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INTERVIEW : ukka

ukkaのメジャーでの初のフル・アルバム『青春小節~音楽紀行~』は、人生という旅を音楽で描いた素敵な作品だ。様々なジャンルのエッセンスを詰め込みながら、ひとりの人間の成長を感じさせる楽曲群。グループの中心人物である川瀬あやめの卒業というニュースには、すごく驚かされた。しかし、これからもukkaの旅は続く。このアルバムのように、様々な出会いと成長を繰り返し、彼女たちは音楽の旅を続けていくのだ。
インタヴュー&文 : 西田健
写真 :MANAMI
あまり緊張しているようには見えなかった
──先日東京キネマ倶楽部で開催されたワンマンライブ「déjà-vu」にお伺いしたんですけど、内容が盛り沢山でこんなに楽しいライヴがあるんだと思いました。
川瀬あやめ(以下、川瀬) : 私は卒業を発表しているので、あの日はフラットな気持ちでできる最後のワンマンライヴだったんですよ。いままでのukkaのライヴと違うことができたのがよかったし、純粋に楽しいライヴができてよかったと思います。
茜空(以下、茜) : 演出も盛り沢山でしたし、キネマ倶楽部という会場の雰囲気に合わせて作ってくださったので、新しいukkaの一面を見ていただけたのかなと思います。
芹澤もあ (以下、芹澤) : メドレーの中で昭和の曲を披露したり、違う私たちが見られたんじゃないかなと思いますね。普段かわいいキャラのるりちゃんが、かっこいい曲を歌ったり、おもしろかったです。
村星りじゅ (以下、村星) : 曲の間にコントのような場面があって普段なら言わないセリフを言ったり、楽しかったですね。
──最近ライヴを見ていると結城さん、葵さんの2人の成長が著しいなと感じています。もう新メンバーっぽさはないですし。
結城りな(以下、結城) : 成長できて嬉しいです。ライヴにも慣れてきたというか、馴染んできましたね。
葵るり(以下、葵) : プライベートでもご飯行ったり遊びに行ったり、メンバーとのコミュニケーションもたくさん取れるようになってきました。楽屋にいるときも含めて、以前より楽しめるようになりましたね。

──このライヴでは、宮沢友さんと若菜こはるさんの2名の加入が発表されましたよね。みなさんから見ておふたりはどんな印象ですか?
結城 : 結構ガッツがありますね。人見知りをあまりしないタイプかもしれないです。スタプラ研究生としてもう活動しているのもあると思いますけど、フラットに来てくれます。
村星 : 「基本的に緊張しないんです」って言っていたよね。
結城 : 友はそんな感じだよね。10月14日の発表のときも、「私緊張しないんです」ってマネージャーさんと話していてすごいなと思いました。たしかにあまり緊張しているようには見えなかったです。
葵 : 一緒にいるとワクワクします。私は兄弟もお兄ちゃんだけで、年下であまり仲がいい人がいないので、新しい風を感じられますね。
結城 : もうレッスンが始まっていて。個人的には結構仲良くなって、喋りかけられるし、いじってくる関係性です。あとから入った側にしかわからない気持ちを汲み取ってサポートできたらと思っていますね。

──12月20日にはメジャー・ファースト・フルアルバム『青春小節~音楽紀行~』がリリースされます。サウンド的にも様々なジャンルの楽曲が入っていて、「音楽紀行」というタイトルの通り、コンセプチュアルな作品に仕上がりましたよね。ジャケットにも、どこへでもいけそうなドアが描かれてますし。
川瀬 : どこへでもいけそうなドア(笑)。そうですね。アルバム全体でストーリーがあるなと思いました。前作のミニ・アルバム『青春小節』とはまた雰囲気が違う作品になったと思います。
芹澤 : 各楽曲で振付師さんが違うので、ダンスの雰囲気も局によってガラッと変わっているところにも注目して頂きたいです。
結城 : 今回は「音楽紀行」というテーマがついているように、いろんな音楽を旅する幅広さがあります。それに加えて自分の人生も振り返りながら旅をしていけるアルバムになっているのが推しポイントですね。
村星 : アルバムの中で一人の女の子の心境の変化や日常、空想の世界が垣間見えるこだわりの曲順になっています。是非、1つの物語を見るような気持ちで歌詞も見ていただきたいです。
葵 : いろんな人の人生と自分を重ね合わせられたり、いろんな青春を感じていただけたりできるアルバムになっています。
茜 : CDのタイプAにはこの作品をテーマにした短編小説が封入されてるんですけど、その物語のなかでは、主人公の女の子が大学を出るタイミングのことが描かれているんです。そういう成長が曲にも表れているんじゃないかなと思います。その成長過程も楽しんでほしいですね。
──茜さんがいまおっしゃいましたが、今作のCDのタイプAには、実際に短編小説が同封されているんですよね。
川瀬 : そうなんですよ。小説を読むことでアルバムについて深く知ってもらえるのが嬉しいです。曲を聴きつつ、小説も併せて読んでほしいですね。
芹澤 : 主人公の女の子が成長する過程を見て、自分がアイドルになっていなかったら、こんな人生を歩んでいるのかもしれないなと思いました。
村星 : 小説には曲ごとにそれぞれお話があるんです。例えば“don’t say love”では、カテゴリーに縛られたくない思いがあったり、“スーパーガール★センセーション”だったら無敵さを感じていたり、この女の子はこう思っていたんだと思って。自分もそういう気持ちにもなれたし、読めば読むほど深みが増していって楽しかったです。
茜 : この小説を書いていただいた中村彼方さんは、絵本作家の方でもあるんですよ。なので大人っぽくなりすぎないテイストなので、読みやすくて引き込まれます。今作をじっくり味わってもらえると、ukkaって内心燃えているグループなんじゃないかということを思ってくださるのかなと思います
