「いまの私立恵比寿中学は、これだ」というものを見せたい
──3月23日には、7枚目のフル・アルバム『私立恵比寿中学』がリリースされます。今回は、グループ名がそのままタイトルという、かなり気合の入った作品です。
真山 : 資料をめくってもめくってもタイトルが書いてないから、どこにタイトルが書いてあるんだろうと思って(笑)。
一同 : 確かに(笑)。
星名 : こういう節目に、自分たちの名前を打ち出すのって、本当に大事なときだと思います。このタイトルのアルバムで、今後の私立恵比寿中学も大きく変えていくような、そういう作品にできたらいいなって思います。しっかりその責任を背負ったアルバムとして、みなさんに届けられたらいいなという思いはあります。
安本 : このタイトルを聞いたときに、どんな色にでも自分達で染められるって思って、なんとでもできるぞというワクワク感がありました。いまのこの世の中でもいろんなことにチャレンジしてるみんながいて、そういう時代とすごくマッチしていてすごくワクワクします。
柏木 : 『私立恵比寿中学』というタイトルに、9人というのがすごく出てますね。きっと3人にも新メンバーとしてじゃなくて、ひとりのメンバーとしての自覚が、このアルバムに対してどんどん出てくるだろうし。私たちもメジャーデビュー10周年で新しい体制になって、気持ちを新たに、というところもアルバムに出てるのかなと思います。
小林 : 全部みんながいってくれたんですけど、本当にグループ名がタイトルっていわれたときの「グループ名ってタイトルになるんだ」というか、「それアリなんだ!」っていう衝撃がすごかったです。いままでも前作の『playlist』とか、楽曲も含めてアイドルのアルバムとしては結構攻めてたほうだけど、また違った方面から「エビ中さん、今回も攻めますなぁ」という気持ちです。
中山 : メジャー10周年で、新体制になった節目のアルバムということで、私立恵比寿中学がまたここから波に乗って行こうとしているスタッフさんの気持ちが嬉しかったです。

桜木 : アルバムのなかに入ってる曲が難しくて、レコーディングのときに、音程をとるのに苦戦しました。9人のアルバムははじめてなので、気合いを入れてグッと上に行けるように、ライヴでは気持ちを込めてしっかり挑んでいきたいなと思います。
風見 : 最初に『私立恵比寿中学』っていうタイトルを聞いたときに、メジャーデビュー10周年のときに入って、このタイトルになって、責任を感じて私たちも新メンバーじゃなくて、しっかりひとりのメンバーとしてアルバムに対しても考えていかなきゃいけないし、そういう責任を感じて、いままでレコーディングを頑張っていました。
小林 : 楽しく歌ってくれればいいんだよ(笑)。
星名 : 最年少が責任を感じてる(笑)。
小林 : 楽しく歌えればそれで正解なんだよ(笑)。
小久保 : 発表されたときに、聞き逃したと思っていたら『私立恵比寿中学』ってタイトルだったのでびっくりしました。仮歌が届いたときは、「エビ中っぽくないな」と思って聴いていたけど、完成したやつを聴いたら「ちゃんとエビ中だな」って思いました。
真山 : うちらが7年ぐらいやって、はじめて気づいたようなエピソード(笑)。
柏木 : 加入して1年も経ってないのにこの感性はなかったよね。柚乃が10年やったらどうなっちゃうんだろう(笑)。

──楽しみですね(笑)。メンバーそれぞれの推し曲を教えてください。
一同 : わー! 悩むー!!
真山 : 私は、Saucy Dog の石原慎也さんが作詞・作曲をしてくださった “ハッピーエンドとそれから” です。というのも、まさに私の年齢にぴったりで。このアルバム全体的に通して歌っていて、この曲が群を抜いて共感しやすかったんですね。「推しだけは好きになれないや」っていう歌詞があるんですけど、あれはアイドル好きのみなさんが聴いても、「俺の元カノこう思ってたのかな」とか思ってもらえるというか。歌詞の意味のギミックとしても、素晴らしいと感じていて。だから私は “ハッピーエンドとそれから” 推しです。
小林 : 本当にいい曲だよね。
── “ハッピーエンドとそれから” は、大人になった主人公たちが青春時代のことを思い出すような歌詞だったので、「これをエビ中が歌うのか!」と驚きました。
真山 : 新メンバーはまだ若いから理解してないかもしれないんですよ。でも歳を重ねて成長していくうちに、だんだん意味がわかってくるんだろうなと思うと楽しみです。
安本 : 私は “Anytime, Anywhere” です。私は、さっき柚乃がいっていたみたいに、自分たちの声になって、やっとエビ中っぽさが出たのを感じた曲です。配信スタートしたときからずっと、みんな朝から聴いてくるくらい、メンバーのなかでも大流行してたんですよ(笑)。「手と手が触れ合うたびに 目と目に映り合うたびに 僕ら同じ気持ちになっていくから」っていう歌詞が、いまの人と人との繋がりを大事に感じる時代にすごく合っていて。人に会えることがすごく幸せだなって思えて、曲を聴くたびに多幸感が溢れます。
中山 : 私も “Anytime, Anywhere” です。今日の朝もMVを見てきたんですよ。この曲はエビ中ファミリーのみなさんと一緒にMVを作ったんです。みなさんから日常の写真を募集したんですけど本当に愛が溢れていて、見ながら泣きそうになりました。私は歌詞についてメンバーについて歌っているんだと思っていて、彩花ちゃんに「この歌詞はこうだと思うんだけど、この解釈で合ってるのかな」って聞いたんですよ。彩花ちゃんは「私は宇宙の……」とかいっていたから、私はまだまだ小さいなと思って反省しました(笑)。
一同 : (笑)。
小林 : 好きな曲は他にもあるんですけど、私もこの曲です。アルバムのリード曲として先行配信したときの配信サムネイルを、私が書かせていただいたんです。その絵を描くにあたって、“Anytime, Anywhere” をどう表現したら、サムネからもこの曲の良さが伝わるんだろうって、いろんな方に相談して描きました。この曲は多幸感がすごいんですよね。聴き終わったあとに温かい気持ちになります。この曲は、エビ中に興味ない方にも本当に聴いてほしい1曲です。そのぐらい好きです。
柏木 : 私はたむらぱんさん作詞・作曲の “イエローライト” です。はじめて聴いたときにみんなで「これ、すごくいいね」ってなって、“イエローライト” に私たちが救われた感じがありました。「立ち止まってもいいんだよ」ってなかなかいえることじゃないじゃないですか。「一緒に頑張ろうね」とかどうしても背中を押すような応援になってしまうけど、「立ち止まっても大丈夫なんだよ」って寄り添っていえることが、私たちもこの曲のおかげでできるようになりました。それを私たちもたむらぱんさんに教えてもらったし。聴いてくださっているファンの方も「“イエローライト” の歌詞にすごく救われた」とか、「いったん立ち止まって考えてみたり、そういうことも大事だって気づかせてもらえた」っていってもらえて、それがすごく嬉しくて。自分も一度立ち止まったことがあったので、“イエローライト” の歌詞にすごく救われました。歌っているときに本当に泣きそうになるくらい。本当に自分の気持ちを改めて考えてさせてくれた大事な1曲です。
中山 : 私も歌いながら「たむらぱんさん、ありがとうー!」って思います。
──僕もこの曲を聴きながら何回か泣いてしまって。たむらぱんさんは、これまでも “誘惑したいや” 、“感情電車” など何度もエビ中には楽曲を書かれていますが、“イエローライト” も本当にいい曲ですよね。
柏木 : そうなんですよ。そこに、新メンバー3人の声が加わってくれたので、また新たに素敵な楽曲になっていると思います。
星名 : 私は、TORIENAちゃんが作詞・作曲した “シュガーグレーズ” です。音源をいただいたときから、めちゃくちゃかっこいいなと思って。ライヴでレーザーの照明のなかでみんなで踊ったりしている絵がパッと浮かんだというか。昨年はさわやかでフレッシュな私立恵比寿中学をやった部分が多かったので、ガラッとイメージが違うこういう曲もこの9人でチャレンジしていけたらいいなと思います。

──こういうクールな楽曲って、エビ中さんでは、なかなかないですよね。
小林 : ラップとかカッコいいよね。
星名 : これは本当に1、2回ぐらいしかレコーディングのテイクを重ねてないんですよ。それを全部切り貼りして、仕上げてくださって。
真山 : オートチューンを多用してるのもなかったし。楽曲としても、いままでにない方向性ですね。6人のときに、いろんな音楽の方向性を突き詰めてきたんですけど、9人でもそういうチャレンジができたのが嬉しかったです。しかも、やったことない新しいジャンルだったのがすごく良かったです。
桜木 : 私は “きゅるん” がいちばん好きです。レコーディングをしているときも、すごく楽しくて。歌い終わったあとに、誰がどこのパートを歌うんだろうって考えるだけですごくワクワクしたし、早くライヴでやりたいです。
中山 : 心菜が踊っているのが、もう想像つく。
桜木 : 早く踊りたいです。
小久保 : 私は、けんたあろはさんに作詞作曲していただいた “さよなら秘密基地” が好きです。曲の世界観も早口のところも好きで、めっちゃ聴いています。
風見 : 私も “さよなら秘密基地” が好きです。エピローグとかプロローグとかも自分の頭の中で考えてる絵を浮かべながら歌ってみました。ライヴでやるのが楽しみです。
星名 : この曲は、絵本みたいだもんaiね。
──4月から全国ツアー〈私立恵比寿中学10th Anniversary Tour 2022~drawer~〉が開催されます。最後にツアーの意気込みをお願いします。
真山 : この9人になってから、はじめて観てくださる方も、もちろんいらっしゃると思うので、来ていただいたみなさんに「いまの私立恵比寿中学は、これだ」というものを見せられるようなツアーにしたいです。“Anytime, Anywhere” で打ち出したような多幸感が、いまのエビ中の本当の魅力だなと思っているので、全国のみなさんをすごく幸せな気持ちにできたらいいなって思っています。9人もいるのに、個性が被っていないし、それぞれ世代もバラバラな私たちなんですけど、この間〈大学芸会2021〉を観てくれた友だちに、「いまのエビ中は、未来しか見えないよ」って褒めてもらえたんですよ。それは自分たちで気づかなかったことだったので、みなさんに未来をお届けできるようなライヴをお見せしたいです。

編集補助 : 津田結衣
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私立恵比寿中学総力大特集!
LIVE SCHEDULE
〈私立恵比寿中学10th Anniversary Tour 2022~drawer~〉
【公演日程】
4月16日(土) J:COMホール八王子
4月17日(日) TOKYO DOME CITY HALL
5月21日(土) ザ・ヒロサワ・シティ会館 大ホール
6月10日(金) 川口総合文化センター・リリア メインホール
6月11日(土) 栃木県総合文化センター メインホール
6月18日(土) 市川市文化会館 大ホール
7月3日(日) カルッツかわさき(川崎市スポーツ・文化総合センター)
7月9日(土) LINE CUBE SHIBUYA
【詳しいライヴ情報はこちら】
https://www.shiritsuebichu.jp/official/pc/news/
私立恵比寿中学ディスコグラフィー
新→古
PROFILE : 私立恵比寿中学

2009年8月結成。2021年5月、新メンバー3名が加わった、「永遠に中学生」9人組グループ。 通称「エビ中」、初期活動イメージは「king of 学芸会」アリーナクラスのコンサートから夏の単独野外フェス・バラエティ・映画・舞台・モデルなど縦横無尽に活躍中。
2012年5月5日「仮契約のシンデレラ」でメジャーデビュー以降、すべてのシングルがオリコントップ10入り。 翌年12月、初のアリーナ単独公演をさいたまスーパーアリーナで開催。日本人アーティスト史上デビュー最速記録(当時)を打ち立てる。 2017年には4th full Album『エビクラシー』を発売、自身初となるオリコンウィークリーチャート1位を獲得している。
結成10周年の2019年は『MUSiC』『playlist』という怒涛の2枚のオリジナルアルバムをリリース。オリコン、Billboard両チャートで見事に1位を獲得。
2021年5月には7年ぶりとなる新メンバーがオーディションにより加入。9月25、26日に行われる「ちゅうおん2021」で9人体制初のステージを飾った。
メジャーデビュー10周年となる2022年は、3月23日に7thフルアルバム『私立恵比寿中学』をリリースする。
【公式HP】
https://www.shiritsuebichu.jp/
【公式ツイッター】
https://twitter.com/ebichu_staff
【公式YouTubeチャンネル】
https://www.youtube.com/user/ebichuSMEJ