個人のものからクロスノエシスというグループのものになっていく
──今年に入って2022年の4月12日には、キャリアとしては初のフル・アルバム『circle』がリリースされます。今回、全18曲ということでかなりのボリューム感ですね。
FLAME : ずっとファンでいてくれた方からしたら、これまでの既存曲をまとめたアルバムだと予想していたと思うんですよ。でも、今回は新曲もたくさん入ってますし、ライヴですでにやってる曲もあります。私たちがずっと音楽をやり続けているんだということを、このアルバムを通して、しっかり伝えられたかなと思っています。
RISA : ファンの方から「アルバムを出してほしい」って、ずっと言ってもらっていたんですよね。そういう声にも応えられたような気がして、すごく嬉しいですね。
LAKE : 18曲って聞いて、すごく多いなって思いましたね。こんな豪華なアルバムがクロスノエシスとして出せることがすごく嬉しかったですね。これまでの既存曲だけじゃなくて、新曲もたくさん収録されているのが贅沢だなって思いました。
MAI : 作っているときは、そんなにボリューム感については感じなかったです。でも、アルバムのプロモーションと同時進行で、ライヴのための振り入れもやっていくうちに、だんだん覚えることが多くなってきて、このボリューム感を実感しています(笑)。ライヴでやることで曲が体に染み付いていくと思うので、早くライヴで披露するのが楽しみですね。
AMEBA : 今作は私も作詞しているんですけど、初期の方の楽曲で作詞をしていただいていた、仲村萌々子さんの歌詞も多いんですよ。仲村さんの歌詞が好きなので久しぶりに歌詞を書いてもらえてすごく嬉しいです。
──今作には、“skit”というインスト楽曲が間に挟まっているんですよね。
FLAME : これはライヴのときにかかっていたSEをもとに作っています。だから、聴いてくれたらライヴにきてくれた時のことを思い出せるかもしれないです。
MAI : 私たちは、その日の対バンやセットリストに合わせてSEを変えたりするんですよ。だから、SEにも気をつけてライヴを見てみるとおもしろいと思います。
──アルバム発売に先駆けて今年2022年の1月から3か月連続で、“プレディスク”となるシングルとして“ark”、“逆光”、“リンカーネイション”の3作をリリースされました。まずは、“ark”について訊いていきますが、この曲を聴いて最初はどんな印象を抱きましたか。
AMEBA : 最初の印象は「宇宙」でした。仲村さんの歌詞がそういう印象を抱かせるんだと思います。
FLAME : すごく好きな曲ですね。ライヴのときに一斉に上を見上げる振りがあるんですけど、そのときに照明がフッと消えるんですよ。その一瞬がすごく好きです。
──この曲はMVが公開されていますが、アイドルのMVには珍しく、メンバーは一切出てこないんですよね。
RISA : 楽曲のイメージがお客さんにこの形で伝わるのであれば、わたしたちが出てなくてもいいかなって思います。
AMEBA : これは昨年12月の4th ワンマン・ライヴ “blank”のときのVJの映像をもとに作られています。気づいた人もいるんじゃないかな。
──プレディスク2作目の“逆光”は、どんな曲になりましたか?
LAKE : この曲は振り入れをしているときに言われたんですけど、なんとフォーメーションが約130個あります!
FLAME : これまでやってきたなかだと、70個くらいがMAXだったんですけど、それをゆうに超えてます。体も頭も使う曲なので、絶対にライヴで見てほしいですね。歌詞のなかにも「依代」という単語だったり、出てくる言葉の世界観が仲村さんっぽいなと思っています。歌詞を見るだけでもかっこいいですね。
──そして、プレディスク3作目の“リンカーネイション”はAMEBAさん作詞の楽曲です。
AMEBA : すでに“インカーネーション”という曲があるんですけど、いつか“リンカーネイション”という曲を書きたいとプロデューサーが言っていて、そこで今回、曲がきて歌詞を書き始めたんですけど、書き終わったあとによく考えたら、これは「輪廻」についての歌詞だなっていうことに気づいて。それで「リンカーネイション」というタイトルになりました。
──歌詞を書く時は、曲が先にあってそこに乗せていくんですか?
AMEBA : そうですね。メロディーラインまで決まったデモがきて、そこからイメージを膨らませていきます。
──このアルバムにおいても、AMEBAさん作詞の曲は多いですが、自分が書いた歌詞を他のメンバーが歌うのはどういう感覚ですか?
AMEBA : 自分が書いた歌詞をメンバーが歌っているという感覚はあんまりないですね。歌う側と作る側は別というか。書いた歌詞が曲になったときに、自分の手をある程度離れていく感じがします。AMEBA個人のものからクロスノエシスというグループのものになっていく感じです。
“幻光”が“光芒”と“幻日”の元の曲
──今作には新録曲もかなり収録されています。まずは、1曲目の“翼より”です。
AMEBA : この曲は思考をめぐらせたというより、感覚的に作詞した印象がありますね。Bメロからのメロディーラインがずっと好きでで、この曲はBメロから作詞しました。
LAKE : この曲はライヴで新曲としてお披露目して、その後の公式のツイートを見て“翼より”って曲名を知ったんですよ(笑)。「新曲お披露目しましたー!」って言いながらタイトルを知らなくて(笑)。
──アルバムは、それから次の“shelter”に繋がっていきます。
LAKE : この曲はアルバムのレコーディングの中でも最後に録りました。
FLAME : 人によっては、本当に一言二言でおしまいなので、本当にすぐに終わりましたね。
──“デザイン”はAMEBAさんが作詞ですね。
AMEBA : これは、アルバムの「circle」というタイトルからイメージして、この歌詞を作りました。
LAKE : どの曲も好きなんですけど、私はAMEBAの書く歌詞がどれもすごく好きなんですよ。どうやってこの歌詞を書いたんだろうって考えるのがおもしろいです。それは身近な人間だからなのかもしれないし、AMEBAの歌詞のクセみたいなものがわかってきたからかもしれない。
AMEBA : 私自身は仲村さんの書く歌詞に影響を受けているかもしれないです。自然と仲村さんが書いた歌詞の断片的なものが頭のなかにあって。それを意識的に使うようにはなっているのかもしれないです。
──新曲としては、次は“瞑”ですね。
MAI : この曲は「どこなの どこなの」っていうRISAちゃんの歌割が好きですね。
RISA : こんなに長い自分の歌割がきたのは、これまでもなかなか無かったので新鮮でした。
FLAME : MVもぜひ見てほしいです。
──そして、シングルとしてリリースされた楽曲を挟んで、“幻光”ですね。
AMEBA : この曲は、「moon light」のカップリングの“光芒”と、「awake」のカップリングの“幻日”という曲があるんですけど、この3曲は世界観が同じなんです。歌詞のなかにも同じ主人公が出てきますし。“幻日”と“光芒”の時系列が交わる曲がこの“幻光”です。マッシュアップの逆というか、分解しているような感じですね。“幻光”が“光芒”と“幻日”の元の曲となっています。
RISA : “幻光”は、ライヴのときにメンバーを2つに分けて、片方は“光芒”の振り付けを踊って、片方は“幻日”の振りを踊るんです。でも、歌は違うメロディーラインで歌っています。
FLAME : 自分はAの振り付けをやるけど、隣の人はBの振り付けをやることで、Cの世界が出来上がるという構成です。お客さんは過去にやった曲の振り付けがあるので、少しわかると思うんです。でも、しっかり見るとすごく難しいことをやっているんですよね。
──そして、最後の曲が“nursery”ですね。
RISA : この曲はメンバー全員で、「これすごく良いね!」って全員一致の曲でした。
LAKE : レコーディングするときにも、歌う気持ちがいつもと違う感覚はありました。すごく気合いが入った感じで挑みました。
MAI : 歌詞も途中で変わったりしたんですけど、いざ完成形を聞くとしっかり馴染んできましたね。
──今年の5月には3rd anniversary tour “0”が始まります。どんなツアーにしたいですか?
AMEBA : 今回ツアーファイナルは恵比寿LIQUIDROOMなんですけど、ワンマンではコンセプチュアルなライヴもこれまでやってきたので、私たちらしさを打ち出せる演出ができればいいなと思っているので、楽しみにしていてほしいです。
LAKE : クロスノエシスとして、ワンマンでのライヴツアーがはじめてなんですよ。グループとして3年目としての決意だったり、ファンのみなさんへの感謝の気持ちとともに想いを伝えられたらいいなと思っています。
FLAME : フル・アルバムというものをリリースしてからのツアーもはじめてなので、私たちが何をしたいのか、というものを打ち出した上でライヴがやれるのが、すごく楽しみです。この作品をきっかけに私たちを知ってもらえたら嬉しいですし、こんなこともできるようになりましたという部分も見せていきたいです。
RISA : これまで、各地いろんな都市でライヴさせてもらいましたし、いろんな人が協力していただいてこれまで種を蒔いてきました。このツアーでは、それが花開くように頑張っていきたいです。
MAI : 大事なことは、みんなにいろいろ言ってもらったので(笑)、大阪と名古屋では、美味しいものをいっぱい食べて頑張りたいと思います!
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LIVE INFORMATION
クロスノエシス 3rd anniversary tour “0”
2022 年 5 月 14 日(土)- 大阪 - 梅田シャングリラ
2022 年 5 月 15 日(日)- 愛知 - 名古屋 ell.FITS ALL
2022 年 5 月 27 日(金)- 東京 – LIQUIDROOM
クロスノエシス ディスコグラフィー
PROFILE:クロスノエシス
クロスノエシスは、AMEBA、FLAME、LAKE、RISA、MAIの5人による、「ダークポップダンスアイドルユニット」
ダークでダンサブルなサウンド、華やかで力強いダンスでステージを支配する。
日常に苦しみを抱える「あなた」の暗闇を、一粒の光のように照らします。
■公式HP http://crossnoesis.com
■公式ツイッター https://twitter.com/CROSSNOESIS