
TIME TABLEを公開しました!! (2012年7月26日更新)

Less Than TV presents『METEO NIGHT 2012』
今年で設立20周年を迎えた至宝のレーベルLess Than TVが送る極上の夏祭り、メテオナイトの開催が今年も決定!! 昨年までの渋谷O-west&O-nestの2会場に加え、今年は7th floorも舞台に狂乱のフェスティバルが繰り広げられます!! メテオナイトの開催にあたり、OTOTOYでは、今年も大特集を展開。今回は、レーベル・オーナーである谷口順に直接インタビューを試みました!!
METEO NIGHT 2012 2012年8月5日(日)O-WEST&O-NEST&7th floor同時開催!
OPEN 12:00 / START 13:00
※O-WEST、O-NEST、7th floor同時開催往来自由!
※出演アーティストの変更、キャンセルによるチケットの払い戻しは行いません。
『メテオナイト 2012』HP
出演アーティスト!!
有馬和樹(おとぎ話) / BONANZAS / BREAKfAST / ボギー / CHEERIO / COSMIC NEUROSE / DIEGO / DODDODO & MIGHTY MARS / ECD + ILLICIT TSUBOI / FOLK SHOCK FUCKERS / FORWARD / GASOLINE / 下山(GEZAN) / HARD CORE DUDE / HIRATUKA DECODER / HELLO HAWK / 久土'n'茶谷←New / ひょうたん / JON(犬) / 鴨田潤 / 漁港 / 恋はもうもく / THE LEFTY+yudayajazz / Limited Express (has gone?) / 三沢洋紀と岡林ロックンロール・センター / NERVS / NICE VIEW / odd eyes / OFFICE VOIDS / Ohayo Mountain Road / PASTAFASTA / PUNK NINJA BRIGADE / プンクボイシネ / ポンコツCATS / SUN BEAM SUN / SUPER BALL / SUPER DUMB / 6eyes / 酒井泰明(from moools) / 透明雑誌 / the act we act / THE SLOWMOTIONS / TIALA / T.V.not january / 埋火 / V/ACATION / younGSounds / 柳田久美子 / Z
<Ticket info>
前売¥3,000 / 当日¥3,500 (※ドリンク代別+¥500)
チケットぴあ (P:166-964) 0570-02-9999
ローソンチケット (L:74418) 0570-02-9999
イープラス
O-WEST / NEST 店頭
<一般前売りチケット取り扱い店>
WEST&NEST店頭 / 小岩BUSHBASH / 高円寺BASE / 吉祥寺toosmell / 下高井戸トラスムンド
お問い合わせ : Shibuya O-WEST 03-5784-7088
谷口順(LESS THAN TV)インタビュー
2010年、2011年に引き続き、3年連続でLESS THAN TVの夏祭りイベント『METEO NIGHT 2012』が行われる。今年は、LESS THAN TVの20周年ということもあり、これまで以上にメモリアルな一日になることだろう。しかし、レーベル・オーナーの谷口順がインタビューで語っているように、LESS THAN TVは過去を振り返るよりも、すでに先のことに目を向けている。そのように、常に新しいこと、おもしろいことをやろうとしてきたからこそ、LESS THAN TVの歴史は20年経っても色あせる事なく続いている。今回は、LESS THAN TVのオーナー、谷口順の自宅で、息子共鳴とビデオを観ながら、非常にリラックスした雰囲気で行われた。このインタビューを読んで、夏祭りをより一層楽しんでほしい。快適と安心を求めるなら、ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2012へ。刺激と興奮を求めるなら、METEO NIGHT 2012へどうぞ。
インタビュー&文 : 西澤裕郎

友だちを増やすことが、レーベルをやっている一番の目的ですから
――今年、LESS THAN TV(以下、レスザン)は20周年を迎えたわけですが、さすがに感慨深いものがあるんじゃないですか。
谷口順(以下、谷口) : いや、それはないですね。過去を振り返るより、これから先をガンガンいこうって感じですね。たまたま20年っていう節目なだけで、とにかくこれからガンガンいこうよっていう(笑)。
——今、時代が移り変わっているから、これまで20年やってきたことと、これからのやり方は変わっていくんじゃないですか?
谷口 : 変わっていくと思いますね。そもそもレスザンの始まりは、俺らみたいなバンドやシーンに目を付けて、リリースしてくれるレーベルがなかったからなんですよね。バンドって音源を出すべきタイミングがあるじゃないですか? そう思っていても出してくれるところがなくて。そのうちにバンドの音が変わっていって、結局音源出せずに悔しい思いをすることも沢山あったんですよね。そこで、当時ブラッディバタフライっていうレーベルをやっていた井手さん(痛郎)が声をかけてくれたこともあって、レーベルを始めたんです。

――なるほど。
谷口 : やっていくうちに周りのシーンとかも大きくなっていって、どんどん知り合いも増えてったんですよ。バンドとレーベルって関係性だと、関わる人も増えていくから、バンドだけじゃ出来ないようなエキサイティングな制作が出来るようになって。アート・ワークを作る人とか、色んな人が集まる場所としてレーベルっていうのはイイなぁって。やっていくうちに、映像を作る人とか絵を描いてる人とか、文章を書く人とかも集まってきて。友だちを増やすことが、レーベルをやっている一番の目的ですから。
――そうやって、様々な人が集まってきた中で、谷口さんが舵を取っているわけですね。
谷口 : レーベルのカラーを打ち出していったり、リリースを決める作業は誰かがやらないといけないから、自分がやっていました。やっぱりみんなでやろうって言っても、ディレクションをする人間は絶対必要なんだよね。ただ、理想としては、それ(ディレクション)すらも、みんなで出来たらいいなぁって思っていたんですよ。今、やっとそれが出来始めてる。ホンマ君とタカヒロ君と3人でやるようになってからは、お互い信頼して好き勝手やれてきた気がします。そして、ここにきて信頼の輪が、さらに広がって来ていて。ANGEL O.D.のユウヘイだったり、COSMIC NEUROSEのDEATHROとか、V/ACATIONの波多野君とかLimited Express (has gone?)の(飯田)仁一郎とかね。今のレスザンは、集まってきた人達と協力して、色々なことが出来るようになってきた。

――それこそ一昨年のメテオナイトはその感じが出ていましたよね。谷口さんがいない中で、メテオナイトを起爆剤にして盛り上げていこうっていう雰囲気があって。
谷口 : 自分がいなくなったことを正当化するつもりはないんですけど、本当にみんながやってくれたんですよ。去年は、子供と嫁さんとの時間をとることも大事だったんで、レーベルとか音楽はたっぷり出来なくて。「自分はご意見番みたいな感じでイイですか」ってタカヒロ君と話していたんです。でも、今は自分も音楽活動を再開して、レーベルの方はみんなでやってるから、生活と音楽のバランスは取れてきたかな。メテオナイトをやるからっていって集まって、そこでリリースとかの話もしたり。これからも定例会みたいな感じでやろっかって話も出たんだけど、予定が全然合わなくて一回もやってないけど(笑)。
――やっぱり集まると、それぞれから意見とかが出てきたりする状態なんですね。
谷口 : もちろん、もちろん。やっぱり人に会っていると、色んなアイデアが浮かんできたりしますしね。面白いこといっぱい考えてますよ。
――今回のメテオナイトも、かなりみんなで意見を出し合ったんですか?
谷口 : すんげーやりましたね。最初のミーティングに俺は行けなかったんですけど、後で出演候補に挙がったバンドを見たら、ちょっとイメージと違うな、って思って。でも、話し合いに行ってないのにあーだこーだ言うのもどうかと思ったから、もっかいみんなで集まって話し合おうってことにして、自分も改めて参加させてもらいました。
――谷口さんが参加される前のメンツっていうのはどんな感じだったんですか?
谷口 : うーん、まあ、メテオナイトっぽくなかったんですよね。普通のフェスっていうか。レスザンの企画って、独特な空気があると思うんですよ。アットホームで、ホッとするような雰囲気だけど、出てくるバンドは尖りまくりっていう。だから、単に好きなサウンドで盛り上がるっていうのとは、ちょっと違うんです。もっとこう… カマしちゃうからねーみたいな(笑)。それを見て他の出演者も、「俺ももっとカマさなきゃ」って思うし。

――去年、一昨年もメテオナイトの特集をさせてもらったんですが、一貫しておっしゃられてたのは、まず演者を納得させるようなライヴをするという話でしたもんね。
谷口 : そうですね。そういう意識がないバンドが悪いってわけじゃないんですけど、そういうバンドが混じると、全体の雰囲気が結構変わっちゃうんですよね。やっぱり出てくれる人にも自信満々でオファーしたいし。このメンツなんで出てくださいよって。今回は特に、7th FLOORでは、弾き語りのすげぇ奴とか、レスザンならではのバカな感じとかがあるし(笑)。
――同じ出演者として負けられないと感じますか?
谷口 : いや負ける(笑)。100%負けるね。でもまあ、とりあえずやってみたかったんだよね。フォーキーなやつでコンピレーションとかも出したいんです。アナログ3枚組で50アーティスト入れるみたいな。タイトルだけ考えてるのよ。「シンガー・ソング・ライトニング」っていう(笑)。
――ライターじゃなく、ライトニング(笑)。
谷口 : かっこいいでしょ(笑)。
メテオナイトは、フェスへの憧れみたいなものがある
――やっぱり自分でもまた音楽をやり始めたっていうのが大きいんですね。もしそれがバンド形態だったら、また違ったメンツになったのかもしれないですね。
谷口 : そうかもしれないですね。でも結果的に、7th FLOORが増えたっていうのが面白いよね。出来る事が増えたし。でも実は、今やってることって、ワカサギフィッシングツアーをしてた頃に書きためてたことを、形にしてるだけなんですけどね。ツアー中は暇だったからノートに、バンドのこととかレーベルのこととか歌詞とか書き溜めてて。そう考えると、昔よりもメリハリがついて良かった気もしますね。昔は忙しいんだけどダラダラしてる感じがあって。
――じゃあ、ワカサギツアーが割と大きな転換期のような。
谷口 : そうですね。転換期なんて言ったら怒られるかもしれないけど。まあ、多くの人に散々迷惑かけたので、とにかく色んなことを形にして表現することでみんなに詫びとか感謝を伝えられたらなって。
――なるほど。
谷口 : あと、メテオナイトってアンチ・フェスって言われるんだけど、ちょっと待てと。そもそもフェスってものに俺が全然行ったことなくて実体を知らないから、反抗のしようがないんですよ。むしろ、メテオナイトは、フェスへの憧れみたいなのがあって。行きたいけど行けないから、想像でフェスやってるみたいな。

――そうなんですね(笑)。去年末に初めてフェスに行ったと言っていましたが、実際行ってみてどうでした?
谷口 : 食い物以外は、割と思い描いてた通りでしたよ。アーティスト用のフードコートで沢山タダ食いしたり、ベビーカーの中にペッドボトルとかを隠して持って帰ろうとして怒られたりしていたから、アンチ・フェスなんて言えないです(笑)。でも、普段観る機会の無い人が多いし、「わざわざ試聴するほどではないけど、観れるんだったら観たい」ってバンドだらけで、すっごい楽しかった。だから、(フェスは)全然憧れですよ。アンチ・フェスなんてとんでもない。でも、単に憧れるだけじゃなくて、どこまで自分たちの色を出せるかってこともやっぱり考えてますけどね。型破りにガンガンいくつもりです。とりあえず、チケット代を安くしたいです。やっぱりフェスって高いでしょ? もうちょい誰でも行ける感じにしたい。一日日雇いやれば、普通に行ってメシ食ってCD買える、みたいな値段がいい。ただ、言っておきたいのは、みんなに協力してもらって初めて、そういうことが出来るってことなんだよね。バンドだって経費とか交通費とか、そういう最小限もの以外は全員ノーギャラ。それでもいいって言ってくれる人たちが集まってくれているおかげなんですよ。
――その条件でも出る理由は、やっぱりメテオナイトへの信頼なんでしょうね。メテオナイトに人が集まると、必ず何かが生まれる、というような環境を作ることが重要な気がします。
谷口 : うん、そうですね。KAIKOOとかRAW LIFEみたいな最高のやつは自分たちでは出来ないし、やらなくていいかなぁと思ってたんだけど、今回はKAIKOOと案外メンツがかぶりそうだから、ちょっとKAIKOOは意識してますよ(笑)。

カワナミさんには感謝したいんだよね。お陰でムキになれたっていうかさ
――これからメテオナイトは毎年の恒例行事にしていく予定ですか?
谷口 : いや分からないなぁ(笑)。そうなっていったらイイかなぁとは思ってるけど。やっぱり常に違う新しいことを仕掛けていかないと。例えば3会場借りてメテオナイトって言っといてフォークショックファッカーズのワンマンやっちゃうみたいな(笑)。
――あはははは。レスザンらしさというようなものすら破っていきたいですか?
谷口 : 破りたいですよ。自分は意外と常識人というかモラリストで気が小さいので、意識してやっていかなきゃ、なかなかね。あ、そうそう、メテオナイトでやろうと思って曲書いたんだよ。歌詞の中に「Less Than TV」って出てくるものを作ろうと思って。今までは何かあったらU.G.MANの「Less Than TV」だったから。
(ギターの準備を始める)

――へー、曲を作る時間は減りましたか?
谷口 : うーん、まあ子供が熱を出したりすることもあるしね。いま、介助の仕事をやってるんだけど、いつも社長って呼んでる付き合いの長い人がいて、その人の車椅子を押してる時に、なぜかめちゃくちゃ曲が浮かぶんだよね。それで、ネタが浮かぶと、社長の家の押入れにあるモーリスのギターを弾いて、社長と、一緒に介助の仕事をしているケイスケ(breakfast、SUPER DUMB etc)の前で披露するの。だから、いつもそこが初披露なの。まあ、嫁さんとか子供はそれより前に聴いてるかもしれないけど。社長はいつも俺の歌が音痴だ音痴だってものすげぇスッゲェ笑ってくれてさぁ(笑)。
(歌の時間)
谷口 : これ、元々は仲間の歌を作りたくて、ボギーさんの「青い春」に似すぎちゃったんだよね。だから、ちょっと変えて、「毎日がメテオナイト~」とかって言う風にしたんです。これ良くないですか?
――良いですね。前にフォークショックファッカーズ聴いた時とちょっと印象違って、メロディとかもメロウですごくイイです。
(歌の時間)
谷口 : これ面白いのが、共鳴がさぁ、ライヴで聴いて「パパが死んだらママも死んだら油で揚げて下さい」っていう歌詞に変えて歌っててさぁ(笑)。
――(爆笑)。
谷口 : そんなもん、保育園で歌ってたらヤバいんじゃねぇかっていう(笑)。まだコード迷ってるんだけど、取り敢えずまあ、これで。ありがとうございます。

――いえいえ、こちらこそありがとうございます。ちょっと話しづらいかもしれませんが、今回はカワナミさん(ex U.G MAN / Less Than TVの名付け親でもある)と対談してもらおうと思っていたんですよね。Twitterでカワナミさんがメテオナイトについて批判ともとれることを書いていたということがあって、それについて話してもらえたらと思っていたんですが。
4/23 UG KAWANAMIのtweet
「自分の発言の影響力を知らないわけではなく、躊躇するがあえて書く。 メテオナイトはもういいと思う。これじゃあ俺のキライな数多の夏フェスと一緒だ。 これに関してはもうこれ以上言わない。」
谷口 : まあでも、カワナミさんには感謝したいんだよね。お陰でムキになれたっていうかさ。ミーティングとかでも、じゃあカワナミさんも納得いくようにアイデアとか出そうぜっていうムードになるし。ただ、みんなが言ってたのは、Twitterじゃなくて、会議の場に来て言って欲しいよねっていう。こっちは今も一緒にやってると思ってるわけだからさ。やっぱり俺はメテオナイト自体じゃなくて、メテオナイトをきっかけに色々広がっていけばいいって思ってるしさ。
――そこでカワナミさんに来て欲しいって思うところがレスザンっぽくていいなと思うんですよね。
谷口 : 何か、カワナミさんが納得するようなくだらないすっげぇことしようと思って。で、メテオナイトでラジオ体操みたいにスタンプ集めるっていう、バンドを見たらスタンプもらえるみたいなことやろうと思って、そん時にビンゴみたいなのやりてぇなぁって思ったりしたんだよね。あと、くじ引きとかやったりさ。でも、あんまりそっちに偏っちゃうのも俺は違うなって思ってさ。アイデアを頑張って出しましたみたいなのも格好悪いじゃん。自然に出てきたアイデアだけにしようと思って。小ネタすぎるしさ(笑)。

――誰かが違うんじゃないかって言ったらそれを拒むんじゃなくて、だったらみんな納得するようにしようよっていう、そういうのがイイなって思います。分からない奴はいいよって言うんじゃなくて。
谷口 : それはそうでしょ。例えば今、窓開けて歌とか歌ったとしたら、下に住んでる人は「その曲、何か違うんじゃない?」って思うかもしれないけど、それに対しても何か形にして納得させたい、みたいなね。それぐらいの気持ちでいたいですよ。
――そこの開けた感じがレスザンのイイところですよね。
谷口 : そうそう、敷居がないというか。バリアフリーですよ。まあ、そんな感じです。このギター、音イイでしょ?
――良いですね。それじゃあ、最後にメテオナイト2012に対して一言いただけますか?
谷口 : ここまで言っておいて、一言もないでしょ(笑)。
Less Than TV INFORMATION
Less Than TV HP : http://www.lessthan.tv/
Less Than TV Twitter : http://twitter.com/lessthantv
Twitter ハッシュタグ : #LessThanTV
>>昨年のモリカワアツシ(younGSounds) へのインタビューはこちら
>>一昨年のUG KAWANAMIへのインタビューはこちら