フィクションに誘い込むトイ・ポップ──生活を彩る音楽隊・Ribet townsの『フラッシュフィクション』

渋谷系や北欧音楽への憧憬を、京都という街から鳴らす12人組ポップ・バンド、Ribet towns。今年2月にファースト・ミニ・アルバム『ショートショート』を発売したばかりの彼らが、配信限定となるEP作品『フラッシュフィクション」をリリース。前作に収録されていた「メトロ」「ショートシネマ」のリアレンジと新曲2曲の全4曲を収録した今作を、OTOTOYでは発売日に先駆け、先日より配信スタート。ハイレゾでの配信もOTOTOYのみということで、これから要注目となるであろう彼らのサウンドをぜひ良い音で楽しんでいただくとともに、レヴューを掲載。カラフルなフィクションの世界へどうぞ。


ハイレゾ版の配信はOTOTOYのみ!



Ribet towns / フラッシュフィクション

【配信形態】
ALAC、FLAC、WAV(24bit/96kHz) / AAC
>>>ハイレゾとは?

【配信価格】
単曲 185円(税込) / アルバム 750円(税込)

【収録曲】
01. ベッドタウン
02. ショートシネマ
03. caravan
04. メトロ


Ribet towns - メトロ 【MV】


【REVIEW】フィクションに誘い込むトイ・ポップ

まるで、世界のリアリティがすべてフィクションに移り変わっていくようだ。

キュートなヴォーカルにアコギ、マンドリン、ピアニカ、そしてグロッケン。絵本で見た世界の音楽隊のような編成。歌詞にはフィクションの要素はなく、ありのままの生活を捉えているが、その歌詞が跨っているトイ・ポップ・サウンドを聴くとカラフルなフィクションの世界に連れて行かれる錯覚に陥ってしまう。

私はこの感覚が、森見登美彦の「宵山万華鏡」を読んだときと似ていることを思い出した。リアリティのある世界から、いつの間にかフィクションの世界に引き込まれるあの感覚。そしてRibet townsの特徴である祝祭感という意味合いでも、「宵山万華鏡」がリンクする。「宵山万華鏡」とは、1編1編のオムニバスは独立しているものの、祗園祭の宵山という1つの舞台の上で少しずつストーリー同士が交差していく連作短編集である。Ribet townsが鳴らすのは街の喧騒ではなく、中心から1歩離れた田舎の息づかいであるが、いうなれば森見登美彦が描く祝祭感と目まぐるしい展開を、音楽で場所と時間を反転させてしまったよう。森見登美彦が夜を描けば、Ribet townsは朝を鳴らし、森見登美彦が京都の喧騒を描けば、Ribet townsは着飾っていないどこでもない街の生活を鳴らす。

Ribet townsと小説との関係はタイトルからも伺える。前作が『ショートショート』で本作が『フラッシュフィクション』。M1「ベッドタウン」、M2「ショートシネマ」、M3「caravan」、M4「メトロ」と、タイトルから明らかに1曲1曲が独立したストーリーであることがわかり、一つの街で繰り広げられるオムニバスとしても感じ取れる。

リアルからフィクションへ人々を誘い込みながら愉快に歩く音楽隊。あまりにもリアルだと人は笑えない。かといってフィクションすぎても人は鼻で笑ってしまう。Ribet townsの音楽とは、生活に溶け込みつつ、生活を彩ることである。

(Text by 高橋秀実)

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LIVE SCHEDULE

Ribet towns×Dokkoise House Wリリースライブ

2017年11月04日(土)@京都二条nano
〈『CARAVAN』 ゆらめき京都編〉
出演 : Ribet towns / Kailios / Dokkoise House / 花柄ランタン

2017年12月02日(土)@下北沢mona records @京都 ヴィラ鴨川
〈『CARAVAN』 どちゃくそ東京編〉
出演 : Ribet towns / メロウ・イエロー・バナナムーン / Dokkoise House

DEWEY6周年

2017年10月29日(日)@京都 LIVE HOUSE 木屋町DEWEY
出演 : Ribet towns / 前田サンシャインオフィス / ヨコシマンズ / ヘロインベイベー /

PROFILE

Ribet towns

2016年、京都にゆかりのある12人によって結成された”渋谷と北ヨーロッパに憧れるバンド”。アコースティックギター、マンドリン、ピアニカ、グロッケンといった楽器で鳴らす、トイポップ・北欧トラディショナル・渋谷系などに影響を受けたサウンドが特徴。

公式HP : https://ribettowns2018.wixsite.com/ribettowns

Twitter : https://twitter.com/ribettowns_jp

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レヴュー

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by 西澤 裕郎
筆者について
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