音楽を媒介にした自信の享受──新世代のモンスターバンドFAITHが自身を結晶化させた最新作『UN』

左から、荒井藤子(Ba)、コバヤシレイ(Gt&Vo)、ドリチュラーあかり(Vo)、ヤジマレイ(Gt&Vo)、メランソンルカ(Dr)

平成最後の夏はこのEPで決まり! かつてのポップ・パンク・ヒーローたちを彷彿とさせる軽快かつメロディアスな楽曲で、長野県伊那市から世界を目指す、まだ20歳に満たない新世代の5人組バンド・FAITH。1st Mini Album『2×3 BORDER』以降、Apple Musicの「今週のNEW ARTIST」に選出されるなど、シーンで一歩抜きんでた彼ら。リリースされた待望の1st EP『UN』は、夏らしい爽快感とあの時の記憶を呼び起こす切なさが入り混じる快心作となっている。OTOTOYではそんな彼らの最新作をレヴューとともにお届け。今作で彼らが私たちに伝えたいこと、それはきっとこの音楽を自信に変えて欲しいということだと思う。

Think Globally、Act Locallyなポップ・パンク!

FAITH / UN

【配信形態】
ALAC / FLAC / WAV / AAC

【配信価格】
単曲 257円(税込) アルバム 751円(税込)

【収録曲】
1. Unexpected 
2. Damn   
3. Tragic
4. Paradise

REVIEW : 届けたいのは、音楽のその先。

自信とは何か? と聞かれたらなんと答えるだろうか。

FAITHの音楽を聴いた私の答えはこうだ。

「自分を信じること、そして自分が信じるものを信じ抜くこと」

以前、FAITHのレヴューを書いたとき、私は「この音楽は勇気で、正義だ」と評した。それから約9ヶ月。「付いてこい!」といわんばかりのFollow meのアティチュードが垣間見えたなかで投下された本作『UN』。前作よりも”輝度”と”確度”が増した本作でも、彼らは私たちの1歩前を、大手を振って歩いてくれている。

“輝度”と“確度”とはすなわち、彼らにみなぎる自信と、自分にとってその曲たちがいかにリアルかどうかという確かさ。FAITHが鳴らす音楽は無邪気でいて、自信の結晶のように思える。なかでも、テイラー・スウィフトやアヴリル・ラヴィーンよろしくアカリ ドリチュラーが綴る歌詞は自信に満ち溢れている。経験に基づいているであろう真っ赤な心をえぐり出したような詞は、英詞とサウンドのおかげで一聴すると軽快に聴こえるが、歌詞だけを見ればヒリヒリする代物だ。だが、この赤面してしまいそうなほどの直球な歌詞こそが、聴き手に自信を与えるための代償としてふさわしいのだ。MVにもなっている本作の1曲目、ドラムインから疾走感全開の「Unexpected」では、〈sometimes i feel incredibly low compleatly nothing can't find a meaning of life until i changed my mind〉“たまにとてつもなく落ち込んで何も感じなくなるときがあって 生きてる意味すらわからなかった 考え方を変えるまでは”と語り、あくまでもポジティブ。


FAITH / Unexpected

またEP最後を飾るミドルチューン「Paradise」では〈i know the feeling when you want to give up on everything well keep on trying never let them distract from what you want then the incredible things are waiting〉“全てを投げ出したくなる気持ちはよくわかる でも挑戦し続けて 誰にも夢を邪魔させないで そうしたら素晴らしいことが待ってる”と背中を押す。アカリ ドリチュラーの歌詞には、思春期の”予想外”だったはずの後悔も自責も、すべて”想定内”に変えてしまう強さがある。

歩幅を合わせて一緒に歩くのではなく、勇気を与え、迷いや絶望から吹っ切れさせてくれるFAITHの音楽。彼らから自然と溢れ出た自信が、零れ、私たちリスナーのもとまでに届いている。これから彼らが自信を持てば持つほど、それは遺伝子のようにさらに多くの人へ伝染っていくことだろう。過ぎ去ったあの日に囚われないための自信には、根拠なんていらない。この音楽があればいいのだ。この音楽を信じ抜けばいいのだ。(Text by 髙橋秀実)

FAITHの過去作品はこちら!

FAITH / 2×3 BORDER

長野県伊那発! 未確認フェス2017ファイナリストの現役高校生5 人組バンドFAITHポップロックシーンに突如風穴を開ける、 セルフプロデュースの初流通盤!

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LIVE INFORMATION

2018年8月08日(水)@下北沢251
2018年8月10日(金)@心斎橋JANUS
2018年8月11日(土)@町田クラシックス
2018年8月19日(日)@富山SOUL POWER
2018年8月20日(月)@松本ALECX
2018年8月22日(水)@甲府CONVICTION
2018年8月25日(土)@京都GATTACA
2018年9月01日(土)@新潟CLUB RIVERST
2018年9月02日(日)@伊那GRAMHOUSE
2018年9月29日(土)@あいくれフェス

PROFILE

FAITH
長野県伊那市を拠点に活動する平均年齢18歳の5人組バンド。メンバーのうち3 名が日米のハーフ。2017年開催の10代限定夏フェス〈未確認フェスティバル2017〉では、エントリー総数3199 組の中からファイナリストに選出。同年11月に全国発売された1st Mini Album『2×3 BORDER』が「CDショップ大賞2018」甲信越ブロック賞やApple Musicの今最も注目すべき新人アーティスト作品に選出されるなど、さっそく早耳リスナーを中心にじわじわ注目が集まっている。

――市境から県境、そして国境を超えるFAITHのボーダーレスな音楽が、いま、世界と繋がる。――

>>HP

この記事の筆者
中の人

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