【連載】次世代クリエイター・砂守岳央ってなにもの? 第2回 田中公平「音楽作りは期待されないとダメ」

左から、田中公平、砂守岳央

次世代クリエイター・砂守岳央(すなもりたけてる)が、日本の音楽シーンを作りあげてきた諸先輩方と対談する短期連載がスタート。東京芸大在籍中にスタートした「沙P」名義でニコニコ動画への投稿をはじめ、次世代クリエーターとして多くのアーティストや声優のCDへの楽曲提供、劇伴の作曲、ドラマCDのシナリオ、演出、ゲームの原案等を手がけた砂守。それだけに止まらず電撃文庫からが作家として、フライングドッグレーベルからはアーティストとしてもデビューを果たしている。さらに2016年7月27日には、スクウェア・エニックスより配信中のスマートフォン向けゲーム「グリムノーツ」を未来古代楽団としてプロデュース。ここまでマルチな才能を持つこの男、一体何者なのか? 彼の正体に迫りつつも、日本の音楽シーンを支えてきたゲストを迎え現代の音楽へのアプローチの仕方に迫っていく。

砂守岳央が率いる未来古代楽団によるプロデュース作品

未来古代楽団 / グリムノーツ オリジナル・サウンドトラック

【収録曲】
1. 空白の書 / 2. 輪廻する大地の舞踏 / 3. おしゃべりは損をする / 4. 輝きに手をのばすなら / 5. 英雄のパズル / 6. 遙か遠きアタラクシア / 7. 戦士が眠りにつくとき / 8. 凱歌 / 9. 旅人はワルツを踊る / 10. 流転への前奏曲 / 11. 箱庭の王国 / 12. 求めよ、さらば与えられん / 13. 交叉する子午線 / 14. 涙を紡ぐもの / 15. 勇敢なる愚者たちへ / 16. 禍ツ星 / 17. 荒魂 / 18. だけど僕は何度でも立ちあがる / 19. 今は勝利だけを / 20. 風色の夕暮れ / 21. 忘れじの言の葉 / 22. 忘れじの言の葉(Instrumental)

【配信形態】
MP3 単曲 150円(税込) / まとめ価格 1,800円(税込)

スクウェア・エニックスが贈る「童話の世界」を旅するRPG『グリムノーツ』の楽曲を収録したオリジナル・サウンドトラック。ゲームのコンセプトでもある「童話の世界」に響き渡る楽曲を収録。収録楽曲は音楽制作だけにとどまらず幅広い活動で注目されている未来古代楽団がプロデュース。また、公開時から名曲との呼び声が高い、沖縄出身シンガー・安次嶺希和子が幻想的に歌い上げる注目のテーマ・ソング「忘れじの言の葉」も満を持してフル・バージョンで収録。

INTERVIEW : 田中公平 × 砂守岳央

砂守岳央による連載、第2回目のゲストは、『サクラ大戦』のサントラやアニメ「ワンピース」の楽曲制作なども手がける田中公平。実はこの2人、東京芸術大学の先輩・後輩でもある。砂守は学生時代に自身のイベントに田中を呼ぼうと企画したこともあり、砂守からの強い念願かなっての対談となった。東京芸術大学に在学していたからこその反骨精神や考え方、そして楽曲制作方法など、実に示唆に富んだものとなった。

取材&文 : 西澤裕郎
写真 : 大橋祐希

自分の中でその音楽が神扱いになっちゃうとよくないんだよね

ーー田中さんが1996年に制作された『サクラ大戦』のサントラは、いま振り返ってみて、どういう作品だったと思いますか。

田中公平(以下、田中) : 当時、『ときめきメモリアル』や『プリンセスメーカー』が発売された時期だったんですけど、『サクラ大戦』にはアドベンチャーの要素も、恋愛ゲームの要素も、育成ゲームの要素もあって、さらに宝塚と昭和歌謡のサウンドをつけて出したという点でとにかく画期的だったんだよね。

ーーなぜ、宝塚と昭和歌謡を取り入れようと考えたんでしょう?

田中 : それは、広井王子さんのアイデアなんですよ。広井さんが「ゲーム内で登場人物が歌っている音楽をやりたい」って最初に言ったんですけど、「手放しでおもしろい!! やろう!!」って言ったのが私だけで、他の人は全員反対したんだよね(笑)。

ーーそれを押し切って作られたわけですね。当時僕も中学生でしたけど、かなり斬新だったのを覚えています。砂守さんもゲーム音楽は聴かれていましたか?

砂守岳央(以下、砂守) : どっぷり聴いていましたね。植松伸夫さんとか下村陽子さん、イトケン(伊藤賢治)さんとか。映画のサントラとゲームのサントラを同じくらい買っていて。それに加えてクラシックやジャズ、ポップスと雑食にCDを買っていましたね。

田中 : それは非常にバランスがとれていますよ。今の子どもたちはゲームのサントラばかり聴いていたり、アニメだけを聴いている子がちょっと多い気がするので、バランスはとったほうがいいと思いますよ。

田中公平

ーー田中さん自身は子どもの頃、どんな音楽を聴かれていたんでしょう?

田中 : 私はクラシックだね。あと、私の世代はみんなビートルズを聴いていたんですよ。それかローリング・ストーンズ。私はそっちの音楽を聴かなかったから、今よかったなと思っていて。それらの音楽のことを私はビートルズ菌、ヤマト菌、ガンダム菌、エヴァ菌って言っているんですけど、崇拝してしまうとそれが全てになってしまう。ビートルズ菌に侵されてる人はビートルズから一歩も外に出ない。

砂守 : たしかに僕も高校生くらいの時、その菌は全部通りました。それこそエヴァ菌はもろですし。加えて田中公平菌も……。

田中 : それはそれで嬉しいけどね(笑)。今言ったように、自分の中でその音楽が神扱いになっちゃうとよくないんだよね。私にとってベートーベンもワーグナーもそれに近くて、クラシックが大好きだったんだけど、それがすべてと思わなかったことがいまアニメ業界にいることにつながっているのかもしれない。

砂守 : それこそ東京藝術大学にいると、オーソドックスで求められるのはクラシック音楽ですからね。現代音楽菌に触れることを求められる。そこを細かく突き詰めていくと、シェーンベルク菌とか、メシアン菌とかがいるんですけど。

田中 : 逆にいうと、そこを求められたおかげで、砂守くんとか私のように反発する人間が出てきているんですよ。坂本龍一さんもそうだと思うんだけど、ああいう純粋培養の場所に入ったからこそ、よかった点もあるのかもしれないね。

砂守 : 逆に反骨精神が産まれると。

ーー別に悪い意味でなく、純粋な音楽というものを信じているような場所だったということでしょうか。

砂守 : 文学における純文学と同じ感覚ですよね。

田中 : 例えて言えば「純文学が死ねば大衆文学もダメになる」と彼らは信じてるわけだけど、そんなことはない(笑)。そう思っている人たちが現代音楽を育てているかといったら育てていないんだよ。現代音楽の音楽会に行ってみてごらん? いつも同じ観客ばっかりだよ(笑)。

まだテレビでやるべきことっていうのはありますよね

ーーそうした環境に反して、なぜ田中さんは現代音楽を追い求めずレコード会社に就職されたんでしょう。

田中 : それは簡単で、仕事がなかったらイヤでしょ? 「作曲家です」って言っても食えなかったらどうするの? と思って。私のやりたいことはオーケストラだったので、まずは音楽業界がどうなっているのか一回入ってみて勉強しようと思って。そしたら宣伝担当になって、ピンクレディーだったり、桜田淳子、松崎しげるを担当しました。その期間は各テレビ局とかレコード会社、ラジオ局、雑誌とかを回って、1回会社を辞めてアメリカへ留学してから帰ってきたの。そこから知り合いの独立を手伝って、CMやテレビやらへの売り込みをやっているうちに、「アニメ音楽を1回やってみない?」って誘われたのでやったみたらヒットも出て、少しずつアニメの音楽やゲームの音楽をやっていくことになったんです。

ーー田中さんは、まずメジャーレーベルに入って音楽ビジネスを経験されたわけですが、砂守さんはミュージック・ビジネスの視点はどこで身につけたんでしょう。

砂守 : ビジネスっていうほどしっかりはしていなかったんですけど、曲を作ったからには聴いてもらわないといけないじゃないですか? 曲を作ってハード・ディスクの肥やしになって終了って、それは作ったことにはならないんですよ(笑)。じゃあネットに上げるかって考えて、じゃあ上げたら再生数が一桁。やっぱり沢山聞いてもらう必要はあるということで、じゃあどうすれば再生数が増えるのかな…… と考えていくうちに、必然的にビジネス的な視点に行き着いたのかと思います。

砂守岳央

田中 : そう。曲を作っても昔はメジャーにしか出ていくところがなかった。今の子たちは逆にネットとかYouTubeがあるから真ん中をあまり行きたがらない。でも1回真ん中をいってみたら? って思うんだよね。真ん中を攻めてちょっと違うなと思ったら逆の方向にいけばいいのにって。最初から逸れすぎている感じがするんだよね。

ーーそういう意味では、砂守さんはメジャーからも音源をリリースしていたり、ニコ生でアップをしたり両方を経験していますよね。

砂守 : 怒られるかもしれないんですけど、僕の中ではメジャーでやることと自分でやることにあまり差がなくて。ただコミケでCDを作って売る場合、プレス屋や印刷屋の手配から全部自分でやらなければならない。メジャーでやる時はそういう部分を任せて、音源に集中することができるのは違いかな。

田中 : あとは宣伝だね。宣伝をちゃんとしてくれるっていうのがメジャーのいいところなんですけど、この頃、宣伝もしないで手数料をとっていくこともあって。

砂守 : 宣伝能力はだいぶ下がっていますよね。メジャーで大量に宣伝すれば売れた時代とは全く違う状況です。

田中 : あと、みんながテレビを観なくなってきちゃったっていうのもあるよね。そこはちゃんと努力してテレビを復活させてほしい。テレビに出演したらやっぱり全然違うんだよ。

砂守 : 若い人ほどネットで情報を得ている割合が高いんでしょうけど、テレビを知らないですって人はまだいないと思うんですよ。だから、まだテレビでやるべきことっていうのはありますよね。もちろん、かつての栄光に比べれば別世界にはなりましたが……。

田中 : テレビの存在感の低下とともに国民的なものもなくなってきているよね。ゲームなんか特にそうで、ファイナルファンタジーとかドラクエは知っているけど、もうちょっとマニアックなゲームになると、知っているか一切知らないがはっきりと分かれる。アニメもそうで、国民的なアニメのサザエさんとかアンパンマンでさえ、この頃の若い子は観ていないんじゃないかって。逆に今の人気は深夜アニメですよね。

ーーそういう環境の変化に対して、楽曲の作り方も変わっていくんでしょうか?

田中 : 私が携わっているワンピースに関しては、次の日に高校生が「昨日ルフィーが」ってしゃべれる唯一の作品だと思うんですよ。だから、曲作りに関してはとにかく王道に作っています。誰もが血肉踊るように、あまりひねくれた曲書かないようにしている。逆に、今度PS4で『グラビティデイズ2』のサントラをやるんですけど、これは完全に世界向けに作っています。世界レベルでないと話にならない。ものすごく変わった曲とかを作っていっぱい冒険しています。逆にワンピースは小学校5年生から中2までの子が一番わくわくするように作っているから、やっぱり作り方は全然違うよね。

ーー砂守さんが制作しているアプリのゲーム音楽においては、いかがでしょう。

砂守 : 最近のスマホゲームって、プロデューサーも、スタッフも、たぶんメインのお客さんも自分と同じくらいの年代なんですよ。そんなわけこともありましてで、スーパーファミコンをやっていたくらいの世代が「おー!」ってなるものを作りたいと、自分の中にあったゲーム音楽の曲をイメージして作っています。

田中 : 生音は使っているの?

砂守 : ほぼ生です。僕はゲーム音楽をずっとやりたかったので、嬉しくなっちゃって。予算をほぼほぼ使いきって作りたいものを作れました。あとは意識的に昔のゲーム音楽の良さはこうだよね、っていうのも考えてやりましたね。

本当にオリジナリティを出すんだったら、サウンドとメロディ

ーー近年では、ProToolsなどのDAWで手軽に曲も作れるようになっていると思うんですけど、どういう部分で曲の差別化を図っていけばいいんでしょう?

田中 : そこは砂守くんと2人で話したことあるよね。まず、機材がすごいじゃん。僕が若かった頃と違って、自動アレンジ機みたいなものもある。ループを重ねてベースをつけたら曲ができちゃう。

砂守 : それこそアプリとかも性能いいものが出てきていますよね。

田中 : そう。だから作ろうと思えば簡単に曲を作れちゃう。昔は、ミュージシャンと相談しながら「かっこいいフレーズない?」「リズムはこうしようよ」って全てを考えてから作っていったわけですよ。今はかっこいいフレーズが全部プリセットされているから、素人さんが半年もやればかっこいいものができるんですよ。さあどうするプロはって話だよね。どう思う?

砂守 : ループ集とかに絶対入っていないものを作れればベストなんですけど。

田中 : あとはメロディですよね。歌うメロディっていうのは、ドレミファソラシドで、1オクターブから6オクターブくらいの間に入っちゃうんですよ。その上、人間の「このフレーズいいな」っていうのは大体共通している。だから、何も考えず頭から出てくるものを書いたら絶対に誰かがやっている曲なんですよ。それをプロはしません。もちろん「千本桜」くらいぶっ飛んでいるんだったらいいよ。あれもフレーズ的に見たら知っているフレーズばっかりですけど。そのなか、僕はどうするか? 1つは、いいフレーズをわざわざ外したりするんです。そうすると田中の曲は変だとか、歌いにくいとか、難しいとかよく言われる。それはその通り。わざと外しているんだから。そうやって引っかかる曲を作らないと10年なんて残らない。それに対して、誰もできないリズムを探そうとすると大変なんですよ。例えば、ボサノヴァは誰が書いてもボサノヴァになる。でも、ボサノヴァのリズム使ったから盗作だって言えるかどうかって言えば言えないんですよ。あれは人類共通の遺産なんです。そういう意味で本当にオリジナリティを出すんだったら、サウンドとメロディだと思うんですよ。

ーーサウンドっていうのは音色ということですか?

田中 : 少し説明すると和声、ハーモニーってことなんですけど、今のJ-POPはそこが遅れている。海外の音楽を聴くと、インテリジェンスを感じまくるんですよ。よくこんな展開するな!! すごいなこいつら!! テンションの使い方もめちゃくちゃうまいな!! とか思うんだけど、日本のものはずっとドレミファソラシドの中でやっているわけですよ。私からみると1つも面白くない。アメリカ人とか海外の知的センスの高い人が聴いて「これ誰が書いたの? 日本人? すごいじゃん!!」って言われないと私はイヤだと思っている。それがプロとしての矜持だと思う。

砂守 : 必ず転調を入れるとか。

田中 : それもそうだ。何かって一言でいうと作家性なんですよ。その人しかできない曲を書くってこと。

砂守 : 僕、歌モノを書く時は詞と曲の両方をやることが多いので、詞には明確な特長があって、デザイナーが泣くくらい長いんです(笑)。それはなんでかなと思ったら書き方が小説家とかに近いんですよね。すぐに長い文章になっちゃうんで歌詞もどんどん長くなる。

田中 : 1回本当にめっちゃくちゃ長い曲書いてみたら? 1時間くらいの歌モノ(笑)。

砂守 : はははははは! 第4楽章があるみたいな(笑)。

音楽作りは期待されないとダメなんだよ

ーー砂守さんは歌詞においてオリジナリティを強く出している部分もある、と。

砂守 : もちろん曲だけを書くこともあるので、ちょっと変な拍子を入れてみたりもしますね。Bメロだけ拍子が違うとか、一小節だけ奇数拍子になったりとか。

田中 : そこが藝大生の悪いところなんだよね(笑)。ちょっとインテリが勝つと、大衆性とポップスのバランスが崩れて一瞬にしてついてこれなくなっちゃう人がいるから。

砂守 : 耳が痛いです(笑)。だから、必ず翌日に聴いて大丈夫かなっていうチェックはします。夜中に延々とやっていることが多いので。

田中 : 夜中は全然ダメだよね。夜中のラブレターと一緒。私も夜中には書かない。朝しか書かないです。

砂守 : この前、及川眠子さんと対談したんですけど、同じことを言っていました。朝にチェックするって。

田中 : (笑)。音楽を趣味でやるのはすごくいいことだと思うんだよね。ただ、自分の曲で生きていこうと思うのであれば、簡単な道に逃げないほうがいいよってことは言いたい。ジャズを書けって言われてジャズを知らなかったらダメだし、ジャズを勉強したほうがいい。実際、クラシックを知らないで和音の構築がまったくできていない曲とかもあるじゃない? ハード・ロックを聴いていなかったら、リズム感とか裏のノリとか知らないわけでしょ。そういうことからしっかりやらないといけないと私は思うんだよね。

ーーバランスよく音楽を聴いて取り入れることが必要ということですよね。

田中 : そうやって毎日努力していくと、人がたくさん聴いてくれる曲ができるようになる。みんなから期待されるようになる。音楽作りは期待されないとダメなんだよ。砂守に頼んだらこんないい曲を書いてくれるだろうと。

砂守 : 僕ももっと言われるようにならないとって思っています。超具体的な話なんですけど、田中先生は曲を書き出す時ってピアノからなんですか?

田中 : 私の場合、劇伴は少し変わっていて、コンピューターじゃなくて譜面でやるの。真っ白な五線譜を前に、頭の中でグラフィックとしてイメージしてから書く。最初にストリングスが駆け上がって、木管がわーって降りてきて、ホルンが吹き出したらここにトランペットがいる、チューバは何してるかなって。それで、あーできた! って。これね、訓練できるんですよ。真っ白のノートを思い浮かべて、ピって1ページめくっていくんです。そこに何が書いてあるか読めるようになってくるとおもしろいよ。潜在意識として必ずインプットしていることがたくさんあって、アウトプットしていないことっていっぱいあるんですよ。人間ってすごくて今までの30何年間のことはすべて記憶にある。それを自分なりにろ過して出してくると作品になるんです。だから私はいつも訓練している。

ーー無意識下にインプットされている情報を取り出す鍛錬されていると。

田中 : 次に作るゲームの資料を読んで、どんな戦いなのかなとか、負けちゃうんだよなとか、かわいそうだなとか思いながらやっていくと、こんな感じのタイプの曲かなって思い浮かんでくる。そのあとでピアノに向かって、こんなメロディだったよな、こういう音形だったよなって。まあ、絵みたいなものだよね私の場合。

ーー絵を描くように曲を書いていくわけですね。

田中 : そうそうそう。だから変なところから譜面は書いているんだよね。みんなが普通どこから書くのか知らないけど、7小節目から書いていたりする(笑)。

砂守 : すごいですね、それ!

田中 : こっちのフレーズを書きながら、あ! ってこのへんって思いついたら書いたり(笑)。そういうイメージはやったほうがいいよ。座禅と一緒で、無になった時にいろいろなことが浮かんでくる。もう一つの理由があって、死後田中公平記念館ができた時に、コンピューターの譜面が並んでいてもありがたくないじゃん(笑)。コンピューター譜面だったら味気ないぞ。コンピューター譜面を書く人は残ることを考えてないのかって(笑)。

ーーあははははは。最後に先輩である田中さんから砂守さんに激励の言葉をいただいてもよろしいでしょうか。

田中 : マルチ・クリエイターだから、ひょっとしたら音楽よりもおもしろい道が見つかる可能性もあるじゃん? それはいいんだけど、音楽はやり続けてほしいな。音楽があるからこそ、他のことがあるっていうふうに思ったほうがいい。こっちの方が才能あるからってそちらに行かず、それを活かせるように、音楽を使うようにしたほうがいいよ。あとは身体壊さないように。夜中にやる人はみんな壊しているので…。

砂守 : 朝、やるようにします(笑)!!

>>第1回、エヴァ作詞家・及川眠子との対談はこちらから<<

田中公平が手がけた楽曲を収録した音源もあわせてチェック

ONE PIECE オリジナルサウンドトラック"NEW WORLD

大人気TVアニメワンピース<最後の海 新世界編>突入後に制作された、ルフィたちの冒険を彩るBGMを、最新版まですべて収録したサウンド。トラックが発売! さらにテレビスペシャル版のBGMも収録! ワクワクと感動をいつでも思い起こせる大ボリュームの2枚組。

アニメ「エンドライド」オリジナル・サウンドトラック(24bit/48kHz)

地球で暮らす少年とエンドラの王子。2人の少年の出会いがもたらす運命とは――地球の裏側の世界<エンドラ>で描かれる冒険ファンタジー・アニメのオリジナル・サウンド・トラック。

PROFILE

砂守岳央

ネットでは「沙P(すなぴー)」と呼ばれることが多い。

1983年3月21日生まれ。吟遊詩人。私立武蔵高校卒。京都大学文学部卒。東京藝術大学音楽学部修士課程修了。東京芸大在籍中に「沙P」名義でニコニコ動画への投稿をはじめる。以後次世代クリエーターとして多くのアーティストや声優のCDへの楽曲提供、劇伴の作曲、ドラマCDのシナリオ、演出、ゲームの原案等を手がける。2013年12月には電撃文庫から作家として、フライングドッグレーベルからはアーティストとして本&CD同時デビュー。また、東映ビデオポットキャストナビゲーター等、MCにも定評がある。自分で何をやっているのかわからなくなってきたので近年、「歌わない吟遊詩人」を自称。

>>砂守岳央 Official HP



田中公平

東京芸術大学音楽学部作曲科卒業後、ビクター音楽産業に3年間勤務。その後、米国ボストンのバークリー音楽学院に留学。帰国後、本格的に作・編曲活動を始め現在に至る。

o

 
 

"Close Up"の最新アーカイヴ

オーラル、フレデリックに続く期待の新人! MASH A&Rグランプリ獲得のSaucy Dogが目指す大きな夢
[CLOSEUP]・2017年05月24日・オーラル、フレデリックに続く期待の新人! MASH A&Rグランプリ獲得のSaucy Dogが目指す大きな夢 これまでTHE ORAL CIGARETTESやフレデリックを輩出してきたオーディションMASH A&Rが再び新たな原石を発見した。大阪を中心に活動し、2016年度のMASH A&Rにてグランプリを獲得した3人組ロックバンド“Saucy Dog”。最大の特徴としてヴォーカル石原慎也の発する「言葉・メロディ・声」がある。その魅力を最大限に生かすバンド・アレンジにはSaucy Dogのバンドとしてのポテンシャルを感じずにはいられない! そんな彼ら初の全国流通作品となる、1stミニ・アルバム『カントリーロード』の配信がスタート。OTOTOYではアルバム購入者特典として、2017年6月23日までの期間限定でボーナス・トラック「カントリーロード(Cover)」の音源をプレゼントします! オーディションでは「負ける気はしなかった」と語る彼らの自信の根元、そして今後の活動で目指すべき大きな目標について語ってくれたインタヴューと共にお楽しみください。 Saucy Dog初の全国流通作品を配信中!Saucy Dog
by JJ
底辺は最高だー!ーーゆるめるモ!、新バンド従えた東京TSUTAYA O-EASTワンマンを独占ハイレゾ配信
[CLOSEUP]・2017年05月24日・底辺は最高だー!ーーゆるめるモ!、新バンド従えた東京TSUTAYA O-EASTワンマンを独占ハイレゾ配信 ニューウェイヴ・アイドル・グループ、ゆるめるモ! が、2017年3月26日にTSUTAYA O-EASTにて開催した東名阪ワンマン・ツアー〈孤独と逆襲 ~てえへんだ!底辺だ~ ツアー」〉の東京編をライヴ・レコーディング、OTOTOYにて独占ハイレゾ配信スタート。3月15日に発売されたシングル『孤独と逆襲EP』を携え、新バンドを従えて全公演生バンド編成で行ったタイトなツアーを生々しくパッケージ。当日のライヴレポートも掲載して当日を振り返る。6月にはミニ・アルバムのリリース、同作を携えた全国ツアー(ファイナルは赤坂BLITZ)も決まっているゆるめるモ! の熱い夏から目が離せない!! 新バンド従えた東京ワンマンの音源を独占ハイレゾ配信ゆるめるモ! / 孤独と逆襲〜てえへんだ! 底辺だ〜ツアー at TSUTAYA O-EAST(24bit/48kHz)'【Track List】1. idアイドル2. Hamidasumo!3. 不意打て!!4. 私の話、これでおしまい5. アントニオ6. 人間は少し不真面
「シャボン・タイムマシン」解体新書ーー制作者、SAWAとTomgggにより楽曲ができるまで全て語る
[CLOSEUP]・2017年05月23日・曲ができるまでの過程、全部明かします!!ーーSAWAとTomgggによる「シャボン・タイムマシン」解体新書 SAWAの新曲「シャボン・タイムマシン」が5月24日(水)よりOTOTOY独占でハイレゾ配信開始。同曲は、Hauptharmonieの結成1周年ワンマン・コンサートの限定シングルとしてSAWAが作曲・編曲し提供した「Searching,Afraid,Wandering,Acutes」のセルフカバーで、リアレンジのサウンド・プロデューサーとしてTomgggが参加。ドリーミーなキラキラワールドがSAWAの声と出会い、新たな楽曲として生まれ変わっている。5月27日に上野恩賜公園で行われるSAWA主催のイベント〈サワソニ25〉で本曲を初披露、会場限定シングルとしても発売する。本作のリリースに伴い、SAWAとTomgggの対談を敢行。「シャボン・タイムマシン」がどのように完成したか、実際のデモ音源とともに丸裸にする!! サウンド・プロデュースにTomgggを迎えたSAWAの新曲を先行ハイレゾ配信SAWA / シャボン・タイムマシン【配信形態】ALAC、FLAC、WAV(24bit/48kHz) / AAC 単
by 西澤 裕郎
6人で変えていくんだよーーエレクトリックリボン、新体制初シングルを1週間先行ハイレゾ配信
[CLOSEUP]・2017年05月22日・6人で変えていくんだよーーエレクトリックリボン、新体制初シングルを1週間先行ハイレゾ配信 yu、aoi、airiの新メンバー3人を迎え、6人体制で活動をスタートしたエレクトリックリボン。そんな彼女たちが5月30日にニュー・シングル『Twinkle in you』を箱レコォズよりリリースする。表題曲「Twinkle in you」、およびカップリングの「春色ドロップ」は、前作「アイライン」に引き続き、女の子のための女の子のレーベル「花とポップス」のあーたが作詞・作曲を担当。また、3曲目には現在のメンバー6人でレコーディングし直した「アイライン」の新バージョンを収録。「変えていくんだよ」と決意を歌う同シングルをOTOTOYでは1週間先行配信するとともに、6人へのインタヴューを掲載。新たなエレクトリックリボンをどこよりも早く感じてみてはいかがだろう。 箱レコォズよりリリースされる最新シングルを1週間先行配信エレクトリックリボン / Twinkle in you(24bit/48kHz)【配信形態】ALAC、FLAC、WAV / AAC 単曲 250円 / まとめ 1,000円【Track List】1. Twi
by 西澤 裕郎
新編成で送りだすYogee New Wavesの新たな“波”の響き
[CLOSEUP]・2017年05月18日・新編成で送りだすYogee New Wavesの2nd──やつらの新たな“波”をとらえろ 1st『PARAISO』で高い評価を受けたのち、メンバーの脱退や加入などを経て、ついにYogee New Wavesが2ndアルバム『WAVES』を完成させた。約2年半振りのフル・アルバムは、そう、とにかく2017年の夏、この国のインディ・ロックを象徴をアルバムのひとつになるだろう。これまでシングル・カットされてきた楽曲も含めて、全曲捨て曲なしの11曲が詰まったアルバムだ。OTOTOYでは本作をハイレゾ配信するとともに、アルバムまとめ買いで歌詞PDFが付属する。ということで、また記事では、Yogee New Wavesのことが好きすぎるOTOTOYスタッフ、23歳、鈴木雄希による熱血のロング・レヴューをお送りしよう。 アルバムまとめ買いで歌詞PDF付きYogee New Waves / WAVES(24bit/96kHz)'【Track List】01. Ride on Wave02. Fantasic Show03. World is Mine04. Dive Into the Honeytime05. Unders
by ?
内装や音響システムまでこだわり抜かれた神楽坂の新音楽スペース「神楽音(カグラネ)」「KGR(n)」オープン
[CLOSEUP]・2017年05月17日・2つの顔をもったミュージックスペースーー神楽坂に誕生した「神楽音(カグラネ) / KGR(n)」の全貌に迫る 自らの音楽活動のみならず、インディーズ・レーベル「kilk records」、ライヴハウス「ヒソミネ」、カフェ「bekkan」を立ち上げ、次々と新たなチャレンジを行っている森大地。昨年秋にAureoleを解散して新バンド「Temple of Kahn」を結成した彼が、時を同じくしてオープンさせるのが音楽スペース「神楽音」/「KGR(n)」だ。神楽坂という街、駅から徒歩1分という好アクセス、クオリティを追求した音響システム、洒落た内装と、既存のライヴハウスやクラブとは一線を画すこのライヴスペースは、“新たな音楽シーンを生み出したい”という強い意志を持った仲間たちによって誕生したようだ。今回、立上げに参画した4人ーー森大地、音響システムを担当し株式会社キルクと共同経営であるアソルハーモニクス株式会社代表・森堅一、「神楽音」/「KGR(n)」の店長を務める田中一臣、「KGR(n)」のブランディングを手掛けるmergrimの光森貴久(※ベルリン在住のためSkypeで参加)にお集まり頂き、妥協を一切にしなか
by 岡本 貴之
GANG PARADE、ソロ・インタヴューvol.1 アヤ・エイトプリンス&新連載「GANG PARADE ユイ・ガ・ドクソンのFueled by Ramen」スタート!!
[CLOSEUP]・2017年05月19日・GANG PARADE 連続インタヴュー、アヤ・エイトプリンス編「今までで1番のギャンパレを絶対に作る」 POPから改名し活動中の7人組アイドル・グループ、GANG PARADE。2017年3月28日より5泊6日にわたって開催されたBiS、BiSH、GANG PARADEの合同オーディションにはユメノユアとテラシマユウカが参加しグループとしての存在感を示した。しかし最終日に開催されたフリー・イベント〈WACK EXHiBiTiON〉にて、カミヤサキとBiSのアヤ・エイトプリンスの期間限定レンタルトレードが発表、現在アヤを入れた7人で活動をスタートさせている。そんな彼女たちに迫るべく、7回に渡り個人インタヴューを掲載する。第1回は、アヤ・エイトプリンス編。また、ユイ・ガ・ドクソンによる初連載「GANG PARADE ユイ・ガ・ドクソンのFueled by Ramen」がスタート!! ドクソンが真剣にラーメンを食レポをし、ミッションをクリアできないと即打ち切りに!? こちらも合わせて要チェックだ!! >>新連載!! GANG PARADE ユイ・ガ・ドクソンのFueled by Ramen vol.1 はこち
by 西澤 裕郎
エレクトロ〜R&Bを行き来する、この国のメロウなポップ・マエストロ
[CLOSEUP]・2017年05月10日・【独占ハイレゾ】ポスト・インディR&B時代の、この国のメロウなポップ・マエストロ、City Your City ベース・ミュージック〜インディR&Bのポップへの侵食は、海外のみならず、ここ日本にもさまざまなレベルで行われている。〈術ノ穴〉からアルバム『N/S』をリリースする、このCity Your Cityもそんな存在とも言えるだろう。TPSOUNDによるクールなエレクトロ・トラックと、メロウなk-overのヴォーカルが渾然一体となったソフトなポップ・サウンドを奏でる。その実力は、まずは話題となったデジタル・シングル「choice」「neon」「share」「shy」を含む全10曲を収録したアルバム『N/S』を聴いてたしかめていただきたい。OTOTOYでは本作を独占のハイレゾ配信を行うとともにインタヴューを行なった。 ハイレゾ版を独占配信City Your City / N/S(24bit/48kHz)'【Track List】01. choice02. insomnia03. shy04. night05. share06. □△○07. card 08. neon【配信形態 / 価格】''24bit/4
by ?
筆者について
西澤 裕郎 (西澤 裕郎)

1982 年生まれ。ファンジン『StoryWriter』編集長。http://storywriter-magazine.com/

同じ筆者による他の記事