【REVIEW】京都から全国に広がる男女12人夢物語──Ribet towns初全国流通盤をハイレゾ配信開始

どこまでも幸福に満ちあふれるサウンドを奏でる12人組バンド、Ribet townsが初の全国流通盤をリリースする。跳ねるように刻まれるビートを土台に、ピアニカ、トイピアノ、マンドリンといった楽器がひとつとなって押し出されるハッピーな音色と、どこか物悲しげな歌詞と合わさることで、Ribet townsの音楽は楽しいことばかりではない日々に寄り添う。OTOTOYでは今回のリリースに合わせて音楽ライター、峯大貴による『ショーケース』のレヴューを公開。慎ましやかに暮らす人々の毎日をカラフルに染め上げる彼らの音楽が全国を駆け巡る!

初となる全国流通盤をハイレゾで聴けるのはOTOTOYだけ!

Ribet towns / ショーケース

【配信形態】
ALAC、FLAC、WAV(24bit/96kHz) / AAC
>>>ハイレゾとは?

【配信価格】
単曲 263円(税込) / アルバム 1,620円(税込)

【収録曲】
1. アメジスト
2. ベッドタウン
3. 猫の砂
4. Pose
5. caravan
6. エソラ(heartbreak ver.)
7. Souvenir
8. ハートに火をつけて


Ribet towns/アメジスト

REVIEW : Ribet towns『ショーケース』

関西を中心に活動する12人組大所帯バンドRibet townsが初全国流通盤となるアルバム『ショーケース』をリリース。my letter、竹上久美子、asayake no atoらを輩出している立命館大学軽音楽部出身のメンバーを中心に結成。今年に入って〈いつまでも世界は…〉〈ナノボロフェスタ〉など京都の主要フェスに出演決定、NHK Eテレ制作の「ほうかごソングス」への楽曲提供など順調に活動の幅を広げてきた。ベース、ギターとエレキの楽器は最小限にし、マンドリン、ピアニカ、グロッケン、トイピアノなどで装飾されたどこか懐かしくもお祭り騒ぎなサウンドと、変拍子をぐいぐい取り入れてく構成。彼らの音楽はアルタンやドーナル・ラニーなどアイリッシュ・トラッドからの影響、フランスのメルモントのような大所帯バンドの系譜、日本においてはトクマルシューゴや、SEKAI NO OWARIがアイルランドのダンス音楽のリズム“ジグ”を取り入れた「Hey Ho」なんかと並べて語ることも容易にできるだろう。

しかし彼らが異彩を放っているのは、そんな特徴的な形態やサウンドがフロントに立つミヤチアサヨ(Vo)のアイドル性を伴った主演女優っぷりを引き出すことに機能し、わかりやすく日本のポップスに帰着させているところだ。冒頭「アメジスト」は5拍子と6拍子を目まぐるしく行き交うが、構成の複雑さは感じさせず感情を解放したエモーショナルな歌に耳が奪われる仕上がりに。対照的に「猫の砂」ではラップ調で話し言葉のようなニュアンスを含んでキュートに映える。


Ribet towns/猫の砂

後半「エソラ(heartbreak ver.)」で演奏はギターとピアニカのみとなり、賑やかな前後曲の演奏と対比し“みんなが帰った祭の後”のような20代女性等身大の独り言に思える歌詞が胸に響く。そして終曲「ハートに火をつけて」は一気に届けるステージがスタジアム級になったようなアンセミックで重層な音像だ。ここでは逆にヴォルテージどんどん上がっていく演奏に対してアサヨの歌がグイッとリードを引っ張りJ-POPの立ち位置に保つ役割を担っており、そのバランス感覚もおもしろい。

メンバーそれぞれが会社員だったり、関西外在住のメンバーもいるゆえにライヴでは欠員もでたりするが、その分いざ彼らが集まれば学園祭さながらバカに盛り上がる。いろいろ論ってみたがそんな生活を基盤とした、サークルのような雰囲気・関係性こそが屈託のないポップスに繋がっている最大の要因のような気がする。そこは京都のバンドらしさともいえるし、また一方でマルメンチグループ、Dokkoise House、メロウ・イエロー・バナナムーン(今年に入って6人組に再編)といったここ数年インディーシーンに登場した大所帯ポップ・バンドにも共通している空気感とも言えるだろう。

京都から全国に広がり始めた男女12人夢物語。2018年の夏を爽やかに賑やかしてくれるはずだ。(Text by 峯大貴)

『ショーケース』のご購入はこちらから

レーベル hacoware record  発売日 2018/07/11

※ 曲名をクリックすると試聴できます。

【配信形態】
ALAC、FLAC、WAV(24bit/96kHz) / AAC
【配信価格】
単曲 263円(税込) / アルバム 1,620円(税込)
【配信ページ】
https://ototoy.jp/_/default/p/113255

過去作もチェック!

Ribet towns / フラッシュフィクション

Ribet townsが2017年10月にリリースした配信限定EP『フラッシュフィクション』。1stミニ・アルバム『ショートショート』の収録曲「メトロ」「ショートシネマ」の再アレンジに加え、新曲2曲を収録した計4曲。

【この作品に関する特集ページはこちら】
https://ototoy.jp/feature/2017101104

RECOMMEND

Dokkoise House / Pilotis Grow

あなたのこころにドッコイセ。8人組グッド・ミュージックバンド、 Dokkoise Houseの初全国流通盤。こどもからおじいさんまで揺れるハッピーチューンとなってます!

【この作品に関する特集ページはこちら】
https://ototoy.jp/feature/2017101102


メロウ・イエロー・バナナムーン / かくも素晴らしき日々

11人組バンド、 メロウ・イエロー・バナナムーンのデビュー・ミニ・アルバム。甘酸っぱい景色を、 ソウル・中南米音楽をルーツに持ったポップスで包み込むような、どこか懐かしさを感じさせる6曲を収録。


マルメンチグループ / ピクニック

ポップ・ミュージックを軸にソウルやヒップホップ、アイリッシュ・パンクなども飲み込んでしまう、こちらも東京発の8人組・マルメンチグループの初作品。

LIVE SCHEDULE

『ショーケース』リリースイベント
2018年7月21日(土)@京都タワレコード
出演者 : Ribet towns

『ショーケース』 リリースツアー東京編
2018年8月4日(土)@下北沢BASEMENTBAR出演者 : Ribet towns / 路地 / Youmentbay / クララズ / イハラカンタロウ(楽団演奏)

ナノボロフェスタ
2018年8月26日(日)
※詳細は後日発表

【詳しいライヴ情報はこちら】
https://ribettowns2018.wixsite.com/ribettowns/hometown-2

PROFILE

Ribet towns

2016年、京都にゆかりのある12人によって結成された”渋谷と北ヨーロッパに憧れるバンド”。アコースティックギター、マンドリン、ピアニカ、グロッケンといった楽器で鳴らす、トイポップ・北欧トラディショナル・渋谷系などに影響を受けたサウンドが特徴。

【公式HP】
https://ribettowns2018.wixsite.com/ribettowns
【公式ツイッター】
@ribettowns_jp

この記事の筆者
この記事の編集者
この記事の編集者
鈴木 雄希

轟音とともに発せられる“ヤング”の叫び──ニトロデイ、初フル・アルバムをリリース

轟音とともに発せられる“ヤング”の叫び──ニトロデイ、初フル・アルバムをリリース

日本中に響き渡れ! むき出しのロックンロール! ──SFUの新作を先行&独占配信

日本中に響き渡れ! むき出しのロックンロール! ──SFUの新作を先行&独占配信

HAMIDASYSTEM、次の新しい物語へ──2デイズ・ワンマン直前フリー配信実施中

HAMIDASYSTEM、次の新しい物語へ──2デイズ・ワンマン直前フリー配信実施中

シンプルに魅せる新世代ガレージ・ポップ──海外からも熱視線を浴びるNo Buses

シンプルに魅せる新世代ガレージ・ポップ──海外からも熱視線を浴びるNo Buses

5年目に訪れたHelsinki Lambda Clubの転換期──自分らしく開き直る『Tourist』

5年目に訪れたHelsinki Lambda Clubの転換期──自分らしく開き直る『Tourist』

岸田教団&THE明星ロケッツの革新、“現代”を噛み砕いた圧倒的な1枚が誕生!

岸田教団&THE明星ロケッツの革新、“現代”を噛み砕いた圧倒的な1枚が誕生!

都市型ポップ・グループ、Poor Vacationによる無国籍かつメトロポリタンな眺望

都市型ポップ・グループ、Poor Vacationによる無国籍かつメトロポリタンな眺望

気鋭のカメラマンが切りとる、さまざまなodol『往来するもの』のランドスケープ

気鋭のカメラマンが切りとる、さまざまなodol『往来するもの』のランドスケープ

“ビートの王様”skillkillsがキャリア初のベスト盤をハイレゾ・リリース

“ビートの王様”skillkillsがキャリア初のベスト盤をハイレゾ・リリース

【合評】シャムキャッツ、バラエティに富む軽やかなランドスケープ

【合評】シャムキャッツ、バラエティに富む軽やかなランドスケープ

在日ファンク、人間味を身につけた音楽との『再会』──2年半ぶりフル・アルバム

在日ファンク、人間味を身につけた音楽との『再会』──2年半ぶりフル・アルバム

Devil ANTHEM. が歩んできた過去と、思い描く明るい未来

Devil ANTHEM. が歩んできた過去と、思い描く明るい未来

あの日彼らは“大人”になった──Sentimental boys『Festival』ツアー・ファイナル

あの日彼らは“大人”になった──Sentimental boys『Festival』ツアー・ファイナル

最悪で最高の“彼女”たち──PARIS on the City! 新ミニ・アルバムリリース

最悪で最高の“彼女”たち──PARIS on the City! 新ミニ・アルバムリリース

爆発寸前! 魔法がかかった新境地へ! ──TENDOUJIのぶらり旅〜浅草編〜

爆発寸前! 魔法がかかった新境地へ! ──TENDOUJIのぶらり旅〜浅草編〜

バンドマンでもラッパーでもないMomって何モノ?!──初フル・アルバム配信開始

バンドマンでもラッパーでもないMomって何モノ?!──初フル・アルバム配信開始

THE TOMBOYSがやってきたヤァ! ヤァ! ヤァ! ──新作を豪華特典付きで配信中!

THE TOMBOYSがやってきたヤァ! ヤァ! ヤァ! ──新作を豪華特典付きで配信中!

その隠れた眼差しはどこへ向く──“時速36km”デビュー・アルバムをリリース

その隠れた眼差しはどこへ向く──“時速36km”デビュー・アルバムをリリース

やっぱりELEKIBASSはパーティーの名人だ! ──ワンマン・ライヴ@Shibuya O-nest

やっぱりELEKIBASSはパーティーの名人だ! ──ワンマン・ライヴ@Shibuya O-nest

稀代のストーリーテラーとして──【対談】Homecomings × スカート

稀代のストーリーテラーとして──【対談】Homecomings × スカート

折坂悠太「さびしさ」を読み解く──「岡村詩野音楽ライター講座」より合評

折坂悠太「さびしさ」を読み解く──「岡村詩野音楽ライター講座」より合評

期待の新人、ATGが山中さわお(the pillows)プロデュースの新作をリリース!

期待の新人、ATGが山中さわお(the pillows)プロデュースの新作をリリース!

The Songbards、躍進の1枚! 最新作『The Places』をハイレゾ・リリース

The Songbards、躍進の1枚! 最新作『The Places』をハイレゾ・リリース

奇妙礼太郎の表現はどこからやってくる──メジャー2ndアルバムをハイレゾで!

奇妙礼太郎の表現はどこからやってくる──メジャー2ndアルバムをハイレゾで!

モールルはドクターペッパーになりたい!?──初のセルフ・プロデュースに挑戦!

モールルはドクターペッパーになりたい!?──初のセルフ・プロデュースに挑戦!

25周年を迎えて目指す“プロ・ミュージシャン”──新作を独占ハイレゾ配信開始

25周年を迎えて目指す“プロ・ミュージシャン”──新作を独占ハイレゾ配信開始

ベランパレードがつくりだす狂気的かつコミカルな世界──代表曲を独占配信開始

ベランパレードがつくりだす狂気的かつコミカルな世界──代表曲を独占配信開始

明るく楽しい未来のために「踊らなソンソン」──佐藤タイジ、配信限定リリース

明るく楽しい未来のために「踊らなソンソン」──佐藤タイジ、配信限定リリース

teto、限りなく“純度”にこだわった待望の1stフル・アルバム『手』をリリース

teto、限りなく“純度”にこだわった待望の1stフル・アルバム『手』をリリース

tacica「煌々/ホワイトランド」ハイレゾ試聴会レポート&公開インタヴュー

tacica「煌々/ホワイトランド」ハイレゾ試聴会レポート&公開インタヴュー

Yap!!!、2作同時リリース記念対談──石毛輝(Yap!!!) × MONJOE(DATS / yahyel)

Yap!!!、2作同時リリース記念対談──石毛輝(Yap!!!) × MONJOE(DATS / yahyel)

ソフトタッチ、11年ぶりのフル・アルバムを先行ハイレゾ配信スタート!

ソフトタッチ、11年ぶりのフル・アルバムを先行ハイレゾ配信スタート!

BBHF、想像を超えた新境地へ──1stアルバム『Moon Boots』全12曲解説

BBHF、想像を超えた新境地へ──1stアルバム『Moon Boots』全12曲解説

これ以上ない、E.P.としての造形美──暮らしに息づく“揺らぎ”の最新作

これ以上ない、E.P.としての造形美──暮らしに息づく“揺らぎ”の最新作

今年のフジロックではなにが起こっていた?! OTOTOY対談レポート

今年のフジロックではなにが起こっていた?! OTOTOY対談レポート

少女たちはなぜ炎上グループ、THE BANANA MONKEYSでアイドルに? (後半)

少女たちはなぜ炎上グループ、THE BANANA MONKEYSでアイドルに? (後半)

DÉ DÉ MOUSEが演出する“夕暮れ時のディスコ感”

DÉ DÉ MOUSEが演出する“夕暮れ時のディスコ感”

少女たちはなぜ炎上グループ、THE BANANA MONKEYSでアイドルに? (前半)

少女たちはなぜ炎上グループ、THE BANANA MONKEYSでアイドルに? (前半)

「Balloon at dawnでできる表現をすべて出せた」最終作『Tide』をハイレゾ配信

「Balloon at dawnでできる表現をすべて出せた」最終作『Tide』をハイレゾ配信

【連載】〜I LIKE YOU〜忌野清志郎《最終回》 角田光代

【連載】〜I LIKE YOU〜忌野清志郎《最終回》 角田光代

OTOTOYフジロック・ガイド2018──平成最後のフジ、注目すべき5つのトピック

OTOTOYフジロック・ガイド2018──平成最後のフジ、注目すべき5つのトピック

【連載】〜I LIKE YOU〜忌野清志郎《第12回》zAk × 佐野敏也

【連載】〜I LIKE YOU〜忌野清志郎《第12回》zAk × 佐野敏也

京都から広がる男女12人夢物語──Ribet towns初全国流通盤をハイレゾで

京都から広がる男女12人夢物語──Ribet towns初全国流通盤をハイレゾで

アフロ頭のすごいヤツ、真行寺貴秋徹底特集! 地元川越ぶらり編

アフロ頭のすごいヤツ、真行寺貴秋徹底特集! 地元川越ぶらり編

TOP