみて、その浅はかな姿勢を反省している。ローザ・ルクセンブルグ、最高じゃないか。

“おもちゃのチャチャチャ”がフィーチャーされた「おもちゃの血」、昭和歌謡曲の濡れたマイナー加減を糸口にスカ・テイストも感じさせるサウンドへと昇華させた「原宿エブリデイ〜ブルーライトヨコハマ〜」等、デビュー・アルバム『ぷりぷり』に収録された楽曲に顕著なように、ローザ・ルクセンブルグの音楽はハチャメチャな遊び心と雑多な音楽的要素がないまぜになったもの。ヴォーカル・どんとのあまりにも独特すぎる言語感覚とブリティッシュ・ロックを根っこに持ったリーダー玉城宏志の変幻自在なギター・リフ、脇役扱いされがちだったベースの概念を変えたのではないかと思えるほどサウンドの核となる永井のクリアでぶっといフレーズ、それらの豪胆な弦楽器を束ねるタイトかつ繊細な三原のドラム・プレイ。その神髄が発揮される「アイスクリン」「ニカラグアの星」で聴ける4つの個性のぶつかり合い、玉城のササクレだったギターや永井のスペイシーな音像も、ハイレゾ音源化でより臨場感を増しており興奮がとまらない。

2ndアルバム『ROSA LUXEMBURG II』では冒頭から「さいあいあい」「あらはちょちんちょちん」と、どんとはますます常人を越えた言語感覚を発揮している。このあたりは1stアルバムからメッセージ性もあり明確な意味のある歌詞が歌われることが多かったボ・ガンボスとの違いの1つだ。もろにGSサウンドの「フォークの神様」、永井の作詞・作曲・ヴォーカルによるファンク「デリックさん物語」、ビートルズばりのコーラスも楽しめるマージービート「シビーシビー」、アコースティック・ギターの音色も美しい名曲「橋の下」等々、その色とりどりな楽曲たちは良い意味でひっちゃかめっちゃかでもある。そのフリーキーな独自の世界があったからこそ面白かったのだろうが、どんとと玉城という2つの際立った個性ゆえに袂を分かつこととなるのも頷ける気もするのだ。最後のライヴとなった1987年8月6日渋谷エッグマンの模様を25曲の大ボリュームで収録した『LIVE AUGUST』のド迫力で駆け抜けるバンドサウンドは圧巻で、いかに各々がミュージシャンとして貪欲に音楽を突き詰めている中で解散していったかがわかるスリリングなものとなっている。

それにしてもどんとの声の存在感はすごい。これまで当たり前のように聴いていたが、こうして聴いてみるとなんと耳に残る声質を持ち表現力豊かなヴォーカリストなんだろう。自由奔放でアバンギャルド、ピースフルであることに最大の攻撃力を持っているその歌声は時代を経てもまったく色あせるところがないどころか、ますます輝きを放っているではないか。

惜しくもこの世を去ってから17年、存命であれば配信開始前日の8月5日に55歳を迎えたことになるどんとと、現在もギタリストとして活動を続ける玉城宏志。2人の異才が出会い日本が新しいロックの時代へと進む上で重要な役割を果たしつつ短期間でその役目を終えたローザ・ルクセンブルク。彼らが残したあまりにもインパクトの強い曲の数々をイキイキと蘇らせるハイレゾ配信で存分に楽しんでもらいたい。

(Text By 岡本貴之)

未公開秘蔵音源集「お蔵だし」シリーズ第1弾をハイレゾ配信中!

ローザ・ルクセンブルグ / お蔵だし Vol.1(24bit/96kHz)

倉庫から発掘されたローザ・ルクセンブルグのスタジオ・リハーサル、ライヴ未公開秘蔵音源集。26、27、28曲目は配信限定の楽曲となっております。過去の特集記事はこちら→http://ototoy.jp/feature/20140528001

PROFILE

ローザ・ルクセンブルグ

どんと(Vo, Gt)、玉城宏志(Gt, Vo)、永井利充(Ba, Vo)、三原重夫(Dr)の4人からなるロック・バンド。1983年、玉城とどんとを中心に結成、1986年2月にミディからデビューを果たし、1987年8月に解散。ロック・サウンドとカルトなポップ・センスを融合させ、強烈なインパクトを残した。TVコマーシャルに出演するなど、当時は音楽シーンだけでなく、お茶の間への露出も。その後、どんとと永井はBO GUMBOS(ボ・ガンボス)を結成。玉城はマチルダロドリゲス、三原はTHE ROOSTERSなどで活躍する。ユニークかつソリッドなサウンドとライヴ・パフォーマンスで、現在もその存在感を示しつづける伝説的なバンド。

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レヴュー

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筆者について
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