YUKARI(リミエキ、ni-hao!)関連ユニット、一挙3タイトル・リリース!

Limited Express (has gone?)、そしてni-hao!のフロントマン、YUKARIが関わる3バンドから、それぞれ新作が到着! 1つ目は、日本のオルタナ・パンク・シーンを牽引するLimited Express(has gone?)の出来たての新曲「we love this country like banana」がフリー・ダウンロードで到着! 2011年のクリスマスに録音された本作は、ギター・ボーカルのJJ(BOROFESTA / OTOTOY編集長)がどうしても2012年の初めにリリースしたかったもの。鮮烈な歌詞が映し出されるミュージック・ビデオもご覧ください。2つ目は、2011年ジョン・ゾーンのレーベルTZADIKからアルバム『MARVELOUS』をリリースした女性二人組ユニット、ni-hao!のライヴ音源。2011年11月3日に下北沢THREEにて、KIRIHITOの竹久圏やあらかじめ決められた恋人たちへの劔樹人等、超豪華ゲストを迎えて繰り広げられたスペシャルな一夜の模様を、超高音質のDSDとHQDでお届けします。さらに、YUKARIも参加するLess Than TVのオーナー谷口順の新プロジェクトFOLK SHOCK FUCKERSの新曲も配信開始! なんと50円…(笑) U.G MAN、GOD'S GUTS、younGSounds... ハードコア/パンク界を切り開いてきた彼が次に選んだのはなんとフォーク。弾き語りとバンドが混ざり合う谷口節のジャンク・サウンドをどうぞ。

>>「we love this country like banana」のフリー・ダウンロードはこちら
(ダウンロード期間 : 2012年1月12日〜4thアルバム発売まで)


Limited Express (has gone?) / we love this country like banana

2009年リリースの『LTD』以来、約2年半ぶりのリリースとなる新曲が完成! 2011年末に録音された本作は、タイトなリズムにJJのシャウトとYUKARIのクールなヴォーカルが掛け合う、ストレートなオルタナティヴ・パンク・チューン。震災、台風、原発、経済不況… といった苦境と難局に立たされてきた(そして今も進行中の)国に対する鮮烈な歌詞はJJが担当。

recorded & mixed by Toshihiko Kasai
movie : Noriko oishi
thanks to Jun Taniguchi, Masahiki Teshima, Hiroo Nishizawa


ni-hao! / ni-hao! EXPO2011 "MARVELOUS"Release Party"

2011年11月3日に行われたni-hao!『MARVELOUS』レコ発パーティーの模様を収録。ni-hao! のふたりに加え、ゲスト・バンドに吉田肇(PANICSMILE)、劔樹人(あらかじめ決められた恋人たちへ)らを、ゲスト・ヴォーカルに盟友・Kiiiiiiiを迎えて、総勢11名によるni-hao! special bandとして、この日限りの特別なライヴを披露しました。会場に漲っていたパワフルで賑やかな空気と、彼女たちの突き抜けたエネルギーを、とくと堪能あれ! アルバム購入者には当日の模様を収めたオリジナル・ブックレットをプレゼント。

guest : Yuka yoshimura (METALCHICKS、ex DMBQ) / Kenji Honzawa(rinto-ss、GROUP) / Jun Taniguchi(FOLK SHOCK FUCKERS ex U.G.MAN、GOD'S GUTS) / Hajime Yoshida(PANICSMILE) / Ken Takehisa(KIRIHITO) / Mikito Tsurugi(あらかじめ決められた恋人たちへ) / Masayuki Chatani(久土'n'茶谷、CHOAS JOCKEY) / U.T.(Kiiiiiii) / Lakin'(Kiiiiiii)

Recorded at shimokitazawa THREE 2011.11.3
Recorded by Kentaro Takahashi & ototoy
Mixed & Mastering by Kentaro Takahashi at Memory Lab
Recorded & Mastering by KORG MR-2000S DSD recorder
Photos by Wataru Sasaki
Artwork by YUKARI & Saori Inoue(OTOTOY)


FOLK SHOCK FUCKERS / ワカサギフィッシングツアーINハコダテ(自宅)

Less Than TVのオーナー・谷口順が、新たなプロジェクトを始動! U.G. MAN、GOD'S GUTSとハードコア/パンク界でその名を轟かせてきた彼が次に選んだのはなんとフォーク。弾き語りとバンドが混ざり合うジャンクなサウンドを破格の50円でお届けします!

Mastering by Kenichi Matsumoto

対談 : YUKARI×谷口順

西荻窪駅から10分ほど歩いた閑静な住宅街。ひっそりと佇むスタジオのドアを開けると、Limited Express (has gone?)(以下、リミテッド)の3人ーーYUKARI、飯田仁一郎、TDKーーと、LESS THAN TVオーナーの谷口順が手を振って迎えてくれた。12月25日。クリスマスの真っただ中に、リミテッドの新曲「we love this country like banana」のレコーディングが行われていた。谷口の膝の上には、沢山のサンタクロース達からもらったヒーローのフィギアで遊ぶ息子の共鳴の姿がある。遊び飽きると、母親であるYUKARIにしゃべりかけたり、狭いスタジオ内を走り回っている。見慣れた光景だ。とはいえ、昨年までの1年半、目の前でこの3人が揃うことはなかった。

ワカサギ釣りという名目で、谷口は函館にいた。もしかしたら、この光景はサンタクロースからの贈り物なのかもしれない。そんなことをしみじみ思いながら、僕は共鳴のおもちゃの横に座った。谷口は、函館での1年半を綴った「ワカサギフィッシングツアーinハコダテ」という曲とともに、FOLK SHOCK FUCKERSというフォーク・ユニットを結成して戻ってきた。函館での1年半を自ら唄にし、メンバーに妻のYUKARIを迎えてがなり立てる。アンダーグラウンドで生きていくことを決めた男と、その妻として谷口不在の1年半を共鳴とともに駆け抜けてきた女。思想を越えて、生き様が自然とパンクになっていく波瀾万丈な夫婦。そんな2人の今現在の心境や音楽についてドキュメントした貴重なインタビューをお届けする。

インタビュー&文 : 西澤裕郎

迷いがなくなった(YUKARI)

――FOLK SHOCK FUCKERSのライヴ前に谷口さんと話をしたとき、ちょっと緊張していましたよね。

谷口順(以下、谷口) : そもそも、音楽をやり始めるぞって思ったとき、すべての自信を失っていたんだよね。「俺にはもともと才能のかけらもなかったんだ」って思って、作ったものがいいかどうかさえ分からない状態になっていたの。YUKARIにはいつも泣き言を言っていてさ。そういう時、普通だったら「自分を信じればいいよ! 」みたいになるじゃん? まったくならないの(笑)。

YUKARI : 何て言ってたっけ?

谷口 : 「いいんちゃう」って。言い方がダメなんだよ! いかにも興味ありませんみたいな。

YUKARI : 安めぐみが東MAXに「それおもしろーい! 」って言うようにしてほしいの?

谷口 : そう!

YUKARI : でも、あかんときはあかんって言うやん。

谷口 : ゆかりがそんな反応だったから、絶対ダメだと思って…。でもやり始めたらそんなことなかった(笑)。

――あはははは。

谷口 : 今まで自信満々だったのは、自分1人だけなんじゃないかと考えるようになったんだよね。そうなると以前にやってたこととかが恥ずかしくなってきてさ。みんな「あいつバカだな」って思っていたんだけど、自信満々なのは俺だけだったみたいに思えて、悲しくなってね。

――それでもやろうと思ったんですよね?

谷口 : 思った(笑)。作っている間に、辞めちまえばいいかなって3回くらい思ったこともあったよ。相当重傷でしょ? 普段、そんなこと微塵も思わないもん。

――ゆかりさんは谷口さんにバンドをやってほしくないのかと思ってました。

YUKARI : やってほしくないとは思わなかったけど、前のペースでやるのは無理やと思った。U.G. MANをやって、GOD'S GUTSをやって、LESS THAN TVのこともやって、それ意外でもプロデュースしてとか、そういう生活スタイルは無理やろうなって。

谷口 : 俺も無理だと思ったよ。だから、今までやっていたバンドのメンバーに頭をさげて、辞めさせてもらった。

U.G. MAN

YUKARI : 沢山のお客さんがモッシュしたりワーってなっているステージに立っている姿を恋しく思うときもあったよ。

谷口 : でも、こういう機会じゃないと劇的に変化することはないからさ。この機会を最大限に利用してやろうと思ったし、そうじゃないとFOLK SHOCK FUCKERSみたいなことも出来なかったしね。

YUKARI : 迷いがなくなったって前に言ってたでしょ? それで、ゆかりにも迷いがなくなったの。この人は新しいスタイルでもやっていけるなと思ったから、以前の姿を恋しく思わないようになったのかも。

谷口 : でもさ、FOLK SHOCK FUCKERSはまだ5、6曲しか曲がない上、2回しかライヴをやっていないんだよ。それなのに、こんな状態になっているってことは…。

YUKARI : 調子に乗り過ぎ!

谷口 : 天狗になりやすいタイプなんだよなあ(笑)。

(爆笑)

ECD meets なぎら健壱みたいな世界観を出したい(谷口)

――YUKARIさんとTDKさんにサポートで入ってもらうことは、最初から決めていたことなんですか。

谷口 : ゆかりにベースをやってもらうのは、手紙のやり取りをしているときから決めてたよね。ドラムも入れようと決めていて、まったくドラムを叩けないゆかりのママ友に頼もうかと思ってたんだよ(笑)。でもタケ(TDK)の叩くビートがいいなと思って頼んだの。

YUKARI : ライヴ前にスタジオに入って練習してたら、「なんかグルーブよくなってない? 」とか言うから、そりゃあベースとドラムがリミテッドのメンバーだしって(笑)。

Limited Express (has gone?)

谷口 : これはバンドじゃないんだよ。あくまでフォークシンガーってことでやっているんだよね。最初は弾き語りでフォークシンガーになるぞと思っていたんだけど、弾き語りのライヴはすぐに聞き飽きるんだよね。歌詞もいっぱいあって曲も長いでしょ。だから自分のは、曲は短いし、歌詞も短くしたの。

――確かに日本のフォークの流れを汲むというより、もっとジャンクな感じがしますよね。

谷口 : 俺がやりたかったのは、ECD meets なぎら健壱みたいな世界観だったの。サウンドはDNAとダニエル・ジョンストンを足したようなものを考えていたんだけど、やってみたらそういう話じゃなくなるよね。イメージの中にはあるけど、弾き語りでやってみたら自分でもびっくりするくらいひどいのが出来た。これしかないと(笑)。

――(笑)。「ワカサギフィッシングツアーinハコダテ」の歌詞は、谷口さんの函館での経験が元になっていますよね。だいぶ赤裸裸に書いているけど、ゆかりさんは歌詞を聞いてどう思ったのかなって。

YUKARI : アホやなーと。

――あははは。

谷口 : これを言ったら反省の色がないぞ、ゆかりの機嫌を損ねるぞって歌詞は避けてるんだよね。

YUKARI : 最近出来た曲もあってひどかった。

谷口 : <おれが死んだらー/嫁さんと再婚してください>って歌詞を作ったの。

YUKARI : 今再婚したいわ! って。

谷口 : そういうのはカットになってるよね。

YUKARI : もともと函館の歌も、ベースとドラムを入れる話があったんやけど、ゆかりはイヤやって断ったの。

――函館にいた時のことを肯定することになるから?

YUKARI : っていうより、これを一緒にやるってことはゆかりも一緒に作ってるってことになるでしょ。

谷口 : そんなアホな曲には付き合えないって。

YUKARI : そうそうそう(笑)。それで1人でやることにしたらって言ったら、弾き語りの中にバンドを挟んでやるスタイルが出来たの。

谷口 : だから一人でやる曲はああいう個人的な歌なんだよね。

YUKARI : そういう曲はゆかりは参加しませんよって。

谷口 : バッド・ブレインズが、レゲエを挟みながらライヴをするみたいな感じだよね。バンド形態にいきなりフォークの曲が挟まる。弾き語りでは表現できないようジャンクな感じにもしたかったし、バンドもやりたかったから。あっ、バンドじゃないけどね!

YUKARI : そういう形態だから、ライヴをやるときにゆかりはすごい迷いがあって。順ちゃんが弾き語りで歌っている時、同じステージにいるわけでしょ。わりとクールな感じでやりたいと思っているから、あの曲の間ゆかりはどういう顔で待っていればいいんやろうって。見ていたら笑ってしまいそうになるんやけど。

谷口 : 一緒に笑っていたらダメだよ!

YUKARI : ダメでしょ。でもムスっとしているのも変だし、どうしようって。

谷口 : 本でも読んでいればいいんじゃない? でも、わざとらしいか。…俺考えた! よくライヴの前に詞の朗読とかするでしょ。今度、あれをやろうと思って。西村京太郎の十津川警部シリーズとかどうでもいいような場面を読んで、「分かったか! 」みたいな感じで始めるの。

YUKARI : その時間ゆかり何したらいいん?

谷口 : ばーんて本投げるからそれ読んでたら自然じゃん。

YUKARI : 自然ちゃうわ!

(爆笑)

あたしが引っ張っていかなきゃという意識も出てきた(YUKARI)

――僕は、谷口さん不在時のゆかりさんのライヴを沢山見ているんですけど、ベースを投出したり、ステージから客席に飛び込んでいってしまうなど、だいぶ波があってハラハラして見ていました。谷口さんが戻ってきてからは、演奏にも集中できているし、いい表情でライヴをしていているので、安心して見ていられるようになったなあって。

YUKARI : 順ちゃんがいなかった間、変な使命感みたいなものがあったの。スピードダウンしているような自分は絶対にイヤやと思ったから、2人分くらいのライヴをやりたいと勝手に思っていて。とにかく必死だった。でも、順ちゃんが戻ってきたら変に落ち着いちゃって。少し余裕ができた時に、けっこう歳がいっているというか、キャピキャピしてられる年齢じゃなくなっているって気がついて。そしたら、どうやってライヴとか表現をしたらいいのかわからなくなってしまって。勢いだけで押してはダメやし、かといって熟練でもないし。

谷口 : ある程度そのスタイルでやったら飽きるからね。

Limited Express (has gone?) photo by Nozomi Wachi

YUKARI : そう。そういうことを考える暇もなくて必死だったのが、考えられるようになった。ライヴを見て変わったなと思ってくれる原因はそういう部分かもしれない。

谷口 : 俺はその時期を見てないけど、手紙で意気込みとか見てて、そういうパフォーマンスとかテンションでライヴをやっているんだろうなって思ってたよ。

YUKARI : 気負い過ぎというか、それは時期的にはよかったのかもしれない。10年以上バンドをやってきて、もう新人じゃないけど貫禄のある感じでもないっていう狭間にいる状況だったし、スタイルを変えなきゃいけない時期でもあったから。もう少し前に考えていなきゃいけなかったのかもしれないけど、環境が変わったり、子どもが生まれたり、順ちゃんがいなくなったりだとかで、余裕がなかったのかもしれない。

――ni-hao! のレコ発ライヴもゆかりさんが場を仕切っていて、輪を大切にしようとしている姿も見えて、頼もしいなって思いましたよ。

YUKARI : それが出来るようになったのかもしれない。前のゆかりだったら出来なかったかもしれないし。

谷口 : それはni-hao! のレコーディングを経験して身に付いたいい部分だよね。

YUKARI : ライヴが終わって、レイキンから「あの突っ走るゆかりちゃんがいなかったのは、ちょっと寂しかった」って言われて、ああそうかって思ったりもしたけど。

谷口 : そういう時期はあるよ。だけど、そんなの気にしてられないしね。もちろんそういうのは分かるけど、さらに先にいかなきゃいけないんだよ。

YUKARI : 分かってるよ。子どもが生まれて音楽も母性的な感じになったりするやん。それはそれですごくいいことだと思うんだけど、ゆかりはそうならないようにもがいてきたから、「やっぱり丸くなってる」っていうのに恐くなったりした。だけど、なるようにしかならないのかなって。とんがっていたいとは思うんやけどね。

谷口 : それはどうしても出るもんだからね。そこを意識しながらも、敢えて包み込まない感じにこだわるのは必要だと思うよ。

ni-hao! photo by Wataru Sasaki

YUKARI : うん。この間のイベントもそうやけど、みんなが参加してくれる中でゆかりがみんなを引っ張って行けるって立場にいないといけないし。ni-hao! の場合とくに。

――バンドを背負わなきゃいけないって自覚が強くなってきているんですね。

YUKARI : リミテッドに関しても一時期すごく悩んでいて、(飯田)仁一郎君が新しい曲を作ってきてもゆかりは気に食わなくて、やりたくないって言って何回も潰したりしてたんです。そういうのが積み重なったとき、順ちゃんから「ゆかりがリミテッドに関してもビジョンを持ったり、こういう音楽性にしていきたいってのを持つべきや」って言われて、自分でも考えるようになった。ゆかりはビジョンとかを考えるほうじゃないし舵取りまではいかないけど、こういうイメージでやりたいってことを出していかないとって思い始めているかな。

谷口 : そうだね。バンドが今そういうのを必要としている時期にいると思うし。

YUKARI : もっと自分のセンスとかを信じて気にしないかんというか。自分のやりたいこととか、センス、感性とかにもっと意識していこうと思って。

変な人がいっぱいいるってことを一番教えたい(谷口)

――昨年のメテオナイト前に、谷口さんが石田さん(ECD)と対談したじゃないですか。そのとき、すごくほっとされてましたよね。

谷口 : あのとき石田さんに話を聞いてもらって本当に救われたんだよね。石田さんが「休日は家族との時間だから逆に曲作りは出来ないよね」って言ってて、やっぱそうなんだって思ったの.。

YUKARI : それでいいんだってね。

谷口 : そう。俺も休日は家族と過ごしたいし、子どもと遊びたいって思っていたの。だけど、その時間を削って音楽をやらなきゃいけないと思い込んでいて、どっちを取るかで悩んでしまっていたんだよ。でも、石田さんが休日は出来ないって言っているのを聞いて、そうなんだなって。今は空いた昼間の時間に曲作りをしているの。週に1回そこで作らないとやる時間がないから、そこで絶対やろうと思う。今までダラダラやっていたのより、逆に作れるんじゃないかなって思うのね。だって1週間に1回数時間だけでもそこで作っていけば、1ヶ月で1、2曲できるわけでしょ。

YUKARI : ゆかりも仕事してるし、共鳴の面倒を見ることも多いから、空いた時間を使うのは一緒だよね。

谷口 : そうだね。石田さんの言うように通勤のときにチェックとかすれば出来るだろうなとも思うし。

YUKARI : それでいいのかも。がむしゃらに時間を使って作っていく時期は過ぎたのかもしれない。こういうやり方でいいのかもって変わったよね。

谷口 : 確かにね。新鮮だよ。これまでは何となく時間を使ってきた感じだったしさ。逆に今の方が集中して作っているよ。

YUKARI : うん、贅沢すぎる時間の使い方をしていたのかも。

――家族が出来て環境が変わることで、曲作りや姿勢も変わったんですね。

谷口 : 俺の場合、激変。

YUKARI : ゆかりもそうだよ。共鳴がいるのといないのでは大きく違うから。

谷口 : やり始めて、「ああ、楽しいな」って思った。今までと全然違う。

YUKARI : でも、ずっと音楽のこと考えてられへんやん。

谷口 : 考えてるよ。

YUKARI : 考える時間が100あったとしたら、60とか70は共鳴のこととか考えなあかんでしょ。

谷口 : それはそうだね。最近はレコーディングやライヴで忙しかったから、共鳴のことを全然かまってあげられなかった。よし今日は共鳴と遊ぼうと思っても、今回みたいにレコーディングがあると集中しちゃって遊べないから、ものすごい罪悪感を感じるね。

YUKARI : 逆もない? 共鳴のことばかり気にしていて、音楽のこと考えてなかったって。ミュージシャンとして、こうやってダメになっていくんじゃないっていう焦りもあったよ。今は割り切ったけど。

photo by Wataru Sasaki

谷口 : 俺はゼロからスタートしているから、それはないかな。共鳴と遊ぶところから始まっているから、今は音楽のこと考える時間が増えてきたなって。

YUKARI : 周りの人はもっと音楽に費やしているはずなのに、ゆかりはこれでいいの? って焦りもありつつ、音楽のことを考えていたら共鳴のことゴメンってなりつつ。でも愛葉さんもそうだって言ってた。

谷口 : あの日暮愛葉でもそう思うんだ(笑)。子どもが出来るとそうだよね。そういう話を聞くとほっとするよね。

YUKARI : 音楽に全てをかけてやっている愛葉さんからそういう話を聞いて、それでいいんだって思えるようになった。多かれ少なかれみんなそういういろいろを抱えてやっているんだって。共鳴自体はけろっとしているんだけどね(笑)。

――共鳴君は成長が早くて、一人で動き回れるまでになりましたね。将来的に音楽をやってほしいと思いますか。

YUKARI : ぼんやりかな。一緒に出来たら楽しいかもしれないけど、別に何でもいいと思ってます。ゆかりも順ちゃんも、やりたいことをやりたい時にやって生きてきているから。

谷口 : そうだね。子どもに何かを求めるってことはないかもね。ただ、やったらおもしれえなって思うよ(笑)。

YUKARI : 好きなことをやってほしいなってのはあるかな。音楽はどうやろうね? めっちゃ嫌いになったりする時期もあるんじゃないかな。

谷口 : 今だって好きかどうか分からないじゃん。

YUKARI : 今はみんなが遊んでくれるから楽しいと思うんだよね。楽器をやっているお父さんお母さんがいると、小学校くらいになったら楽器教えてって言うみたいだね。

谷口 : そういえば、U.G. MANで俺が飛び入りした時、「パパもジャンジャンやるんだ」って意外だったみたい(笑)。

YUKARI : 共鳴がかっこいいと思ってくれるか分からないけど、うちらがやっている音楽を求めてくれる人たちがいるわけじゃん。そういう人たちの前でやっているのは見ていてほしいな。お母さんは人をちょっとは感動させたり楽しませることをやっていたんだってことを残せたら嬉しいって思う。

photo by Wataru Sasaki

――それは少なからず感じていると思いますよ。本当にライヴをよく見ているから。

谷口 : 共鳴は子どもの中で最大限見ている環境にいるもんね。

YUKARI : 葛藤もあるよね。環境も悪いし、夜も遅いし、変な人いっぱいいるし(笑)。

谷口 : でも俺は変な人がいっぱいいるってことを一番教えたいかな。

YUKARI : 悩んだこともあったけどね。

谷口 : うん。環境が悪かったり、夜が遅かったり。それを差し引いても色んな人たちがいるんだぞってことは伝わると思うんだ。色んな価値観があって、決して一つのことに縛られることなく、自分の道を進んで欲しい。それがどうしても教えたいことだから。それだけかな。それを教えるにはすごい素晴らしい環境にあると思うし。

YUKARI : すごい得させてもらっていると思うからね。

PROFILE

Limited Express (has gone?)

2003年、US、ジョン・ゾーンのTZADIKから1st albumをリリースし、15カ国以上を飛び回る。その後、高橋健太郎主催のmemory labより、2nd album、best albumをリリース。WHY?、NUMBERS、そしてダムドの日本公演のサポートを行うなど、名実共に日本オルタナ・パンク・シーンを率先するバンドになるも、2006年突然の解散宣言。半年後、突然の復活宣言。なんとニュー・ドラマーには、日本が誇るPUNK BAND、JOYのドラマーTDKが正式加入!!! メンバーのJJは、ボロフェスタを主催。YUKARIは、ni-hao!のリーダー等、各人の活動は多岐にわたる。2008年6月11日DODDODOとのsprit albumをLess Than TVからリリース。2009年、3rd album『LTD』をリリース。

>>Limited Express (has gone?) official web

ni-hao!

2000年頃、京都で、ベース+ベース+ドラムの3ピースガールズバンドとして結成。山本精一主宰UMMO RECORDS、NYジョン・ゾーンのレーベルTZADIKよりアルバム等リリースし、日本のみならず海外でもツアーを重ねる。特にオーストラリアでは絶大な人気を得る。ポップなのかクールなのか。ハイなのかロウなのか。ハードなのかスカスカなのか。それぞれ赤青緑のコスチュームを身に纏い、ステージから変化自在なスマッシュを打ちまくることにより、ツインベース従来のヘビーなイメージを覆した。その後ドラム脱退、RED ARIKOとBLUE YUKARIによる京都←→東京の遠距離デュオになる。2人は物理的には離れたものの、そのパワーは漲るばかり! エキセントリックとポップが混じり合ったガールズセンスが見もの。スタンディングドラム (!?) +サンプラー+ベースと、追随を許さない独特なボーカルワークでニューサウンドを突き進む。YUKARIは一児の母として育児もしつつ、Limited Express(has gone?)、FOLK SHOCK FUCKERSなどとしても精力的に活躍中。未婚のARIKOは頼れるヘルプベーシストとしてステージに上がることも。2011年、TZADIKより2人ni-hao!初のアルバム『MARVELOUS』発売。

>>ni-hao! official web

LIVE SCHEDULE

Limited Express (has gone?)

リミエキ主催イベント!!!
"Reclash x LIVE JUNK presents..."『G / R / L / Z』

2012年2月10日(金)@六本木 SuperDeluxe
Open/Start 19:30
adv: ¥2000(ドリンク別) / door: ¥2500(ドリンク別)

LIVE : Limited Express (has gone?) / MIILA AND THE GEEKS / THE SUZAN / toddle / the mornings
DJ : TWEE GRRRLS CLUB

2012年2月25日(土)@名古屋 池下 CLUB UPSET
2012年2月26日(日)@大阪 十三 ファンダンゴ

ni-hao!

2012年1月19日(木)@小岩bushbash
Open18:30 / Start19:00

LIVE : ni-hao! / SOSITE / after the greenroom / デロッピードロッピー / ahme / PET BOTTLE NINGEN(from NY/tzadik)

FOLK SHOCK FUCKERS

2012年2月24日@小岩bushbash
LIVE : FOLK SHOCK FUCKERS / GODS GUTS / younGSounds / BYONDS

2012年3月23日@渋谷GUEST
t.b.a

2012年4月6日@池袋MUSIC ORG
LIVE : FOLK SHOCK FUCKERS / 三沢洋紀と岡林ロックンロール・センター

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インタヴュー

fulaから届いた、新しい旅の報せ──新体制後初のアルバム『ノート』をリリース&インタヴュー掲載!
[CLOSEUP]・2017年10月13日・fulaから届いた、新しい旅の報せ──新体制後初のアルバム『ノート』をリリース&インタヴュー掲載! 雑多な音楽性をポップにまとめあげ、耳にする人の心と体を踊らせる4人組、fula。2016年にギター・石川、ベース・安本、ドラム・髙木が脱退し、それまでのメンバーと作りあげた「楽しい音楽」「踊れる演奏」「情熱」を受け継ぎ、新たにドラム・遠藤、ベース・馬場、ギター・ピギーが加入し。再出発を始めた彼らの新体制1発目となるアルバム『ノート』の発売を記念し、インタヴューを敢行。新譜とともにお楽しみ下さい。 新体制初となるアルバムをドロップfula / ノート'【配信形態】ALAC、FLAC、WAV(16bit / 44.1kHz) / AAC【配信価格】単曲 216円(税込) / アルバム 2160円(税込)【収録曲】''01. Circle of Flame02. スターショア03. のあ 04. Catwalk 05. 航海日誌06. グレイヴダンス 07. よあけ08. クラップユアハンズ09. 散歩道10. 夕焼け 11. 恋のスーパーケイデンス INTERVIEW : fula 突然メンバー3人の脱退
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【EMPiRE】Epsode0.1 外林健太(PHOTOGRAPHER & COSTUME DESIGNER)
[EMPIRE]・2017年10月06日・【EMPiRE】Epsode0.1 外林健太(PHOTOGRAPHER & COSTUME DESIGNER) BiS、BiSH、GANG PARADEを手がけるプロダクション・WACKによる、4組目のアイドル・グループが誕生した。 その名は、EMPiRE!! エイベックス・エンタテインメント株式会社とタッグを組んだプロジェクト「Project aW」として生まれたEMPiREは、BiSHを手がけているチームが担当を行うという。当初はTwitter“10,000フォロワーで顔の公開”という条件で活動が始まったが、謎のフォロワーの買収などにも見舞われつつ、9月28日、ついに全員の顔が公開された。 少しずつ見え始めたEMPiREの動向に迫る連載第2回目は、EMPiREの衣装制作、そしてアーティスト写真などの撮影・デザインを手がける外林健太へのインタヴューを行なった。BiSHでの衣装制作、撮影を通してクリエイティヴ欲求が高まり、次のステップへと向かう外林はEMPiREでどのような活躍を見せ、どのような役割を担うのか。EMPiREへの期待は高まるばかりだ。 インタヴュー&文 : 西澤裕郎 Epsode0.1 :
by 西澤 裕郎
【伝説再来?!】10月の京都には竜が登る!──飯田仁一郎&成田大致〈ボロフェスタ2017〉開催直前対談
[CLOSEUP]・2017年10月06日・【伝説再来?!】10月の京都には竜が登る!──飯田仁一郎&成田大致〈ボロフェスタ2017〉開催直前対談 2017年10月20日(金)から22日(日)にかけて、京都KBSホールとMETROの2つの会場にて開催される〈ボロフェスタ2017〉。 〈ボロフェスタ〉は、知名度の有無やジャンルに関係なく主催者が「観たい! 呼びたい!」と思うアーティストのみをブッキングし、ボランティア・スタッフと主催者が一緒になって、会場設営から一切のイベント運営までを行う、いわゆる“D.I.Y”の精神でつくりあげられている。 16年目を迎える今年は、ヘッドライナーを務める大森靖子やクリープハイプをはじめ、ペトロールズ、H ZETTRIO、BiSH、yahyelをはじめ、ほかにも注目の若手バンドも多数出演。まさにジャンルや世代、シーンをも越えた新しい出会いがあるだろう。OTOTOYでは〈ボロフェスタ2017〉開催を目前に控えたこのタイミングで、主催者のひとりである飯田仁一郎(Limited Express (has gone?))と、数々の伝説的なエピソードを生んできたロック・フェス〈夏の魔物〉を主催する成田大致(THE 夏の魔物)の対
by 西澤 裕郎
再起動した東京カランコロン、1年9ヶ月ぶりとなるアルバム『東京カランコロン01』をリリース&インタヴュー掲載
[INTERVIEW]・2017年10月04日・新たな風吹く、再起動──東京カランコロン、“ポップなのに泣ける”ニュー・アルバムをリリース!! 男女ツイン・ヴォーカルと個性的な楽曲で中毒者を増やし続けるバンド、東京カランコロンが1年9ヶ月ぶりとなるアルバム『東京カランコロン01』をリリースした。2016年に開催したツアーではファイナル公演を日比谷野外音楽堂で開催し、大盛況のうちに終えた彼らは、今年2017年からライヴハウス・Shibuya eggmanのレーベルである「murffin discs」内に発足した新レーベル「TALTO」に移籍。気持ちと環境を新たにした今作は、タイトルに自らのバンド名に「01」を加えた、まさに再起動を告げるような痛快なポップ作となっている。OTOTOYでは今作のリリースを記念し、ヴォーカリストであるいちろー(Vo.Gt)、せんせい(Vo.Key)を迎えたインタヴューを掲載。再起動し、新たなフェイズに進むカランコロンの今とは!? 新レーベル移籍後初、1年9か月ぶりとなるフル・アルバム東京カランコロン / 東京カランコロン01'【配信形態】AAC【配信価格】単曲 205円(税込) / アルバム 2,000円(税込)【収録曲】01
筆者について
西澤 裕郎 (西澤 裕郎)

1982 年生まれ。ファンジン『StoryWriter』編集長。http://storywriter-magazine.com/

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