2009年8月19日(水)と22日(土)に「CD廃盤記念ワンマン・ライヴ」を行うロボピッチャー。タイトル通り、彼らのCDは廃盤になるのですが、そこはさすがのロボピッチャー。「廃盤なんて決してネガティブな要素じゃない!」ってことで、CDに収録されていた全ての楽曲をレコミュニで配信し、さらに廃盤記念ライブまで行っちゃうというのです。
彼らの気持ちに答えるべくレコミュニは、結成8年目の彼らの歴史を紐解く完全ディスコグラフィーを作ってみました。紹介するライター人は、長年彼らを見てきた人ばかり。弾き語り特典付きの配信限定シングルと、これまでにリリースしてきた4アルバムのすべて買えるのはレコミュニだけ。買い忘れているアイテムはありませんか?

廃盤記念! 配信開始! ロボピッチャー完全ディスコグラフィー

1st full album 『アリバイと40人の盗賊』 2006.09.13 Release

記念すべき1stフル・アルバム。ロボピッチャーの持ち味が凝縮された作品であり、彼らの意向は全てこのアルバムに表現されている。余計な説明や解説はいらない。そんな意気込みが伝わってくる。
冒頭曲「紺碧の歌」から3曲目「モーニング・モーニング」まで一気にたたみ掛けるエネルギーは、加藤隆生のヴァイタリティを象徴するようである。躍動感のあるリズムと、ジャム・セッションのような荒れ狂うホーン。加藤が主催するフリー・ペーパーSCRAPの企画から作られた架空のアニメ主題歌「卓球makes me high!」、ファンにはおなじみ「ファンファーレ」など幅広い楽曲が指し示すのは、幅の広さであり純粋なポップ感だ。
この作品を作り上げたことで、ロボピッチャーとしての活動、主催するボロフェスタなど、それまでの活動を一度総括し、新たなフェーズに向かうことになる。そういう意味でも、彼らの金字塔といって間違いない。がむしゃらに駆け抜けたロボピッチャーの歴史が垣間見える、決して色あせないエバー・グリーンな作品。(西澤裕郎)




1. 紺碧の歌 / 2. 卓球 makes me high! / 3. モーニング・モーニング / 4. ビッグバンデイ / 5. ライムライト / 6. たった2つの冴えたやり方 / 7. かさぶたロックンロール / 8. ファンファーレ / 9. 幸せの意味 / 10. Velvet a Go!Go! / 11. ぎりぎりロッテンマイヤー / 12. 宴 / 13. だいじょうぶ、たぶん。

3rd mini album 『まぼろしコントロール』 2005.10.05 Release

彼らの作品の中でも最もアップ・ダウンの高低差のつけられたアルバムだ。バンドに求められるイメージや作品像が定着しつつある3枚目というタイミングで、改めて等身大の表現に立ち返ったような作品。
これまでのロボピッチャーに求められるバンド像に対しての反抗なのだろうか?
本作はアルバム中間がビートの立っていない内省的な楽曲で構成されており、カラフルなポップ・チューンとは一時距離を置いている。しかし外に向かってあっけらかんと発信、闇雲に前進していくだけではなく、この自分の中に埋没していくやり方も明確にロックの方法論であり、収録曲の大半に横たわるこの感覚は他のどの作品とも異質な存在感を示している。要は地響きを起こして突き進むだけがロックンロールではないことの証明である。(この手法は次の1stフル・アルバムでも数曲披露される。ずるい! )とはいえ、ライブの定番曲「サイケデリック・ハロー」や「ミクロ」などの楽曲では、正にバンドの生命力が解き放たれる瞬間が込められており、その様はThe Whoの「Won't get fooled again」、ハイロウズの「十四才」。1作を通じて、彼らの両極面が最もわかりやすく浮き彫りにされた作品といえよう。(南日久志)




1. サイケデリック・ハロー / 2. キャンディービート / 3. ヘブン / 4. 今日じゃない明日 / 5. 泣きべそをかきましょう / 6. ミクロ

2nd mini album 『透明ランナー』 2004.11.21 Release

この作品をリリースしたころから、ロボピッチャーはライブの登場にオープニングSEを使い始めた(いまでも使っているのかもしれない)。京都の僕ら界隈のバンドでは異例のことだったけれど、なぜか彼らの場合はすこしも違和感がなかった。おそらくそれは、ロボピッチャーが叫んでいた(る)メッセージと関係している—ひとことで言うなら、"BE"という動詞だ。いまここにないものが「確かにあるはず」という確信、「あってほしい」という願い、「あれ」という懇願、それらを全て飲み込んで、ロボピッチャーが存在を命じたものが、確かに立ち上がる。それはとてもドラマチックだけれど、すこし悲しく、残酷で、いつだって覚悟が必要だ。「漂白剤で洗ったら なにもかも消えてしまえ」と高らかに言い放つ「ループ」から始まり、「ぎりぎりのラインで歩いてゆくからさ 時々踏み外す 誰かを傷つける」と告白する「世界最速のワルツ」で幕を閉じる、6曲入りのミニ・アルバム。この中には音楽とコトバで"存在"を掘り起こすという企ての誇らしさと痛ましさが目一杯詰まっていて、僕はいつまでもこの作品を片手間に聴くことができないままでいるのだった。(ゆーきゃん)




1. ループ / 2. 恋でも恋じゃなくても / 3. キャンディー / 4. チンパンジー / 5. 井戸を掘って / 6. 世界最速のワルツ

1st mini album 『消えた3ページ』 2004.3.25 Release

まだ、ロボピッチャーに似たアーティストを見た事が無い。「ポップ」「キャッチー」という要素だけならいくらでも居そうなものなのに、ロボピッチャーの場合はそこにひとたまりも無い哀愁が加わる。アルバム全体からは時代錯誤な程に懐かしい匂いがするのに、一音一音は確かに新しい。やっぱり、ロボピッチャーって不思議なバンドだ。
消えた3ページ』を聴いて思う。まぎれもなく加藤隆生は詩人だ。センチメンタルで傷付きやすい男の小説のような歌詞で、リズムに乗りながらもちゃんと耳で追っていきたくなる。そんでもって、「ボーカル」よりも、「歌手」という言葉の方がしっくりくる。昔のアニメ・ソングを思わせる様な使命感に溢れた声で歌い、それは決して音の中に埋もれることはない。この儚さと力強さのギャップが聴く者に深くて新しい印象を与えるのだろう。
ロボピッチャーの音楽は、今ある音楽界ではよく見る風景となった「作詞作曲を全て自分達でこなしてしまうアーティスト」の音楽にはない雰囲気を持っている。それは昔の歌謡曲のように歌手・作詞家・作曲家それぞれのプロが集まって一つの作品を作っていた時代を思わせる。そこに高い演奏力が加わり、確かなバンドの音になっている。昔と今の狭間に彼らの独特な空気のヒントが潜んでいる。レトロで刺激的なこのアルバムは、是非、純喫茶でビールを飲みながら聴きたいと思う。(水嶋美和)




1.わたしの形の溶けたチョコレート / 2.ロボピッチャー / 3.夕暮れ時を待ちながら / 4.キノコ / 5.パンチドランカー / 6.フラワー

recommuni限定 弾き語り特典付き 配信シングル集


ロボピッチャーの生

配信限定リリースの最終章。ミドル・テンポのファンキーなビートに、前半は感情を抑えて淡々と歌い、後半に進むにつれて転調を繰り返し盛り上がりを見せるボーカルが重なり楽曲をより引き立たせる「ファティコ」。2曲目はVo.加藤隆生が中学・高校時代の彼女からもらった膨大な手紙を焼いた時の曲という「今日僕手紙を全部焼いたよ」。配信限定リリースの最終章にふさわしい濃密な楽曲になっている。アルバム全曲購入者には、recommuni限定の弾き語り特典『RUKIA』をプレゼント!


ロボピッチャーの回

配信限定リリースの第3弾シングル。ボロフェスタ'07の前日に血を吐くような思いで作ったという『限りある世界で』。シリアスで内省的な歌詞ながらも壮大でメロディアスな楽曲に仕上がっている。アルバム全曲購入者には、recommuni限定の弾き語り特典『SCRAP社歌』をプレゼント!

『ロボピッチャーの回』特集 : http://ototoy.jp/feature/index.php/20090204


ロボピッチャーの死

第2弾シングル。加藤隆生の想いがストレートに表れた文字通りの「Love Song」。力強いその声とシンプルなメロディに心を動かされます。「Question Repeater」は、結成わずか1ヵ月後にデモ音源として録音されたものを新たにマスタリングしたもの。ロボピッチャーの幅広い音楽性と独特のポップ・センスが融合した作品。アルバム全曲購入者には、recommuni限定の弾き語り特典『ちょうどいい二人』をプレゼント!

『ロボピッチャーの死』特集 : http://ototoy.jp/feature/index.php/20081013


ロボピッチャーの起

第1弾シングル。ジャズ・アレンジのシャッフル・ビートが軽快な「ロマンチック探偵」。ボコーダーを使用した4つ打ちダンス・ビートの「パンダーマン」が収録されている。ロボピッチャーの一筋縄ではいかないひねくれポップが炸裂している。アルバム全曲購入者には、recommuni限定の弾き語り特典『LOVE SONG』をプレゼント!

『ロボピッチャーの起』特集 : 特集 : http://ototoy.jp/feature/index.php/20080806


CD廃盤記念ワンマン・ライヴ!

ロボピッチャーが東京と京都でワンマン・ライヴを開催します。東京は今回が初ワンマン! レコ発ライヴは数あれど、CD廃盤記念ライヴなんて聞いたことがないです。当日は会場限定で、メンバー・ソロ楽曲を集めたコンピレーション・アルバム『ロボピッチャー÷4×4』を発売します。新曲「ファティコ」と「今日僕手紙を全部焼いたよ」の歌詞カードもプレゼント! 是非遊びに来て下さい。



8月19日(水) ロボピッチャー CD廃盤記念ライヴ @東京下北沢440(four forty)
opening guest : とうめいロボ
open 19 : 00 start 19 : 30
ticket : 前売り¥2,500 当日¥2,800 (いずれも+drink)
チケット予約方法 :
ローソンチケット/e-plus
電話予約… 03-5829-8371 (recommuni) (平日11 : 00〜20 : 00)
メール予約… ticket@ototoy.jp

8月22日(土) ロボピッチャー CD廃盤記念ライヴ@京都CLUB METRO
open 18 : 30 start 19 : 30
ticket : 前売り¥1,800 当日¥2,300(いずれも+drink)


PROFILE

ロボピッチャー

2002年の1月に結成。京大の西部講堂で行われるBorofestaや大阪城野外音楽堂で行われるSAL CULTUREを主催。ワーナー・インディーズ・ネットワークより『消えた3ページ』、ファースト・エイド・ネットワークより『透明ランナー』『まぼろしコントロール』の3枚のミニ・アルバムを発売。2006年9月に待望の1stフル・アルバム『アリバイと40人の盗賊』を発表。又、ボーカル・ギターの加藤隆生は、京都のカルチャー・フリーペーパーSCRAPを発行。さらには、エフエム京都でラジオ番組「SCRAP RADIO」を持ち、ミニ・コンピレーションCD『これがほんとのアニソンじゃい ! ! 』や脱出ゲーム、宝探しゲーム等のバラエティに飛んだ企画を発案&監修し人気を博している。

・ロボピッチャー website : http://www.robopitcher.com/
・SCRAP website : http://www.scrapmagazine.com/


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レヴュー

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筆者について
西澤 裕郎 (西澤 裕郎)

1982 年生まれ。ファンジン『StoryWriter』編集長。http://storywriter-magazine.com/

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