ぜんぶ君のせいだ。インタヴュー前編──如月愛海、メイユイメイ、寝こもちが語る、ライブを渇望し続けた日々

現在、ぜんぶ君のせいだ。が〈??カ国 ??都市 日の本も飛び出し 増変侵喰愛rosion TOUR〉という、47都道府県+海外を巡る類を見ないツアーで、各地のオーディエンスを沸かせている。 彼女たちは2023年の日本武道館公演をもって無期限活動休止に入ったが、その1年後に新メンバーを迎えて再始動。それ以降、さらなる力をつけて全国・海外を駆け巡っている。そんなぜんぶ君のせいだ。が、今どのような気持ちで活動しているのか。OTOTOYインタビュー前編となる今回は、如月愛海、メイユイメイ、寝こもちに取材を実施。活動休止期間に抱いていた思いや、ライブにかける熱い想いについて語ってもらった。
ぜんぶ君のせいだ。20th Single
INTERVIEW : ぜんぶ君のせいだ。(如月愛海、メイユイメイ、寝こもち)

日本武道館でのラストライブをもって無期限活動休止に入った「ぜんぶ君のせいだ。」。この休止期間のなかで、メンバーたちは何を抱え、どんな時間を過ごしていたのか。活動停止の裏側には、揺らがない確信、仲間への信頼、そしてライブへの渇望があった。「休止は終わりじゃない」。そう語る3人が明かした、沈黙の1年間と再始動への“本当の理由”とは。
インタヴュー&文 : ニシダケン
撮影 : 星野耕作
走り続けていたらずっと“後輩ポジション”のままだった
──ぜんぶ君のせいだ。は、2023年に日本武道館でラストライブ『ぜんぶ君のせいだ。日本武道館単独公演「この指とまれ」』を開催し無期限活動休止をしていました。武道館公演後の活動休止は、みなさんにとってどういう意味を持っていましたか?
如月愛海(以下、愛海): 武道館後の活動休止は本当に「休止」でした。ぜん君。をなくすことは頭になかったですね。一旦みんながどうするかを考える期間だったのかなと思っています。
──実質解散のような活動休止って、ほかのグループやバンドだと、よくあるじゃないですか。でもぜん君。の場合は、本当に「休止」だったということですよね?
愛海: そうですね。音楽をたくさん作ってきたし、解散したらライブを見れなくなる。それが悲しいという気持ちが根本にあったんです。だから一回力を蓄えて、ライブは続けられるように休もう、という意味合いが大きかったと思います。

──メイさんは活動休止をどう捉えていましたか?
メイユイメイ(以下、メイ): 休止期間中に自分がどうするかを考えられればいいな、くらいに思っていました。武道館までのスケジュールが怒涛だったから、深く考える暇もなかったんです。でも武道館が終わって、活動休止期間の最初の1ヶ月くらいは、何もやることがなくて正直抜け殻みたいになっていました。今までずっとメンバーと一緒にいて、毎週末ライブをしている生活だったから「ライブがないと本当にやることがないんだ」って思って、すごく寂しかったです。
──メイさんは以前、ぜん君。と同じくコドモメンタルのグループ、ゆくえしれずつれづれで解散を経験していますが、その時とは全然違う感覚でしたか?
メイ: まったく違いました。つれづれを解散したときは後悔はなかったんですけど、音楽がやれなくなることだけは悔いとして残っていました。だから「解散」と「休止」は心の持ちようが全く違いました。それにぜん君。の場合、めぐちゃんもいたし、「休止のままで終わることは絶対ない」という確信がどこかにありましたね。

──こもちさんは休止期間をどう過ごしていましたか?
寝こもち(以下、こもち): 私はぜん君。の武道館が終わっても、もうひとつの星歴13夜の活動があったので、自分としては休みじゃなかったんです。だから、とにかくぜん君。が休んでいる間は、めぐちゃんとメイちゃんが気にせずちゃんと休めるように、「コドモメンタル」という場所を守らなきゃと思っていました。
──使命感のようなものがあったんでしょうか?
こもち: そうですね。星歴13夜もぜん君。も守らなきゃ、と思っていました。それにメイちゃんが言ったように、ぜん君。が休止のまま、実質解散みたいになることは絶対にないと確信していたから、戻ってこられる場所を残さなきゃという思いが強かったです。
──「コドモメンタル」全体で言うと、ロックテイストのぜん君。が王道とするならば、キュートさを全面に打ち出す星歴13夜はそこから少し一味違うグループでしたよね。その一味違うグループが引っ張っていたというのは、すごく興味深いことだなと思います。
こもち: そうですね。こもちがぜん君。に加入した時(2022年4月)って、星歴13夜が活動休止していた頃だったんですよ。だから、こもちがぜん君。に加入してしばらく経ってから星歴の再始動(2022年11月)があったので、その頃にはもうこもち自身にもぜん君。の色が強くついてきていたんですよ。だから活動再開した星歴は、ぜん君。のテイストが混ざった再始動になっていたのかなと思います。

メイ: 活動休止していた当時は、星歴のメンバーからも「ぜん君。さん、ゆっくり休んでください」と言ってもらえていたんです。逆の立場でも同じように言ってくれただろうし、「コドモメンタル」独特の“支え合い・助け合い”みたいなものは、活動休止があったからこそ強く感じました。
愛海: 私は星歴だけじゃなく、TOKYOてふてふにも同じ魂を感じました。ぜん君。が休止していた間、各グループのみんなが「コドモメンタル」に入った誇りを失わないように、必死に折れずに頑張っていたのを見ていました。あの期間があったからこそ、今の各グループの熱量もあるんだと思います。
こもち:逆に走り続けていたら後輩はずっと“後輩ポジション”のままだった可能性もあると思います。先輩がいるからと甘える部分があったかもしれない。すごく成長できた期間だったと思います。
──実際活動休止中は、どのようなことをして過ごしていたんですか?
メイ: 休止中は普通の人として過ごしてみたんですけど、本当に“何のために生きてるんだろう”と思うくらいでした。この活動がないと、生きた心地がしなかったですね。だから休止期間中は、こもちとめぐちゃんと一番喋っていたかもしれない。一緒にご飯行ったり、旅行行ったり。ある意味夏休みみたいな時間でした。実際最初の1ヶ月くらいしか離れていなくて、その後はほとんど毎日会ってました。
愛海: 常に一緒にいました(笑)。
メイ: この前も40日間くらい毎日連続で一緒にいましたからね(笑)。
──なぜそんなにプライベートもメンバーと一緒にいるんでしょう。
愛海: 多分自分たちが素を出せる場所だからだと思うんですよね。
こもち:それにプライベートと仕事の境目が全然ないんですよ。ふざけながら喋っていた3秒後に真面目な仕事の話をしてたりします。
メイ: もう家族よりもその人のことを知ってる自信がありますね。
愛海: ライブ本数が多いですし、ずっと47都道府県ツアーや海外遠征をやっているので、一緒に行動するのが当たり前なんですよね。対バンとかだと他のグループさんは現地集合だったりするんですけど、私たちは全員で現地に行きますし。

































































































































































































































































































































