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INTERVIEW : アイカ・ザ・スパイ(豆柴の大群)
取材の日、アイカ・ザ・スパイは悩んでいる最中だった。3年の活動のなかで、はじめてぶつかった〈MUST CHANGE PROJECT〉という厳しいプロジェクトや、メンバーの脱退。それらを経験して、彼女は成長することを選び、必死に変わろうともがいている。そのプレッシャーは想像するよりはるかに大きなものに違いない。しかし、彼女はきっといまの状況から這い上がり、豆粒たちに輝く未来を見せてくれるはず。いまの6人の豆柴の大群を見ていると、不思議とそんな予感がしてくるのだ。
インタヴュー&文 : 西田健
写真 : 大橋祐希
1年かけて成長するんじゃなくて、もっと早くから変わる必要がある
──まず、〈MUST CHANGE PROJECT〉について、最初に聞かされたときの気持ちを教えてください。
※〈MUST CHANGE PROJECT〉とは
12月7日にリリースされた『MUST CHANGE』の各メンバーそれぞれのCD売上枚数、そして"WE MUST CHANGE TOUR"での成長度合いを加味し、優勝メンバーはソロ・デビューが決定。一方で、CD売上枚数とツアーでの成長が見込めなかったメンバーは、新メンバー合宿オーディションへ参加するという企画。オーディションの様子次第では、既存メンバーでも、新メンバーと入れ替えで豆柴の大群を去る可能性も伝えられていた。
アイカ・ザ・スパイ(以下、アイカ) : 豆柴はこれまでWACK色の強いインパクトがあるプロジェクトをあんまりやってこなかったんですよ。だから今回の企画を聞いたときは、豆柴もやっぱりWACKなんだなと思いました。いつかこういうハードな企画が来るんじゃないかと覚悟してはいたけど、伝えられたとき初めは心配もありました。
──“MUST CHANGE”の歌詞を渡されたときの気持ちはどうでしたか?
アイカ : 最初から最後まで、いまの自分たちの曲だなって。渡辺さんが豆柴に対してこういう歌詞を書くぐらい危ない状況だったんだなって改めて感じましたし、このままじゃいけないなって本当に思いました。
──新メンバーオーディション合宿に行く前はどんな気持ちでしたか?
アイカ : 合宿に行ったら、豆柴からいなくなる可能性もあったんですけど、そういうリスクを負ってでも変わりたいと思っていました。だから豆柴を変えたい、豆柴を成長させたい、今後の豆柴のためにも自分も変わらなきゃいけない、そういう気持ちで合宿に行きました。
──今回の新メンバーオーディション合宿「豆柴の大群なりの合宿」に参加してみた感想はいかがでしたか?
アイカ : 毎日脱落して、朝の救済措置で復活して、というのを繰り返すのが本当に精神的に辛かったです。なにが正解なのかすごく考えたんですけど、あのときは自分の気持ちがわからなくなってしまって。私は、最終日の朝の救済措置のスクワットで脱落してしまったとき、「私はもう豆柴じゃなくなるんだな」と思いました。視聴者さんはもちろん、渡辺さんとクロちゃんとスタッフさんのおかげで、いまも豆柴でいられてるんですけど、かなり複雑な気持ちでした。
──「豆柴の大群なりの合宿」はこれまでのWACKの合宿と違ってバラエティーっぽい動きも多かったじゃないですか。精神的にもきつい状況のなかで、そういう種目をやり続けることはどうでしたか?
アイカ : 合宿のときは、どんなことでも全力でやるしかなくて。でも、自分だけが全力でやっても同じチームの子がダメになってしまったらいけないと思っていました。チームで活動するということにおいても、今回の合宿ではいろんなことを学びました。
──実際に、ほかの候補生の方を見て思うことはありましたか?
アイカ : 候補生はみんな、必死になってこの合宿に向き合っていたし、それぐらい豆柴に入りたいっていう気持ちがないとダメなんだなって、候補生をみて、そういう必死さとか気持ちの部分の大切さを改めて感じさせられました。
──最終的に「脱落者はなし」という結果になりましたが、現メンバーには1年間の猶予が与えられ、その期間で変化が見られなかった場合は脱退となることも伝えられました。この猶予についてはどう感じていますか?
アイカ : 1年という猶予をいただけて、渡辺さんには感謝しています。でも1年かけて成長するんじゃなくて、もっと早くから変わる必要があると思います。ちょっとでも気を緩めたらあっという間に1年経ってしまって、脱退になってしまう。だから、みんなと頑張りたいです。
──ある意味、この1年間はずっとオーディションみたいな感じになるわけですよね。
アイカ : そうなんです。でも、感謝を忘れないとかそういうことは当たり前なんですけど、自分が悪いと思う部分を直したり、パフォーマンスや表現もグループとしてもっといい方向に変化していって、この1年を大切にしていきたいです。