ShinSight Trioのトラック・メイカー、Shin-Skiによるソロ・プロジェクト、ALMA DE STELLA(アルマ・デ・ステラ)が、1stアルバム『Zenith Sky』を完成させた。飛び跳ねる電子音に悠久な風景を彷彿させる民族音が重なることで生まれる、不思議なポップ・ミュージック。95年に渡米し、本場のヒップホップ、ハウス、テクノ等のダンス・ミュージックの洗礼を受けたことから音楽制作を始めたというShin-Ski。そこに、もともと持っている日本人としての感性をミックスさせることで、無国籍で普遍性を持ったALMA DE STELLAとしての音楽が完成したと言ってもいいだろう。OTOTOYでは、アプリ上で1週間のフル試聴を行なってきたが、さらに1週間先行でのハイレゾ配信をスタート。高音質ならではの音色で、脳内から通じる風景への旅を楽しんでほしい。
新作をHQDで高音質配信スタート
ALMA DE STELLA / ZENITH SKY
【配信価格】
HQD(24bit/48kHzのwav) 単曲 300円 / まとめ価格 1,800円
mp3 単曲 250円 / まとめ価格 1,500円
1. Planet Promenade / 2. Skyjumper / 3. Ozone Surfer / 4. Peaceful Void / 5. Photon Swan / 6. Aero Stop / 7. 7 Drops of Your Rain / 8. Ray of The Sun / 9. Celestial Timbre / 10. Dream Flight of A Niece / 11. Air Trap / 12. Zenith Sky
サイケデリックではなくドリーミー、ヘヴィーよりもポップ
DE DE MOUSEが切り開いた、この国のある種のエレクトロニカ、という言い方が正しいかどうかはともかく、このアルマ・デ・ステラも、やはりなにかこの国のそうした音楽の多くのものと通じるようなものを確実に持っていると言えるだろう。それをひとつ言葉として示すならば、サイケデリックではなく、ドリーミーといった感覚か、ヘヴィーよりもポップに。そのイノセント世界観が示すな広がり方には、難解に痙攣するドラムや複雑なレイヤーではなく、やはりストレートなビート感覚とはっきりと示される色彩がよく似合う。まさに本作もそうした感覚が溢れている。それは計らずも、その資料にあるように、キラキラと輝くヴォコーダー・ヴォイスとメロディ、シンプルな飾りのないビート感は、#Seapunkと同様の質感を感じることもできる部分があるのはたしかだ。
アルマ・デ・ステラは、ヒップホップ・ユニット、ShinSight Trioのトラック・メイカー、Shin-Skiによるソロ・プロジェクトだが、こちらは打って変わって、ポップなエレクトロを貴重にそのサウンドを展開し、これまでに数枚のシングルをリリースしているが本作がファースト・アルバムとなる。ジャケット・デザインは「大友克洋GAENGA展」メイン・ヴィジュアルや「ルミネ×エヴァンゲリオン」アート・デレクションなどを手がけた河村康輔。実験性の未踏の宇宙に飛び出すのではなく、キラキラとしたディスプレイに写る空を歩く様にシンセで優雅に戯れながら飛んでいく様を描くのだ。そういう音楽があってもいいじゃないか。そう言わんばかりに彼は描いている。(text by 河村祐介)
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Profile
ALMA DE STELLA
中学時代、プリンスに衝撃を受け、音楽活動を開始。95年に渡米。本場のヒップホップ、ハウス、テクノ等のダンス・ミュージックの洗礼を受け、音楽制作を始め、近年ヒップホップ・フィールドのみに止まらない懐の深さと卓越した音楽センスを披露してきたShin-Ski(ShinSight Trio / designed people)による別名義プロジェクト。多種多様なダンス・ミュージックから民族音楽、クラシックに至るまで様々なジャンルを聴きあさって来た結果弾き出される音楽はジャンルの壁を超えて "まるで宇宙から地球を眺めている"ような壮大で摩訶不思議なサウンドスケープを描き出す。ジャンルを超越したオリジナル楽曲を創作する傍ら積極的にライヴ・パフォーマンスを展開、クラブアクトのみならずロック、ジャズ、ノイズ等様々なジャンルの音楽家とステージを共にしている。虹色に煌めきながら飛び跳ねる電子音と太古から変わらない風景を彷彿させる民族音が織りなすポップな楽曲は聴く人を "今ではないどこか" へと連れ出してくれる。日本人ならではの繊細さと、アメリカ仕込みの大胆さの絶妙なバランス感が魅力の希代のアーティスト。