スペシャル・フォトギャラリー
iSPYのスペシャル・フォトギャラリー。ここでしか見られない写真たちをぜひ、存分にご堪能ください!
INTERVIEW : iSPY(萩田こころ、三葉みゆ)
元かみやどの萩田こころ、三葉みゆが新たにアイドルグループを作ると聞いて、最初はそこまで驚きがなかったが、今回彼女たちに初インタヴューをしてビックリした。というのも、大人の誘いがあってグループを立ち上げたのかと思ったら、そうではなく、メンバー探しも曲もダンスも自分達で用意したというのだ。なぜ、2人はアイドルグループを作ろうと思ったのか?iSPYに懸ける思いとは?彼女たちの絶望、再生、希望の軌跡を訊いた。
インタヴュー&文 : 真貝聡
写真 :MANAMI
一度、悲しい経験をしているからこそ、ちゃんとしたグループを作りたい……という気持ちでiSPYを始めました
──お二人が前に所属していた、かみやどはOTOTOYでも度々インタヴューを行なってきましたが、いつ活動終了したんですか。
過去に行った、ひらがなかみやどのインタヴュー記事
三葉みゆ(以下、三葉) : 去年の6月29日だから、ちょうど一年前です。
──突然でしたよね。
三葉 : 私たちも突然知らされたんですよ。結成2周年の前に『HRGN FINAL』というアルバムを出しまして。その作品を機に研修生から昇格して「かみやどの名前も改名しよう」ということで名付けた『HRGN FINAL』だったんです。新しいグループ名でもっと大きくなれると思っていたら、本当のファイナルになっちゃって……。
──どのように解散の話を聞いたんですか?
萩田こころ(以下、萩田) : 去年3月に「今月いっぱいで、メンバーがグループを抜ける」という話が出たんですね。そこから辞めるタイミングがさらに早まっちゃって。その時に「一人抜けるんだったら、もう解散」「なんなら今日で解散しよう」という話も出たんですけど、2周年ライヴが決まっていて、その前に解散っていうのは私の中ではありえなかった。ファンのみんなと2周年を祝おうと決めていたのに、それを取りやめるのはちょっと違うんじゃないかって言う話をして。みんなで話し合った結果、周年ライヴをもって活動終了しようと決まりました。
──そういういざこざがあると、「もうグループはこりごり」という気持ちにならないですか。
三葉 : みんなが「もう、なにも信じられない」みたいになっていましたね。かみやどが活動終了したタイミングで、次はどうするかとか全く決まっていなくて。ただ、(萩田)ここだけはアイドルを続けると言ってて。
萩田 : 私は、続けたかったんです。
三葉 : 他に、続けたい子がいなかったよね。
萩田 : うん。解散が決まって「みんなどうする?」みたいな話になるじゃないですか。そこで「もうアイドルはやらないな」とか「しばらくはいいや」という子がほとんどで。私は不完全燃焼だったから、アイドルに未練があったんです。とはいえ、今から既存のアイドルさんのオーディションを受けるのは、ちょっと違うなと思って。少し時間が経ってから、今の社長と(三葉)みゆと私の3人で話す機会があって。そのタイミングで、新しくグループを立ち上げることに決めました
──不安はありました?
萩田 : 私たちは、かみやどが初めてのアイドル活動だったんです。だけど、急に居場所がなくなってしまった。もしかしたら、同じことが起こるんじゃないかっていう不安はありました。だからこそ、自分たちで新たにグループを作るなら、同じことを繰り返さないように、私たちが意識して行動すればいいのかなって思ったんですよね。一度、悲しい経験をしているからこそ、ちゃんとしたグループを作りたい……という気持ちでiSPYを始めました。
──最初は萩田さんだけがアイドルをやりたいと思っていたんですよね?
三葉 : はい。私は、かみやどの時から自分はアイドルが向いていないと思っていて。年齢的にも当時23歳だったし、もう岩手に帰って就職するんだろうな、みたいな。だけど、ここと今の社長と会った時に「一人でグループを作るのは大変だから、せめて二人いたら頑張れるよね」という話になったんです。もし、みゆがアイドルをやらないことで、ここの夢が無くなっちゃうのなら一緒にやろうと思いました。
萩田 : その場でみゆが「やらないよ」と言ったら、私もアイドルをやっていなかったと思います。そもそもアイドルをやっていた時も大変だったから、作る側になるとさらに大変な要素が増えるじゃないですか。それを一人でやるのは難しいし、個人でオーディションを開催するのも厳しい。その思いを打ち明けたら、一緒に立ち上げることになりました。
三葉 : とはいえ、私たちもそうだし、社長もアイドルを作ったことがなかった方なので、本当にできるのか?という不安が大きかったんです。だけど結構ガツガツと勧めてくださったから「もうやるしかない!」みたいな。
──iSPYの運営はどうやって知り合ったんですか。
萩田 : 社長はかみやどの最後らへんで関わってくださっていた、ライブプロデューサーさんなんです。私たちが解散に納得していないのを見て「2人をどうにかしたい」と思ってくれて……今があります。
──漢気を感じる話ですね。
三葉 : あると思います、すごく!
──だって運営もリスキーじゃないですか。経験がないことはもちろんそうだし、この時代にアイドルグループを作るなんて。
萩田 : いやあ、そうですね! 私たちだけだったらグループを作れていないと思うので。
──萩田さん、三葉さん、運営の3者が揃って、今度は骨子を考えることになりますよね。グループ名を決めるとか、方向性を考えるとか。
萩田 : 事務所を作らなければいけないとか、スタッフを集めなければいけないとか、どうやってオーディションやるかとか。開催にあたって曲も必要だし、グループ名も決めなかればいけない。私たちも何をどうしたら良いのか分からない中で、進めていきました。
三葉 : それが普通だと思うんですけど、今まではトップダウンで社長が言ったことに対して「はい」「わかりました」という感じで選択の自由がなかった。どうせ自分達で再始動するなら、衣装も楽曲も名前もこだわりたいなと。グループ名はここちゃんが考えたんですけど、最初はいくつか候補の名前があったんですよ。
萩田 : 私は社長が考えた名前が、どうしてもしっくりこなくて。それで一回決まりかけたんですけど、私が「いやちょっと待ったぁ!」と言って(笑)。最後に3つぐらい候補を出した中の一つがiSPYでしたね。