KUNIYUKI TAKAHASHIのルーツにして、新たな側面をプレゼンする冒険的な新作──ハイレゾ独占配信

海外のハウス〜テクノ・シーンでも高い評価を受けるレーベル〈mule musiq〉。そのアーティスト・ラインナップは、現在でこそ海外シーンともシームレスなメンツが並ぶが、そのその設立当初から本レーベルを象徴するこの国のアーティストといえばこの人だろう。札幌のマエストロ、KUNIYUKI TAKAHASHI、その人だ。ジャズやソウルが豊かに溶け込んだディープ・ハウスを中心にしたこれまでの作品は、国内外で高い評価を受け続けている。そんな彼が、今回新作を発表するわけだが、そのサウンドはこれまでと趣向の違う質感を宿したものとなった。彼のルーツのひとつであるニューウェイヴやエレクトロニック・ボディ・ミュージック、インダストリアルといったサウンドを前面に出したプロジェクトとなっている。その名も「NEWWAVE PROJECT」。OTOTOYではこちらのハイレゾ独占配信をスタートする。サウンド・エンジニアとしての側面も持つ彼のそのサウンドの冒険をぜひともハイレゾで楽しんでいただきたい。

ハイレゾ独占配信

KUNIYUKI TAKAHASHI / NEWWAVE PROJECT(24bit/44.1kHz)

【Track List】
01. Steam
02. Cycle
03. Newwave Project #2
04. Blue Neon
05. Mind Madness
06. Opposite Meaning
07. Puzzle
08. Newwave Project #11
09. Newwave Project #9
10. Body Signal
11. Machine Signal
12. Newwave Project #7

【配信形態 / 価格】
24bit/44.1kHz WAV / ALAC / FLAC / AAC
アルバムまとめ購入のみ 2,268円(税込)

INTERVIEW : Kuniyuki Takahashi

世界的にも高い評価を受ける札幌のエレクトロニック・ミュージック・マエストロ、クニユキ・タカハシ。本名名義のジャズやハウス、テクノなどが高次元かつ高濃度に結びついたサウンド、さらにはエレクトロニックなKOSS名義、そしてここ最近のモジュラー・シンセを用いたライヴも含めて、これまでもさまざまサウンド・カラーをその作品や活動などでも表現してきた。約4年ぶりとなる新作『NEWWAVE PROJECT』は、あらたに“クニユキ・タカハシ”名義で展開してきたサウンドのイメージを一新しつつ、サウンド・カラーの変化を経ても滲み出てしまう“クニユキ・タカハシの音”の固有の魅力を体現した作品でもある。

本作は、彼がここ十数年あまり、そのプラットフォームにしているmule musiqのレーベル・コンピ『Iʼm starting to feel ok』の10周年記念盤(2014年にリリース)に提供した「new wave project #2」に起因するのだという。それはそのままプロジェクト名が示しているように、1980年代のDAFなどのノイエ・ドイチェヴェレ(ジャーマン・ニューウェイヴ)やエレクトロニック・ボディ・ミュージックの影響を色濃く感じさせる質感を持っている。それはまた彼のサウンドのルーツではあるので当然と言えるが、やはりこれまで“クニユキ・タカハシの音”に慣れ親しんだものとしては、その“コールド”で“インダストリアル”な感覚に一瞬ドキっとしてしまう。そんな感覚を持っている。とはいえ、エッジーなディープなエレクトロニック・ミュージックのアトモスフィアや、パーカッションのグルーヴといった部分ではこれまでの共通の感覚も持ち得ていることは、それこそ“クニユキ・タカハシの音”に慣れ親しんだものであれば、すぐに理解することができるだろう。むしろ、もともとの彼が持っていた電子音への愛情が、そのままエッジーな形を伴った現れた、そんな作品とも言えるだろう。

文 & 取材 : 河村祐介
編集補助 : 阿部文香

自分のルーツに、そしてベースとなるようなエレクトロニック・ミュージック

──今回基本的にはいわゆるmule musiqのコンピに収録されていた「new wave project #2」から派生しているプロジェクトということなんですけど。アルバムとしては4年ぶりになりますよね。

クニユキ名義だと前作が2011年の『Feather World』というアルバムなんですね。

――いわゆるクニユキ名義のサウンドイメージ、勝手にこちらが描いているものではあるのですが、オーガニックなジャズ、あとディープ・ハウス的な展開であるとかをクニユキ名義からは想像するのですが、割と今回は『NEWWAVE PROJECT』というタイトルからして、ご自身のルーツでもあるインダストリアルだとか、エレクトロニックなサウンドにかなり特化したアルバムだと思うんですけど。こういった形のサウンドにしようと思ったきっかけっていうのは、何なんでしょうか。

そうですね。普段ライヴで演奏しているときってダンスが主なんですけど、その中でも自分のもともと80年代に聴いた音楽、あとは当時、兄とバンドをやっていた頃があって、当時はすごく、ジャーマン・エレクトロ・ミュージックとかに傾向していたんですね。現在のライヴを続けていながらも、家やスタジオに戻ってくるとそういう昔のもののテイストを、すごく懐かしく感じてしまって。すでに、前のアルバムを作っているときに、そういう感覚も実はあって。2011年の『Feather World』を出した時も1曲、アン・クラーク(Anne Clak)っていう女性のシンガーなんですけど。彼女自身もニューウェイヴ出身の方で、彼女に参加いただいたというのは、ニューウェイヴ、インダストリアル・ミュージックとかの要素を取り入れた時期と言えるかもしれません。

──今回はあえてガッチリと、ある種のコンセプトで1枚のアルバムのサウンドとして、固めた理由というのは何なんでしょうか。

今回の1番新しいアルバムにしても、すでにコンピで出した『new wave project #2』にしても、その名前を決めた時点で、クニユキ・タカハシっていう名義ではあっても、ニューウェイヴという名前のもとに、もっとアフロだったりオーガニックさっていうことより、自分のルーツに、そしてベースとなるようなエレクトロニック・ミュージックを表に出したプロジェクトができるかなっていうのがあったんですよ。さらに、このコンセプトについて〈mule musiq〉主宰の河崎さんと話したりして──そもそも河崎さんもニューウェイヴとかもすごく詳しくて。共通のキーワードとして、自分と河崎さんの間には話題のレベルとしてもニューウェイヴはずっとあって。そんな流れだとこういうアルバムを作るのが、自分のモチベーションとしてもちょうどいいと思って。この流れであれば心にあるものがちょうど作品として生まれるのかなと。こうした流れのなかで、あえて“ニューウェイヴ・プロジェクト”ということを頭において新しいアルバムを作ったという感じですね。

──なるほど。大きく曲作りの部分で、今までの作品と比べると違ったところってあったりするんですか。機材とかDAWとか。

ここ最近世界的にもヴィンテージのシンセやエフェクター、モジュラー・シンセもすごい人気ですよね。元々うちもシンセとかヴィンテージ気味のものが置いていて。1990年代末から2000年代にあたっては、ラップトップだけで音楽が作れるよ、手っ取り早くどこでも音楽が作れたってのが結構集中していた時期でもあると思うんですよ。

ただし、いまはそういう作りかたに関しては少し一息ついて、もっと昔の楽器を触るのも増えてきたという感じで。一時期手放したものをまた購入したりとか。そういうエフェクターとかも、当時はすごい高価でしたけど、前よりは安く手に入れられるものもあるので。そういうものも取り入れてみるとわかるのは、最終的に作り上げられた音楽の粒がはっきりしているだとか、音そのものの魅力が出てくるので。

収められているのは懐かしい音なんですけど、より新鮮に使えて

──モジュラー・シンセに関してはライヴで結構使われていますが、

うちにあるモジュラーシンセ──札幌で手作りで作られている方のものなんですけど──そういうモジュラー・シンセとか、古いローランドのシンセとか、エフェクターなんかも1980年代に購入した古いディレイとか。そういうものを使って作ったりもしましたね。あとはちょっと今までとすごく違うのが、自分のこだわりではないんですけど、これまでサンプル・ファイルとか、サンプリングしたものを元に音楽を作るって言うのをやめていたんですね。パーカッションとかフルートとか、生の楽器も自分であえて録音して構成して、音楽を作るようなやり方だったんですけど。サンプルを今回は使うようになったというか。

立ち返って1980年代の当時のものを考えたときに、サンプリングをすることって重要で。やっぱり自分の手元でそんなにクオリティの高い音って鳴らせない。なのでレコードだったり音のあるものからサンプリングして、よりそういうものに近づけたいという一心で作っていた時代ではあると思うんですよ。その当時、同時期にサンプリング・フリーみたいな作品、ライヴラリ寄りのものもいっぱい出ていて──レコードでも当時はライヴラリーものってありますよね。そういうものも昔あったコレクションから出してきて。そこに収められているのは懐かしい音なんですけど、結構使えるというかより新鮮に使えて。大きな違いとしてはサンプル・ファイル、サンプル・ヴォイスとかも作りましたね。

──なるほどなるほど。じゃあ具体的には、クニユキさんが音楽制作を始められた頃の感覚を今の感覚でさらにアップデートしたみたいな感じがちょっとあるんですかね。

そうですね。実際制作していて楽しかったのは、昔のことを思い出すことが結構多かったですね。上手くいかないけど、この方が面白いとか(笑)。そういうテイストが生まれてきたりだとか。緻密なことはできないのかもしれないですけど、機材とか音色からのグルーブとかは、より素直に出せたかな、と思っています。

──なるほど。じゃあ今回は作り方としてはDAWでいじくりまわすというよりも、割とライヴに近い感覚で録ったり、ってことが多かったんですかね。

そうですね……音色を作るとかに関しては、ハードウェア上というか、ディレイとかリバーブを使う場合はソフト内のプラグインではないものが多かったですね。実際にエフェクターを通したものを使っていました。それをDAWを使って編集したりもしてはいましたけど、基本的に8割方はシーケンサーを走らせてマルチでレコーディングをして録っていくというやり方の方が今回は多かったと思いますね。

──なるほど。じゃあいわゆる昔からの作り方というか、シーケンサーを走らせて、宅とヴィンテージのエフェクターとかで、ダブ・ミックスをするような感覚でミックスしていくというか。

そうですね。

当時の音にしかないトリッキーさ

──率直な感想なんですけど、僕今回の作品ですごく面白いと思ったのが、エレクトロニックな質感なんですが、遠くの方にアフロ・パーカッション的な感じはそれでも残っているというか。どこかエイドリアン・シャーウッドのやってるインダストリアルというか。インダストリアル~エレクトロニック・ボディなんだけど、どこかでレゲエやアフロ・ミュージックの感覚がふと入っているというか。

そうですよね。僕もまさにシャーウッドとかすごい好きで、往年の作品とかいっぱい聴いてました。当時のインダストリアル・ミュージックって色々な要素がすごく混ざっていたと思うんですよ。たとえばすごいアバンギャルドであっても、そういう人たちって内面をすごく音楽に表現したりだとか。でもわかりやすいものってわけでは決してないと思うんですけど。そういう要素の中に、民族音楽を取り入れた当時のインダストリアルって結構多かったんだと思うんですよ。それはダンス・ミュージックのアフロの要素とは違うんですけど。でも今回の『ニューウェーヴ・プロジェクト』に入っているリズムとか、自分の中ではすごいジャングル、密林という印象が強いんですよね。音楽ではあるんだけど、なんかよりワイルドな自然というか、躍動感というものが表現したくて。

──限られた機能を使うことによって、そこに立ち現れる音像を大事にするというのが、制作の中ではあったという感じですか。

そうですね。当時はこの音しかない、KORGはKORGの音、RolandはRolandの音しかないみたいな、そういう世界があったと思うんです。あとはあるリズムマシンみたいなものが生まれたことで、生まれ出たシーンとか音楽も当時はあったと思うんですけど。やっぱり80年代に使っていた音色とかライヴラリっていうのはレンジが広いわけでもなく、雰囲気もあって、それを足していくことによってすごく当時のバランスを思い出す。

だからわりと当時はモノラルの音色だったんだけど、今回もちょっとやりましたけど、あえてモノラルの音源を右と左で、ちょっとディレイで左だけずらしてあげて、ステレオ感を出すとか。当時はそういうのがすごくトリッキーで、普通にそれしか選べなかったと思うんですけど、今はいろんなことができる。プラグインで綺麗な音響とか、有名なホールのシミュレーションができますよっていうものもありますけど。もうあえて古いディレイ使って、ステレオ化にしようとか。そういう当時の音にしかないトリッキーさっていうのを、少し気を付けてやったりしました。

──クニユキさんはアーティストであると同時に、マスタリングなどサウンド・エンジニア的なところも含めて制作されていると思うんですが、今回、いまのような話も含めてエンジリアニング的なところで、全体として留意した点はありましたか。

そうですね。でも今回はエンジニアの部分というよりはやっぱり作曲、アレンジのの部分ですね。普段だったらリードに使えるよなって音だったり、ベースだよなって音を普通の考え方でなく、今思うと単にこの音「変だ」「変わってる」とかそういうところから選んで、曲を作っていることが多かったと思うんですよね。当時のそのサンプルの音源だったり、リズムもそうですけど、空間のバランスがあまり固まらずにそれぞれがちゃんと分離していて、面白く飛んだ音になるとか、そういうことを気を付けていた気がしますね。

たとえばですけど、今回のアルバムの中でも、「body signal」って曲があって。普段だとあまりやらない、BPM141ぐらいの曲なんですけど。BPM141で、普通「これは昔のポップスで使うリードの音だよな」というのでリズムを刻んだり。そういう変わった音色の選び方をしていくと、制作した曲に自分の意図していないようなユニークさが出てくるので。あえて頭の中にあるものを構築することではないところとか、常に実験ですね。そういうところが多かったと思います。

──今回の作品は音楽的な実験そのものの楽しさみたいなものがにじみ出ている感じがすごいして。割とそういった作り方に忠実に作った部分が多いということなんですか。いわゆる、音楽実験の愉しさみたいな。

そうですね。なんかこう、頭に描いているものを出すのであれば、自分の頭、能力にかかってきますけど、やっぱり「色々な機材とか色々な音色を掛け合わせていくとどうなるのかな」ということとか。あと機材のセットアップもそうですね。普段だったらリズムにはそんなにエフェクターかけないよってところに無理やりエフェクターかけたりだとか、あとは今はゲートのリバーブは使わないけど、80年代はゲートのリバーブがすごい使われた時代だったので、その感覚でやってみるとか。ひとまわり1990年代、2000年代、2010年代と色んな音楽を聴いた上で、当時のニュアンスをまた改めて考えたり。いままでの通過点を考えた上でのユニークさってのは、ひとつひとつ、「これがやっぱり面白い」みたいな実験っぽさを保っていたとは思います。

──もうちょっと大きい目で見て、かたやテクノとかの界隈でここ5、6年“インダストリアル”が復活している部分があるじゃないですか。そういうものに触発されたところはありますか。

特にないですね。でも僕の考えなんですけど、世の中って、これだけネットが常にお互いを共有しているので、どこから発生したのかわからないんですけど、全体がその雰囲気というか、いま皆の気になっている音楽とか、少しずつどこかで耳にはしていると思うんですよね。もちろん同時期に色々なリリースされている音楽を聴いていく上で、同じように1980年代を通ってきた人たちと、20歳くらい下の人たちのインダストリアル・ミュージックの聴き方の違いや同じところとかもすごく興味ありますけど。世界の音楽のテイストってすごいリンクしているところがあると思うんですよね。だからニューウェイヴがここ5年くらいみんなが気になっているっていうのもわからないでもないというか。逆に、僕にとっては「やっぱりみんなもそうなんだ」という風に思えたので、たぶん時代が求めている音楽エネルギーの一つなんじゃないかな、と思っています。

――なるほど。いわゆる完全に切り離すことはできないかもしれないけど、基本的には外からの影響というより内からの欲求でこういうスタイルになった、ということですよね。

そうですね。僕が札幌で、1980年代くらいの、ローカルのDJだったりだとか、当時僕がよく遊びに行っていたクラブとかでも、ボディ・ミュージックだったりとか、インダストリアルとかエレクトロとか、普通にテスト・デプトだとか、SPKだったりとか、きわどい音楽が普通にクラブの1日では流れていてそういうものに親しんでいて。そういう先輩たちが多かったので、やっぱり心にそういうものがあるんですよね。

その機材でしか出てこない独特な音楽の世界がある

──色々な音楽の驚きと同列に、今はクニユキさんのモードでこういう音が自分で作る上では面白いということで、今回こういうプロジェクトになったと。

そうですね。最近の楽器なんかもそうですけど、RolandのAIRAという機材を使い始めてから、当時のリバイバルのシンセも結構出てきているんですけど。実際本当によく作られていて、もっと手身近な機材から1980年代のテストが生まれるっていう環境になったのは大きいと思いますね。

──いわゆるAIRAのような、ガジェット機材みたいなものの面白さを久々に思い出させてくれたみたいな部分はあったりするんですか。

はい。実際に若い子たちが作っているものでも、たまにすごく面白い曲を聴くんですよ。ガジェットってまさに仰る通り、ガジェットから出てくる音ってそんな複雑なものじゃないんですけど、その機材でしか出てこない独特な音楽の世界があるんで。しばらくこのまま面白い感じでいってもらいたいなと、すごい思ってます。

──じゃあ結構そういった機材を触る楽しさっていうのがここに思い切り出ているということですよね。

そうですね。あとはさっきお伝えしましたけど、札幌でDOPE REALというアイソレーターを作っている僕の友人が作ったモジュラー・シンセなんかの音も、ところどころ入っています。

──世界にひとつかふたつしかないってやつですよね。

そうですね。現時点ではそうだと思いますけど。DOPE REALの友人の木村くんがこの先作るか作らないかは、木村くん次第だと思います(笑)。

──ちなみに、モジュラーシンセのライヴも最近やられているわけじゃないですか。モジュラーシンセの面白さも最近再発見されているという感じですかね。

そうですね。今まで実を言うと、モジュラーシンセを手に入れるきっかけがすごくなくて。一杯種類があるんです。本当に細かい、一つ一つのパーツであるので。しかもガレージメーカーの数を考えると、すごい沢山のモジュラーがあって。幸いにも札幌の友人がモジュラーシンセを作っているというのを聞いて、お邪魔したときに、これが自分にとっての一番のきっかけだと思って。木村くんが作られてるモジュラーも、モジュラーのことを知れば知るほどにすごくちゃんと考えられているので。正直驚きながらも、楽しみに没頭している最中ではあります。ライヴでもモジュラーを使ってどこまでできるか、色んな表現法を試行錯誤している段階ではありますね。

──そのあたりも含めて、今作はつねに耳に面白い音楽がずっと続いていたので、アルバム全体が刺激的でした。

そうですか。アルバムに入ってない曲も何曲もあるんですけど、そこから選んでいて。

──ちなみにクニユキさんにとって、ニューウェイヴとかインダストリアル、もしくはノイエ・ドイッチェベレとかで「この人」っていうのは誰でしょうか?

たとえばMute Recordsから出ていたブルース・ギルバートとか。僕もそういう風に言われますけど、ちょっと実験音楽ですね。その人の作品なんかは今聴いてもすごい面白いなって思う。ただ当時は素直に、D.A.F.だったりフロント242とか。ちょっとポップスになりますけど、ディペッシュ・モードもすごく好きだったので。かなりそっちのほうにいってた時期もあって。わかりやすくそういう音楽がすごい好きだった時期もありますけど。でも今はインダストリアルとかニューウェイヴの中でも、ブルース・ギルバートだったりとかハンティング・ロッジとか。ちょっと違うんですけど、ソビエト-フランスという人もすごい好きですね。

──なるほどなるほど。でも本当に、すごく新鮮なアルバムというか。とはいえ、一番最初に言ったようにクニユキさんの音響的、音楽的な面白さってずっとあったと思うので、そこもすごくちゃんとあって。

ありがとうございます。

──音が本当に面白いというのが、すごく作っている楽しさが伝わってきて、聴いてて楽しいアルバムだなと思って。

そうですよね。ただ単に自分の好きなものだけで作ってしまうと、多分すごいアバンギャルドでノイズになってたと思うんですよね。当時はやっぱり1980年代、1970年代後半ぐらいから、ロンドンだったりとかドイツだったりとか、色々なところで同時発生していたジャンルだと思うんですよね。その中でもドイツはドイツ特有のニューウェイヴというか。シンセがベースラインを走りながらドラムを走ってるけど、なぜかラテンのリズムが入っているとか。すごいポップスっぽかったりとか、いろんな要素が混ざっていた時期なので。なんかのニューウェイヴって言葉を使うことを考えると、そういうユニークさだったりとか、あまり型にはまらないで楽しく音楽を作る。出来たものからそういう風な感情が生まれればいいな、っていうのはありますね。

RECOMMEND

V.A. / romantic standard part. 1(24bit/44.1kHz)

〈mule musiq〉のOTOTOY限定ハイレゾ・コンピ、その1はダンサブルなハウス〜テクノ・サイド。KUNIYUKI TAKAHASHIがコンピ用マスタリング。

V.A. / romantic standard part. 2(24bit/44.1kHz)

〈mule musiq〉のOTOTOY限定ハイレゾ・コンピ、その2はチルアウトなアンビエント〜現代音楽サイドから厳選。KUNIYUKI TAKAHASHIがコンピ用マスタリング。

Petre Inspirescu / Vin Ploile(24bit/44.1kHz)

脱帽。まさにエレクトロニック・ミュージックの次なる次元に踏み込んだ、ルーマニアン・ミニマルの騎手による作品。リカルド・ヴィラロボスとためをはるサイケデリック万華鏡感は唯一無二。

GONNO / Remember the life is beautiful(24bit/44.1kHz)

最近ではYOUR SONG IS GOODのリミックスも手がけた日本人トラックメイカー、GONNOのアルバム。パワフルでいて繊細な音作りは、そのDJとともに海外でも高い人気を誇る。

mouse on the keys / the flowers of romance(24bit/44.1kHz)

国内最高峰ポストロック・バンドとも称される、mouse on the keysがまさかの〈mule musiq〉から、6年ぶりの2ndアルバム。
【あわせてコチラの特集記事も】本作に関するmouse on the keysの特集ページ前編はコチラ!'
【あわせてコチラの特集記事も】本作に関するmouse on the keysの特集ページ後編はコチラ!

PROFILE

Kuniyuki Takahashi

札幌を拠点に活動するKuniyuki Takahashiこと高橋クニユキ。彼の音楽は、国境を問わず常に独特の世界観を持ち、世界各国のプロデューサー、DJから高い評価を得ている。Joe Claussell主宰[Spiritual Life]傘下の[Natural Resource]から自身のホームタウンであり、札幌の名クラブをトリビュートした曲「Precious Hall」をリリース、4Heroの2000Blackのコンピ参加、Ananda Projectの名曲「Cascade of Colour」のリミックス・リリースなどジャンルレスな音楽形態を持ちながら、日々新しい音楽の形をクリエイトしている。

Kuniyuki Takahashi オフィシャルHP

Kuniyuki Takahashi オフィシャルFacebook

o

 
 

インタヴュー

『Lo-Fiドリームポップアイドル』SAKA-SAMAの「いま」に迫る──初期メンバー、寿々木ここね単独インタヴュー
・2018年02月20日・『Lo-Fiドリームポップアイドル』SAKA-SAMAの「いま」に迫る──初期メンバー、寿々木ここね単独インタヴュー ドリーム・ポップ、パンク、ブレイクコア、カントリーなど様々なジャンルの楽曲を、現代的なアイドル・ポップとして再構築した、親しみやすいサウンドで人気を集める“Lo-Fiドリームポップアイドル”SAKA-SAMA。2月27日にリリースされる彼女たちの『夢のはてまでも』は、ポニーのヒサミツ提供曲であるカントリー・ソング「ネズミの生活」をはじめ、詩人・小笠原鳥類による詩の朗読「夢のはてまでも」、ライヴの定番曲であるデジタル・ガレージ曲「パーティ・パーティ」など、さまざまな要素を取り込んだ作品に。まさにさまざまなジャンルを自由に横断した今作を、2018年2月20日21時から2月26日までの期間限定フリー配信でお届け。さらにハイレゾ盤は予約も受け付けていますので、ぜひこちらもチェックを。南波一海による、SAKA-SAMAの初期メンバー、寿々木ここねへの単独インタヴューとともにどうぞ。 期間限定フリー配信中! SAKA-SAMA / 夢のはてまでも(期間限定フリーDL)'【配信形態】MP3【収録曲】''
ONEPIXCEL、メジャー・デビュー記念! リミックスを手がけたGeorge(Mop of HEAD)、Masayoshi対談
・2018年02月18日・ONEPIXCEL、メジャー・デビュー記念! リミックスを手がけたGeorge(Mop of HEAD)、Masayoshi対談 〈「FREE&EASY」 〜自由に自然体で〜〉をコンセプトに、鹿沼亜美、田辺奈菜美、傳彩夏の3人からなるガールズ・ユニット、ONEPIXCEL。〈TOKYO IDOL FESTIVAL 2017〉や〈@JAM EXPO 2017〉を始め数々のイベントに出演し、他を圧倒するパフォーマンスと自然体のゆるいMCで多くの観客を魅了している。そんな彼女たちが『LAGRIMA』のリリースを機にメジャー・デビューを果たす。OTOTOYではこのメジャー・デビュー・シングル『LAGRIMA』の予約を開始。予約すると【Type-A】【Type-B】のそれぞれに1曲ずつ収録される「TONDEKE George(MOP of HEAD)Remix」、「be with you Masayoshi Iimori Remix 」が先行ダウンロード可能。そして、リミックスを手がけたGeorge(Mop of HEAD)、Masayoshi Iimoriの対談を、リリースを記念して掲載。彼女たちの新たなスタートと
by 岡本 貴之
自分たちを素材として扱う、形式を超えた“エモさ”──本日休演『アイラブユー』リリース
[CLOSEUP]・2018年02月08日・自分たちを素材として扱う、形式を超えた“エモさ”──本日休演2年ぶりフル・アルバム『アイラブユー』リリース 京都を拠点に活動を続ける本日休演が、前作『けむをまけ』からおよそ2年の時を経て、フル・アルバム『アイラブユー』をリリースした。2015年12月に一度脱退した佐藤拓朗(Gt,Cho)のバンドへの復帰や、制作期間中にソングライティングも担っていたメンバーの故・埜口敏博(Vo,Key)の急逝など、多くの出来事を経て完成した今作。埜口が残した音源を再構成した楽曲をはじめ、OMSBや入江陽といった気鋭の客演陣も参加するなど、他に類を見ないユーモア満載の作品が完成した。今回は岩出拓十郎(Vo,Gt)、佐藤拓朗へのメール・インタヴューを掲載。本作の制作がどのように行われたのか、丁寧に語ってもらった。 2年ぶりのアルバムをハイレゾ独占配信! 本日休演 / アイラブユー'【配信形態】ALAC、FLAC、WAV(24bit/96kHz) / AAC>>>ハイレゾとは?'【配信価格】単曲 270円(税込) / アルバム 2,484円(税込)【収録曲】1. 寝ぼけてgood-bye2. アイラブユー3. ラブエスケープ(f
Gateballersが奏でる詩的ロードムービー ──2年ぶりフル・アルバム『「The all」=「Poem」』を先行配信
・2018年02月14日・Gateballersが奏でる詩的ロードムービー ──2年ぶりフル・アルバム『「The all」=「Poem」』を先行配信 昨年、初のワンマン・ライヴ〈BUGDAD CAFE〉の開催や大規模チャリティー・フェス〈COMIN' KOBE ’17〉への出演をはじめ、多くのライヴ、イベントへの出演するなど、いまライヴ・シーンでその名を轟かせているロック・バンド、Gateballers。そんな彼らが2年ぶりとなるフル・アルバム『「The all」=「Poem」』をリリースする。ソングライターである濱野夏椰(Gt,Vo)の甘ったるくも気だるさを感じるヴォーカルと、サイケで儚いアンサンブルや、癖のあるメロディーがユニークな彼ら。今作では持ち前のポップさと初期衝動、そして強力なサポート・メンバー、内村イタル(ゆうらん船)を迎え4人編成となり、さらにサウンド面がパワーアップ。OTOTOYではCDリリースの2018年2月21日(水)に先駆けて2月7日(水)より先行ハイレゾ配信を実施中です! 今作リリースに合わせて濱野夏椰、本村拓磨(Ba) の2人へのインタヴューを掲載します。いま大注目バンドの貴重なインタヴューをぜひアルバ
by ?
岸田教団&THE明星ロケッツ、TVアニメ「博多豚骨ラーメンズ」OP曲「ストレイ」を1週間ハイレゾ先行配信 & インタヴュー掲載!!
[CLOSEUP]・2018年02月14日・今期のアニメ「博多豚骨ラーメンズ」が面白い! そしてそこで流れる岸田教団&THE明星ロケッツの新曲(ハイレゾ!)が、震える程あがる! 2017年春にアルバム『LIVE YOUR LIFE』をリリースし、秋から冬にかけ結成10周年を祝うライヴ・ツアー「10th Anniversary Tour 2017~2018 ~懐古厨に花束を~」(←最高でした!)を終えた岸田教団&THE明星ロケッツから新たなシングルが到着!! 表題曲「ストレイ」は、人口3%が殺し屋の街・博多を舞台に裏稼業の男たちの物語を描いた小説「博多豚骨ラーメンズ」のアニメ版OP曲として起用! 疾走感溢れる楽曲に絡むサックスの音色が印象的な岸田教団の新たな名曲ともいうべき1曲は、流れた瞬間にマジであがります。OTOTOYでは同シングルのハイレゾ版を1週間先行配信するとともに、ichigo(Vocal)と岸田(Bass)の2人にインタヴュー。11年目を迎え、新たなフェイズに突入した彼らの今の心境とは!? やっぱり岸田教団&THE明星ロケッツはハイレゾっす!!!岸田教団&THE明星ロケッツ / ストレイ'【配信形態】ALAC、FLAC、WAV(24b
by JJ
【EMPiRE】Epsode5 YU-Ki EMPiRE インタヴュー「EMPiREだけ飛び抜けてるよねって空気を作りたい」
[EMPIRE]・2018年02月13日・【EMPiRE】Epsode5 YU-Ki EMPiRE インタヴュー「EMPiREだけ飛び抜けてるよねって空気を作りたい」 BiS、BiSH、GANG PARADEを手がけるプロダクション・WACKによる、4組目のアイドル・グループ、EMPiRE!! エイベックス・エンタテインメント株式会社とタッグを組んだプロジェクト「Project aW」として生まれ、BiSHを手がけているチームが担当を行う。まだ数回しかライヴを行なっていないEMPiREだが、2018年4月11日に1stフル・アルバム『THE EMPiRE STRiKES START!!』のリリースが決定!! さらに、2018年5月1日(火)にはマイナビBLITZ赤坂にて初ワンマンの開催も発表された!! 前代未聞のスピード感で進んでいくEMPiRE、初となる個別インタヴューを5週に渡り掲載していく。第4回は、YU-Ki EMPiREの声をお届けする。 2018年4月11日、1stフル・アルバムのリリースが決定!!THE EMPiRE STRiKES START!!発売日 : 2018年4月11日[初回限定豪華盤]カセット+DVD+写真集(50P)価
by 西澤 裕郎
渋谷慶一郎主宰レーベル、ATAKの過去音源配信、第6弾
・2018年02月11日・ATAK過去作配信第6弾、レジェンド、刀根康尚のライフ・ワーク集、そしてサウンドトラック三部作へ 2017年9月11日より、渋谷慶一郎の主宰レーベルATAKの過去作品が毎月11日に配信リリースされる。OTOTOYでは各作品に関して、毎回、ライター、八木皓平による渋谷慶一郎本人へのインタヴューを行い解説とともに配信をお送りします。第6弾は、2011年のリリースを中心に3作品を配信。まずはフルクサスへの参加など、まさにエクスペリメンタル・ミュージックのレジェンドとして長らく活動を続ける刀根康尚による1996年から2010年まで14年の歳月をかけて制作された『万葉集』をテーマにしたライフワーク的作品をコンパイルした『ATAK016 MUSICA SIMULACRA』。伊勢谷友介監督作品『セイジ 陸の魚』のサウンドトラックとして制作され、渋谷プロデュースのもと、Oval、真鍋大度、ミカ・ヴァイニオ、Ametsub、そして朋友evalaらが参加したコンピレーション形式の作品『ATAK017 Sacrifice Soundtrack for Seiji “Fish on L』。そしてもう1作は太田莉菜をヴォーカルに、
by 八木 皓平
RPI(ロール・プレイング・アイドル) 、ラストクエスチョン メンバー全員インタヴュー
[CLOSEUP]・2018年02月08日・自主運営の2年間で得た最高の仲間と新たな冒険の真っ最中ーーラストクエスチョン全員インタヴュー RPI(ロール・プレイング・アイドル) 、ラストクエスチョン。2015年に結成され、脱出ゲームでおなじみ株式会社SCRAPのアイドルとして活動したのち、2016年3月から自主運営で活動をしている。これまでの間にメンバーも複数入れ替わり、現在は初期メンバー1人、新加入の2人の計3名で活動中。そんなラスクエから、名刺代わりのフリー配信曲「マジックアワー」が到着。「ラブゾーマ」の新テイク配信も味わい深い彼女たちに、2年ぶりのインタヴューをおこなった。 >>現体制の初音源をフリー配信「マジックアワー」>ラストクエスチョン Official HP
by 純三
筆者について
同じ筆者による他の記事