衛星とカラテアがアルバム『あの日見た夢の話』に刻んだ、4年という歴史──そして、その先の未来を語る

2025/07/23 17:00

「これは大事なライブだ」って思ってもらえるようにしたい

──今回、いろんな曲が入っていますが、“from the Future”と“Starry Journey”以外の楽曲の中で、それぞれの推し曲を教えてください。

春瀬：私は“青空スローモーション”が好きです。私、なな、しずくの3人による初めてのユニット曲なんですが、「君が好きだ」とストレートに想いを伝える、「ザ・恋愛ソング」という感じの楽曲で、カラテアではなかなか珍しいタイプなんです。対バンなどでも一度も披露したことがないので、かなりレアな曲なんですが、リリックビデオを見てすごく聴いてますという方も多くて。ライブではなかなか聴けない分、このアルバムでたくさん聴いてほしいなって思います。

白咲：私もユニット曲で、ちゅんちゅん(日南)と一緒にやっている“Tokyo Midnight Rendezvous”が推しです。カラテアの雰囲気のダンスって、もともと自分の人生ではあまりやったことがなかったんですが、ダンス自体はずっと習っていて、自分の強みを一番出せるのがこの曲なんです。ファンの方からも「今までと違うくるみちゃんを見た」って言っていただけたり、新しい一面を見せることができたのが嬉しくて、もっと育てていきたい一曲です。

衛星とカラテア - 青空スローモーション (Live Video)

衛星とカラテア - Tokyo Midnight Rendezvous (Live Video)

波澄：私は「スタートライン」ですね。歌詞も曲調もすごく好きで。デビュー当時、私はまだいなかったんですけど、今の体制になって、ようやく“自分のスタートライン”に立てたという感覚があるんです。自分が共感できるからこそ、届けやすい曲でもあって。聴いてくれる人の中にも同じ気持ちの人がいたら、「一緒にもう一度スタートしようよ」って思ってもらえたら嬉しいです。

久木田：今回の作品でMVを撮った最新曲「ハルガスミ」も印象深いです。これまでのMVでもたくさん走ってきたんですけど、今回は本当にずっと走ってました。こんなに長く走り続けたのは初めてですね。だからこそ、グループの4年間の歴史を感じさせてくれたというか。ずっと走り続けてきた自分たちの姿と重なって、すごく思い入れが強くなりました。MVでは幼少期の写真も使われていて、アイドルを目指すなんて考えていなかった頃の自分から今までを振り返るような、濃い人生を感じられる作品です。「スタートライン」と同じく、何度でも初心に戻れるような曲で、みんなとその気持ちを共有したいです。

日南：MVで立ち止まるシーンもあったんですよね。実は裏話があって、なーたん（久木田）が立ち止まるのが本当に下手くそで（笑）。

久木田：そうなんです（笑）。私は基本的にすぐに立ち止まらないタイプで、長い時間をかけてゆっくり止まる人なんですよ。でもMV撮影のときは「この1、2メートルの間で止まってください」って指示されて、全然うまくいかなくて（笑）。ゆっくり助走をつけて止まることもできなくて、めっちゃ下手で……それが本当におもしろかったです。

日南：私も「ハルガスミ」が好きですね。この曲は私がずっと好きだった邦ロックのバンド・サイダーガールのボーカル、Yurinさんが作ってくださった楽曲なんです。憧れていた方に曲を提供していただくというのが初めてだったので、それだけでも特別な曲です。歌詞もすごく背中を押してくれるような内容で、「君と追いかける夢なら」というフレーズも印象的です。一人じゃ頑張れないけど、ファンのみんながいるからこそ私も背中を押されてる、そんな感覚があって、ライブでもすごくグッとくる、大好きな曲です。

衛星とカラテア- ハルガスミ (Music Video)

衛星とカラテア - ハルガスミ (Live Video)

──8月4日には、品川ステラボールにて〈衛星とカラテア 4th Anniversary LIVE ー絢爛とー〉が4周年のワンマンライブが開催されます。意気込みを聞かせてください。

波澄：これまでライブハウスでやってきたんですけど、今回はホールなんですよ。楽しい気持ちももちろんあるんですけど、「ホールだからこそ魅せること」を大事にしたいなって思っています。楽曲の良さをより引き出せる、映えるようなライブにしたいなと思っています。

春瀬：期待を超えたいって思っています。今回のステラボールって、今までで一番大きい会場なんですけど、だからこそ「カラテア、すごいんだぞ」ってファンの方にも、初めて観に来てくれる方にも伝えたい。「カラテアってこんないいグループなんだ！」って、いい意味で期待を裏切って、さらにその期待を超えていけるようなライブにしたいです。自分たちの中でも、「今までで一番良かったね！」って言えるライブにしたいし、そう思えるように、いっぱい準備して、頑張りたいなって思ってます。

白咲：私は加入して2年4ヶ月くらいなんですけど、最初は「これまでのカラテア」を壊さないように、足を引っ張らないようにって気持ちでずっとやってきたんです。でも自分自身の「アイドルとしての在り方」がこの2年育ってきた感覚もあって。その中で「自分らしさ」を一番出せるライブにしたいなって思ってます。ずっと応援してくれている方にも、「やっぱりカラテアを応援していたいな」って思ってもらえるようなライブを届けたいです。

久木田：「周年ライブ」って、それぞれがカラテアと出会ったタイミングが違うじゃないですか。初期からの人もいれば、最近知ってくれた人もいて。だからこそ、「最近知ったばかりだしな…」って思ってほしくないんです。どんなタイミングでも「ここで出会えたことがよかったな」って思ってもらえるようなライブにしたいです。出会った時期に関係なく、カラテアに出会ってくれてありがとうって思えるような、そんな空間をつくれたらと思っています。

「対バンで観れたら行こうかな」じゃなくて、「次のワンマンも絶対行きたい」「もう見逃したくない」って思ってもらえるライブにしたいなって思ってます。カラテアのファンの方には、さらにその先の未来が見えるようなパフォーマンスを届けたいし、「なんとなく気になって」来てくれる人にも、「これは大事なライブだ」って思ってもらえるようにしたいなと思っています。カラテアのワンマンはステージセットも毎回素敵なんですけど、今回のステラボールは会場も広いし、いろんなことができるのかなと。本当に楽しみです。