帰ってきた『D.A.N.の新譜放談』第5回 : ひさびさ開催新譜放談、今回は2017前半をゆるっと放談
ということでひさびさになってしまいましたが、あーだこーだ新譜を聴きながらしゃべるD.A.N.の、音楽しゃべり場な連載『D.A.N.の新譜放談』が帰ってきました! 飛ぶ鳥を落とす勢いの彼ら、2017年には新作『Tempest』をリリース、さらには最近では東名阪のワンマン・ツアーも、即完のリキッドルーム公演で幕を閉じたばかりの彼ら。間髪入れずに、夏は各種フェス、そしてOGRE YOU ASSHOLEとのスプリット・ツアー(6月24日より一般チケット販売 )も9月に開催決定。ということですが、今回はだーっと間が空いてしまい、もはや不定期連載感が強いですが、今回もシレーッと帰ってきました。今後もゆるーっと続く予定なので、みなさんお付き合いください。さて、今夏もフェスにひっぱりだこのD.A.N.の3人はさて、どの新譜にピンときたんでしょうか!
すでにロングセラーな『Tempest』ハイレゾ配信中
D.A.N. / TEMPEST(24bit/48kHz)
【Track List】
01. SSWB
02. Shadows
03. Tempest
04. Tempest (Neutral edit)
05. SSWB (AOKI takamasa Remix)
歌詞カードPDF & デジタル・オンリーのボーナス・トラックとしてAOKI Takamasaの「SSWB」リミックスも収録
【配信形態 / 価格】
24bit/48kHz WAV / ALAC / FLAC / AAC
単曲 260円(税込) / アルバムまとめ購入 1,200円(税込)
2016年クラシックな1stをハイレゾ配信中
D.A.N. / D.A.N.
【Track List】
01. Zidane
02. Ghana
03. Native Dancer
04. Dive
05. Time Machine
06. Navy
07. Curtain
08. Pool
【配信形態 / 価格】
[左]24bit/88.2kHz WAV / ALAC / FLAC / AAC
単曲 251円(税込) / アルバム 1,800円(税込)
[右]16bit/44.1kHz WAV / ALAC / FLAC / AAC
単曲 200円(税込) / アルバム 1,500円(税込)
アルバムまとめ購入で歌詞ブックレットPDFが付属
前回までの連載
『D.A.N.の新譜放談』第4回はこちら
『D.A.N.の新譜放談』第3回はこちら
『D.A.N.の新譜放談』第2回はこちら
『D.A.N.の新譜放談』第1回はこちら
まずは2017年の頭からいってみましょう、ビョークとも共演のひとたち
Dirty Projectors「Death Spiral」再生
グライム、R&Bなどが入り混じったミュータントな1枚
Dirty Projectors / Dirty Projectors
【Track List】
01. Keep Your Name
02. Death Spiral
03. Up In Hudson
04. Work Together
05. Little Bubble
06. Winner Take Nothing
07. Ascent Through Clouds
08. Cool Your Heart
09. I See You
10. Little Bubble
解説 : 前作『スウィング・ロー・マゼラン』から4年、ポール・マッカートニー、カニエ・ウェスト、ソランジュ、ジョアンナ・ニューサムなど様々なアーティストのアレンジや作曲、プロデュースを通して音楽への熱意を取り戻し、新たなダーティー・プロジェクターズのサウンドを発見した。R&Bやベース、グライムなどを取り込んだ意欲作。
市川 : 今のブレイクやばいね。めっちゃかっこいい。
川上 : あ、これは好きです。
市川 : メロウでめっちゃいいですね、歌ってるし。
──今年の頭にでたダーティ・プロジェクターズの新譜ですね。
川上 : あ、そうだ。みんな良いって言ってた。確かに最高。
櫻木 : 歌のイメージがガラッと変わったなって思います。
──ちょっとこれはグライムっぽいけど、今度はR&Bっぽい感じの。同じアルバムから別の曲も。
7Dirty Projectors「Up In Hundson」再生
市川 : あ、これ聴くとジェイムス・ブレイクとかの影響デカいなと思います。
──でも全然関係ない、よくわかんない要素もいっぱい入ってる感じもするよね。
市川 : 曲によって結構違う。
櫻木 : 雑多だよね、すごく。良い意味でごちゃごちゃな世界観。
市川 : ちょっと懐かしい感じもある。
──これさっき聴いたようなグライムみたいな曲あったりとか。
市川 : 可愛い(笑)。
川上 : 遊び心が良いですね。
櫻木 : The Booksっぽいおちゃらけ感があるなと思ってたんですよね。
──いまやこういう線引きって、どうかと思うけど、いもいわゆるほんちゃんのヒップホップ、R&Bの人じゃない感じのね。
桜木 : そう、いい意味でふざけてる感じというか。そのさじ加減ってなかなか難しいと思うんですよね。
川上 : サンプリング感が良いですね。
市川 : この歌めっちゃ良いな。
──彼らの曲のどの辺が1番気になりますか?
川上 : この曲はサンプリング感覚で止めたり切ったりしてるのが面白い。自分なりに落とし込んでますよね。
市川 : 濃すぎず、雑多につまみ食いしまくって形になったっていう感じが良いですね。ゴリゴリしてなくて。
櫻木 : ビートはものすごいシンプルで、ウワモノのアンサンブルがリズムを作ってる感じ。
市川 : そういう部分がちょっとブックスと近いのかな。
──なるほど。じゃあ次のアーティストに行ってみましょうか。これはもうみんなすでに聴いてるんじゃないかな?
Thundercat「Show You The Way(feat.Michel McDonald & Kenny Loggins)」再生
LAジャズ〜R&Bにおける最重要ベーシスト
Thundercat / Drunk
【Track List】
01. Rabbot Ho
02. Captain Stupido
03. Uh Uh
04. Bus In These Streets
05. A Fan's Mail (Tron Song Suite II)
06. Lava Lamp
07. Jethro
08. Day & Night
09. Show You The Way (feat. Micheal McDonald & Kenny Loggins)
10. Walk On By (feat. Kendrick Lamar) 他全24曲収録
解説 : ファレル・ウィリアムス、ケンドリック・ラマー、ウィズ・カリファ、マック・ミラー、カマシ・ワシントン、フライローなどが客演。LAの現在ジャズ・シーンから、現在のモダンR&Bシーンまでも貫く、グルーヴの要となるベーシストによるメロウなR&Bアルバム。
川上 : まだちゃんと聴けてないや。
市川 : サンダーキャット、このアルバムから曲がすごく良くなったと思うんですよね、ソングライターとしての質がすごく上がった印象。
──市川先生、同じベーシストとしてどうですか?
市川 : 彼はベーシストでもあるけど、その枠組みからはもう出てるんじゃないかなという感じがします。ベースも案外そんなに派手なことはやってないし、曲はいわゆるグッド・ミュージックが多くて。その中にちょっと現代の〈ブレインフィーダー〉っぽさが入ってたいりとか。この曲とか、なんか懐かしいですよね。
──むしろね。テルくんはどうですか?
川上 : 普通に良いな〜と思います(笑)。 スムースで気持ちよくて、悪いところがない。
──じゃあジャズとかメロウ系をもう1曲行きましょうか。そのあとまたおもしろテンションのものを持って来ます。
Jeff Parker「Executive Life」再生
トータスのギタリスト、J・ディラ・ビート、そしてジャズ
Jeff Parker / The New Breed
【Track List】
01. Executive Life
02. Para Ha Tay
03. Here Comes Ezra
04. Visions
05. Jrifted
06. How Fun It Is To Year Whip
07. Get Dressed
08. Clich
09. Logan Hardware Remix
解説 : 2016年は7年振りのアルバム『The Catastrophist』を発表したトータスの名ギタリストによる2016年発表の名盤の誉れ高きソロ・アルバム。現代ジャズ・シーンとJ・ディラ的な例のグルーヴとの邂逅が垣間見れる。
川上 : 海外って、こういうルーズな録りができる人多いんですよね。どういう部屋で録ってるのか想像できるんですよ。
──ルームでの鳴りも含めてという意味でね。これはジェフ・パーカーっていうトータスのギタリストの曲ですね。今度ソロデビューします。
川上 : お、このあたり良いですね〜!
櫻木 : これは一癖ある。
市川 : 面白いですね、ギターとユニゾンしてる。
櫻木 : 昼下がりに聴きたいな。
──録音がいい。これは音の良さとアレンジが耳に残るという感じですか?
川上 : 合間合間のギミック、例えばドラムとかの。それが気になりますね。
──うんうん。やってる人はほぼジャズの人たちなので。
櫻木 : この曲とか、展開によって突き放されたり、引き戻されたりするのが絶妙。
──なるほど。コミュニケーション的な要素があるってこと?
櫻木 : そう、だから聴き応えがあるなと。
ブラジル新世代、TONO
──じゃあ次。最近ブラジルが面白いので行ってみましょう。
TONO「Tu Ca,Tu La」再生
ブラジル新世代のおもしろさはここに凝縮
TONO / Aquario 【Track List】
01. Murmurios
02. Sonho Com Som
03. Como Ves
04. Tu Ca, Tu La
05. Chora Coracao
06. Leve
07. Do Futuro (Dom)
08. UFO
09. Pistas De Luz
10. Da Bahia 他全11曲収録
解説 : ジルベルト・ジルも参加! 紅一点、ソロ作も素晴らしアナ・クラウヂア・ロメリーノはじめ、ベン・ジル(ジルベルト・ジルの実息)、ハファエル・ホーシャ、ブルーノ・ヂ・ルーロ、エドゥアルド・マンゾの5人によるリオのエクスペリメンタル・ポップ~ポスト・ロック・バンド、トノ。2013年の名作が復刻
川上 : わー! やーばい!(笑)
市川 : はじまりから癖がある。真面目にやれよっていう(笑)。
川上 : トーキングヘッズっぽい。
市川 : へ〜! これブラジルなんだ。
川上 : あ、いいね。
櫻木 : ブラジルやばい(笑)。 ブラジル人の声が聞こえてきそうな雰囲気(笑)。各々の音のレンジがめっちゃ狭いから音も立体的に聴こえるんじゃないかな? そこが逆に面白いというかツボだよね。
市川 : スカスカだな〜。
川上 : あ、女性ヴォーカル出て来た。こういう雰囲気だったら絶対いますよね。
櫻木 : スリッツの影響とかもあったりしますかね?
──あ〜、なるほど。これはTONOというブラジルの新世代バンドです。これをプロデュースしてるのはアート・リンゼイ。メンバーはMPB世代のジュニアも参加してますね。
市川 : テンションがブラジルですよね。そういう楽しい陽気な雰囲気がありつつも、確かにノーウェイブの陰湿な尖った感じもある。
──この曲もTONOなんですが、メロウさがブラジルっぽいですよね。
TONO「UFO」再生
市川 : アートはブラジルで暮らしてましたもんね。
川上 : あれ? 突然ファナ・モリーナ感来たね(笑)。 ファナ・モリーナとディアフーフを感じる(笑)
──確かにそれは言い得て妙だね。これがブラジルの新世代でした。じゃあ、アート・リンゼイの新譜も出たので、このまま聴いてみましょうか。
TONO「ILHA DOS PRAZERES」再生
13年ぶりの帰還
ARTO LINDSAY / Cuidado Madame 【Track List】
01. GRAIN BY GRAIN
02. EACH TO EACH
03. ILHA DOS PRAZERES
04. TANGLES
05. DECK
06. VAO QUEIMAR OU BOTANDO PRA DANCAR
07. SEU PAI
08. ARTO VS ARTO
09. UNCROSSED
10. UNPAIR 他全12曲収録
解説 : NYとリオで録音され、裏テーマには「ブラジルの民間信仰カンドンブレの音楽とアメリカのゴスペルの融合」。そのテーマ通り、遠くに見えるアフロビートの痙攣と、どこかR&B的なメロウネスがいびつに絡まりながら疾走する、アヴァン・ポップの現象。
市川 : これ買いました。めっちゃよかった。これで初めてちゃんとアート・リンゼイのソロ聴いたんです。
櫻木 : めちゃめちゃセクシーなんだよね。
市川 : それでそのあとのも同時に何枚か買ったんですけど、普通に歌がいいですよね。あとリズムのアプローチが面白い。
──いわゆるブラック・ミュージックとも違うし。
市川 : そうなんです。でも、ちょっとアフリカっぽさもあって、ニューヨークのちょっと冷たい感じもありつつ。
櫻木 : 手数がすごく多いのにこんなにスムーズなのもなかなか絶妙ですよね。
あの人のひさびさの新作も
──じゃあ次の曲はアート・リンゼイともコラボをしたことのある、あの人で。電子音響系にしてみようかな。
坂本龍一「solari」再生
こちらは8年ぶりの新作
坂本龍一 / async 【Track List】
01. andata
02. disintegration
03. solari
04. ZURE
05. walker
06. stakra
07. ubi
08. fullmoon
09. asyn
10. tri 他全12曲収録
解説 : 8年ぶりの新作アルバムとしてリリースされるや、OTOTOYでも一気にチャートを駆け上がった坂本龍一の『async』。往年のファンはもちろんのこと、現在のアンダーグラウンドな電子音響のファンまで、広く聴かれるべき刺激的な作品となっている。
坂本龍一の本アルバムに関するインタヴュー・ページはこちら
──これは坂本龍一、8年ぶりの新譜です。
櫻木 : へ〜! いつも思うんですけど、これ日本人はあんまりピンと来ないけど海外でウケそうじゃないですか? カッコいいです……
坂本龍一「walker」再生
市川 : 『レヴェナント』思い出しちゃうな。聴いてるとストーリーや情景が浮かぶから、サウンド・トラックみたいなんだよね。
川上 : あ、これカッコいい。
──イヤホンとかで聴くと本当に音がいいです。
市川 : これいいですね。
櫻木 : なんとなくまたこういうアンビエント、優しめなサウンドがポツポツ出てきましたよね。疲れない感じというか。
──確かに流行ってきてる気がする。
川上 : 超良い。
櫻木 : これめっちゃ計算されてるんだろうなぁ。
市川 : サントラでもサウンドウェーブのデザインがすごく緻密ですよね。
──じゃあ次はシンセ系聴いてみましょうか。
Nathan Fake「DEGREENESSLESS」再生
ホールデンに見出された異才が老舗〈NINJA〉から
Nathan Fake / Providence 【Track List】
01. feelings 1
02. PROVIDENCE
03. HoursDaysMonthsSeasons
04. DEGREELESSNESS (feat. Prurient)
05. The Equator & I
06. unen
07. SmallCityLights
08. Radio Spiritworld
09. CONNECTIVITY
10. RVK (feat. Raphaelle) 他全12曲収録
解説 : ジェームス・ホールデンに見出され、プログレッシヴ・ハウスからミニマル・テクノまでを飲み込んだ2000年代の大ヒット曲「The Sky Was Pink」。10年以上の時をへて、シンセ・サウンドがさらなる過激に進化したネイサン・フェイクの名門〈NINJA TUNE〉移籍1作目のアルバム。
市川 : シンセの音がいい...。
櫻木 : 良いですね。
──これはネイサン・フェイクって人の新譜です。もともとエレクトロニカ系の人で、一度プログレッシヴ・ハウス周辺を経由して、いまはこういうモードに戻ってきたという。
川上 :かっこいい。
市川 : 音の感じが、Boards of Canadaみたいな系統?
──ローファイなんだけどカラフルっていう感じですかね。
川上 :ディレイの感じがすごいな。
市川 : ローファイというと最初アンディ・ストットっぽさも感じたかも。リヴァーブの鳴りが。
──確かにそういう感じあるね。結構ベテランなんですが、久々に作品を出したんです。
市川 : ちょうどいいですよね、踊れるけど優しい感じ。
──次はポストArcaと呼ばれている人を聴いてみますか。南アフリカです。近いうちに来日もしますね
Chino Amobi「MALMO」再生
南ア、いや未来からきたミュータントな電子音
Chino Amobi/Airport Music For Black Folk 【Track List】
01. LONDON
02. LONDON II
03. MALMO
04. MILAN
05. WARSZAWA
06. BERLIN
07. ROTTERDAM
08. ROMA
解説 : 電子音の未来はアフリカから。ポスト・アルカ、ポスト・ワンオートリックス・ポイント・ネヴァーなどと言われる南アフリカから登場したチーノ・アモービ。主宰レーベル〈NON〉もいまや要チェックのレーベルです!
7月1日に渋谷〈WWW Lounge〉にて来日予定
櫻木 : お〜(笑)。
──言ってみると遊園地みたいだよね(笑)。
櫻木 : Arcaとかも聴いてて思うんですけど、100年後とか200年後に宇宙人が作ったポップ・ミュージックとして流行ってそう(笑)。
──あはは(笑)。 未来の音楽ね。これはChino Amobiという人です。
市川 : 僕、これめっちゃ好きです。瞑想してる感じが。
──最近こういうアフリカからも出てきてて面白いんですよね。
櫻木 : 音の差が良いですね、質感が全部バラバラ。
市川 : 歌の質感といい、歌の裏で鳴ってるからなのか今の10の音とかが本来ならもっと生々しいインダストリアルっぽく聴こえるはずなのに、そういう風には鳴ってない。そういうのが面白い。
櫻木 : 結局ポップ・ミュージックっていうよりサウンド・アートっぽい。だからライブ会場じゃなくてインスタレーションとして魅せる方がしっくりくるというか。
Geotic「Actually Smiling」再生
〈アンチコン〉のビートメイカーによる柔らかなテクノ
Chino Amobi/Airport Music For Black Folk 【Track List】
01. Sunspell
02. Actually Smiling
03. Nav
04. Billionth Remnant
05. Laura Corporeal
06. Vaulted Ceiling, Painted Sky
07. Perish Song
08. Valiance
解説 : Aが誇る稀代のビートメイカーBathsによるアンビエント・ミュージック によりフォーカスしたプロジェクト=Geotic(ジオティック) 。名門〈Ghostly Internatinal〉からリリースしたやわらかなテクノ・アルバム。
川上 : あ、気持ちいい〜。聴いたことある感じ。
櫻木 : リゾート地来たみたいな。
市川 : すんごい懐かしい(笑)。
──これはBathsの別名義でGeoticというプロジェクトです。
川上 : ああ、っていうか、ジャケやばい。
──そう、四畳半で死んでるみたいな(笑)。全編こういう緩さで、天気がいい時にぴったりな感じ。
櫻木 : エレクトロニカですね。
市川 : 全然悪い意味じゃなく、聴いてて恥ずかしくなっちゃう(笑)。 ムズキュン(笑)。結構素直な感じ。カラフルなというか。
──日本は結構こういう音を好む感ありますよね。
イギリスのベース・カルチャー
じゃあベース系行ってみましょうか。
Sherwood & Pinch「Itchy Face」再生
UKベース・カルチャーの真髄ここにあり
Sherwood & Pinch/Man Vs. Sofa 【Track List】
01. Roll Call
02. Itchy Face
03. Midnight Mindset
04. Lies (feat. Lee Scratch Perry)
05. Man Vs. Sofa
06. Charger
07. Merry Christmas Mr Lawrence
08. Juggling Act
09. Retribution
解説 : エイドリアン・シャーウッドと、ブリストル・ベース・カルチャーの若き旗手、ピンチによる2作目のコラボ作品。前作よりも、さらにタッグとしての親和性をまし、ベース・ミュージック〜ダブ、そしてエレクトロニック・ミュージックのカッティング・エッジを体現する。
一同:(笑)。
櫻木 : イかれたドイツ人みたいな感じでヤバいね(笑)
川上 : このビートにそのジャケット(笑)。
櫻木 : めちゃめちゃシュールだな〜。
川上 : これクセになっちゃう。
櫻木 : 新しい。
──これはピンチとエイドリアン・シャーウッドの2作目ですね。
櫻木 : ピンチとシャーウッドってこの間来日してましたよね。
市川 : さっきダイゴも言ってたけど、ほんとシュールだね。すごくシュール。
櫻木 : ね、ベースとか野性爆弾でしょ。
一同爆笑
──エレクトロ・ベース界の野生爆弾(笑)。
櫻木 : そういう感じ(笑)。 音楽を芸人で例え始めるという(笑)。
──いいですねえ(笑)。
櫻木 : え、このベースヤバいでしょ(笑)。
市川 : すごいシュール。キックがすごい。これもここまで八分で徹底してキック入れられると速いんだか遅いんだかわからなくなりますよね。
──そうそう。
櫻木 : カプサイシン的な、いきなりじわーっと上がってくる。
川上 : ボディブローみたいな。
櫻木 : 簡単に汗かける感じ。
市川 : 分かんなくなってくるから。
櫻木 : それが良いよね。
市川 : ここの部分もあんまり速いって感じない、感覚がマヒしてくるのかな。笑えるよね、逆に。
櫻木 : ギャグ・センスすごいあると思う。結構大事だと思うんですよ、ギャグ・センス。
──アルバムタイトル『Man vs. Sofa』ですからね。人間対ソファ(笑)。
川上 : マジでヤバいね(笑)。
Coldcut & On-U Sound「Vitals (feat. Roots Manuva)」再生
UKヒップホップ&ダブの巨星どうしの邂逅
Coldcut & On-U Sound/Outside The Echo Chamber 【Track List】
01. Vitals (feat. Roots Manuva)
02. Metro
03. Everyday Another Sanction (feat. Chezidek)
04. Lies (feat. Lee Scratch Perry)
05. Make Up Your Mind (feat. Ce’Cile & Toddla T)
06. Aztec Riddim
07. Kajra Mohobbat
08. Divide and Rule (feat. Lee ‘Scratch’ Perry, Junior Reid and Elan)
09. Robbery (feat. Rholin X)
10. Livid Hip Hop 他全17曲収録
解説 : エイドリアン・シャーウッド率いるUKレゲエ&ダブの殿堂〈On-U Sound〉、UKヒップホップ〜DJカルチャーのイノヴェイター、Coldcutによるコラボ・アルバム。ヒップホップ、グライム、ベース・ミュージック、レゲエなどなど重量級のビーツが鳴り響く。後半には前半曲のダブ・ヴァージョンも。
櫻木 : あ〜カッコいい最高。王道って感じ。こういうのをカーステレオで聴くカップルが日本はもっと増えたらいいと思う。
──だはは(笑)。これはColdcutとOn-U Soundでラップはルーツ・マヌーヴァです。
市川 : このフックの部分は往年のR&Bっぽさがあるけど、でもワルい感じもある。
──じゃあ、次もぜひ。トリップポップおじさんとして、選曲させていただきます。
Gonjasufi「Mandela Effect」再生
UKヒップホップ&ダブの巨星どうしの邂逅
Gonjasufi/Mandela Effect 【Track List】
01. (x) (Intro)
02. Show (Beth Gibbons/Rustin Man cover)
03. Your Maker (Daddy G Remix)
04. Afrikan Spaceship (Shabazz Palaces Rework)
05. Maniac Depressant (Perera Elsewhere Remix)
06. When I Die (IMD Remix)
07. (y) (interlude)
08. The Conspiracy (Santiro Romeri Remix)
09. Your Maker (Anna Wise Remaker)
10. Afrikan Spaceship (Ras G Ghettoscifi Remix) 他全16曲収録
解説 : ゴンジャスフィが2016年にリリースしたセルフ・プロデュース・アルバム『Callus』を、マッシヴ・アタックのダディー・G、ラス・G、キング・ブリットなどがリミックス。トニー・アレンとゴンジャスフィのコラボ楽曲も収録
櫻木 : 音がサスペンスだね〜。
川上 : 不安になる。
市川 : デヴィッド・リンチっぽい。
櫻木 : ホラー感あるしね、サスペンス・ホラー。あ〜、カッコいい。
市川 : ビートがキャッチー。
──これはゴンジャスフィっていうボーカルでDaddy Gがリミックスを担当してます。
川上 : 映画のオープニングっぽい。
櫻木 : あ、ちょっとゴシックな感じありますね。
市川 : カッコいい(笑)。
櫻木 : この間僕らが出した「Tempest」もそうなんですけど、僕がハーフでとれるのとダブルでとれるのが好きでそれを取り入れてるんですよね。これもそう、どっちでもイケる。
──ドラムでとるとジャストで、ベースでとるとハーフになると。
櫻木 : そうそう。去年のEquiknoxxもそんな感じだった。
──それはレゲエのグルーヴの醍醐味だよね〜。ダブステップとかジャングルとかこの手の音にもその遺伝子が残っているというか。
最後はチルアウトな……。
──じゃあそろそろ最後の曲です。緩めに行こうかな。
Gabby&Lopez「SUN & THE WHEELS」再生
極上チルアウトなギター・デュオ
Gabby&Lopez/SWEET THING 【Track List】
01. SWEET THING
02. SUN & THE WHEELS
03. HAZE OF THE SUNFLOWER
04. ACROSS THE RIVER
05. DROPED BLUE
06. STORM
解説 : 森俊二(Natural Calamity)と石井マサユキ(TICA)による気持ち良すぎるチルアウトなギター・インスト・デュオ。KIRINJIの楠均(dr)、LITTLE CREATURESの鈴木正人(b)、中島ノブユキ(p)が参加。
川上 : これまた音がいいですね。
市川 : キックの音いいね。
川上 : あらららら、音がいい(笑)。
──これは日本人で、Gabby&Lopezというアーティスト。
櫻木 : これ今日1番好き!めっちゃカッコいい! ずっと聴いてられる。
川上 : すごい、これ日本人なんだ。
市川 : 確かに音に日本人らしいスタイリッシュさがあるかも。スマートというか。
──なるほどね。
市川 : ルーズというよりは綺麗にその場にいて、シャキッとしてる。
──という久々の新譜放談でしたが、どうでしたか? なんとなーくの今回はワールドっぽくまとめてみました。
櫻木 : 僕最後のGabby&Lopezが1番好きですね。
川上 : うん、よかった。Dirty ProjectorsとTONOもよかったね。
櫻木 : Gabby&Lopezはやっぱりこれはスタイリッシュだけど体格とか生い立ちが日本人っぽいよね。身体にマッチした音が出てると思うんですよ。
──シャーウッドとピンチとか体格すごいからね(笑)。仁也くんはどうでした?
市川 : 僕はChimo Amobiがよかったかな。あとは普通に僕はアート・リンゼイ大好きです。
取材 : 河村祐介
構成 : 稲田真央子
6月25日(日)2つのラジオに出演
NHK-FM ライブビートに出演
6月25日(日)22時30分〜23時30分
NHK-FMでNHK放送センターふれあいホールで収録されたライヴを放送。
番組詳細はコチラ http://www4.nhk.or.jp/livebeat/x/2017-06-25/07/69688/4819757/
・NHK-FM、各地の周波数はコチラ
http://www.nhk.or.jp/radio/info/frequency.html?ch=fm
・NHK-FMはリアルタイムのみ、アプリ、らじる★らじるでも視聴可能
http://www.nhk.or.jp/radio/info/app.html
細野晴臣「Daisy Holiday!」にゲスト出演
6月25日(日)25時00分〜25時30分(6月25日午前1時00分〜1時30分)
DJ : 細野晴臣
詳細はコチラ
http://www.interfm.co.jp/holiday/
・周波数:東京 89.7MHz(横浜 76.5MHz)
・その他地域では、リアルタイム、または1週間限定でradiko.jpのサイト、アプリからタイムフリーで過去番組として視聴可能。
http://radiko.jp
OGRE YOU ASSHOLE × D.A.N. スプリット・ツアー
OGRE YOU ASSHOLE × D.A.N.
Split Tour『Optimo』
チケット一般発売:6月24日(土)
■名古屋■
2017年9月14日(木)@名古屋CLUB QUATTRO
開場:18:00 / 開演:19:00
料金:ALL STANDING ¥4,000(1ドリンク別)
チケットぴあ 0570-02-9999 t.pia.jp Pコード:
ローソンチケット 0570-084-003 l-tike.com Lコード:
イープラス eplus.jp
INFO:JAILHOUSE 052-936-6041
■大阪■
2017年9月15日(金)@大阪/梅田CLUB QUATTRO
開場:18:00 / 開演:19:00
料金:ALL STANDING ¥4,000(1ドリンク別)
チケットぴあ 0570-02-9999 t.pia.jp Pコード:
ローソンチケット 0570-084-003 l-tike.com Lコード:
イープラス eplus.jp
INFO:GREENS 06-6882-1224
■東京
2017年9月22日(金)@渋谷CLUB QUATTRO
開場:18:00 / 開演:19:00
料金:ALL STANDING ¥4,000(1ドリンク別)
チケットぴあ 0570-02-9999 t.pia.jp Pコード:
ローソンチケット 0570-084-003 l-tike.com Lコード:
イープラス eplus.jp
INFO:HOT STUFF PROMOTION 03-5720-9999
LIVE SCHEDULE
7月8日(土)@CORONA FESTIVAL'17
7月9日(日)@OUR FAVARITE THINGS'17
7月13日(木)@代官山UNIT
8月3日(木)@恵比寿LIQUIDROOM w : toe
8月6日(日)@HOT FIELD'17
8月12日(日)@RISING SUN ROCK FES'17
8月18日(金)@SONICMANIA'17
PROFILE
D.A.N. profile
2014年8月に、櫻木大悟(Gt,Vo,Syn)、市川仁也(Ba)、川上輝(Dr)の3人で活動開始。様々なアーティストの音楽に対する姿勢や洗練さ れたサウンドを吸収しようと邁進し、 いつの時代でも聴ける、ジャパニーズ・ミニマル・メロウをクラブサウンドで追求したニュージェネレーション。2014年9月に自主制作の音源である、CDと手製のZINEを組み合わせた『D.A.N. ZINE』を発売し100枚限定で既に完売。2015年7月にデビューe.p『EP』を7月8日にリリースし、7月にはFUJI ROCK FESTIVAL ‘15《Rookie A Go Go》に出演。 9月30日に配信限定で新曲『POOL』を発表。2016年4月20日には待望の1sアルバム『D.A.N.』をリリースし、CDショップ大賞2017ノミネート作品に選出される。7月には2年連続でFUJI ROCK FESTIVAL’16の出演を果たす。
D.A.N.アーティスト・ページ