【リミックス・コンテスト優秀作品フリーDL】PAELLASがリミックス・コンテストの結果を発表
昨年末にリリースされたPAELLASの『Pressure』。現在の空気にドンピシャなインディR&Bのサウンドを携えたモダンなバンド・サウンドで話題を集めている。このアルバムのリリースに際して、OTOTOYではリミックス・コンテストを開催しました。制作期間は、ほぼ1ヶ月程度とかなりタイトな日程のなかでたくさんのご応募ありがとうございました! ということで本ページにて優秀作品を発表させていただきます。またこの優秀作品は後ほどOTOTOYでも配信開始。
リミックス・コンテスト優秀作品フリーDL
PAELLAS / REMIXES(24bit/48kHz)
【Track List】
01. girl talk msd.remix
02. P house feat. ENNE blur Like Progressive House Remix
03. P house feat. ENNE My Little Bears re:mix
04. P house feat. ENNE (Yasuha. Remix)
05. P house feat. ENNE (Zukie Remix)
【配信形態 / 価格】
26bit/48kHz WAV / ALAC / FLAC / AAC
フリーダウンロード
インディR&Bへと寄り添った、1stアルバムをハイレゾ配信中
PAELLAS / Pressure(24bit/48kHz)
【Track List】
01. Intro
02. The Stranger
03. Fire
04. girltalk
05. Body
06. P house feat. ENNE
07. Pears
08. Anna
09. Darlin' Song
10. Take Baby Steps
【配信形態 / 価格】
26bit/48kHz WAV / ALAC / FLAC / AAC
単曲 円(税込) / アルバムまとめ購入 1,800円(税込)
アルバムに関するインタヴュー・ページはこちらです!
リミックス・コンテスト結果発表 : MATTON & msd.(PAELLAS)
ということで、今回はメンバー全員による選考が行われた模様ですが、バンドを代表してヴォーカルのMATTONとサンプラーを担当するmsd.のふたりの寸評対談をお届けします。また、今回選ばれた4作品はOTOTOY独占のリミックス・シングルとして配信予定ですが、そこにはmsd.による「girltalk」のリミックスも収録予定! お楽しみに。
インタヴュー & 文 : 河村祐介
編集補助 : 柳下かれん
すごいみんな楽しんでやってくれてたんだなって
——今回リミックス・コンテストってことで、知らない人に完全に預けるっていうことは初めてされたと思うんですけど。どうでしたか?
msd. : 今回はエントリー曲が、2曲あったじゃないですか。案の定っていうかある程度予想はしていたんですけど「P House」を手がけた人は、すごい全体的にまとまっていい感じのリミックスになってた。やっぱり「Stranger」のほうは難しいかいなっていう。コード進行とかでディスコードしちゃってたり。「このリフレインで行くとこのあとで、コードがぶつかるぞ」って思って「やっぱり、そうなった」みたいな。そういうのもあったりとか、やっぱり難しいなっていう印象でしたね。
MATTON : でも、本当に難しいんだなとおもいましたね。リミックスって。特に「Stranger」は普通に難しいと思う。
msd. : なんか曲自体のテンションもさ、結構掴みづらいっちゃ掴みづらいよね。ブチアゲ過ぎてもあれだし。
MATTON : 歌のメロディがシンプルにやりづらいんだと思った。
msd. : でも総じて言えるのは、すごいみんな楽しんでやってくれてたんだなって。それは伝わってきた。
MATTON : ですね。だからうれしかったです。意外とやってくれるんだって。
msd. : 他のミュージシャンもみんなリミックス・コンテストやれば良いのになって思いますね。ばんばんって落としてもらって、処理やってもらって。
MATTON : そしたらもっとすげえ奴が出てくるかもしれないしね
msd. : 手持ちのアレンジが増えるかなって今回をきっかけに感じたところですけど。
――なるほど。今回は4曲を選んでいただいたって感じなんですけど。
MATTON : 1人1曲ずつって感じですね。で、2人がかぶってて4曲になってるんですけど。それもまぁ全部「P House」だから。でも、だから「Stranger」を題材に選んでしまったのも俺たちの責任ですごめんなさいっていう感じで(笑)。めんどくさい曲を選んでしまって申し訳なかったなって。
msd. : 本当に最初は阿南が「Sranger」に関しては「どういうリミックスをするかが楽しみです」ってニヤニヤしながら言ってたんで、こっちもそういうスタンスというか。曲作りの段階で結構あれは難しかったんですよ。制作中も結構変えたし。
――阿南さんが「俺以外に誰が出来るんだ?」っていう(笑)。
msd. : またニヤニヤしてると思いますよ。
MATTON : そういう意味では、リミックスあがってきて、改めて「結構オリジナルいいなー」っ思ってたところもあった気がする。
msd. : 昨日の夜も寝ずに1個1個全部きいて、すごい気になる、いいなって思ったものをまとめていったんですけど、それをやると曲数はすごく多くなって。びっくりしたっていうとあれですけど。
MATTON : こんなみんなやってくれると思ってなかったって感じですね。msd.が書いたそれぞれの曲に対する感想、このまま乗せてもらえば?(ということでこちらは記事最下部にて掲載しております)
msd. : 実際に全部聞く価値はありましたね。
MATTON : いやでもぶっちゃけ……というやつもあったやろ! 全部を一等賞にしようとすな、ちゃんと出来てる人に失礼やろ(笑)。でも作った人にとってもいいことじゃないかなと思いますけどね。自分がいいんじゃないと思ってコンテスト出して、他の人の聞いてみたら、「うわ、こんなやつもおる、悔しいわ」みたいな。
このリミックス・ヴァージョンでライヴとかやりたいもん
――では次はそれぞれのコメントをいただきます。
リミキサー : Yasuha.
PAELLAS / P house (Yasuha. Remix)はコチラ
msd. : 最初に「みんなでどれがいい?」となったときに、まずは僕が「これがいいね」と。そしたらメンバーも「これ確かにいいね」となって。これ自体は、僕の感想だと1番バランスがいいなと。
MATTON : 俺いまんとここれ原曲よりすきやで。
msd. : それはねえ……。俺もいなめない。
MATTON : このリミックス・ヴァージョンでライヴとかやりたいもん。イントロいいし、ちゃんとあたってるし。
msd. : すごいステレオ感もあって。トラックもかちっとしてる。で、やり過ぎてないんだよね。普通だったらキックとかもっと入れたがると思う、間もあるし。でもそれをやらずに歌ものとしてバランスとってる感じが好きですね。KREVAの初期の感じもあって、00年代のJ-POPのイイトコ取りもしてる感じがあって。
MATTON : もうプロだよね。一緒にやりたい。連絡してみようかな。
これを選んだのは?
msd. : 僕と、ベースのbisshiですね。
――ではMATTONさんが選んだのどれなんですか?
MATTON : 僕が選んだのは、my little bearさんのですね。
リミキサー : My Little Bears
PAELLAS / P house (My Little Bears re:mix)はコチラ
――なるほど。これは割とハウシーな、がちっとしたフロアの感じがする曲ですよね。どんな理由だったんですか?
MATTON : もうこれは普通にクオリティ高いし、もうこの最初の時点で原曲よりすき。
msd. : なんか、らしいというか、ボーグ・ダンスする感じ、かちっとハマるようなカルチャー感があって。
MATTON : ちょっとテクノもあるし。
――しっかりシカゴ・ディープ・ハウスというか、ロバート・オーウェンスがヴォーカルやってる感じのハウスというか。
MATTON : そうですね。ちゃんと歌いじってるところが僕は好きですね。メロディとか配置を。さっきの曲は歌のメロディはそのままでしたけど。
――と、あと2曲を。お二人が選んでないんであれかもしれないんですけど。阿南さんが選んだというblurさんの曲を。
リミキサー : blur
PAELLAS / P house (Like Progressive House Remix)はコチラ
MATTON : 阿南さんは「もうこれしかいない、原曲超えられた」って言ってましたね。これもいいな。俺もこれもこの時点で原曲よりすき。
msd. : 普通に街でかかってそう。海いくとき車でなってそうだわ。
――でもあれですよね、今まで選ばれてるのを聞いてみると、思いっきりひどい壊し方してる方は選んでませんよね。
MATTON : そこはリスペクトを感じるものを選んだのか、創造性がなかったのかはわかりませんけど。でもそうするとなおさら「Stranger」は難しかったと思う。
――最後はズーキーさんのです。
リミキサー : Zukie(Midnight Rock)
PAELLAS / P house (Zukie Remix)はコチラ
msd. : 確かにこれも良かった。
――結構四つ打ちに寄せてきた人が多かったですね。
MATTON : やっぱり、それがやりやすいんじゃないですかね。
――もとがやっぱりR&Bっぽいので、R&Bからハウスっていう王道のパターンですね。逆にもっとダウンビートのエレクトロニカっぽいものもくるのかなって思ったらそういうのはあまりなくて。
MATTON : そうですね、そういうのも聞いてみたかったですね、欲を言えば。壊してほしかったなみたいなのは結構ありますけど。
msd. : でも今回、曲は違いますけ、僕もリミックスやったんで。やっぱやった時の無限選択肢感ってすごいワクワクするけど、怖いよね(笑)。だからこそ自分の定義がある人はそれでやった方が早いだろうしクオリティも確証できるって事はやってみてわかりましたね。まぁでも僕も2日くらいかけて作って。だからもっといろいろできたかなってところもありますけど、もっとやりたかったこともありましたね。
MATTON : 確かにトラックメーカーとしても確立してる人のリミックスってやっぱわかるもんね。
――自分の土俵に持ってきてる感じがしますよね。
msd. : そうですよね。落とし込んでる。
――まぁでも総じて楽しめたような感じですよね。さっきもおっしゃっていたようにこのまま使いたいってくらい。
MATTON : はい、もうめっちゃ。
――このリミックスのやつは政田さんが作られたやつで。
msd. : そうですね。これはある意味このリミックス・コンテストをやる上での基準みたいなものにしてたかもしれないです。歌のメロディをたてるリミックスで、もう一個はバンドの世界観との齟齬感というか、そことの相性みたいなところと、自分の中でなってる音楽と、バンドとのバランス感覚、色みたいなものは考えて。こうやって今聞くとやれる事は色々あったなと思いますけど。
MATTON : 壊しつつも離れない感じというか。
――でも対照的に、政田さんがつくったものは唯一四つ打ちじゃないですね。
msd. : そもそもあまり四つ打ち好きじゃないんです。メロウな物が好きなので。
MATTON : メロウって言う点ではYasuhaは良かったよね。今自分が家とかで聞くってなったらYasuhaかな。どこで聞くかによって変わってくるね。
msd. : だから阿南が選んだBlurさんやMy little bearさんとかは、クラブで流れて踊る曲だよね。「P house」はそもそもバンドがそういうことやってみたいっていうんでつくった曲だから、もっと色々なアレンジも聞きたかったね、ダウンビートとか。
――リミックス・コンテストといっても、特に制限なかったんで歌歌ってくる人とか楽器重ねる人、ラップとかもいたらおもしろいなと思ってたんですけど。
msd. : そういうのも期待したなあ。
MATTON : いやあでもそこは無理でしょう(笑)。
msd. : 俺もリミックスする時、日本語ラップやってみようかなとおもったんですけど、とどめたよね、やっぱ。
MATTON : いまだと、めっちゃハードルあがるよ! やっぱいま、ヒップホップって言うのは一番気軽に手出したらいけないところだからね(笑)。
ツアー・ファイナルへ
――ありがとうございました。では近くに控えるツアーファイナルのライブにむけての意気込みや「ここは見とけよ」っていうのがあればお願いします。
MATTON : そうですね。俺らにとって、いつもと違うライヴです。というのも、セットリストもいつもと違ってロングセットだし、今回はカオスグルーヴさんていうVJの人と映像と曲を同期させながらのライヴなので。もう既にVJとバンドって結構やられていて、「あぁ、こいつらもやりだしたか」って思われるかもしれないんですけど、逆に言ったらバンドとVJというセットはもう普通な、自然なことだと思います。その上で適当に映像を乗せるんじゃなくて、しっかり同期させて、ひとつの作品としてライヴを見せられればいいなと思います。俺らも楽しみです、まぁ俺らやってる時映像は見れないですけど(笑)。
msd. : 全てのバンドや表現者がそうだと思うんですけど、ツアーファイナルだったりワンマンだったりっていうのはひとつの集大成や通過点だと思う。このツアーをやる事に関して、僕はスタートラインにたったなって思ってます、パエリアズは。セットリスト的にも自分の全てをつぎ込む感じで見せられるので。そういう意味で何年かのパエリアズの集大成でもあるし。
MATTON : これから先のためのっていう意味ではスタートでもあるし、今までやってきたことっていう上では集大成でもある。今までずっと見てきてくれた人にとっては「ひとつここが集大成なんだな」って思ってもらえると思う。いや、集大成ってなんもゴールとかではないんですけど、ひとつ区切りなんだなここはっていう思いで見てもらえるようにしたいし、もちろんその先も感じてもらえるようにしたいし、初めて俺らを見に来る人にとってはそこの日、2月13日がスタートになるから。このバンドこっからこういう感じになっていくんだなっていうのが描いてもらえるようなステージにしないといけない。
msd. : 単純に楽しみだね。2月13日が自分にとって特別な日になる感じはしてる。大阪や福岡とか初めてだったり久々だったりする土地にもいくので、色々吸収してきたいです。
PAELLAS "Pressure"リミックス・コンテスト msd.コメント
ポイント
1. 展開の面白さ意外性
2. 原曲、バンドの世界観との相互性
3. 音選びのセンス
リミキサー : Sorato
「P House Feat. ENNE(Sorato Remix)」
https://soundcloud.com/soratoadc/p-house-feat-ennesorato-remix
クラブでぶち上げられる。シンセ、ビートの音選びもギャルも踊れる感じがいい。
リミキサー : totoro
「The Stranger(Remix)」
https://soundcloud.com/user-749916130/the-stranger-remix
ジブリ・アンビエント的なアプローチが面白い。展開、とくに一発目のBメロからサビに行かさずの展開はすごく好き。
リミキサー : Mizuno
「P House Feat. ENNE (MIRAGE MIX)」
https://soundcloud.com/iihito_toshite/the-stranger-mirage-mix
僕のリミックスと通ずるところがある。32の使い方に関してバランス難しい。微熱感。
リミキサー:sin/Shin Sakiura
「The Stranger (Shin Sakiura Remix)」」
https://soundcloud.com/yanashin0901-1/paellas-the-stranger-shin-sakiura-remix
クラブでぶち上げられる部門。DJ的な視点、ステレオ、ビート並び洗練された感じ
リミキサー : mow
「P house feat. ENNE (mow Remix)」
https://soundcloud.com/m-o-w-2/paellas-p-house-feat-enne-mow-remix
笑ったイントロ、Bz。すっきりさせたらもっと好き。当て方がすごいうまい。
リミキサー : Yasuha.
「P house feat. ENNE(Yasuha. Remix)」
https://soundcloud.com/yasuha_jp/paellas-p-house-yasuha-remix
イントロからグッときた。バランスが一番いい。カチッカチッとしたトラック。メロディが一番たってるリミックス。
リミキサー : Duams
「The Stranger (Dance Remix)」
https://soundcloud.com/duams/paellas-the-stranger-dance-remix
みんなで爆笑。えぐい力技。
リミキサー : My little bears
P house feat. ENNE(My Little Bears re:mix)
https://soundcloud.com/mylittlebears/p_house_mylittlebears_remix
素材の活かし方がうまい。いやらしい(笑)。ある種一番の噛み応え。
リミキサー : Zukie
「P House feat. ENNE(Zukie Remix)」
https://soundcloud.com/zukie-midnight-rock/paellas-featenne-p-house-zukie-remix
プロの仕事って感じ。単純に踊れるヤツ。売れそう。
リミキサー : blur
「P House feat. ENNE(Like Progressive House Remix)」
https://soundcloud.com/blurryblur/paellas-p-house-feat-enne-like-progressive-house-remix
普通に街でかかってそう。海に行くときに車でかかってるやつ。2000年代、4つ打ちビート、ノイズ シンセ。
リミキサー : Pyon2
「P House Feat ENNE(Pyon2 Remix)」
https://soundcloud.com/user-889154589/paellas-p-house-feat-ennepyon2-remix
チャレンジは面白い。和太鼓にアナログシンセの絡み。
PROFILE
PAELLAS
msd.(Sp.)、bisshi(Ba.)、MATTON(Vo.)、Ryosuke Takahashi(Dr./support)、Satoshi Anan(Gt.)
東京を拠点に活動する5人組。
あらゆるジャンルの要素を独自のセンスで解釈し生み出すサウンドは、セクシュアルかつロマンチック。
都会に漂うメランコリックな情景やその儚さを想起させるライブパフォーマンスも支持され、あらゆるシーンこれまでにUnited ArrowsやPeach John、新宿のセレクトショップJackpotのCM等に楽曲を提供し、ファッション業界やニッチな音楽層からも注目を集め続けているや時代を超えた存在になる可能性を秘めている。