24hrs, DJ JAM 『24hrs in JAPAN』
かつて日本の米軍基地内で育ち、現在はアトランタとLAの2拠点で活動するUSの人気ラッパー24hrsがYENTOWNのプロデューサーDJ JAMと制作した10曲収録のアルバム。まさにUSと日本の架け橋となるような作品ですが、ここでも4曲のジャージー・ドリル・トラックが採用されています。24hrsのR&B的なトップラインが印象的な「Barely」、彼の実弟であるMadein TYO、PETZ、Showyらによるマイクリレー曲「T.O.K.Y.O.」など佳曲が並ぶなか、特に注聴なのが24hrs直々に客演指名したというLEX参加の「Cry in Dubai」。US産ジャージー・ドリルとはまたひと味違ったドリーミーなサウンドが耳を引きます。
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18stop 『4n Celemony』
国内ラップシーンにおいて早い段階でジャージー・ドリルを取り入れたアーティストのひとりとして、2022年から音源発表をスタートし、現在までに多くのEP、アルバムをリリースしている大阪出身のヤングガン、18stopの名前が挙がるでしょう。昨年末に発表した盟友Yellowboiとの共作『Yellow Ninja Trap』収録の「NOOSAKA SNOW」、「Hurdle」でジャージーをチョイスして以降、今年3月になって発表したアルバム『2nd Step』のラストに収録された「Nagai」、前作『Yellow Ninja Trap 2』での「Beat skater」、最新作における「Work Work」など、折に触れて多様なアプローチでこのスタイルに挑んでおり、リリックに関してもそのどれもが詩情を感じさせる出来。新時代の到来を感じさせます。
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Hijvc Kid 『HIJVC KID Ⅱ』
LABEL : INVADA / LAKESHORE
ではお隣の国、韓国での状況はどうでしょう。2021年から作品発表を続ける韓国のラッパーHijvc Kidの最新作では多くのジャージー・ドリル・トラックを聴くことができます。アルバム冒頭の「No More B*tch」ではご存知「The Pink Panther Theme」を大胆にサンプリングし、続く「Really in the Street」もハングルのフローが小気味よいパーカッシブなジャージー・ドリル。白眉は50 Cent「P.I.M.P.」をドリル化、フックを倍速で刻む変型ドリル「Smash!」でしょう。本作以外にもHijvc Kidが客演で参加した、こちらもコリアン・ベースのラッパーToruによる「Lotte Shopping」もラテン色の強いジャージー・ドリルになっているのでぜひリサーチを。そして中華圏にもジャージー・ドリル楽曲は散見されており、ここでは多くワードを割きませんが、興味があるようでしたら包夜冰郎の「洗巴巴」や、法老と小精灵による「健将」という曲なども検索して聴いてみていただければと思います。