1980年代から活躍し、伝説のノーウェイヴ・バンド、フリクションの80年代末のアルバムにも参加していたキーボティスト、セリガノ。そんな彼のソロ・プロジェクトがいま、ベールを脱ぐ。オーストラリア人の女性歌手、PAULA TERRYを全面的にフィーチャリングしたハウス、ディスコ・トラック中心の作品で、12月に本プロジェクトでのアルバム・リリースを予定している。リリースはDr.Tommyのレーベル〈GOLDEN GUTSY RECORDS〉から。その先行カットとして、ディスコ・クラシックとして多くのアーティストにカヴァーされているインディープの「Last Night A D.J. Saved My Life」のカヴァーだ。OTOTOYにて配信されるシングル限定ヴァージョンは、DSD(5.6Mhz)もしくは、24bit/48KHzのハイレゾ音質!
SERIGANO feat.PAULA TERRY / Last Night A D.J. Saved My Life!
【配信形態】
(左)DSD(5.6MHz)+mp3 (右)HQD(24bit/48kHz)
【配信価格】
DSD+mp3、HQD ともに250円
ダンスフロアの祝祭で幸福のうちに力つきた
DJカルチャーを賞賛するテーマ曲として数々のカヴァーが生まれ続けている『Last Night A D.J. Saved My Life』。オリジナルは1981年にリリースされた、ニューウェイヴ・ディスコ・グループ、インディープの楽曲だ。実はその歌詞に関していえば、一人夜の寂しい女性がラジオDJの選曲によって… という、いわゆるディスコ / クラブDJを賞賛した楽曲ではないようだが。まぁ、そのタイトルの印象的な言葉の連なりは、ダンスフロアの祝祭で幸福のうちに力つきた心得のあるものであれば、なにかしらの感情をそこに重ねずにはいられないだろう。
ここに「Last Night A D.J. Saved My Life」新たなカヴァーが生まれた。アーティストは、セリガノ。長いキャリアを持った日本人アーティスト。1980年後半には、日本NY間で活躍したノーウェイヴ・バンド、フリクションに加わり、ジョン・ゾーン・プロデュースのアルバム『Replicant Walk』(1988年)にシンセサイザーにて参加している。この作品は彼のソロ・プロジェクトからのファースト・シングルだ。
本シングルはDr.Tommyのレーベル〈GOLDEN GUTSY RECORDS〉から12月にリリースされるセリガノのファースト・アルバム『BLOW YOUR MIND』からの先行カットだ。このプロジェクトはオーストラリア人の女性歌手、PAULA TERRYを全面的にフィーチャリングしたもので。そのサウンドはセリガノが1990年代以降傾倒しているというハウス・サウンドが全面的に展開されている。
その長いキャリアのなかで、ある意味でひとつの岐路となるシングルのお題として「Last Night A D.J. Saved My Life」を選び取ったのも興味深い。また彼も、そのタイトルのような、そんな経験がおありなのではないだろうか。彼がNYで活動時期を考えるとパラダイス・ガラージやNYディープ・ハウスの黎明期に立ち会った可能性もあるのではないだろうか。(text by 河村祐介)
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PROFILE
SERIGANO feat.PAULA TERRY
伝説のノーウェイヴ・バンド、フリクションのキーボーディストだったSERIGANOが、90年代よりクラブ・ミュージックに傾倒していき、オーストラリア人の女性ヴォーカリストのPAULATERRYをフィーチャリングして2013年に"BLOW YOURMIND"という自身による初アルバムを制作。