音楽を楽しむために耳を守れ!!ーーライヴハウス25店でイヤー・プロテクター・ジャック!! 爆音座談会掲載

爆音が充満するライヴハウスで耳がキーンと疲れても我慢してはいませんか…? そんな人たちのために「なんでもやっちゃうライヴハウス」こと四谷アウトブレイクの店長、佐藤"boone"学が新たな試みを実施! 都内ライヴハウスを中心に25店舗でイヤー・プロテクター(耳栓)の販売を開始しました! 「ライヴハウスに来て耳栓しちゃうの…?」と疑問に思う人も多いかもしれません。し・か・し、裸状態の耳で大きな音を摂取し続けると聴力は低下していくばかり…。それを防ぐイヤー・プロテクターは高い遮音性がありつつも、音楽が自然に聴こえるのが特徴となっています。OTOTOYは実際にデスメタル・バンドの演奏協力を得て、イヤー・プロテクターの効果を体感する取材を敢行! ライヴハウスを楽しむために耳栓はどんな意味があるのか? ぜひ、考えるきっかけとしてお役立てください。


都内のライヴハウスを中心に25店舗の受付で販売!



【価格】
1,500円(税抜)

【取り扱い店舗】
両国SUNRIZE / 赤坂club TENJIKU / 渋谷CLUB CRAWL / 渋谷club乙-kinoto- / 渋谷ライヴハウススターラウンジ / 渋谷チェルシーホテル / 三軒茶屋HEAVEN'S DOOR / CLUB Que SHIMOKITAZAWA / 四谷LOTUS / 四谷OUTBREAK! / Shinjuku Live House Motion / ライヴハウス新宿URGA / 新宿JAM / 新宿Live Freak / 新宿Live House FNV / 新宿WildSideTökyo / 高円寺CLUB MISSION'S / 池袋LiveGarage Adm / 吉祥寺 WARP / Kichijoji Planet k / 立川BABEL -THE ROCK TOWER- / 新松戸sound bar FIREBIRD / Live Space EASYGOINGS / 天王寺Fireloop / 倉敷REDBOX


イヤー・プロテクターをつけて爆音ライヴを体験 & 座談会

ある日突然、四谷アウトブレイクの店長、佐藤"boone”学から電話がきた。「都内のライヴハウスを中心に耳栓を販売しようと思ってるんですよ!!」。クラウドファンディングで100万円を集めてライヴハウスのトイレを改装してしまうような人なので突然の連絡には驚かなかったものの、耳栓の販売というのには意表をつかれてしまった。だって、「ライヴハウスって生で音を楽しむ場なのに耳栓なんてしちゃっていいの?」と。しかしサンプルでもらった耳栓をつけてみると意外と快適、自分の耳を守るための手段の1つとして持っていてもいいのではという気持ちになっていった。

そこで、佐藤"boone”学とともに、この企画に積極的にのってくれているという耳栓代理店2社のスタッフ、アーティスト代表として打首獄門同好会の大澤敦史を迎え、「ライヴハウスで耳栓をするのってどうなの?」という座談会を行うことにした。もちろんせっかくやるなら四谷アウトブレイクらしい内容にしたい。ということで、座談会の後ろで実際にラウドなバンドに生演奏をしてもらいながら耳栓をして話してみることにした。けっして耳栓万歳!! というわけではなく、ひとつの選択肢として、ぜひ興味を持ってもらえたらうれしく思う。ライヴハウスをもっと自由で楽しい場所に!!

今回、爆音で演奏をしてくれたバンド、SUPER BEAST!!



デスメタル・バンドBLACK HOLEを経て、2002年より前身バンドが活動開始。

音源発売・全国ツアーを経てより攻撃的でストレートな怒りを表現するためGANZZ、VALANでバンド名をSUPERBEASTとし活動中。

SUPER BEAST



SUPERBEAST / Disgrace Others


☆みなさんもぜひ視聴しながらお読みください。

取材 & 文 : 西澤裕郎
ページ構成 : 玉澤香月
写真 : 大橋祐希

ライヴ慣れしていない若い子が「耳がキンキンする」と言って帰っていった

ーー佐藤さんがヒアリング・プロテクション(以下、耳栓)をライヴハウスに取り入れようと思ったきっかけって、どういうものだったんでしょう。

佐藤"boone”学(以下、佐藤) : 大きなきっかけは、ライヴ慣れしていない若い子が来たときに「耳がキンキンする」って話しながら帰っていったことなんです。ライヴハウスとしては、初めて来た人が「また来たい!!」と思ってくれないとダメじゃないですか。そこをなんとかしたいと思っていたときに、海外では耳栓を使う文化があることを知って。選択肢の一個として調べていたら日本に7種類くらいメーカーさんがあったので、片っ端からメールと電話をしたんです。それで返事をいただいたのが、この2社(EarPeace、THUNDERPLUGS)だったんです。


■佐藤"boone"学
ライヴハウス界の変化球「四谷アウトブレイク」店長。
トイレのクラウドファンディング、早朝ギグ、自家発電などユーモアあふれる話題をライヴハウスに振りまき続けている。

ーーそれでライヴハウスに置いてみようと。

佐藤 : うちのライヴハウスだけでやってもいいんですけど、耳栓の文化ってお客さんにもバンドマンにも根付いてないから、「選択肢のひとつとして受付にあってもいいんじゃないの?」ってことで、都内を中心にライヴハウスにお話させてもらって。12月からサンダー・プラグスさんの耳栓のパッケージを替えて、25店舗で販売しようという流れになったんです。

中屋深志(以下、中屋) : 佐藤さんからのメールでグッときたのは、ライヴハウスの場合だと演者さんがアンプのヴォリュームを調節するので音量の最低ラインが引けないというか、自然に全体のボリュームが大きくなってしまうからお客さんは音量の選択しようがない、だけどお客さんには「音量を選択する自由」がある はずだ、という部分になるほどと思ったんです。


■写真左
大澤敦史
男女混合スリー・ピース・バンド打首獄門同好会のVocal&Guitar

■写真中央
多良間孝紀
銀座十字屋 ディリゲント事業部 マーケティング部マネージャー
音楽の"タノシイ"と"オモシロイ"ものを求めて、日々奮闘中。
■写真右
中屋深志
銀座十字屋 ディリゲント事業部 営業部マネジャー
世界中の面白い音楽機材やソフトウェアを日本に持ってくる仕事が楽しくてたまらない。
最終的なブランド選定基準は「担当者ががいいヤツかどうか」。

佐藤 : この規模のライヴハウスだと、PAスピーカーからギター・アンプの音ってそこまで沢山出てる訳じゃないんです。バンドの中音に合わせてドラムの音量やヴォーカルを上げていくと、とにかく音がデカくなる傾向が強いんですよね。バンドもお客さんもライヴハウス慣れしていくうちに当たり前になっちゃうんですけど、初めて来た人たちは多分きついだろうなと思って、そこで音量を選べる自由があってもいいのかなと考えたんです。

ーー本日の座談会では唯一バンド・サイドとして打首獄門同好会の大澤さんがいらっしゃっていますけど、大澤さん自身は耳栓とか持っていたりするんですか?

大澤敦史(以下、大澤) : 僕は結構前から使っていて、意外とバンドマンにも使っている人は多いんですよ。ゴリッゴリの音出してるメタルの人も実は使ってたり、意外にもPAさんにまで使っている人がいたりするんです。あとは例えば、耳を塞いで声を出すと自分の声がよく聴こえるじゃないですか? その理屈で自分の声を聴くために耳栓してるヴォーカリストも結構いたりして。

ーーこの企画をやるにあたって周りのミュージシャンに話をしたら、意外と持っている人が多くてビックリしました。以前から使われているものだったんですね。

上田章裕(以下、上田) : これまでの耳栓って、栓をするイメージが強かったと思うんですけど、時代とともにファッション性が高くなったり、遮音性を高めつつ自然に音楽が聴こえるよう配慮したものが、ここ3、4年くらいで出てきたりして。そこからリブランディングの動きが出てきて、海外のレーベルであったりとか、フェスティバルでも採用されたりして、今までの耳栓のイメージとは変わってきたんです。


上田章裕
株式会社セレスティア代表。
アーティスト活動、イベント製作などを経て2012年よりEarPeaceの国内代理業務を行う。

ーーヨーロッパで火がついたきっかけって何があったんですか?

中屋 : フェス系だったりイビザだったりでクラブに人口が増えた時、環境や身体への関心が高い人、特にセレブ系の人たちの間から耳を守ろうって意見が出てきて率先して使い始めたんですよね。ヨーロッパのフェスだと、1人で何種類も持っているってことはよくありますね。

上田 : 恐らくEDMが盛り上がってきて、普段そんなに音楽は聴かない人がパーティに行って耳栓が出会ったときに化学変化が起こったんじゃないかと思います。

ーー日本では、そういう動きはなかったんでしょうか。

上田 : なかったんですよね。3年前に我々が販売を始めたときも理解してもらうのが大変でした。最近は、そこでのバリアはなくなってきている気がしますね。

中屋 : 特にクラブ・シーンではだいぶ広がりましたよね。今回、佐藤さんにお話を聞くまではライヴハウスではやったことがなかったんですけど、クラブでは、この2年でだいぶ広がりました。

「使っていいんだ!!」っていうのは、やっぱり重要ですよね

ーー実際、今日は目の前で演奏してもらって耳栓をして聴き比べをしてみましたけど、大澤さんとしてはどんな印象を持ちましたか。

大澤 : 一般的に薬局で売っている耳栓だとハイが削れすぎてモコモコした音に聴こえちゃうんですが、こういう音楽用のは総じてナチュラルに聴こえるように作られてるから、ちゃんと音質はそのまま音量が素直に下がってくれていいですよね。もともと僕はこういう耳栓の存在は知ってて「あり派」だったので、音がでかい会場の日は「耳栓とか持ってきた方がいいよ」ってツイートでオススメしてたこともあるんですよ。でもそうしたら「耳栓していいんですか?」って反応が多くて。要するに、耳栓をすることにリスナーが罪悪感を感じている。せっかく演奏してくれるんだから生で受け止めなきゃいけないって思ってくれているんですよ。

佐藤 : ライヴハウスの前のほうに行ったらスピーカーの前にあたっちゃったりするから、余計きついんですよね。それで難聴になっちゃったっていう方もいますからね。

中屋 : 酔っ払ってスピーカーの近くで寝ちゃって、起きたら何も耳が聴こえませんっていうケースが稀にあるんですよ。そういうのって30何時間以内に病院に行って、耳にステロイドの注射を打たないといけないくらい緊急性があるんですよ。そこまでしても、軽減されるっていうだけで治らないんですよ。

ーーもともと100聴こえる状態を、いかに大切に守るかってことなんですね。

多良間孝紀(以下、多良間) : そう。耳って弱っていくものなんです。子どものころって、モスキート音が聴こえるけど、成長すると聴こえなくなるじゃないですか。同じように、シンバルの音、ハットの音も聴こえなくなっていくんですよ。その聴こえなくなる加速度を下げた方がいいっていうのが、耳栓もあるよっていう提案に繋がっています。

中屋 : これはクラブ・シーンでの話なんですけど、一晩寝ても耳のキーンっていう音が鳴っているっていうことで、40代の先輩DJがイヤー・プロテクターを使い始めたことで、若い人も使い始めるっていうのがあって。

大澤 : 「使っていいんだ!!」っていうのは、やっぱり重要ですよね。ライヴハウスに置くことで、してもいいんだと思えるのは大きいと思います。

佐藤 : 今回、全部のライヴハウスに声かけることができていないんですけど、電話で話をしたら結構評判がよかったんですよね。サンプルを渡して使ってもらったら、いいじゃんっていう人がすごく多かったです。もちろん、うちの音は耳栓なくても大丈夫だからっていうことも何件か言われたりもしました。PAさんって職人さんなので、そういう意見もあって当然だと思っています。あくまで選択肢のひとつとしての提案なので。

ーー実際現物を見てみると、一般的に想像する耳栓の形というより、イヤホンの形状に近いですよね。それぞれのメーカーでどういう部分が特徴になるんでしょう。

上田 : 我々の場合は、装着していても違和感がないってところにこだわっていて。素材自体も低アレルギー性のシリコンを使ってるので、なるべく身体に対してアレルギーが出ないように作っています。あと色にもこだわっていて、海外ではブラウンのものと中間色とあります。要するに、肌が黒い方もいるので目立たないようにしている。おしゃれなパーティーで耳栓が飛び出ていたら、「ファッション的にどうなの?」となりますよね。特に女性の方で髪の長い場合、スキンカラーのものを入れて髪でちょっと隠せば耳栓をしているのはわからないですし、実際に聴こえるところ以外でも配慮しているというのが特徴としてはありますね。

ーー今回は3タイプ持ってきていただいているんですけど、聴こえ方でも違いがあるんですか。

上田 : 遮音のバランスというか、数値自体も違うんですけど、フィルターが脱着可能なのでひとつで二度美味しいというか。そんなに大きな音ではないけど生で聴くのがつらい時だったら普通のフィルターで充分ですし、長い時間大きな音で聴くのであれば、より遮音性の高い赤フィルターを使っていただいた方がいいですね。ライヴハウスに2時間いたら30分だけしていてもいいと思うし、場所によって右耳にするとか、後ろにいて必要ないなしなくてもいいと思います。我々としては、絶対に耳栓をして音楽を聴こうっていうことではなくて、選択肢として持っておけば、いざ必要な時に使える。それがすごく大事なことかなと思って、キーホルダー型のカラビナを付けて販売しています。映画を観ていたり、ファミレスで周りが煩い時とか、いろんなシチュエーションで使えるよう、忘れずに持ってるっていうのが大事だと思うんです。

ーー音楽プレイヤーで音楽を聴いていて音量を調整するように、状況によって音の調整ができるってことなんですね。サンダー・プラグさんはどういう部分を特徴としてるんでしょう?

中屋 : サンダー・プラグスに限らず耳栓全般で言うと、スポンジタイプの耳栓を第一世代として、第二世代はカナル型イヤホンのイヤー・チップの形をしたタイプで す。ただそれは耳を完全に密封するので、ものすごく耳に対してストレスを与えるんですね。それが耳疲れの原因になったりしていた。現在のものが第三世代になるんですけど、基本的にフィルターの穴形状と、素材で音色が決まるんですね。要は、微妙な音のチューニングみたいな感じで、穴の淵の形状をどうするかで全体の音質が変わります。サンダー・プラグスに関しては、基本的にノーマル版とプロ版の2モデルだけなんですけど、ロック、フェス、クラブ向けにチューニングした音色というのが特徴ですね。とはいえ、イヤホンを選ぶような感覚の違いで選んでもらえたらと思います。

ライヴハウスの思い出が、ちょっとでもいいものであってほしいんですよね

ーーまだ日本で普及していないなかで耳栓を取り扱っているというところには、ビジネス的な側面もあると思いますけど、意思を感じる部分も多いですね。

佐藤 : 今回思ったのは、耳を守る選択肢を増やそうという啓蒙活動をこの2社がすごくやられていて、そこに僕もすごく感激したってことなんです。これから先何十年もライヴハウスをやりたいじゃないですか。10年後に新しいユーザーがどれくらい増えるだろうってことを考えた時に、耳栓って選択肢はありだったんですよね。俺が一番イメージしているのは、友だちに連れてこられた人のことで、彼氏のバンドを観にライヴハウスに来ることって意外とあるんですよ。それって最強のチャンスなんです。その子が気に入ってくれたら、また友だちと来てくれる。ライヴハウスもうれしいし、バンドもうれしい、お客さんもうれしい、win-winなんですよ。そういう機会が結構あるのに、耳がキーンとするからって帰らせてしまうのはもったいない。もちろん僕もそれがライヴハウスの醍醐味だって10年前には思っていたんですよ。でも、もはやいまはそんなこと通用しない。これから来るであろう初めてのお客さんのために用意しなきゃいけないんですよ。そこのチャンスを逃したくなかった、ただそれだけなんですよね。

大澤 : 俺も実際にお客さんからそういう話を聴きますね。「音が大きくて、最後までいれませんでした」って。バンドが駆け出しの頃って、5、6バンドは出るので、全部で4時間くらいやるわけですよ。サーキットとかフェスだと一日中じゃないですか? デカい音に慣れている人じゃないと耐えられないんですよ。

大澤 : じゃあ音下げたらいいじゃんっていう意見もあると思うんですけど、それもそう単純な話じゃなくて、たとえばライヴで感じるノリって無意識に感じている空気の振動も含めてだと思うんですよ。足元から腰にくる振動のリズムに潜在的に乗っているところもあるというか。それにはデカい音は必要なんですよね。ただ、別に耳がきつかったら無理にガマンする必要はない(笑)。そういうときに耳栓をしてみると、意外とありだなってことに気づくんですよ。耳栓なんかしたら音聴こえないじゃんって思うかもしれないけど、そういうわけではないし。

ーーたしかに高校生の頃ライヴハウスに行って、耳がキーンってなって音が聴こえなくなった経験はあります。こういう仕事していると慣れてわからなくなっちゃいますもんね。初めて来る人の気持ちをもっと考えないといけない。

佐藤 : そういう人たちが来てくれないとライヴハウスは終わってしまうので。

ーー佐藤さんは、ライヴハウスに対する危機感がかなり強いですよね。

佐藤 : 10年後もライヴハウスがあってほしいじゃないですか。世代が上の方になってくると、またライヴハウスに戻ってくるんですよ。その時に、ライヴハウスの思い出が、ちょっとでもいいものであってほしいんですよね。「キンキンしてたな…」っていうのはイヤだなって。

大澤 : 佐藤さんが言っていたみたいに、今のライヴハウスって大人が元気だと思います。40代くらいのライヴハウス・デヴューが10~20年前に比べてダントツに多い。仕事だけじゃなくて、生活に潤いをみたいな時代の流れもあって、ライヴハウスに興味を持ってる大人が最近多いような気がします。そういう人達が、立ちっぱなしだと疲れるとか爆音が厳しいとか感じていたら、そういう要素をひとつひとつ除いてあげることで、チャンスは増えるかもしれないですよね。

佐藤 : そのひとつとして耳栓が受付にあってもいいと思うんです。今度、3月3日が耳の日なので、耳栓イベントをやりたいねってことも話していて。今から来年にかけて耳栓を浸透させていきたいなと思っています。

中屋 : ヨーロッパに広まってることを考えると、来年のフェス・シーズンくらいには日本でも相当ドカンといくはずなんですよね。フェスとかでブースを出してチラシ配りをしていても、2年前と比較するとお客さんの受け入れ方が全然違うんですよ。体験したことがないっていう人たちが多いので、実際につけてみることで変わっていくと思います。

上田 : さっき、音楽プレイヤーのヴォリュームと同じように調整できるってことを仰ったじゃないですか。自分でコントロールできるっていうのがいいと思うんですよ。特にコントロールできないシチュエーションで、コントロールできるっていうのは。いまが耳栓第三世代だとしたら、第四世代はスマホとかを経由して、自分の好きなミキシングができるイヤー・プラグが出てくる可能性もありますよね。そんな感じでどんどん発展していくのかなって気はしています。

うるさいなんて言ったら失礼だからって。

ーープレイヤーの人にとっても耳を守るためには、持っていて損はないですよね。

佐藤 : 対バンのやつらには言っているんですけど、自分のライヴ本番前に客席で音を聴いていたりするじゃないですか。その時にデカい音で聴いていると、モニターの返しがリハと違って聴こえたりするんですよ。それって耳が疲れて、耳が死んでいるだけなんですよ。だから出番直前まで耳栓を使って、出番前に外すっていうやり方がいいのかなって。バンドマンも重宝すると思うんですよね。

ーー耳は疲れるものってあんまり感覚がなかったですけど、大きい音を聴いていると、聴こえなくなっていることもあるんですね。

中屋 : 体力と一緒で、耳の疲れっていうのは歳をとればとるほど疲れるまでが早いし、回復するまでに時間がかかる。バンドさんは年齢を重ねるにつれてつけ始める方が多いですからね。メタリカのラーズ・ウルリッヒなんで2、30年くらい前からずっと言い続けてますからね。耳守れ、ヘッドホンでも大きなヴォリュームで聴くなって、あの音楽をやりながら言い続けている(笑)。

佐藤 : 長くやろうと思ったらこそですよね。

ーー耳の日にイベントはどんなことをしようと企んでいるんですか?

佐藤 : ちょっと話しているのは、何店舗かで同時にライヴをやろうってことで、耳栓を試せるコーナーがあってもいいし、最強にうるさいバンドを集めて耳栓しないと無理みたいに遊んでもいいし、そういう風に楽しめたらと考えています。

上田 : その日、友達を連れてきて耳栓を渡して一緒に聴いてほしいですね(笑)。

ーー好きな子を誘うきっかけにしてもいいですね、耳栓をプレゼントして一緒に聴きにいこうよって(笑)。

佐藤 : 「お前耳栓したことある? ちょっとしてみろよー」みたいなね(笑)。

小山田浩(以下、小山田) : 僕は音楽レーベルをやっているんですけど、海外の方で親から耳栓をしっかり作ってから楽器をやりなさいって言われたって話があって。その発想がカルチャーショックというか。耳に対しての教育というか、耳に対するケアの必要があるんだなと思ったんです。紫外線が強かったら日焼け止めを塗るじゃないですか? 音がすごいところにいるのに、耳は裸の状態っていうのはおかしいと感じる人がいないのは危険かなって。そういうことはすごく感じますね。必要だから、こういうアイテムが出てくると思うので、日焼け止めみたいに何も言わずとも自然とみんながつけるようになるのが一番のゴールなのかなと思います。

小山田浩
Tugboat Records Inc代表。ライセンス契約を交わしている、海外レーベル・アーティストのCD制作、リリース、PR全般を行う。またイベント企画も手掛ける。株式会社セレスティアと共にEarPeaceの国内PRなどを手掛けている。

大澤 : そこには、さっきも言った話ですけど、耳を塞ぐのは失礼かもしれないっていう礼儀正しさが壁になっちゃっているのかもしれないですね。耳を守るなんて音楽に対して失礼だからって、耳がつらくてもガマンする日本人の生真面目さというか(笑)。うるさいなんて言ったら失礼だからって言ってくれる気持ちはありがたいんですけどね。

ーーそこがもうちょっとカジュアルになればいいですね。

中屋 : サンダープラグスって、オランダ発なんですけど、アムステルダムのクラブを中心にオランダ国内で200何十箇所の入り口に専用のガチャガチャ販売機が設置されているんですよ。酔っ払ったりしてなくしても気軽に買える。入り口にガチャガチャがあっても誰も不思議に思わないくらいオランダ国内では広まっているので、これを機会に試してみてもらえるといいですね。

※演奏中に座談会を収録をしたわけではございません。ただし、朗らかに会話をしている風に写るほど、心地よく演奏が聴こえるよう耳栓が機能しておりました。ご了承ください。

気になった方は、ぜひ下記25店舗で購入して試してみよう!!


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【価格】
1500円(税抜)

【取り扱い店舗】
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唯一のミュージシャン枠で参加バンド、打首獄門同好会もチェック!!


大澤敦史所属バンド、打首獄門同好会



【Profile】
2004年結成の男性Gt/Voと女性リズム隊という珍しい編成のスリー ピースバンド。
7弦Gtと5弦Baによる轟音サウンドに、妙に生活感溢れるユルい歌 詞を乗せた独得のスタイルから「生活密着型ラウドロック」という新ジャンルを確立し、老若男女幅広い層の心をつかむ。
昨年、結成10周年を記念して行われた赤坂BLITZでワンマンライヴでは、満員御礼の大成功を 収めた。
2015 年にはOGA NAMAHAGE ROCK FESTIVAL、RISING SUN ROCK FESTIVALといった夏フェスへの出演。
全国各地の大型サーキットイベントにて、毎会場満員御礼の入場規制がかかるなど、結成11年目にして、ますます人気急上昇中。
11月18日にはミニアルバム「まだまだ新米」をリリース。
このミニアルバムのリリースツアーファイナルとして、来年2月20日にはバンド史上最大規模となるZepp Tokyoでのワンマンライヴを発表!
まさかの『米づくり』プロジェクトも無事収穫を終え、今やバンドのライヴに欠かせない存在となったVJ(パワポVJ)を「野外の太陽光の下でも!」と奮起し、なんと1.3m×1.0mのLEDパネルディスプレイをメンバーが自作し全国各地 の夏フェスへ持参するなど、ミュージシャンの域を超えた活動も魅力の一つ。
色んな意味で、いま最も目が離せないバンドである。

Official HP

「まだまだ新米」リリース・ツアー・ファイナル 打首獄門同好会ワンマン・ライヴ
2016年2月20日(土)@Zepp Tokyo
開場 17:00 / 開演 18:00
前売 3,780円(D代別)
チケット一般
12/19(土)10:00開始(各プレイガイド)

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[CLOSEUP]・2016年09月21日・Predawn、音作りの"文法"、その新境地とはいかに──2ndフル・アルバム『Absence』ハイレゾ配信 溢れ出る才能と音楽への探求を丁寧に綴じ込んだ1stフル・アルバム『A Golden Wheel』から3年半、Predawnが待望の2ndフル・アルバム『Absence』をリリースした。収録楽曲にはライヴでの人気曲 「Universal Mind」を始め、正式な作品としては初めての日本語曲「霞草」など、音源化を待ち望まれていた9曲を収録。初めてアルバム制作にゲスト・ミュージシャンを迎え、より奥行きのある音像を目指したという今作。24bit/44.1kHzのハイレゾ音源は、そのささやかながら匂い立つような歌声と繊細ながら豊かなアレンジ、全編を通して縫い込まれたPredawnの文学を驚くほどダイレクトに、鮮やかに、感じてもらえるだろう。秋の夜長に最適の1枚を、是非。 Predawn、3年半の沈黙を破り待望のフル・アルバム、ハイレゾ配信!Predawn / Absence'【Track List】01. Skipping Ticks02. Black & White03. Universal Mind04
いまっぽい〈黒さ〉で都会を描く――新生bonobosが表現した東京という街
[CLOSEUP]・2016年09月21日・いまっぽい〈黒さ〉で都会を描く――新生bonobosが表現した東京という街 2011年の『Ultra』では管楽器やストリングスを大胆に取り入れ、続く2014年『Hyper Folk』ではさらにエレクトロニックな要素も取り込み壮大な表現を見せたbonobos。7枚目のオリジナル・アルバム『23区』は、それらの表現を引き継いだ… というよりは、過去作を咀嚼した上で新たな方向性をメンバー同士で探り合った結果作られた、バンド感の強い一枚だ。演奏面では、ファンキーでソウルフルな表現がぐっと増え、作品を通して開放的な空気が流れている。〈黒い〉表現が特徴的ではあるが、アーシーというより都会的。風通しがよくて軽やか、これまで以上に洗練されており、かつ折衷的なアルバムと言っていい。本作をOTOTOYでは、それぞれ音源形式に合わせてマスタリングされたというDSD、そしてPCM 24bit/48kHzにてハイレゾ配信を開始する。結成して間もない時期より共に活動してきたドラマーの辻凡人が脱退し、オリジナル・メンバー2人に。さらにその後3人の新メンバーを追加し、5人体制での再スタートという大きなメンバーチェンジは、彼らがアウトプット
筆者について
西澤 裕郎 (西澤 裕郎)

1982 年生まれ。ファンジン『StoryWriter』編集長。http://storywriter-magazine.com/

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